2022年6月2日木曜日

痛風と腎臓 

痛風というのは、尿酸値が血中で

高くなってしまって尿酸が

結晶化することで起きる症状です。

足の親指の付け根の所に激痛を招きます。

風にあたって痛いと書きますがまさにその通りで、

ちょっとした刺激でも大の大人が

うめいてしまうような激痛を招きます。


痛風はしばらく我慢していると、

徐々に症状は落ち着いてきます。

このため、病院で適切な治療を

受けない人もいるようですが、

痛風が原因となってほかの症状を招くことがあります。

その中の一つに、痛風腎という病気があります。


痛風にかかると、結晶化した尿酸が刺激をして

激痛や腫れを引き起こします。

この尿酸の結晶は、足の親指の付け根だけでなく、

全身の組織にできます。

腎臓に尿酸の結晶ができる可能性も十分あるわけです。


もしこの結晶が腎臓の中でどんどんたまってしまうと、

腎機能を低下させてしまうのです。

痛風腎にかかった人を見てみると、

結石ができやすくなります。


もし結石が腎臓の中にできてしまって、

尿をする時に結石も移動すると

尿道を傷つけてしまうことがあります。

そうすると、腹部や背中に激痛を伴ったり、

血尿が出てきてしまったりする恐れもあります。

痛風腎になってしまったのであれば、こちらの治療も

医療機関で行うことになります。


痛風腎の治療は、尿のペーハーを

調整する所から始めます。

ペーハーが低い、すなわち酸性に傾いた尿から

アルカリ性に傾かせることで

結石対策をするわけです。

そのためには、投薬治療の他にも

十分に水分を摂取する治療がなされます。

水分を十分にとって、尿の量を増やすわけです。


ただし尿のペーハーを必要以上に上昇させるのも、

危険が伴います。

今度はカルシウム結石ができやすくなってしまうので、

同じように腹部や背中の所に痛みを感じてしまう恐れが

出てくるからです。

いかにバランスの取れたところで

ペーハーを維持するかがポイントになります。


痛風腎は、そもそも痛風にかかっていることで

発症する病気です。

結石などができないような治療と同時に

大元の痛風の治療も行っていきます。

具体的には、尿酸の生成をさせないようにして、

尿酸の排泄を進めていって、

血液の尿酸値を低くしていきます。

尿酸の生成を阻害したり、

排せつを促したりする薬があります。

このような薬を使って治療し、推移を見守ります。


痛風は合併症を引き起こす可能性があるので、

決して軽視すべきではありません。

腎臓で発症すれば、痛風腎となりますし、

心臓で起きれば虚血性心疾患を発症する可能性があります。


その他にも

脳血管障害や動脈硬化症、脂質異常症などの

病気のきっかけになる恐れがあります。

痛風の自覚症状が現れたら早めに

専門の医療機関で治療を受けることが、

上で紹介したその他の病気の発症予防になるわけです。

医者の治療と生活習慣の見直しをして、

痛風を克服していってください。


痛風で一番怖いのは、痛風発作ではなく、

合併症だといいますからね。

将来に苦しい思いをしないためにも、

今から気をつけていきたいです。


2022年6月1日水曜日

痛風と対策 

痛風と診断されると、医者から

日頃の生活面での注意がなされます。

痛風は生活習慣が原因で 

り患する人がほとんどなので、生活習慣を見直します。

対策の基本は主に以下で紹介する3点に

集約されると思ってください。


まずは食習慣の見直しをすることです。

痛風は尿酸が体内に溜まるのが原因で、

尿酸はプリン体を分解するときに生成されます。

そこでプリン体の多い食べ物は控えないといけません。


プリン体の多い食材とされているのは、

牛や豚、鳥の各種レバーやサンマの干物、マイワシ、

大正エビ、豚肉や牛肉、カツオなどといわれています。

このような食材は

なるべく摂取しないようにすることが大事です。


肉料理や魚料理はなるべく控えるようにすれば、

食物から摂取するプリン体の量を少なくできます。


また痛風持ちの人は、

尿路結石にかかりやすい傾向があるので

注意しないといけません。

尿路結石対策としては、なるべくこまめに

水分を摂取する習慣をつけてください。


その他には尿酸が結晶化するのは、

私たちの尿が酸性に傾いたときです。

そこでアルカリ性に中和するような食材を

常日頃から食べるように習慣づけることも大事です。

アルカリ性に尿を傾けられるのは、

緑黄色野菜やゴボウや芋類、海藻類などです。

簡単に言ってしまえば、脂肪分の多い食事は控えて、

野菜や果物をたっぷりと食べるようにすべきです。


痛風患者の中には肥満体の人が多い、ともいわれています。

そこでお腹の出っ張りの気になる人は、

運動する習慣をつけるのも痛風対策としては有効といいます。


しかし運動といっても、激しい運動や

筋トレのような筋力を使うメニューは

逆に尿酸値を上昇させてしまいます。

アスリートの中でも痛風持ちの人はいますが、

激しい運動が発症の要因につながっている

と考えられるケースも見られます。

ですから運動をするのは良いですが、

長時間続けられるような運動負荷自体は

さほどではないメニューを取り入れてください。


運動を普段ほとんどしないという自覚を持っている人は、

ウォーキングのような運動であれば、

すぐに取り掛かれるのではありませんか?


