2022年5月31日火曜日

痛風と食事 レシピ 

痛風は尿酸値が高くなると発症する病気で、

尿酸はプリン体という物質を

体内で分解した時に生成されます。

つまり重要なのはプリン体を多く含んだ料理を

食べないようにすることです。

レバーやサンマの干物、マイワシ、カツオなどは

プリン体が多く含まれているので

なるべく摂取しないようにすることです。


そして尿酸が結晶しやすくなるのは、

尿が酸性に傾いたときです。

そこで逆のアルカリ性に戻すような食材を

摂取するように心がけてください。

そのためには緑黄色野菜やゴボウや芋などの

根菜類、海藻類などがおすすめです。

このようなポイントを意識した上で、

料理を考えていってください。

料理はうまくなくても、簡単にできる

痛風対策料理のレシピをいくつか提案します。


まずはひじきの卵焼きです。

乾燥ひじきを水で戻して、

良いところで水気をきります。

そして砂糖と減塩しょうゆ、

みりん小さじ1杯ずつを混ぜて

電子レンジを使って45秒程度温めます。

これに卵を入れて溶きほぐして、後は

卵焼きを作る要領で仕上げればいいわけです。

卵焼きをたたむのが難しいというのであれば、

フライパンに広げた状態で焼き上げて

そのまま皿に出しても構いません。

電子レンジを使うことで時間短縮ができるので、

忙しい人でも手軽に作れます。

ひじきはアルカリ性の食べ物なので、

尿を中和する意味でも効果があります。


ヘルシーうどんというレシピがあるのですが、

上の卵焼きと比較すると、少し手間がかかります。

しかし休日などを利用して調理してみると、結構楽しいですよ。

気分転換もできますし、決して難しいレシピでもありません。

まずわかめを使用するのですが、乾燥ものであれば戻して、

一口サイズにカットしてください。

油揚げを短冊切りにして、鍋に水を張り、その中に入れます。

だし昆布の粉を入れてひと煮たちさせます。

そこに黒酢としょうゆ、先ほどのわかめを入れて

味を調整しながら30秒程度加熱します。

ここで重要なのは、沸騰させないことです。


一方でもう一つ鍋を準備して、水を張り

その中にうどんともやしを入れて煮立たせます。

時間はうどんの規定時間を参考にしてください。

最初に煮立たせた具とつゆの入っている鍋を

器にまず移します。

そしてうどんの湯を切った上で、うどんと

もやしを加えます。

好みでかまぼこをカットして入れて、

飾りつけをしてみるのもいいです。

海藻類やもやしには、体を

アルカリ性に持っていく効果があります。

また昆布だしを使うことでプリン体の高い鰹節を

スルーできるのも、痛風対策の食事としておすすめです。

このように手軽に調理できるような痛風対策のレシピは

いくつかありますので、

興味のある人はチャレンジしてみるのはいかがでしょうか?

