2022年11月24日木曜日

痛風 水分の摂りすぎは腎臓に悪いですか?

痛風の改善法に

「水を1日に2リットル以上、飲みなさい」

というのがあります。

病院でよく指導される方法です。


2リットルといえば、2,000ccです。

あの、デカい(お茶の)ペットボトルが2リットルです。

あれ一本、まるまる飲むのです。


なんで、こんな指導をされるのか?


痛風は尿酸と関連があり、

尿酸値(血液中の尿酸の濃度)が高いと

痛風発作のリスクが高まるので、

尿酸値を下げましょう、となります。


尿酸値を下げるには、

体内で尿酸を多く作りすぎないようにするか、

できるだけ多くの尿酸を体外に排泄するか、

ということになります。

どちらも実践できれば一番いいのですけどね。


で。

できることから やっていきましょう、じゃないですけど、

まずは尿酸をできるだけ、多く排出しましょう、と。


体内で尿酸の生成を抑制するのは、なかなか厄介なので。

(尿酸降下薬を飲めば、一発で効果がでますが)


じゃあ、どうすれば、

尿酸を多く排泄 (ハイセツ) できるの?


尿酸は尿に溶けて、尿と一緒に体外に排泄されます。

それが大半です。


あと、便と一緒にも、尿酸は少し排泄されます。

汗は、残念ながら、尿酸の排泄量は、ほぼゼロです。


ということは、一番効率が良いのは、尿をたくさん出すこと。


尿をたくさん出そうといっても、そんなに出ないよ~


じゃあ、どうすれば尿がたくさん出ると思うの?


ここで・・

「水を飲みましょう」となるワケです。


まあ、たしかに。

飲まなきゃ、出ませんよね。


でもね。

ちょっと待ってください。


この「水を1日に2リットル以上、飲みなさい」ってのは、

いかにも “教科書通り” なんです。


その文言には、季節的要因は考慮されていません。


そりゃあ、夏はいいですよ。

汗もかくし、暑いし、2リットルの水でも

知らないうちにノルマをクリアしてしまうかも。


でも、寒くて身の縮む“冬”に

2リットルの水を飲め、と言われてもキツイです。


飲みたくもないのに、無理に水を飲みすぎると、

どうなるのか?


『腎臓に負担が かかるのです』


水というのは、体にとって、絶対的に必要なものですが、

飲みすぎると、腎臓に負担がかかります。


腎臓は濾過 (ろ過) を担当するので、尿酸の排泄も

腎臓が行うのですが、腎臓の機能が低下気味になると、

尿酸の排泄量も低下します。

あまり、望ましいことじゃありません。


季節要因も考慮せずに、ただ教科書通りに

「水を1日に2リットル以上、飲まなきゃ」と

実際、自分が飲んでみると・・壁にぶつかることになります。


つまり、

飲みたくもないのに、水を多量に飲み続けると

どうなるか?


「気持ちが悪くなります」

「体(お腹のあたり)が重くなります」

「いや~な感じになります」


尿酸をたくさん排泄するために、

できるだけ多くの尿を出す。

そのためには、なるべく多めの水を飲む。


それは何も間違っていません。

むしろ、正解です。


ですが、「飲みたくない」と感じるほど

飲むというのは、どういうことか?


体が  “もう、これ以上は飲むな”

と信号を出しているのです。


体が自分に発する声を無視して、

「痛風なら、水を1日に2リットル以上のまなきゃ」

と、杓子定規に機械的に水を飲み続けるのは、

果たして、それで良いのか、どうか。


よく、水は喉が渇いてからじゃなくて、

水を喉が渇く前に飲め、とか言いますが、

それは夏の盛りの話です。

つまり、真夏の熱中症対策です。


秋冬の季節ならば、

喉も渇いていないのに、飲みたくもないのに

無理の飲みつづけると、

腎臓に負担をかける可能性もあります。


また、漢方医学(東洋医学)では、水分の過剰な摂り過ぎは、

「体を冷やす」と考えられています。


では、水は飲まない方が良いのかといえば、

尿酸をできるだけ排泄するという意味でも、

水は飲んだほうがいいのです。


じゃあ、どこまで?


どれだけなら、いいの?

どの程度、水を飲めばいいの?