尿酸値を上昇させる要因として

特に現代人が頭の中に入れておいてほしいのは、

ストレスです。

日ごろからストレスを過剰に溜めないように心がけることも、

実は痛風発症対策では有効なのです。


1週間にどこかで休息日を設け、その日は

趣味に没頭できるような時間を確保してください。

その他にも先ほど紹介した運動をするのも、

ストレス解消には効果があるとされています。


その他には、バラエティ番組やDVDなどを鑑賞して

笑うように心がけるのもストレス解消するには効果的です。

個人差があるので、自分にとって

ストレス解消しやすい楽しいことは

何かを探してみてください。


痛風の対策は、食事や運動やストレスなど

多岐にわたりますが、あまり肩に力を入れずに、

気楽に取り組んでいけばいいと思います。

どうしてもやらなきゃ・・となると、長続きしませんしね。


痛風と腫れ 

風が当たってもいたい、などと表現される痛風は、

いったん発症すると、とんでもない痛みが起こります。

身動きが取れなくなるくらいの激痛に見舞われます。

プラスして、発症すると患部が腫れてきます。

痛みとともに、患部の所に熱を帯びるので、

きついだけでなく不快感も伴います。


ところで痛風を発症している人を見てみると、

足の親指の所に痛みや腫れを引き起こすケースが多いです。

理論上は、どの関節でも痛風の発作が起きても

おかしくないのですが、足で 

り患するケースが大半です。


なぜかというと、いくつか理由があります。

まずは、尿酸の結晶の特性が関係しています。

尿酸が過剰に溜まって結晶化することによって、

痛風の痛みや腫れが起こります。

尿酸の結晶は、ほかの物質と比較すると重量があります。

このため、重力の関係で下の方に沈む傾向があって、

足の関節で痛みを感じるケースが多くなるわけです。

地球に重力があって、私たちは二足歩行をしています。

このため、痛風は足で起きるのが、いわば

運命的に決まっているといえます。


痛風を発症した時には、

何が起きたかわからないと思います。

ありえない痛み、急に襲ってくる痛みで

事態をなかなか飲み込めないはずです。

そこでまずは痛んでいるのが足の親指かどうか、

そして、赤黒く腫れあがっていないかどうかを

確認してください。

指をどこかに強くぶつけた自覚がないのであれば、

痛風の可能性が大です。

その場合には、まず安静にすることが大事です。


そして横になった時に、足元に

クッションや座布団でも何でも構わないので

足を高くできるようにセットしてください。

そうすることで、尿酸の結晶が上の方に移動してくれます。

その上で、足の親指など腫れあがっている個所を

アイシングすることです。

このようにしばらくしていると、

痛みはだいぶ治まってきます。

そして動けるようになったところで、早めに病院に行って

診察と治療を受けるようにしてください。


痛風にかかってしまった場合には、とにかく

しっかりと治療することが大事です。

治療をおろそかにしてしまうと、今後も

繰り返し発症する可能性が出てきます。

しかも発作を繰り返していく中で、

痛みの起きる箇所が引っ越すこともあります。

通常は足の関節の中でうろうろと

腫れや痛みの起きる箇所が変わります。

かかとやくるぶし、膝といったところで痛みが出てきます。


しかし中にはもっと上の関節の方

で腫れや痛みを感じるケースも報告されています。

ひじや肩の所が腫れて、強烈な痛みを

引き起こすケースもありますので注意してください。

痛風対策は決して軽視しないことです。


痛風発作に腫れと痛みはつきものですが、

早く治まってほしいですね。

痛風発作は年々、酷くなる場合もありますので、

早めに対処するのが望ましいです。


2022年5月31日火曜日

痛風とコーヒー 

コーヒーをしばしば飲むという人も多いでしょうが、

痛風対策に効果があるとして注目を集めているみたいです。


たとえばアメリカの研究の中には、

コーヒーと痛風の関係性についてのデータが

記述されているものがあります。


その中で、コーヒーを全く飲まない、

もしくは1日当たり3杯以下飲む人には

尿酸値には目立った変化がありませんでした。


ところが4~5杯飲む男性の尿酸値は

低下が確認されたというのです。

その研究データの情報によると、

1日4杯以上コーヒーを飲む人は、

痛風発作のリスクが40%も減少するといいます。


しかも1日6杯以上になると、

60%も発作のリスクを低減できるとしています。

この研究データを見る限りでは、

コーヒーと痛風には密接な関係性のあることは

わかります。


なぜコーヒーが痛風に対して効果があるかというと、

2つの事柄が関係しているのではないかと

その研究の結論では紹介されています。


まずコーヒーを飲むとトイレが

近くなるような感覚はありませんか?