肉料理や魚料理はプリン体が高いので、

痛風のリスクを高めてしまいます。

そこで肉や魚なしのレシピを考えてみることが大事です。


痛風で、アレが食べられない、これも食べられない、

じゃなくて、どうやればおいしく食べられるのか、

少し工夫すると食卓も

全然違ったものになるかもしれませんね。


2022年5月30日月曜日

痛風とアルコール 

痛風を発症した、もしくは健康診断などで

痛風の予備軍である高尿酸血症と診断されると

アルコールは控えるようにお医者さんから言われます。


なぜ痛風やその予備軍の人が

アルコールを摂取すべきではないかというと、

大きく2つの事情が関係しています。


まずアルコールには押しなべて、

プリン体の多く含まれる飲み物が多い点です。

特にビールなどは

プリン体が多く含まれる飲み物として知られています。


プリン体が体内に入ると、肝臓で分解されます。

この分解された結果生成されるのが、尿酸です。


痛風でなぜ足の指の付け根などに

強烈な痛みを感じるようになるかというと、

尿酸が体内に過剰に溜まって結晶化するからです。

棘のような形をしています。

この棘のとんがったところが刺激を与えるので

強烈な痛みになってしまうわけです。


ビールはプリン体が多いだけでなく、

ほかの酒と比較するとカロリーも高めです。

飲み続けると肥満を招く可能性があります。

肥満は痛風を発症しやすいファクターの一つとされていて、

ビールはお酒の中でも特にお勧めできないわけです。


ちなみにプリン体の少ないお酒は

ウィスキーやブランデー、焼酎といった蒸留酒です。

痛風対策ではビールと比較すればいいお酒といえますが、

ほどほどにしておく必要があります。


2つ目のアルコールの摂取を控えた方がいい理由として、

おつまみがあります。

お酒を飲むときには、いろいろとおつまみを食べながら飲む

という人が多いはずです。

この時、ついつい食べ過ぎてしまうという人が多いです。


なぜかというとアルコールを飲むことで

酔っぱらった状態になります。

そうすると通常と比較して、食欲が増してしまいます。

その結果、普段では食べきれない量の食事を

とってしまう恐れが高まるのです。


しかも がっつりとおつまみを食べているにもかかわらず、

中には締めのラーメンといって、

さらにラーメンを一杯食べる人もいます。

ちなみにこれらの食べ物の中にも多かれ少なかれ、

プリン体が含まれています。

アルコールとおつまみのダブルで

プリン体を摂取してしまうので、

どうしても尿酸値が高くなってしまうわけです。


痛風や高尿酸血症に該当する人は、

できることなら禁酒をすべきです。

しかし、今までたくさんお酒を飲んできた人が

一滴もこれから飲まないとなると

かなりストレスがたまります。

そこで適量を守るように心がけて

飲むようにしてください。


そのためには、ピッチを今までよりも

意識して落として飲むようにすると、

少ない酒量でも酔っぱらった感覚になります。


お酒の好きな人にとって、なかなか

アルコール飲料はやめられませんからね。

飲まない日をつくって、肝臓を休ませるように

していきたいですね。

痛風とは?? 

