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◆ 痛風 水
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治らないですよ、水を飲んでも。
水に痛風治療効果なんか、ありません。
でも、痛風の人が
「水を多めに飲むと良い」というのは本当です。
●水を飲む→→尿を排泄する回数、尿量が増える→
→尿に溶けた尿酸の排出量が増える→
→尿酸の排出量が増えると血液中の尿酸濃度が下がる→
→尿酸値が下がる
・・・と理屈の上では、理論上では、
水を多く飲めば飲むほど尿酸値が下がるように思えますが、
実際には、そんな簡単なものでは ありません。
そんなに うまくコトは運びません。
体が必要とする以上の水を大量に(カバのように)
飲みすぎると、腎臓に負担がかかりますし、また、
水の飲みすぎは「体を冷やし」ます。
「体が冷える」というのは、
内臓が冷える、という意味です。
内臓が冷える、ということは、すなわち、
内蔵機能が低下することですからね。
あまり良いとは言えません。
でも、これは水を飲まない方が良い、
という意味じゃないですからね。
水は飲んだほうが良いです。
それも「やや多いめに」ね。
これでもか、これでもか、と
メチャクチャに飲みまくるのは駄目、
というだけの話。
飲めば飲むほど痛風に良い、というものじゃない、
ということです。
何ごとも「やり過ぎはダメ」ということ。
腎臓だって、臓器ですから、
水を濾過するにしろ、どんどんどんどんどん・・
水が体内に入ってくると、
その処理に疲弊してしまいます。
でもね。
尿酸値は下げたい。
それには、尿を多く出さなきゃね。
じゃあ、どうしよう・・ということで、
次に目指すのは「尿のアルカリ化」です。
「気持ちが悪くなるくらいまで水を飲む」のでは、なくて。
「吐きそうになるまで水を飲む」のでは、なくて。
水は、多いめに飲むけど、動けなくなるほど
水を飲むのは止めて、そうじゃくて、尿のアルカリ化を。
この、尿のアルカリ化というのは何か、というと、
尿酸には「水に溶けにくい」という性質だけじゃなくて、
「尿酸は、酸性尿には溶けにくく」そして
「尿酸は、アルカリ尿には溶けやすい」という性質があります。
ところが、痛風になる人、酸性尿の傾向があるようで、
なかなか、尿酸の体外の排泄量が増えないのです。
なんで酸性尿になるかというと、
食生活に大きな原因があります。
肉や魚ばかり食べる食生活とかね。
それでいて、野菜や海藻などのアルカリ食品は
何も食べない、とか。
あと、食事の内容ばかりではなく、
1日の食事の総量を夕食を
主にシフトするような食生活だったり。
つまり、晩御飯をドカ食いする、ってこと。
朝食抜きっていうのも、良くないです。
空腹の時間が長いですから、次にお腹に食事が入ってきたときに
目一杯、吸収してしまいますし。
それから、夕食後、食べたら、すぐ眠る・・ってのも、
酸性尿に傾けてしまう原因のひとつです。
まあ、そんなこと言っても、仕事で帰宅の時間が遅い人は、
どうしても、そうなってしまいますけどね。
で、水を多いめに飲む話。
水をたくさん飲みましょう、といっても、
人間の体には、飲める量の限界というものがあるので、
じっとしていても汗が流れてくる夏ならば、
いくらでも水を飲めそうな気もしますが、それ以外の季節なら、
そんなに多くの水は飲めないです。
気持ち悪くなってしまいますからね。
1日に、水を最低でも2リットルを飲みましょう、なんて
言いますが・・
実際に、水を飲んで実践してみると、なかなか、
そんなに飲めないです。
そこで、尿をアルカリ性に傾けてくれる助けとなるものが、
「クエン酸」です。
痛風の人は、肉や魚が好きな人が多いですからね。
痛風だから肉も魚も食べちゃダメ、
ということではないのですが、
野菜を「まったく食べられない」という人もいるのですよ。
ますます、尿が酸性に傾いてしまい、尿酸の体外排泄が滞り、
血中尿酸濃度が高くなって、尿酸値が上がって、
痛風発作が出る・・
ああ、いいことは何もないじゃないですか。
暴飲暴食を繰り返して、クエン酸さえ飲んでいれば、
それで大丈夫・・というものでもありませんが、
尿酸をできるだけ排出したいですからね。
「野菜や海藻が大好きで、野菜ばっかり食べています。
肉や魚は ほとんど食べないよ」
というような人なら心配ないかもしれませんが、
痛風になる人は、その反対の人が多いかな?
そんな気がします。
クエン酸さえ飲んでいれば、尿酸値対策は万全・・
というわけでもないのですが、クエン酸は、
尿酸の体外への排せつの、
一助になってくれると思います。