なぜトイレが近くなるかというと、

コーヒーには利尿効果があるからです。


痛風は体内に尿酸が異常に溜まることで発症する病気。

尿酸を排出するには、尿によって出す以外に方法は

基本的にはありません。

汗などでも出ることは出ますが、

尿と比較すると量はかなり少ないです。

利尿作用によってどんどん排尿すると、

尿酸もどんどん出ていくので

痛風のリスクが低くなります。


もう一つの可能性として、コーヒーには

クロロゲン酸という成分が含まれていることにも

着目しています。

クロロゲン酸とはポリフェノールの一種で、

抗酸化作用があります。

この抗酸化作用によって、痛風のリスクを

下げられるのではないかと指摘しています。


痛風の再発リスクが気になっている私としては、

コーヒーが痛風に効果があるといわれると

とても安心します。

しかし1日6杯以上飲むというのは、少し考え物ですね。

確かに痛風のリスクは下げられるかもしれませんが、

カフェインの過剰摂取が起きてしまって、今度は

カフェイン中毒の可能性が出てきてしまいます。

ですから がぶ飲みをするのではなく、

一般的な常識の範囲内で摂取すべきです。


他にも痛風対策の方法は食事の栄養バランスをとる

などの方法もあります。

コーヒーだけで何とかするのではなく、ほかの方法と

併用していくことが大事です。

またコーヒーを飲むときに砂糖を入れる人は多いです。

でも、砂糖を入れればその分カロリーが

高くなることも意識しておくべきです。

適度にカフェインを摂取して、痛風対策をしていってください。


1日6杯以上のコーヒーは、なかなか飲めませんよね。

尿酸値は下げたいけど、6杯のコーヒーは大変です。


痛風と食事 レシピ 

痛風は尿酸値が高くなると発症する病気で、

尿酸はプリン体という物質を

体内で分解した時に生成されます。

つまり重要なのはプリン体を多く含んだ料理を

食べないようにすることです。

レバーやサンマの干物、マイワシ、カツオなどは

プリン体が多く含まれているので

なるべく摂取しないようにすることです。


そして尿酸が結晶しやすくなるのは、

尿が酸性に傾いたときです。

そこで逆のアルカリ性に戻すような食材を

摂取するように心がけてください。

そのためには緑黄色野菜やゴボウや芋などの

根菜類、海藻類などがおすすめです。

このようなポイントを意識した上で、

料理を考えていってください。

料理はうまくなくても、簡単にできる

痛風対策料理のレシピをいくつか提案します。


まずはひじきの卵焼きです。

乾燥ひじきを水で戻して、

良いところで水気をきります。

そして砂糖と減塩しょうゆ、

みりん小さじ1杯ずつを混ぜて

電子レンジを使って45秒程度温めます。

これに卵を入れて溶きほぐして、後は

卵焼きを作る要領で仕上げればいいわけです。

卵焼きをたたむのが難しいというのであれば、

フライパンに広げた状態で焼き上げて

そのまま皿に出しても構いません。

電子レンジを使うことで時間短縮ができるので、

忙しい人でも手軽に作れます。

ひじきはアルカリ性の食べ物なので、

尿を中和する意味でも効果があります。


ヘルシーうどんというレシピがあるのですが、

上の卵焼きと比較すると、少し手間がかかります。

しかし休日などを利用して調理してみると、結構楽しいですよ。

気分転換もできますし、決して難しいレシピでもありません。

まずわかめを使用するのですが、乾燥ものであれば戻して、

一口サイズにカットしてください。

油揚げを短冊切りにして、鍋に水を張り、その中に入れます。

だし昆布の粉を入れてひと煮たちさせます。

そこに黒酢としょうゆ、先ほどのわかめを入れて

味を調整しながら30秒程度加熱します。

ここで重要なのは、沸騰させないことです。


一方でもう一つ鍋を準備して、水を張り

その中にうどんともやしを入れて煮立たせます。

時間はうどんの規定時間を参考にしてください。

最初に煮立たせた具とつゆの入っている鍋を

器にまず移します。

そしてうどんの湯を切った上で、うどんと

もやしを加えます。

好みでかまぼこをカットして入れて、

飾りつけをしてみるのもいいです。

海藻類やもやしには、体を

アルカリ性に持っていく効果があります。

また昆布だしを使うことでプリン体の高い鰹節を

スルーできるのも、痛風対策の食事としておすすめです。

このように手軽に調理できるような痛風対策のレシピは

いくつかありますので、

興味のある人はチャレンジしてみるのはいかがでしょうか?