1日何リットルを、などという

数字による線引きをせずに

臨機応変に対応するのがいいと思います。


基本は、喉が渇いたら飲む。

「“少し多めに” 水を飲む」


それから、水は、

水道水とかミネラルウオーターじゃなくても、

お茶でもいいです。


砂糖の入っているような清涼飲料水、炭酸飲料は

避けた方が無難です。

2022年11月23日水曜日

健康診断 尿酸とは

健康診断を受けると、たいてい、血液検査があります。


その血液検査の項目に「尿酸 (にょうさん)」

というものがあります。


これは、何か?


この「尿酸」という項目は、いわゆる

“尿酸値”のことなんです。


尿酸値が高いとか、低いとか。

高ければ、高尿酸血症 (発作が出れば、痛風)

と診断される、あれのことです。


じゃあ、なんで、項目が「尿酸値」じゃなくて

「尿酸」なのかは

よくわかりませんが、まあ、

そういうふうになっているのです。


ちなみに、検査項目「尿酸」の基準値は、


男性 [3.6mg/dl~7.0mg/dl]

女性 [2.7mg/dl~7.0mg/dl]


・・・となっています。

女性の方が基準値も低めですね。


で、尿酸値 7.0mg/dlを越えないようにしましょう、

ということです。


ついでにいうと、尿酸値というのは、高すぎるだけじゃなく、

低すぎても良くないのです。

・・けど、そんな人は、あんまりいないので、

そっちの方は心配しなくてもいいと思います。


尿酸値が 3.6mg/dl以下にならないようにしましょう、とか

あんまり聞いたことがないですから。


尿酸値が高くなる理由の、最大の要因は、

遺伝による体質です。


それから、食生活。

食べ過ぎによる肥満。

強いストレス。

ビールなどの飲酒。

運動不足。

逆に、激しい運動のし過ぎ。

睡眠不足。

利尿剤など薬の副作用。

尿が酸性に傾いている・・・などなど。


ああ、いろいろ有り過ぎですね。


遺伝による体質、それ以外は

なんとか、自分の自助努力によって

改善できそうな気もしますので、

なんとか頑張って体質改善していきたいですね。


2022年11月22日火曜日

痛風 サラダをお腹一杯食べるのはよくない?

サラダは、おいしくタップリ野菜を食べられる

健康食でもあります。


で、このヘルシーなサラダですが、

サラダを、お腹一杯食べるのは良くないの?


痛風で尿酸値が上がるとか、下がるとか

気にしている人にとっては、

「サラダを、お腹一杯食べるのは“良くない”」のです。


えっ・・!?

サラダが良くないの!?


ですが、

「肉を、お腹一杯食べるのは、もっと良くない」のです。


ええと、優先順位を“おみくじ”ふうに書き表してみます。


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大凶:「肉を、お腹一杯食べる」

 凶:「サラダを、お腹一杯食べる」

 吉:「肉を、腹八分目に食べる」

大吉:「サラダを、腹八分目に食べる」

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要するに、肉やサラダに関わらず、

「お腹一杯食べる」ということが良くないだけなのです。


肉に含まれるタンパク質も、

野菜に含まれるビタミン・ミネラルも

いずれも体にとって必要なものですが、

だからといって、お腹いっぱい食べるということは、

痛風にとってはあまり望ましくありません。

(たんぱく質は、動物性タンパク質よりも

植物性タンパク質の方が望ましいとも言われています)


食事は、体内に入ると肝臓で分解されますが、

そのときに尿酸が作られます。

食べれば食べるほど、尿酸は多く作られますので、

満腹まで、苦しい、もう食べられないよ~、というまで

食べるよりは、もうちょっと食べられるんだけどな、

もう少し食べたいんだけどなあ、というくらいで

やめておいたほうが、あまり尿酸値を上げずにすみます。


それに、肉・魚などは、尿を少し酸性に傾けますし、

野菜は尿をアルカリ性に傾けます。


この、

尿のアルカリ、酸性というのは何かというと、

尿酸は酸性尿には溶けにくく、アルカリ性には

溶けやすいことから、尿はアルカリ性に傾けるほうが

望ましい、と考えられています。


尿にたくさん溶けたほうが、尿酸も(同時に)たくさん

体外に排泄できますからね。


それには、ライオンのように肉ばかり食べていてはダメだ、

ということです。

(ライオンは肉だけ食べていても痛風にはなりませんが)


だからといって、肉や魚を全く食べないのが

すばらしい痛風改善法ではありません。


野菜だけ食べていても、栄養バランスが偏りすぎて、

他の病気になってしまうかも?