痛風、症状として痛風発作が起こり、

激痛が足の指先の所などに現れる病気です。


痛風は、生活習慣が乱れがちの男性であれば、十分

起こりうる病気だと認識した方がいいです。

痛風とは、尿酸という物質が体内に過剰に

溜まってしまうことで発症する病気をさします。

血液の中に含まれる尿酸値が高くなる、いわゆる

高尿酸血症にかかるのが痛風の前兆段階です。


この段階で治療すれば発症しない可能性もありますが、

放置してしまうと、血中の尿酸が結晶化してしまいます。

そうするとこの結晶が体を刺激して、炎症を起こします。

通常は足の指の付け根で炎症を起こすので、

激しい痛みを感じるわけです。


痛風とは、なりやすいタイプの人がいくつかあります。

痛風になりやすいタイプを見てみると、

3つのタイプに分類されます。

今は大丈夫な人でも、以下で紹介する

いずれかのタイプに該当するのであれば、

注意を払うべきです。


まずもっとも発症しやすいのは、

中年男性といわれています。

働き盛りとよく表現される30~50代の男性で、

発症する人は多いです。

最近では発症する層は幅が広がっていて、

20代の若い男性や女性でも

発症するケースが報告されています。


2つ目のタイプは、肥満体型の方です。

肥満の人は、食生活が偏っている可能性が高いです。

このため、体内に尿酸がたまりやすくなる傾向があります。


そして最後のタイプは、頻繁にお酒をたしなむ人たちです。

特にお酒の中でもビールをよく飲むという人は注意が必要です。

尿酸はプリン体という物質を肝臓で分解したときに

発生するもので、ビールの中には

このプリン体がたくさん含まれています。

しかしビール以外でも、お酒を飲みすぎる人は

痛風を発症しやすいので注意する必要があります。


痛風というと、今でも贅沢病の一種と考えている人もいて、

足の指の付け根に発症する病気なので

痛みは辛いけれどもそれほど深刻に考える人は多くありません。

命にかかわる重大な症状まで行くことはないだろうと、

思う人も多いかもしれません。


しかし痛風をそのまま放置していると、時として

深刻な病気の引き金になってしまうこともあるので

注意しないといけません。

尿酸は過剰に溜まると腎臓に集まってくることがあります。

そうすると腎臓にかかる負担が大きくなってしまって、

腎臓障害を引き起こす危険性があるのです。


その他にも合併症を起こすリスクも高まります。

具体的には高血圧や糖尿病、高脂血症

といった病気も引き起こす患者は多いです。

いずれもさらなる深刻な病気の要因となりうる症状で、

場合によっては命の危機に立たされるような

深刻な病気を発症する可能性もあります。


痛風といわれると、軽く考えてしまう人は多いです。

しかし深刻な病気の予兆にもなりうるという自覚を持って、

しっかりと治療に専念すべきです。


痛風は足が痛くなるだけではなく、

本当に怖いのは、将来の合併症なのですね。

特に、腎機能障害は

透析をしなければならなくなったりするので、

気をつけましょう。


2022年5月29日日曜日

尿酸値を下げる食べ物?

痛風といえば、食べ物が

重要なファクターのように考えられていますが、

食べ物が尿酸値にもたらす影響というのは、実は・・

それほど大きくはないとも言われています。

せいぜい2割程度、あるいは1割程度に過ぎない

との意見もあります。


一昔前なら食事が最大の原因といわれていただけに

ずいぶんと変わったものです。

どうやら尿酸の原料となるプリン体は、

食事で摂取するよりも体内で作られる方が

多いみたいなんですね。


ただ、対策方法となると、

やはり食生活の改善が欠かせません。

食生活は自分でコントロールしやすい分、

痛風の原因にもなり、また有効な対策方法にもなる、

というわけです。


では、尿酸値を下げる食べ物には、

どのようなものがあるのでしょうか?