肉料理や魚料理はプリン体が高いので、

痛風のリスクを高めてしまいます。

そこで肉や魚なしのレシピを考えてみることが大事です。


痛風で、アレが食べられない、これも食べられない、

じゃなくて、どうやればおいしく食べられるのか、

少し工夫すると食卓も

全然違ったものになるかもしれませんね。


2022年5月30日月曜日

痛風とアルコール 

痛風を発症した、もしくは健康診断などで

痛風の予備軍である高尿酸血症と診断されると

アルコールは控えるようにお医者さんから言われます。


なぜ痛風やその予備軍の人が

アルコールを摂取すべきではないかというと、

大きく2つの事情が関係しています。


まずアルコールには押しなべて、

プリン体の多く含まれる飲み物が多い点です。

特にビールなどは

プリン体が多く含まれる飲み物として知られています。


プリン体が体内に入ると、肝臓で分解されます。

この分解された結果生成されるのが、尿酸です。


痛風でなぜ足の指の付け根などに

強烈な痛みを感じるようになるかというと、

尿酸が体内に過剰に溜まって結晶化するからです。

棘のような形をしています。

この棘のとんがったところが刺激を与えるので

強烈な痛みになってしまうわけです。


ビールはプリン体が多いだけでなく、

ほかの酒と比較するとカロリーも高めです。

飲み続けると肥満を招く可能性があります。

肥満は痛風を発症しやすいファクターの一つとされていて、

ビールはお酒の中でも特にお勧めできないわけです。


ちなみにプリン体の少ないお酒は

ウィスキーやブランデー、焼酎といった蒸留酒です。

痛風対策ではビールと比較すればいいお酒といえますが、

ほどほどにしておく必要があります。


2つ目のアルコールの摂取を控えた方がいい理由として、

おつまみがあります。

お酒を飲むときには、いろいろとおつまみを食べながら飲む

という人が多いはずです。

この時、ついつい食べ過ぎてしまうという人が多いです。


なぜかというとアルコールを飲むことで

酔っぱらった状態になります。

そうすると通常と比較して、食欲が増してしまいます。

その結果、普段では食べきれない量の食事を

とってしまう恐れが高まるのです。


しかも がっつりとおつまみを食べているにもかかわらず、

中には締めのラーメンといって、

さらにラーメンを一杯食べる人もいます。

ちなみにこれらの食べ物の中にも多かれ少なかれ、

プリン体が含まれています。

アルコールとおつまみのダブルで

プリン体を摂取してしまうので、

どうしても尿酸値が高くなってしまうわけです。


痛風や高尿酸血症に該当する人は、

できることなら禁酒をすべきです。

しかし、今までたくさんお酒を飲んできた人が

一滴もこれから飲まないとなると

かなりストレスがたまります。

そこで適量を守るように心がけて

飲むようにしてください。


そのためには、ピッチを今までよりも

意識して落として飲むようにすると、

少ない酒量でも酔っぱらった感覚になります。


お酒の好きな人にとって、なかなか

アルコール飲料はやめられませんからね。

飲まない日をつくって、肝臓を休ませるように

