痛風といえば、食べ物が
重要なファクターのように考えられていますが、
食べ物が尿酸値にもたらす影響というのは、実は・・
それほど大きくはないとも言われています。
せいぜい2割程度、あるいは1割程度に過ぎない
との意見もあります。
一昔前なら食事が最大の原因といわれていただけに
ずいぶんと変わったものです。
どうやら尿酸の原料となるプリン体は、
食事で摂取するよりも体内で作られる方が
多いみたいなんですね。
ただ、対策方法となると、
やはり食生活の改善が欠かせません。
食生活は自分でコントロールしやすい分、
痛風の原因にもなり、また有効な対策方法にもなる、
というわけです。
では、尿酸値を下げる食べ物には、
どのようなものがあるのでしょうか?
逆に尿酸値を上げる食べ物の場合は、
プリン体がどれだけ含まれているのかが
最大のポイントでしたが、下げる食べ物の場合には、
もう少し複雑な事情が絡んできます。
とりあえず、プリン体が少ない食べ物を
見ていきましょう。
筆頭に挙げられるのが卵、鶏、うずら
ともにプリン体はゼロ。
食べても尿酸に影響をもたらしません。
素晴らしいですね。
卵は毎日飽きずに食べられる食品でもありますから
重宝します。
卵では他にイクラも100グラム中の含有量が
3.7ミリグラムと少ない部類に入ります。
それからチーズ。
100グラム中のプリン体の含有量はわずか5.7ミリグラム。
パン食の人はチーズをうまく活用しましょう。
他の食材になると
100グラム中の含有量がグッと多くなります。
少ないところでいうと
玄米や白米、大麦、小麦といった穀類、
ソラマメや味噌、醤油といった豆類がまず挙げられます。
ただ、納豆に代表される大豆を原料にした食べ物は
プリン体が多いので要注意です。
肉類ではタンや肩バラなどが比較的少なめなので、
肉が好きな人はこうした部分の肉を
意識して食べるとよいでしょう。
食べ物の中では野菜がやはり少なめで、
ほうれん草の葉が51.4ミリグラム、
おくらが39.5ミリグラム、グリンピースが18.8ミリグラム、
えのきだけが49.4ミリグラムとなっています。
野菜を中心にしたヘルシーな食生活が求められる
ということになりますね。
もうひとつ重要なポイントとなるのが
尿をアルカリ性へと傾ける食品を多く食べること。
尿酸はアルカリ性~中性で尿に溶けやすく、
酸性になると溶けにくくなります。
尿酸値のコントロールでは、
尿酸をいかにスムーズに体外に排出できるかも
大事なポイントですから、
プリン体の含有量よりもむしろこちらの方が重要です。
冒頭にも触れたように体内で作られるプリン体の方が多く、
うまく溜め込まずに排出させることが必要だからです。
この点に関してはほうれん草やこぼう、大根、
ニンジン、キャベツといった野菜、
さつまいも、サトイモ、ジャガイモといったイモ類、
バナナ・メロン、グレープフルーツなどの果物が
上げられます。
また意外なところでは大豆製品。
プリン体が多く尿酸を上げてしまう面がある一方、
尿をアルカリ性にして尿酸値を下げる面もあるため、
まったく避けてしまうのではなく、うまく摂取して
健康面のコントロールに活用していくとよさそうです。
毎日の食べ物も、少なからず尿酸値への影響があるのですね。
ほんのちょっとでも気をつけるのと、そうでないのとは
長い間に差ができると思いますので、
なるべく日常の食生活にも気をつけていきたいですね。