逆に尿酸値を上げる食べ物の場合は、

プリン体がどれだけ含まれているのかが

最大のポイントでしたが、下げる食べ物の場合には、

もう少し複雑な事情が絡んできます。


とりあえず、プリン体が少ない食べ物を

見ていきましょう。

筆頭に挙げられるのが卵、鶏、うずら

ともにプリン体はゼロ。

食べても尿酸に影響をもたらしません。

素晴らしいですね。

卵は毎日飽きずに食べられる食品でもありますから

重宝します。

卵では他にイクラも100グラム中の含有量が

3.7ミリグラムと少ない部類に入ります。


それからチーズ。

100グラム中のプリン体の含有量はわずか5.7ミリグラム。

パン食の人はチーズをうまく活用しましょう。


他の食材になると

100グラム中の含有量がグッと多くなります。

少ないところでいうと

玄米や白米、大麦、小麦といった穀類、

ソラマメや味噌、醤油といった豆類がまず挙げられます。

ただ、納豆に代表される大豆を原料にした食べ物は

プリン体が多いので要注意です。


肉類ではタンや肩バラなどが比較的少なめなので、

肉が好きな人はこうした部分の肉を

意識して食べるとよいでしょう。


食べ物の中では野菜がやはり少なめで、

ほうれん草の葉が51.4ミリグラム、

おくらが39.5ミリグラム、グリンピースが18.8ミリグラム、

えのきだけが49.4ミリグラムとなっています。

野菜を中心にしたヘルシーな食生活が求められる

ということになりますね。


もうひとつ重要なポイントとなるのが

尿をアルカリ性へと傾ける食品を多く食べること。

尿酸はアルカリ性~中性で尿に溶けやすく、

酸性になると溶けにくくなります。

尿酸値のコントロールでは、

尿酸をいかにスムーズに体外に排出できるかも

大事なポイントですから、

プリン体の含有量よりもむしろこちらの方が重要です。


冒頭にも触れたように体内で作られるプリン体の方が多く、

うまく溜め込まずに排出させることが必要だからです。


この点に関してはほうれん草やこぼう、大根、

ニンジン、キャベツといった野菜、

さつまいも、サトイモ、ジャガイモといったイモ類、

バナナ・メロン、グレープフルーツなどの果物が

上げられます。

また意外なところでは大豆製品。

プリン体が多く尿酸を上げてしまう面がある一方、

尿をアルカリ性にして尿酸値を下げる面もあるため、

まったく避けてしまうのではなく、うまく摂取して

健康面のコントロールに活用していくとよさそうです。


毎日の食べ物も、少なからず尿酸値への影響があるのですね。

ほんのちょっとでも気をつけるのと、そうでないのとは

長い間に差ができると思いますので、

なるべく日常の食生活にも気をつけていきたいですね。

2022年5月28日土曜日

痛風&手の指

一般的に痛風の発作は足で起きることが多いです。

足の親指で発作の起きる人が、

全体の約7割程度といわれています。

しかし残りの3割程度は、別の箇所に

激痛を引き起こしています。

3割の方の患部を見てみると、

足首やひざといった足関係の他にも、

ひじ関節や手の指、手の甲といったところで

痛みを感じている人もいます。


手の指や手の甲に痛みを最初に感じるという人は、

決して多くありません。

しかし同じような症状が

手に起こるケースも考えられます。

具体的には手の指や手の甲に激痛や赤く腫れあがる、

熱を帯びるといった症状です。


ちなみに本人が放置をしていて、もともとは

足など別の所で痛風の症状が起きていたけれども、

しばらくして手の痛みとなって多発的に現れた

というケースも考えられます。

もし手に痛みを感じたのであれば、以前

足などで似たような症状がなかったかどうか、

思い返してみることです。


なぜ手の指が痛風にかかると

激しい痛みが起きるかというと、尿酸が関係しています。

本来尿酸は血液に溶けた状態で体内を循環しています。

そして腎臓などで濾されて、尿として排出されます。

その他には便の中に混じって排出されるケースもあります。

排泄が行われることで、通常であれば

血液中の尿酸レベルは一定に保たれているはずです。

ところが何らかの理由で、尿酸の血液中の濃度が高まります。


そうなると、排せつのペースが

追い付かなくなってしまうことがあるのです。

そうすると尿酸がすべて血液の中で

溶けきれなくなってしまって、

ナトリウムと塩を作ってしまいます。

その結果、尿酸が結晶化してしまうのです。


結晶化してしまった尿酸は、

関節の所に溜まっていきます。

一定量尿酸の結晶がたまってしまうと、

炎症を起こしてしまいます。

その結果、痛風ならではの激痛を引き起こすわけです。


しかし、人によっては、

手の甲や手の指に発生する事例もあります。

症状としては、突き指をしたときのような

激痛に見舞われるといいます。

指を曲げることも、動かすことも

できなくなってしまうほどの激痛だといいます。


もし以前足に似たような痛みがあって、そのまま放置して

今度は手の指に同じような症状が現れたというのであれば、

早めに医者の診察を受けたほうが良いです。

足に似たような症状のあった人で、もしかすると

そのまま放置をしていても

しばらくして症状が治まったから

そのままにしていた人はいませんか?