肉も魚も少しなら食べたら良いと思いますし、

野菜が体に良いからといって、野菜だけ食べているのが

良いはずはありません。


バランス良く、いろいろな食品を食べる。

でも、食べ過ぎに要注意!


腹八分目に気をつけるなら、プリン体を多く含む食品とか

そんなに神経質にならなくても大丈夫ですよ。


要は、痛風に苦しんでいるのなら、

満腹まで食べちゃダメ、という話なのです。


2022年11月21日月曜日

痛風 心臓疾患

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● 痛風で心臓が悪くなる?

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痛風で長期にわたって尿酸値が高いまま(高尿酸血症)、

放置しておくと、いずれは恐ろしい合併症を起こし、

高血圧、糖尿病、脳梗塞、心筋梗塞などを引き起こす原因

となる場合もあるので、できるだけ早く治療を開始して、

つまり、薬を飲みましょう、当院が薬を処方しますから、

というのが病院側の言い分です。


ああ、心筋梗塞になってしまったら、どうしよう!?


とか、夜も眠れないほど、あまり心配しない方がいいですよ。


人間、最後は誰しも心臓が停止して、死にます。

(脳死したけど、心臓だけ動き続けている場合もありますが)

これは自然の摂理ですから、仕方のないことです。


そして、人は年々、体力が衰えて、

細胞が老化していきます。

体のあちこちにだんだんガタがきて、

どこか悪くなってきます。

それも同様に仕方のないことなのです。


だからといって、尿酸値が高いまま、放置しておくのは

望ましくありません。

たしかに、前述のように、将来の合併症の呼び水になるかも

しれませんしね。

なんとか、少しずつでも尿酸値改善に

努めていかなければなりません。


さて、

心臓が痛くなった経験は、ありませんか?


きゅう、と締め付けられるような感じだったり、

ずきん、と急に痛みが来たり。


ああ、狭心症じゃないだろうか。

心臓が痛い!

心筋梗塞かも!?


心臓が痛いからといって、必ずしも、

心臓が悪いとは限らないのです。


心配ならば、一度、大きな病院に検査に行くのも

良いかもしれませんが。


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● 心臓は精神的な影響を受けやすい臓器

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人間の体というものは、いっけん、全く関係ないようですが、

「心」と「体」が大変、密接な関係があります。


心臓という臓器は、特に

精神的な影響を受けやすい臓器なのですよ。


「勤めている会社が倒産した」

「家族が入院した」

「借金で破産の危機」

「親友が死んだ」

「自動車事故で加害者になってしまった」


こういう出来事を経験すると、

心臓が痛み出したりすることがあります。


これは、強烈なストレスを受けると、

体が緊張して(交感神経優位というのですが)

血管が収縮します。


この状態が長く続くと、

心臓へ血液を送る血管も収縮します。


それじゃ、まずい。

いくらなんでも、これじゃあ、マズイ、ということで、

体は その血管を広げようとするのです。


これを「副交感神経反射」といいます。


そのとき、無理に血管を広げようとするので、

そのときに心臓に痛みを感じるのです。


心臓が痛いと、誰しも

心臓が悪くなったのじゃないか、と心配になりますが、

本当は心臓が悪いのじゃなくて、

心臓が痛くなる“前が悪い” (つまり、何らかの原因がある)