していきたいですね。

痛風とは?? 

痛風、症状として痛風発作が起こり、

激痛が足の指先の所などに現れる病気です。


痛風は、生活習慣が乱れがちの男性であれば、十分

起こりうる病気だと認識した方がいいです。

痛風とは、尿酸という物質が体内に過剰に

溜まってしまうことで発症する病気をさします。

血液の中に含まれる尿酸値が高くなる、いわゆる

高尿酸血症にかかるのが痛風の前兆段階です。


この段階で治療すれば発症しない可能性もありますが、

放置してしまうと、血中の尿酸が結晶化してしまいます。

そうするとこの結晶が体を刺激して、炎症を起こします。

通常は足の指の付け根で炎症を起こすので、

激しい痛みを感じるわけです。


痛風とは、なりやすいタイプの人がいくつかあります。

痛風になりやすいタイプを見てみると、

3つのタイプに分類されます。

今は大丈夫な人でも、以下で紹介する

いずれかのタイプに該当するのであれば、

注意を払うべきです。


まずもっとも発症しやすいのは、

中年男性といわれています。

働き盛りとよく表現される30~50代の男性で、

発症する人は多いです。

最近では発症する層は幅が広がっていて、

20代の若い男性や女性でも

発症するケースが報告されています。


2つ目のタイプは、肥満体型の方です。

肥満の人は、食生活が偏っている可能性が高いです。

このため、体内に尿酸がたまりやすくなる傾向があります。


そして最後のタイプは、頻繁にお酒をたしなむ人たちです。

特にお酒の中でもビールをよく飲むという人は注意が必要です。

尿酸はプリン体という物質を肝臓で分解したときに

発生するもので、ビールの中には

このプリン体がたくさん含まれています。

しかしビール以外でも、お酒を飲みすぎる人は

痛風を発症しやすいので注意する必要があります。


痛風というと、今でも贅沢病の一種と考えている人もいて、

足の指の付け根に発症する病気なので

痛みは辛いけれどもそれほど深刻に考える人は多くありません。

命にかかわる重大な症状まで行くことはないだろうと、

思う人も多いかもしれません。


しかし痛風をそのまま放置していると、時として

深刻な病気の引き金になってしまうこともあるので

注意しないといけません。

尿酸は過剰に溜まると腎臓に集まってくることがあります。

そうすると腎臓にかかる負担が大きくなってしまって、

腎臓障害を引き起こす危険性があるのです。


その他にも合併症を起こすリスクも高まります。

具体的には高血圧や糖尿病、高脂血症

といった病気も引き起こす患者は多いです。

いずれもさらなる深刻な病気の要因となりうる症状で、

場合によっては命の危機に立たされるような

深刻な病気を発症する可能性もあります。


痛風といわれると、軽く考えてしまう人は多いです。

しかし深刻な病気の予兆にもなりうるという自覚を持って、

しっかりと治療に専念すべきです。


痛風は足が痛くなるだけではなく、

本当に怖いのは、将来の合併症なのですね。

特に、腎機能障害は

透析をしなければならなくなったりするので、

気をつけましょう。


2022年5月29日日曜日

尿酸値を下げる食べ物?

