痛風はお酒好きの宿命、なんて言われます。
毎日アルコールを楽しむ生活を送っていると、
いずれ、痛風発作を見舞われることになる、
というわけです。
ただ、そうは言ってもお酒好きの人は、日ごろ
痛風のリスクを意識して生活しているわけでは
ないですよね?
周りに痛風の人がいても、どこか他人事のような感じで
「自分は大丈夫だ」なんて、根拠のない確信を
持ったりしてしまう人もいるかもしれません。
だからこそ実際に痛風の激痛に見舞われた時の
ショックも大きいというものです。
どうしてお酒を飲む人が痛風になりやすいのか、
現在ではいろいろな説が出ています。
患者のおよそ9割が男性と言われていますから、
単にお酒だけの問題ではないのは間違いないのでしょうが、
やはりお酒を飲むことで尿酸値が上昇してしまうのが
大きな問題のようです。
すでに痛風の人はお酒にはプリン体が
多く含まれていることをご存知でしょう。
ビールが元凶のように扱われる場合もあります。
尿酸の原料となるプリン体を多く摂取することで
尿酸値を挙げてしまい、
高尿酸血症の原因を作ってしまうわけです。
食品にもプリン体が多い食品があり、
痛風対策には食生活の改善が
欠かせないといわれていますが、
食品の場合には、毎日同じものばかりを
食べるものではありませんので、
よほど偏った食生活を送らない限り、
尿酸値に大きな影響を与えることはないといいます。
しかし、お酒の場合はビールならビールで
毎日同じものを飲むことになります。
「わたしは○○の銘柄じゃないと飲まない」なんて
こだわっている方もいますよね?
痛風は高尿酸血症がある程度の期間続いた結果
発症するものですから、
やはりお酒がもたらす影響は大きいのです。
となると大事なのがお酒の節制。
痛風対策ではお酒を控えましょう、
なんてよく言われますが、
はっきり言って無理です。
言うは易し、行なうは難しというもの。
これまでお酒が好きで飲んできた人が
ある日バッタリ断つなんてできるでしょうか?
これは意志が弱いとか、やる気がないといった問題で
片付くものではないと思います。
痛風に限らず、健康対策は
無理のない範囲内で継続して行っていくことが
大事なわけですから、あくまで
現実的な範囲内で続けられる方法が大事です。
そこでよく言われる対策法が、
できるだけプリン体が含まれていない
お酒を選ぶというもの。
ビールが元凶扱いされるのも
プリン体の含有量が多いから、
しかもアルコール度数も低くたくさん飲めるから、
というのもあります。
100ミリリットル中に含まれるプリン体は
5~7ミリグラム程度、
さらに地ビールともなれば7~16ミリグラムにも達します。
これを尿酸に換算すると5~19ミリグラムになります。
100ミリリットルでこの数字なわけですから、
いかに多いかがわかるというものです。
その代わりにプリン体の含有量が少ないウイスキーや
焼酎に切り替えればよいというわけです。
なお、アルコールそのものが肝臓で
分解される過程で尿酸を作ってしまいます。
ですからプリン体が少なく、
アルコール度数が高い焼酎、ウイスキー
といった蒸留酒の方が痛風持ちのお酒好きには、
よいということになりますね。
お酒が好きで止められない人は→量を減らす
あるいは、飲む日を減らす、というところに
落ち着くみたいです。
いわゆる、休肝日ってヤツですね。
飲めない日はツライかもしれませんが、
翌日の飲める日は、おいしさ倍増かも。