のです。


本当に心臓が悪い (心臓疾患) 場合と違う点は、

これらの深刻な心配事が解決すると、

嘘のように心臓の痛みは、治ってしまう、

というところです。


あと、痛風の場合は腎臓が弱点の人が多いです。


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● 腎臓も精神的な影響を与える臓器

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東洋医学 (漢方医学) では、腎臓のことを

もっと大きな範疇で、副腎などもひっくるめて、

腎 (じん) といいます。


腎が弱いから、痛風になるのか、

痛風になったから、腎が弱っているのかは、

ニワトリが・・・みたいでよくわかりませんが。


腎が弱ると、精神的な影響を心に与えます。

つまり、考え方がネガティブになったり、

クヨクヨしたり、悲観的になったり、とか。


これは、悲観的なのは、自分のうまれつきの性格だから、

と思っていたりすると、腎が改善すると、

後ろ向きだった考え方が変わってきて、

もっと前向きな考え方をするようになったりするそうです。


腎 (腎臓・副腎) は、体の機能面だけではなく、

精神面にも影響を与えます。


だから。

心筋梗塞になるんじゃないか、とか、

痛風の合併症になってしまうんじゃないか、とか、

たしかに尿酸値を下げる努力や生活習慣の改善は必要ですが、

あまりにも気にしすぎたり、心配しすぎたりするのは、

かえってよくない、ということです。


本当に調子悪くなっちゃいますよ。

心配のし過ぎが原因でね。


もし、心臓が痛み出してきて、気になるようでしたら、

病院に検査に行けばいいですが、

検査したものの、心臓は何も悪くなく、

原因はなんだか、よくわからない・・・とかいうのは、

良く聞く話ですよ。


2022年11月20日日曜日

高尿酸血症 症状 治療

 痛風といえば、誰でも知っていますが、

高尿酸血症 (こうにょうさんけつしょう) といっても、

あまり知られていません。


高尿酸血症とは、尿酸値が高いのだけど、

痛風発作はまだ発症していない状態のこと。


具体的にいうと、尿酸値 7.0mg/dl以上で

痛風発作の経験ナシ、って感じです。


この状態で痛風発作が発症してしまうと、

即、痛風と診断されてしまうわけです。


まあ、言葉は悪いですが、高尿酸血症は

痛風予備軍と言えなくもないです。


ところが。

世の中には、高尿酸血症 (つまり、尿酸値が高い)

であるのにも関わらず、

ずっと痛風発作が出ない人もいるのです。


っていうか、そういうタイプの人の方が、

ずっと多いのだそうです。


う~ん・・なんで、同じように尿酸値が高いのに、

痛風発作が出る人と、出ない人がいるんでしょうかね?


私は「痛風発作が出る人」なので、

なんか羨ましいというか、

理不尽に感じるというか・・・ねえ?


ところが、高尿酸血症のまま、ず~っと

痛風発作の出ないタイプの人は、どうなのか、というと、

実は痛風の人と同じように、

血液中の尿酸が溢れてくると、

関節に結晶化した尿酸が沈着するのだそうです。


じゃあ、それって、痛風発作が出るじゃん!?


いや、それが出ないらしいのですよ、なぜだか。


でも、依然として、

尿酸結晶は体内の関節・腱などに

溜まり続けるのだそうです。

だって、尿酸値が高いんですから。

血液中に尿酸が溶ける、許容量を越えているのですから。


じゃあ、どうなるの?


どうなるのって、言われましても、

当人は痛風発作が出るわけじゃなし、全く、

自分が高尿酸血症であることに気がつきません。

会社で健康診断などがあれば、

数値にひっかかるでしょうが、自覚症状がなく、

痛くも痒くもないので、たいていの人は

放置なんじゃないでしょうか。


高尿酸血症で怖いのは、長年、放置することによる、

合併症の発症リスクです。


高尿酸血症が遠因で、糖尿病になったり、

(尿酸が付着するので) 血管が狭まって

心筋梗塞、脳梗塞を起こす危険度が増します。


痛風の人は、発作で痛くて泣きそうになりますが、

なんとか痛みから逃れようと、一生懸命、体に気をつけたり、

対策を考えたり善処しようとします。


高尿酸血症で痛風発作を起こさない人には

自覚症状すら、ありません。

おそらく、ネットで検索することすら、ないでしょう。


痛風発作で出るタイプの高尿酸血症の方が良い、

などというつもりは

サラサラありませんが、そういう意味では

発作がないのも良し悪しかもしれませんね。


2022年11月19日土曜日

ロキソプロフェンNa錠60mgは痛風発作に効くか

「ロキソプロフェンNa錠60mg」は

痛風発作に効果があるのか?