痛風といえば、食べ物が

重要なファクターのように考えられていますが、

食べ物が尿酸値にもたらす影響というのは、実は・・

それほど大きくはないとも言われています。

せいぜい2割程度、あるいは1割程度に過ぎない

との意見もあります。


一昔前なら食事が最大の原因といわれていただけに

ずいぶんと変わったものです。

どうやら尿酸の原料となるプリン体は、

食事で摂取するよりも体内で作られる方が

多いみたいなんですね。


ただ、対策方法となると、

やはり食生活の改善が欠かせません。

食生活は自分でコントロールしやすい分、

痛風の原因にもなり、また有効な対策方法にもなる、

というわけです。


では、尿酸値を下げる食べ物には、

どのようなものがあるのでしょうか?

逆に尿酸値を上げる食べ物の場合は、

プリン体がどれだけ含まれているのかが

最大のポイントでしたが、下げる食べ物の場合には、

もう少し複雑な事情が絡んできます。


とりあえず、プリン体が少ない食べ物を

見ていきましょう。

筆頭に挙げられるのが卵、鶏、うずら

ともにプリン体はゼロ。

食べても尿酸に影響をもたらしません。

素晴らしいですね。

卵は毎日飽きずに食べられる食品でもありますから

重宝します。

卵では他にイクラも100グラム中の含有量が

3.7ミリグラムと少ない部類に入ります。


それからチーズ。

100グラム中のプリン体の含有量はわずか5.7ミリグラム。

パン食の人はチーズをうまく活用しましょう。


他の食材になると

100グラム中の含有量がグッと多くなります。

少ないところでいうと

玄米や白米、大麦、小麦といった穀類、

ソラマメや味噌、醤油といった豆類がまず挙げられます。

ただ、納豆に代表される大豆を原料にした食べ物は

プリン体が多いので要注意です。


肉類ではタンや肩バラなどが比較的少なめなので、

肉が好きな人はこうした部分の肉を

意識して食べるとよいでしょう。


食べ物の中では野菜がやはり少なめで、

ほうれん草の葉が51.4ミリグラム、

おくらが39.5ミリグラム、グリンピースが18.8ミリグラム、

えのきだけが49.4ミリグラムとなっています。

野菜を中心にしたヘルシーな食生活が求められる

ということになりますね。


もうひとつ重要なポイントとなるのが

尿をアルカリ性へと傾ける食品を多く食べること。

尿酸はアルカリ性~中性で尿に溶けやすく、

酸性になると溶けにくくなります。

尿酸値のコントロールでは、

尿酸をいかにスムーズに体外に排出できるかも

大事なポイントですから、

プリン体の含有量よりもむしろこちらの方が重要です。


冒頭にも触れたように体内で作られるプリン体の方が多く、

うまく溜め込まずに排出させることが必要だからです。


この点に関してはほうれん草やこぼう、大根、

ニンジン、キャベツといった野菜、

さつまいも、サトイモ、ジャガイモといったイモ類、

バナナ・メロン、グレープフルーツなどの果物が

上げられます。

また意外なところでは大豆製品。

プリン体が多く尿酸を上げてしまう面がある一方、

尿をアルカリ性にして尿酸値を下げる面もあるため、

まったく避けてしまうのではなく、うまく摂取して

健康面のコントロールに活用していくとよさそうです。


毎日の食べ物も、少なからず尿酸値への影響があるのですね。

ほんのちょっとでも気をつけるのと、そうでないのとは

長い間に差ができると思いますので、

なるべく日常の食生活にも気をつけていきたいですね。

2022年5月28日土曜日

痛風&手の指

一般的に痛風の発作は足で起きることが多いです。

足の親指で発作の起きる人が、

全体の約7割程度といわれています。

しかし残りの3割程度は、別の箇所に

激痛を引き起こしています。

3割の方の患部を見てみると、

足首やひざといった足関係の他にも、

ひじ関節や手の指、手の甲といったところで

痛みを感じている人もいます。


手の指や手の甲に痛みを最初に感じるという人は、

決して多くありません。

しかし同じような症状が

手に起こるケースも考えられます。

具体的には手の指や手の甲に激痛や赤く腫れあがる、

熱を帯びるといった症状です。