しかし痛風は痛みが治まっても

治癒したわけではなく、決して勝手に治りません。

手に症状が拡散し、場合によっては脊髄に結晶がたまると、

神経症状を引き起こす恐れもあります。

心血管や脳血管障害になって、場合によっては

命にかかわるケースも出てくるので、

治療を受けたほうが良いと思います。


痛風発作は歩けなくても、やっかいですが、

手に出るのもツライですね。

手の指に発作が出てきたら、内蔵の機能

(腎機能など)が低下する恐れもあるので、

注意が必要です。

痛風&冷やす

痛風の痛みは半端なレベルではありません。

夜中寝ているときに発作が起きると、

ぐっすり眠っていても飛び起きるレベルの痛みです。


夜中だと、病院はどこも開いていませんし、

とにかく眠ろうとしても

眠れないほどの痛みが襲ってきます。

もし、日中に発作が起きたとしても、

激痛で歩くこともままならなくなってしまい、

病院にすぐにはいけないでしょう。


このような痛風の発作がある日突然

襲ってきたときにどうすればいいかですが、

とにかく患部を冷やすことを心がけてください。

患部が冷やせるのであれば、氷でも水でも構いません。

とにかく冷やすことです。


そもそもなぜ痛風の発作が起きるかというと、

関節に尿酸ナトリウムという結晶が

たまることが関係しています。

この結晶がたまると、私たちの白血球は

異物と認識してしまうのです。

そうすると攻撃をするために炎症が起こり、

とんでもない激痛が襲ってくるわけです。


炎症を起こしたところを鎮めるためには、

とにかく冷やすことが大事です。

水や氷の他にも、湿布薬があれば、

湿布薬を貼って冷やす方法をとってもいいです。

コールドスプレーや塗り薬の湿布薬もあります。


しかしこれらは冷やす時間が長続きしません。

水を使って冷やすのであれば、

バケツや風呂桶などを用意して水をためます。

そこに足を突っ込んでおけば、長時間

継続して患部を冷やせます。

氷を水の中に入れれば、なかなか水も

温まらなくなります。

特に患部の所に熱を帯びているのであれば、

冷やすように心がけてください。


その上で、患部は心臓よりも

高い位置に持っていくのが理想です。

湿布薬や氷嚢で冷やしているのであれば、

心臓よりも足を高く上げられるのではありませんか?


患部が心臓よりも低い位置にあると、

静脈が拡張しやすくなります。

その結果、うっ血しやすくなりますが

心臓よりも高く持ち上げていれば、

拡張が鎮まるので鎮痛効果が

さらに大きくなるわけです。


もし座布団やクッションが手元にあれば、

それらの上に足を乗せて横たわっていれば、

心臓よりも足が高くなるはずです。

私は眠っているときでしたが、運悪く

仕事をしているときに発作が起きるケースも

十分考えられます。


デスクワークをしているときに

激痛に見舞われたのであれば、

行儀は決してよろしくないですが、

患部を机の上に乗せるようにしてください。

冷やしていなくても、これだけで

だいぶ痛みは治まってくる可能性があります。


これらの対処法は、あくまでも

痛風発作が起きたときの応急処置だと思ってください。

痛風の抜本的な治療ではありません。

上で紹介した方法で、症状が鎮まるのを待ってください。

そして動けるようになったところで、

専門の医療機関に行って医者の診察を受けることです。

早めに適切な診察を受ければ、治療によって

痛風をしっかりと治せる可能性も高まります。


痛風発作が突然起こると、患部を冷やせばいいのか、

温めればよいのか、迷うかもしれませんが、

痛風発作は炎症なので、冷やすほうが良いです。

2022年5月27日金曜日

痛風とプリン体 

プリン体といわれてピンとくる人は、

痛風にかかった経験のある人が

多いのではありませんか?


痛風を語る上で切っても切り離せない存在が

プリン体です。

「プリン」体といわれると、お菓子のような

甘いイメージを持つ人もいるかもしれませんが、

あのお菓子のプリンとは当然のことながら

全く別物です。


DNAという、私たちの体の中にもある遺伝子を

構成している物質があります。

このDNAは4種類の塩基があります。

このうちの2種類の総称をプリン体といいます。

私たちを含め、植物や動物、あらゆる生き物に

存在しているものです。


生き物に含まれる物質なので、

私たちの普段食すほとんどの食品に含まれています。

このプリン体が体内に入ると、どうなるのでしょうか?