・・・ということですが、

痛風発作にロキソプロフェンは、普通に効きます。


ロキソプロフェンというのは、

ロキソニンという痛み止めの薬の後発品です。

後発品というのは、いわゆる、

ジェネリック医薬品のこと。


先発品ロキソニンと、ほぼ同じ成分で同じ効果ですが、

お値段は(特許の切れている関係で)、少し

お安くなっています。


私は病院で処方してもらった

「ロキソニン錠60mg」しか飲んだ経験は

ありませんが、痛風発作のときでも充分に効果があります。


と、いっても、所詮は

痛み止めの薬(非ステロイド抗炎症薬)ですので、

痛みや腫れが緩和されるだけで、

根本的なものが解決されたり、あるいは

飲んで、即、痛風発作が終息するわけじゃありません。


さらに、おおよそ、10時間くらいしか

薬の効果が持続しません。

(個人差があるのかもしれませんが、

私の場合は、そんな感じ)


病院でいただいた処方箋には、

朝昼夕1錠ずつとなっていましたが、

キツイ薬ですので、私は1日1錠しか飲みませんでした。


ロキソニン(ロキソプロフェン)の副作用としては

胃腸障害が有名ですが、

それでも、比較的、副作用は少ない薬ではあるそうです。

私はロキソニンの副作用が怖いので、

痛みがある程度収まったら、

すぐに服用をやめてしまいます。


ついでにいうと、

ロキソニン・ロキソプロフェンは

急性の炎症には効果絶大ですが、

慢性の痛みには効果がありません。


つまり、どういうことかというと、

痛風発作は(人にもよりますが)比較的、

短期決戦ですが、歯痛とか、腰痛、頭痛などの場合、

長期に渡って痛みが改善せずに

服用し続ける人もいると思うのです。


ロキソニンやロキソプロフェンの長期服用は、

お勧めできません。

副作用も心配ですし、薬そのものが

だんだん効かなくなってきます。


本当に痛いときにだけ飲むべきです。


これは、たとえば、一年中、365日、

ロキソニン・ロキソプロフェンを

飲み続けた場合の話です。


痛風発作の痛い間、10日間とか、2週間とか、

その程度でしたら、連続してロキソニン、もしくは

ロキソプロフェンを服用しても問題はないと思いますよ。


でも、ロキソニン(ロキソプロフェン)の長期服用は

あまり望ましくないので、痛風発作が治まってきたら、

服用は止めた方が良いです。

2022年11月18日金曜日

痛風 尿酸値が6.0以下になったら薬は飲まない

尿酸値 7.0mg/dl以上で、

痛風(正確には、高尿酸血症)と

診断されてしまうわけなので、

尿酸値が6.0mg/dl以下になったら薬は飲まない、

というのは理屈の上では正しいです。


でも、ちょっと待ってください。


もしかしたら、その、

尿酸値が6.0mg/dlにまで下がったのは、

薬を飲んでいるおかげなんじゃありませんか?


薬、というのは、いわゆる尿酸降下薬です。

フェブリクとか、ザイロリックだとか。

つまり、尿酸値を下げるクスリですね。


で、尿酸降下薬を飲んで、尿酸値が下がりました。

6.0以下になりました。

ああ、やれやれ。

やっと、これで一安心、クスリをやめられます。


たしかに、尿酸値 6.0mg/dl以下なら

薬なんか飲む必要はありません。


でもね。

薬をやめた途端、あっという間に尿酸値は元に戻ります。


つまり、痛風が治ったわけじゃなくて、

体質が改善されたわけでもなくて、薬のチカラで

尿酸値の数値が下げられていたダケのこと。


薬では、痛風は治らないのです。


ですから、6.0以下になったからといって、

尿酸降下薬をやめてはいけません。

病院の医師の先生の指導に従うのが最善です。


おそらく、医師の先生は、尿酸降下薬を飲み続けなさい、

というでしょうね。


普通、尿酸降下薬を飲み始めると、

前述の理由で一生飲み続けることになります。

やめた途端、尿酸値は元の数値に戻りますから。


ついでにいうと、尿酸値の急変動は危険です。

急に大きく上がっても、急に大きく下がっても。

痛風発作のトリガーなる可能性が高いです。


まあ、でも、薬おかげで

怖い合併症になる可能性も減少するかもしれませんし、

飲み続けることになっても、それが

一番良い選択かもしれませんね。

っていうか、病院に行くと絶対飲みなさい、

と言われてしまいます。

飲まないと怒られます。

選択の余地、無しです。


で、痛風の本なんかを読んでみると、

Q&Aのコーナーなんかがあって、

はい、質問。


「痛風の薬は一生、飲み続けなければならないのですか?」


で、答え。


「いいえ。中には薬を服用している間に

生活習慣を改善したり努力して、

薬をやめられるようになった方も大勢おられます」


・・・・・・・・・・・・・・・・?