ちなみに本人が放置をしていて、もともとは

足など別の所で痛風の症状が起きていたけれども、

しばらくして手の痛みとなって多発的に現れた

というケースも考えられます。

もし手に痛みを感じたのであれば、以前

足などで似たような症状がなかったかどうか、

思い返してみることです。


なぜ手の指が痛風にかかると

激しい痛みが起きるかというと、尿酸が関係しています。

本来尿酸は血液に溶けた状態で体内を循環しています。

そして腎臓などで濾されて、尿として排出されます。

その他には便の中に混じって排出されるケースもあります。

排泄が行われることで、通常であれば

血液中の尿酸レベルは一定に保たれているはずです。

ところが何らかの理由で、尿酸の血液中の濃度が高まります。


そうなると、排せつのペースが

追い付かなくなってしまうことがあるのです。

そうすると尿酸がすべて血液の中で

溶けきれなくなってしまって、

ナトリウムと塩を作ってしまいます。

その結果、尿酸が結晶化してしまうのです。


結晶化してしまった尿酸は、

関節の所に溜まっていきます。

一定量尿酸の結晶がたまってしまうと、

炎症を起こしてしまいます。

その結果、痛風ならではの激痛を引き起こすわけです。


しかし、人によっては、

手の甲や手の指に発生する事例もあります。

症状としては、突き指をしたときのような

激痛に見舞われるといいます。

指を曲げることも、動かすことも

できなくなってしまうほどの激痛だといいます。


もし以前足に似たような痛みがあって、そのまま放置して

今度は手の指に同じような症状が現れたというのであれば、

早めに医者の診察を受けたほうが良いです。

足に似たような症状のあった人で、もしかすると

そのまま放置をしていても

しばらくして症状が治まったから

そのままにしていた人はいませんか?


しかし痛風は痛みが治まっても

治癒したわけではなく、決して勝手に治りません。

手に症状が拡散し、場合によっては脊髄に結晶がたまると、

神経症状を引き起こす恐れもあります。

心血管や脳血管障害になって、場合によっては

命にかかわるケースも出てくるので、

治療を受けたほうが良いと思います。


痛風発作は歩けなくても、やっかいですが、

手に出るのもツライですね。

手の指に発作が出てきたら、内蔵の機能

(腎機能など)が低下する恐れもあるので、

注意が必要です。

痛風&冷やす

痛風の痛みは半端なレベルではありません。

夜中寝ているときに発作が起きると、

ぐっすり眠っていても飛び起きるレベルの痛みです。


夜中だと、病院はどこも開いていませんし、

とにかく眠ろうとしても

眠れないほどの痛みが襲ってきます。

もし、日中に発作が起きたとしても、

激痛で歩くこともままならなくなってしまい、

病院にすぐにはいけないでしょう。


このような痛風の発作がある日突然

襲ってきたときにどうすればいいかですが、

とにかく患部を冷やすことを心がけてください。

患部が冷やせるのであれば、氷でも水でも構いません。

とにかく冷やすことです。


そもそもなぜ痛風の発作が起きるかというと、

関節に尿酸ナトリウムという結晶が

たまることが関係しています。

この結晶がたまると、私たちの白血球は

異物と認識してしまうのです。

そうすると攻撃をするために炎症が起こり、

とんでもない激痛が襲ってくるわけです。


炎症を起こしたところを鎮めるためには、

とにかく冷やすことが大事です。

水や氷の他にも、湿布薬があれば、

湿布薬を貼って冷やす方法をとってもいいです。

コールドスプレーや塗り薬の湿布薬もあります。


しかしこれらは冷やす時間が長続きしません。

水を使って冷やすのであれば、

バケツや風呂桶などを用意して水をためます。

そこに足を突っ込んでおけば、長時間

継続して患部を冷やせます。

氷を水の中に入れれば、なかなか水も

温まらなくなります。

特に患部の所に熱を帯びているのであれば、

冷やすように心がけてください。


その上で、患部は心臓よりも

高い位置に持っていくのが理想です。

湿布薬や氷嚢で冷やしているのであれば、

心臓よりも足を高く上げられるのではありませんか?