体内に入ると、肝臓で分解されます。

この時分解された結果、尿酸が生まれます。

余計な尿酸は、尿として体の外に排出されます。

つまり健康な人であれば、血液中の尿酸の濃度は

一定に保たれているはずなのです。


ところが例えばプリン体を多く含む食品を

大量に摂取してしまうと、

尿酸の生成が早くなって排出が追い付いていかなくなります。

そのほかにもストレスを過剰にためていると、尿酸が増えます。


プリン体の構成を見てみると、

アデノシン三リン酸という物質があります。

このアデノシン三リン酸は、

エネルギーを発生する働きがあります。

ストレスを過度に感じると、

このアデノシン三リン酸を急激に使用します。


その結果、どんどんプリン体が

尿酸に分解されてしまうので、尿酸の濃度が上昇します。

このような要因で、血中の尿酸値が高まってしまうと、

痛風を発症するリスクが高まるわけです。


痛風対策をするためには、まずは

プリン体をなるべく摂取しないことが大事です。

そうすれば、尿酸の生成量も少なくなり、

予防や症状改善が見込めるからです。

プリン体は、ほとんどの食品に含まれています。


一方で食品によって、含有量はまちまちです。

そこでプリン体を多く含む食品は、

なるべく食べないようにしてください。


プリン体の1日当たりの摂取量は、

400㎎を超えないようにすべきとされています。

鶏のレバーや白子、アジの干物、マイワシの干物、

あんきも、鰹節、煮干しなどは

プリン体が特に高い食材といわれています。

何せ100gあたり300㎎以上のプリン体を含む

と言われているからです。


痛風にかかっている人や健康診断などで

高尿酸血症と診断された人は、

なるべく上で紹介した食べ物は口にすべきではありません。


その他にも、豚や牛レバー、カツオ、メバル、

さんまの干物は、100gあたり200~300㎎なので高めです。


一方でプリン体の含有量の少ないものとして、

白米やチーズ、豆腐、もやし、キャベツ、ジャガイモ、

わかめといった食材が挙げられます。


これらの食材は100gあたり50㎎以下です。

動物性たんぱく質の多いものよりも

植物関係の食材を中心とした方が、

プリン体の摂取量を少なくできるわけです。


プリン体ってのは、食品でいうところの “旨味の元”です。

つまり、おいしいものには、プリン体がたっぷり

含まれている、という意地悪な現実。

「なにもかも、食べない」では寂しいですし、

なにより、栄養のバランスが かたよってしまいます。

おいしいものを少しだけ、いただくようにする。

これが痛風の食卓の基本だと思います。


痛風とロキソニン 

「風が当たっただけでも痛みが起きる」

などと言われている痛風ですが、本当に痛風とは、

風が当たっただけでも信じられないような痛みが襲ってきます。

本当に発作が起きると、動けなくなるような痛みなのです。


万力で締め付けられているような痛みで、

拷問を受けているかのような感じです。

病院に行くと、お医者さんはロキソニンを

処方してくれたりします。


ロキソニンとは、非ステロイド性抗炎症剤の一種です。

痛風は、足の指などに炎症が起こり、

これが強烈な痛みを引き起こします。

この炎症はプロスタグランジンという物質が

体内で生成されることで、発生します。

ロキソニンには、このプロスタグランジンの生成を

抑制する効果があります。


このため、痛風発作によってもたらされる腫れや

強烈な痛みを和らげられるわけです。

ロキソニンは痛風以外にも、関節リウマチや変形性関節症などの

関節に起きる炎症を治療するときに使われる傾向があります。


ロキソニンは1回1錠服用しますが、

1日3回服用するようにお医者さんから指導されたりします。

3度に分けて服用することが大事です。


と、いうのも

たまたま1回服用をし忘れた患者がいたようで、

その人が忘れた分を取り戻すために

一気に3錠服用してしまったというのです。

ロキソニンのような非ステロイド性抗炎症剤は、

服用する量が多くなると

副作用を引き起こすリスクが高まるようなので、

必ず決められた用量・用法を守るべきです。


ロキソニンは、副作用のリスクは

さほど高くはありません。

しかし人によっては、

腹痛や嘔吐、食欲不振、胃のあたりの不快感、

発熱などの症状を起こします。

先ほど紹介した過剰摂取をしてしまうと、

胃腸炎を起こしてしまうこともあります。

そのほかには、服用すると