・・・って、ことは?



痛風が良くなったのは、


薬ではなく「生活習慣を改善」の方だったのね?


まあ、薬は体内での

尿酸の生成を抑制しているだけですから。

服用をやめてしまえば、すぐに、数値は 

元の木阿弥です。


でも、考えようによっては、いい方法かもしれません。

まず、薬を飲んで、そして飲みながら、

飲み続けながら、その間に・・生活習慣の改善に努める。


世の中には、薬(尿酸降下薬)を飲んでいるけど、

本当は早くやめたい、

飲むのをやめたい人もおられるでしょう。


だから、くすりをやめたいのならば、

生活習慣を改善するしかない、

ということです。


具体的には?


ストレスを減らす。

プリン体の多い食事の摂取制限。

肥満を解消して内臓脂肪を減らす。

運動(ゆったりとした有酸素運動)して全身の血流を良くする。

筋肉を増やして(熱量を燃焼しやすい)太りにくい体にする。

食べ過ぎに気をつける(腹八分目で やめる)。

禁酒する。

睡眠を充分にとる。

夜更かしは しない。

股関節のストレッチをして血液、リンパの流れを良くする。

水分を充分に摂る(尿を多く排泄)。

尿を酸性に傾けないようにする。

(野菜・海藻などをシッカリ食べる)


・・・・・・・・・・・などなど。


酒、飲めないくらいなら、痛風の薬、飲むぞ!

ビールは何があっても、ぜったい、飲むぞォ!


そんな人は、全国に もの凄い数、いると思います。

私の周囲にもそんな人います・・っていうか、

そんな人ばっかり。


そういう人は、痛風の薬を飲んでも飲まなくても、

やっぱり お酒は飲みますから、

薬を飲んでいないと、どんどん尿酸値が上がる一方なのかも。


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1.薬は飲まないで、生活習慣の改善をする。

2.薬は飲まないで、生活習慣の改善はしない。

3.薬を飲みながら、生活習慣の改善をする。

4.薬を飲みながら、生活習慣の改善はしない。

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病院の先生の推奨は、

「3.薬を飲みながら、生活習慣の改善をする。」でしょう。


私の個人的な考えは、

「1.薬は飲まないで、生活習慣の改善をする。」がベストなのですが、

そんなこと、チラッとでも言ったら、病院で先生に怒られます。

だったら、オマエは、ここに何しに来たんだ、

という雰囲気になります。

オマエのためだろう、飲め、とか言われてしまいます。


でも、普通は、こうじゃないですかね?

こんな人が多いんじゃないですかね↓

「4.薬を飲みながら、生活習慣の改善はしない。」


それでも、

「2.薬は飲まないで、生活習慣の改善はしない。」よりも

ずっといいかもしれませんね。


2022年11月17日木曜日

なぜ、運動不足が痛風の原因のうちの一つ、なのか?

痛風発作は足が痛くなることが多いですが、

関節に問題があるわけじゃありません。


体内に多く作られすぎた尿酸が、結晶化して

関節などに沈着していくことが直接の原因です。


でも、体内で尿酸が少々多く作られようが、

それに見合うだけ排泄できれば

なんら問題はないわけです。

排泄がうまくいかないから、

痛風発作のリスクが高まるのです。


その排泄に関係してくるのがリンパ。

リンパというのは、血液と同じく体内を流れる体液、

リンパ液のことです。


このリンパというのは、体内の老廃物を運んで

腎臓へと送り込みます。

で、腎臓では“濾過(ろか)”の役割を果たし、

尿、便など一緒に老廃物を排泄します。


尿酸とは、細胞が代謝するときの老廃物です。

いえ、本当は尿酸は血管を若々しく保つ成分なので、

老廃物という言い方はあんまりな気もしますが、

代謝の結果、できるモノ、という意味では

老廃物といえます。


どういうことか?


つまり、リンパの流れが悪ければ、

代謝の老廃物である尿酸が

うまく体外に排泄できない、ということ。

結果、血中尿酸濃度が高くなって尿酸値が上がる、

ということ。


じゃあ、リンパの流れって、どうすれば良くなるの?


リンパというのは、血液と違って

(血液は心臓がポンプの役割で動かしくれますね)

筋肉の収縮によって流れるのです。

ですからの、筋肉をあまり動かさないと

リンパ液の流れも滞りガチになります。


あと、偏った食事とか、強いストレスとか。

ソイツらのせいでもリンパの流れは良くなくなります。


かたよった食事?