患部が心臓よりも低い位置にあると、

静脈が拡張しやすくなります。

その結果、うっ血しやすくなりますが

心臓よりも高く持ち上げていれば、

拡張が鎮まるので鎮痛効果が

さらに大きくなるわけです。


もし座布団やクッションが手元にあれば、

それらの上に足を乗せて横たわっていれば、

心臓よりも足が高くなるはずです。

私は眠っているときでしたが、運悪く

仕事をしているときに発作が起きるケースも

十分考えられます。


デスクワークをしているときに

激痛に見舞われたのであれば、

行儀は決してよろしくないですが、

患部を机の上に乗せるようにしてください。

冷やしていなくても、これだけで

だいぶ痛みは治まってくる可能性があります。


これらの対処法は、あくまでも

痛風発作が起きたときの応急処置だと思ってください。

痛風の抜本的な治療ではありません。

上で紹介した方法で、症状が鎮まるのを待ってください。

そして動けるようになったところで、

専門の医療機関に行って医者の診察を受けることです。

早めに適切な診察を受ければ、治療によって

痛風をしっかりと治せる可能性も高まります。


痛風発作が突然起こると、患部を冷やせばいいのか、

温めればよいのか、迷うかもしれませんが、

痛風発作は炎症なので、冷やすほうが良いです。

2022年5月27日金曜日

痛風とプリン体 

プリン体といわれてピンとくる人は、

痛風にかかった経験のある人が

多いのではありませんか?


痛風を語る上で切っても切り離せない存在が

プリン体です。

「プリン」体といわれると、お菓子のような

甘いイメージを持つ人もいるかもしれませんが、

あのお菓子のプリンとは当然のことながら

全く別物です。


DNAという、私たちの体の中にもある遺伝子を

構成している物質があります。

このDNAは4種類の塩基があります。

このうちの2種類の総称をプリン体といいます。

私たちを含め、植物や動物、あらゆる生き物に

存在しているものです。


生き物に含まれる物質なので、

私たちの普段食すほとんどの食品に含まれています。

このプリン体が体内に入ると、どうなるのでしょうか?


体内に入ると、肝臓で分解されます。

この時分解された結果、尿酸が生まれます。

余計な尿酸は、尿として体の外に排出されます。

つまり健康な人であれば、血液中の尿酸の濃度は

一定に保たれているはずなのです。


ところが例えばプリン体を多く含む食品を

大量に摂取してしまうと、

尿酸の生成が早くなって排出が追い付いていかなくなります。

そのほかにもストレスを過剰にためていると、尿酸が増えます。


プリン体の構成を見てみると、

アデノシン三リン酸という物質があります。

このアデノシン三リン酸は、

エネルギーを発生する働きがあります。

ストレスを過度に感じると、

このアデノシン三リン酸を急激に使用します。


その結果、どんどんプリン体が

尿酸に分解されてしまうので、尿酸の濃度が上昇します。

このような要因で、血中の尿酸値が高まってしまうと、

痛風を発症するリスクが高まるわけです。


痛風対策をするためには、まずは

プリン体をなるべく摂取しないことが大事です。

そうすれば、尿酸の生成量も少なくなり、

予防や症状改善が見込めるからです。

プリン体は、ほとんどの食品に含まれています。


一方で食品によって、含有量はまちまちです。

そこでプリン体を多く含む食品は、

なるべく食べないようにしてください。


プリン体の1日当たりの摂取量は、

400㎎を超えないようにすべきとされています。

鶏のレバーや白子、アジの干物、マイワシの干物、

あんきも、鰹節、煮干しなどは

プリン体が特に高い食材といわれています。

何せ100gあたり300㎎以上のプリン体を含む

と言われているからです。


痛風にかかっている人や健康診断などで

高尿酸血症と診断された人は、

なるべく上で紹介した食べ物は口にすべきではありません。


その他にも、豚や牛レバー、カツオ、メバル、

さんまの干物は、100gあたり200~300㎎なので高めです。


一方でプリン体の含有量の少ないものとして、

白米やチーズ、豆腐、もやし、キャベツ、ジャガイモ、

わかめといった食材が挙げられます。


これらの食材は100gあたり50㎎以下です。

動物性たんぱく質の多いものよりも

植物関係の食材を中心とした方が、

プリン体の摂取量を少なくできるわけです。


プリン体ってのは、食品でいうところの “旨味の元”です。

つまり、おいしいものには、プリン体がたっぷり

含まれている、という意地悪な現実。

「なにもかも、食べない」では寂しいですし、

なにより、栄養のバランスが かたよってしまいます。

おいしいものを少しだけ、いただくようにする。

これが痛風の食卓の基本だと思います。