2022年5月28日土曜日

痛風&手の指

一般的に痛風の発作は足で起きることが多いです。

足の親指で発作の起きる人が、

全体の約7割程度といわれています。

しかし残りの3割程度は、別の箇所に

激痛を引き起こしています。

3割の方の患部を見てみると、

足首やひざといった足関係の他にも、

ひじ関節や手の指、手の甲といったところで

痛みを感じている人もいます。


手の指や手の甲に痛みを最初に感じるという人は、

決して多くありません。

しかし同じような症状が

手に起こるケースも考えられます。

具体的には手の指や手の甲に激痛や赤く腫れあがる、

熱を帯びるといった症状です。


ちなみに本人が放置をしていて、もともとは

足など別の所で痛風の症状が起きていたけれども、

しばらくして手の痛みとなって多発的に現れた

というケースも考えられます。

もし手に痛みを感じたのであれば、以前

足などで似たような症状がなかったかどうか、

思い返してみることです。


なぜ手の指が痛風にかかると

激しい痛みが起きるかというと、尿酸が関係しています。

本来尿酸は血液に溶けた状態で体内を循環しています。

そして腎臓などで濾されて、尿として排出されます。

その他には便の中に混じって排出されるケースもあります。

排泄が行われることで、通常であれば

血液中の尿酸レベルは一定に保たれているはずです。

ところが何らかの理由で、尿酸の血液中の濃度が高まります。


そうなると、排せつのペースが

追い付かなくなってしまうことがあるのです。

そうすると尿酸がすべて血液の中で

溶けきれなくなってしまって、

ナトリウムと塩を作ってしまいます。

その結果、尿酸が結晶化してしまうのです。


結晶化してしまった尿酸は、

関節の所に溜まっていきます。

一定量尿酸の結晶がたまってしまうと、

炎症を起こしてしまいます。

その結果、痛風ならではの激痛を引き起こすわけです。


しかし、人によっては、

手の甲や手の指に発生する事例もあります。

症状としては、突き指をしたときのような

激痛に見舞われるといいます。

指を曲げることも、動かすことも

できなくなってしまうほどの激痛だといいます。


もし以前足に似たような痛みがあって、そのまま放置して

今度は手の指に同じような症状が現れたというのであれば、

早めに医者の診察を受けたほうが良いです。

足に似たような症状のあった人で、もしかすると

そのまま放置をしていても

しばらくして症状が治まったから

そのままにしていた人はいませんか?


しかし痛風は痛みが治まっても

治癒したわけではなく、決して勝手に治りません。

手に症状が拡散し、場合によっては脊髄に結晶がたまると、

神経症状を引き起こす恐れもあります。

心血管や脳血管障害になって、場合によっては

命にかかわるケースも出てくるので、

治療を受けたほうが良いと思います。


痛風発作は歩けなくても、やっかいですが、

手に出るのもツライですね。

手の指に発作が出てきたら、内蔵の機能

(腎機能など)が低下する恐れもあるので、

注意が必要です。