ストレス?

運動不足?


つまり、それって・・痛風の原因と一緒じゃん。


痛風は代謝の病気ですからね。

適当に運動することによって、リンパの流れが良くなって、

尿酸を排泄しやすくなります。


運動としての、おすすめは「歩くこと」

それから「股関節のストレッチ」です。


これらは血流が良くなり、リンパの流れも良くなります。

2022年11月16日水曜日

痛風発作は夜中に要注意!

 「痛風発作は深夜、未明に起こりやすいので要注意!」


そんなこと言われても、寝ている間のことは 

わかんないですしねえ。


なんでか、というと、その理由の一つに

寝ている間は昼間よりも呼吸が少ないから、

なんだそうで。


こきゅう?

はあはあ、ゼイゼイの、あの呼吸?


昼間より少ないとか言われても、

寝ている間のことは、ねえ?


一晩中、起きていて、

寝ている間の自分の呼吸が少ないかどうか

見張っていても無駄なので、

そういうことにしておきますが、なんで、

呼吸が少ないとダメなのか。


そもそも、尿酸というのは、

細胞が代謝するときの老廃物と考えられるので、

寝ている間、体内に取り込まれる酸素が少ないと、

より多くの細胞が壊されるのだそうです。


細胞が壊されると、どうなるのか?


細胞が壊されるたびに尿酸が吐き出されるので、

昼間よりも深夜のほうが、尿酸は

体内で多く作られることになります。

で、尿酸値が上がってしまう、ということで。


だからといって、どうればいいの?


深夜に痛風発作が起こりやすいのは、

尿酸値が上がりやすいから、

というのはわかりました。

でも、だったら、一晩中、

起きていようってのも無理な話で。

そもそも、睡眠不足は尿酸値を上げるので、

元も子もないです。


「普段から尿酸値を下げておく」


ふざけんな、と言いたくなるような結論ですね。

そんなこと、わかってるよ、と。


でも、夜、寝ていようが、寝不足であろうが、

痛風にならない体質の人は決して

痛風発作が発症しないのですから、

そういう体質の人は、尿酸値を普段から下げるように

尽力するしか しょうがないです。


2022年11月15日火曜日

痛風 原因 遺伝

痛風の原因は、いろいろありますが、

最大の要因は「遺伝」です。


それから、「ストレス」。

そして、「食生活」「運動不足」などなど・・


この「遺伝」というのは、いわば

“持って生まれた体質”のことで、

痛風になりやすい、痛風体質というものがあるんです。

って、私もそうなのですが(涙)


一昔前は、痛風は贅沢病だ、

なんて言われていた時代がありましたが、

贅沢なんか何もしていなくても、

体質的に「なる人」は なります。


そういう人は、20代とか30代前半で

痛風になったりします。

10代後半、なんて人もいますから。

これは、もう・・完全に遺伝です。


何を食べても飲んでも、

食べたいだけ食べても飲み放題でも、

痛風にならない人は、ならないんです。

痛風になる人は、少々節制していても、やっぱり

なってしまいます。


なんか理不尽な気もしますが、これが「先天の気」、

持って生まれた“体質”というヤツです。


痛風改善の第一歩は、体質改善でもあるのですが、

これが中々・・・そんなカンタンなものでもないです。


この、体質の何が悪いのか。

何が不適合なのか。


いえ、何も悪いことはないのですが、

痛風になりやすい人、つまり、痛風体質の人は、

たいてい胃腸の丈夫な高吸収体質なんです。

つまり、食べたものを吸収して

エネルギーに変換するチカラに長けている、と。

ほら、いつもガリガリで痩せていて、

夏バテなんかしたりして、

(見かけは)弱々しそうな人がいるでしょう?

そういう体質の人は、痛風には、まず、ならないです。


あと、痛風発作に直結する、尿酸。

これが体内で結晶化して、尿酸結晶となって関節などに

沈着するのですが・・


この尿酸を体内で作りすぎてしまう体質。

それから、

尿酸を体外に排泄するチカラが弱い体質。


これらの要素を持ち合わせている人が

痛風になりやすいです。


2022年11月14日月曜日

タバコやめて尿酸値 高くなった

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◆ 痛風に たばこは 悪いの?

