痛風は、足の親指を中心として
激痛を引き起こす場合が多いです。
前兆となる症状はなかなか気づきにくく、
痛風を発症した患者の多くが、ある日
突然発症したと考えています。
痛風は特に男性の方にとっては、
決して他人事の病気ではありません。
特に中高年になると発症する人が増えてきます。
30歳から40代くらいの働き盛りの男性の中で、
痛風を発症する人は多いので注意してください。
現在、痛風の患者数は予備軍まで含めると
90万人くらいいるのではないかといわれています。
成人男性の6人に1人くらいの割合です。
痛風がなぜ起きるかというと、
プリン体という物質を分解するときに発生する
老廃物 (尿酸) が原因です。
私たちは、誰もが尿酸を体内に持っています。
この尿酸は、尿や便によって体外に排出されます。
産生量と排出量のバランスがとれているうちは、
別に尿酸が多少あったとしても問題はありません。
ところが痛風を発症する人の場合、
尿酸が過剰に体内に溜まる傾向が見られます。
食生活の乱れやアルコールの過剰摂取などが原因で、
尿酸が過剰に産生してしまうのです。
そうすると、尿酸が結晶になってしまいます。
結晶化した尿酸を、白血球は
異物とみなして攻撃を開始します。
この時に関節の所に炎症を引き起こし、この炎症が
痛風発作独特の激しい痛みになるわけです。
ここまで見てくればお分かりのように、
痛風の治療や対策をするためには、尿酸を
いかに体外に排出して尿酸値を低くするかが
問題になるのです。
実際、痛風発作を起こして病院にやってきた患者に対して、
医者は尿酸値を下げるための治療を実施します。
尿酸値を下げるために行われるのは、
一般的に投薬療法と食事療法です。
食事療法は、先ほども紹介したように
尿酸が異常に多く産生するのは、
生活習慣の乱れなので、
栄養バランスのとれた食事を心がけるようにする、
尿酸の原因となるプリン体を
あまり摂取しないようにする、
アルコールを過剰摂取しないようにすること
などが指導されます。
その一方で
尿酸値を下げる効果のある医薬品が処方され、
服用するように求められます。
痛風治療の医薬品の中でも、
よく使われるのがウラリットという薬です。
このウラリットには、クエン酸ナトリウム、
そしてクエン酸カリウムが含まれています。
実はクエン酸には、尿酸値を下げる効果があるのです。
クエン酸には、
尿を強酸性から弱酸性に変える効果があります。
尿酸は尿によって排出されるので、
できるだけ多くの尿を作り出す必要があります。
ところが強酸性の尿だと尿酸が溶けてくれないので、
スムーズに尿酸を排出して尿酸値を低くすることができません。
そこでクエン酸を使って、弱酸性の尿に変えるわけです。
弱酸性になると尿酸がスムーズに溶けるようになって、
より多くの尿酸を効率的に排泄できるようになります。
その結果、尿酸値もスムーズに低くなって
痛風治療がはかどるわけです。
現在は痛風の発作が起きていない人でも、
血液検査で尿酸値が高いと診断された人は
注意する必要があります。
特に尿酸値が7.0㎎/dl以上の人は
高尿酸血症という病気で、痛風の症状が
いつ起きてもおかしくない状況です。
もし血液検査の結果
尿酸値が高いと医者に指摘されたのであれば、
クエン酸を摂取するように心がけることです。
ドラッグストアに行ってみると、
クエン酸の配合されているサプリメントは
いろいろと販売されていると思います。
クエン酸には
疲労回復などの他の効果も期待されているので、
健康な体を維持したいのであれば
クエン酸のサプリメントを摂取するのも
いいかもしれません。