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喫煙者は、近年、世間の風当たりが強いです。


「タバコの止められない人は、病院へ行きましょう」

(禁煙外来)などと病人扱いされたり、

受動喫煙で周囲が迷惑、などと嫌がられたり・・・

どうもね。

世間では、たばこを吸う人は、あまり

歓迎されていないような風潮があるような気がします。


自分でカネを出して、自分の金でタバコを買って

自分の好きな煙草を吸って、何が悪いんだ!


いえ、悪くないんですが、煙草は健康に良くないんですよ。

って、誰もが知っていることですが。


ところがね。

実は、痛風の人にとっては、たばこは

悪いことばかりでは ないのです。


「タバコをやめたら尿酸値が高くなった!」


これ、どう思いますか?

嘘っぱち、だと思いますか。


痛風ってのはね。

症状として、足などに炎症を起こして、

足が痛くなることが多いので、関節の病気と

考えている人もいるかもしれませんが、実は

そうじゃなくて、代謝の病気。


血液中の尿酸が多くなりすぎて(尿酸値 7.0mg/dl以上)、

血液中に溶けなくなって結晶化。

結晶化した尿酸が体内の関節などに蓄積して、

いずれは痛風発作の原因に。


これが、痛風。


痛風はね。

「プリン体の多い食品の摂り過ぎが原因」と

昔は よく言われたものですが、現在では

いろいろ究明が進んできて、

「体質が8割。食事が2割」と言われたりも しています。


「食事」というのは、いわゆる、

プリン体の多い食品の摂り過ぎ、のことですが、

「体質」というのは、

細胞が新陳代謝を繰り返すときにプリン体が作られたり、

栄養分をエネルギーに変換するときに

プリン体が作られたり。


つまり、生きていく上で、どうしても必要なもの。


その、生きていく上で必須な生命活動の際に、

どうしても 残りカスのようなものが できてしまい、

そのプリン体からできる最終的な老廃物が

「尿酸」なのです。


だから、尿酸は、なくては ならないもの なのですが、

生まれつきの体質によって、

尿酸を多く作りすぎてしまう人や、また、

尿酸を排泄する力が弱い人とか、あるいは

その両方を兼ね備えた人が、痛風に なりやすいです。


でね。

というわけで、痛風は

体内の「栄養の吸収」と関係あるのです。


痛風になるような人は、胃腸の消化吸収能力が高い、

高吸収体質(痛風体質)なんです。


夏になったら、痩せてバテて食べられなくなって、

青白い顔をしているような人は、決して

痛風には なりません。


そういう人は、胃腸が弱くて、

低吸収体質だから。


あまり食べられない、摂取栄養分も少ない、

また、食べても全部 吸収しきれない・・・

そんな人は、体内に取り入れる栄養分が

少ないわけですから、老廃物(尿酸)だけが

多い、なんてことは有り得ないでしょう。


栄養分も少なければ、それを分解して吸収して

代謝して・・そして、できた最終老廃物(尿酸)

も少ないはず。


タバコは、ね。


「体内の栄養吸収を阻害する」のですよ。


“タバコが尿酸値を下げる”件に関しては、

ニコチンなどの有害物質のせいなのかどうかは、

まだ、充分に解明されていないそうです。


でも、他に理由なんか、ないでしょ?


タバコを止めたら、急に太った、とか。

たばこをやめたら、飯が うまくなった、とか。

よく聞く話でしょ?


それだけ、タバコは 体に害がある、ということ。


ですが、そのせいで痛風に関しては、

タバコがメリットのようになっている、というか、

栄養吸収を阻害するため、

尿酸値が上がりにくくなっている、と考えられます。


だから、

「タバコをやめたら尿酸値が高くなった」

という声が聞こえてくるのですよ。

それ、デタラメじゃないと思いますよ。


まあ、それだけタバコが健康に良くない、

ということでもあるので、痛風だからといって、

喜んでいいんだか、悪いんだか。


ただね。

だからといって、タバコを痛風の治療薬のような発想で

タバコを利用するのは、やはり、ちょっと違うでしょう。


タバコを吸うか、止めるかは、当人が自分で決めれば

いいだけのことですが、本気で尿酸値を下げようと

思うのならば、やはり、しっかりと

尿酸値を下げる薬を飲むのが王道かもしれませんね。