眠気を催すというケースも見られます。


このような副作用が起きた場合には、

いったん服用を中止して

このままの用法で服用を続けてもいいのか、

医者に相談してみると良いです。


また高齢者の場合、服用するときには

医者に上で紹介した用法・用量とは

別の指示が出される可能性もあります。

その場合には、医者の指示に従って服用すべきです。

その他にも、心臓病や肝臓病のような

持病を抱えている人が服用する場合も、

医者から個別の指示のなされる可能性があります。


ロキソニンを服用し続けると、

発作の持続時間や痛みの度合いは軽減されます。

発作が起きている時には、

本当に耐え難い痛みが襲ってきます。

また一種の時限爆弾のような感じなので、

いつ起きるかもわかりません。

まずは、とにかく医者の診察を受けてください。


痛風発作の痛みは激痛ですからね。

ロキソニンで痛みは緩和されますが、

あくまで痛みどめの薬は対症療法ですので、

発作の痛みが治まったら、何か対策を立てましょうね。


2022年5月26日木曜日

痛風と年齢 

痛風患者の年齢を見てみると、近年

どんどん若年化が進んでいると言われています。


現在の痛風の患者は国内で100万人程度いる

と言われています。

25年くらい前の患者の数と比較すると、

4倍も増えているといいます。


なぜ、これだけ痛風の患者数が

急上昇しているかというと、「痛風の若年化」が

関係しているから。


生活習慣が変化したことで、

若い人でも発症するケースが起きているのです。

最近では、20代で発症してしまう患者も

決して珍しくない状況だといいます。


痛風になるリスクを確認するためには、

血液検査が重要な意味を持ちます。

血液検査を受けると各種項目が出てきます。


その中でも尿酸が、痛風と密接な関係にあります。

血液検査を受けた時には、

尿酸値をチェックすることです。

もし、7㎎/dl以上であれば、

高尿酸血症と診断されるレベルです。

すなわち、いつ痛風が発症しても

おかしくない状態なのです。


20代の患者にとって厳しいのは、

健康診断を会社などで実施していても、

20代は尿酸値の検査をしていないケースの多い点です。

高尿酸血症になっていて、痛風の発症リスクがあっても

気付けずにそのまま放置してしまうというパターンも、

往々にしてあります。


そして、ある日急に足に激痛を感じたので

病院に行ってみると、そこではじめて痛風だ

と教えられるケースも少なくありません。


痛風は今や若者の病気と思った方が良いです。

痛風は基本的に、生活習慣の乱れが発症リスクを高めます。

栄養バランスの偏った食生活ばかりしている、

お酒をよく飲む、タバコを吸う、

ストレスのたまりやすい環境にいる、

これらの項目に思い当たる節のある人は

痛風対策を若くても行うべきです。


痛風を発症する危険因子を取り除くように

努力してください。

いきなり激痛が襲うという患者が多いですが、

実は前兆があります。

一般的に、足の指の所に何とも言えない

むずむず感があるとか、関節の疼きを感じる、普段

はいている靴が何となく

自分の足にフィットしていない感じ

がするなどは、痛風の前兆の症状といわれています。


これらの症状はさほど気にならないかもしれませんが、

この後猛烈な痛みが襲ってくるかもしれないと

理解しておくべきです。

20代でも痛風の可能性はあると認識する所から

始めてくださいね。


生活習慣に気をつけて、こまめに尿酸値検査をしましょう、

ということですね。

簡単そうですが、なかなかできないことですので、

意識して実行してきましょうね。

 

痛風と納豆 

ご飯に納豆を混ぜてかき込むという人も

おられると思います。


いろいろな食べ方が地域によってあるようですが、

しょう油とカラシ、そしてあれば薬味として

ねぎを入れたオーソドックスな食べ方、とかね。

納豆は美味しいだけでなく、

いろいろな健康効果をもたらしてくれるので

安定した人気があります。


整腸効果があるというので、便秘解消効果が期待できます。

女性の中で便秘に悩んでいる人も多いそうなので、

納豆を食べる習慣をつけてみるのはいかがでしょうか?


そのほかにも女性に多い骨粗しょう症も

ビタミンKの効果によって予防できる

とも言われています。


何と言っても納豆が健康関係で注目されているのは、

ナットウキナーゼの存在です。

ナットウキナーゼは酵素の一種で、血栓溶解作用があります。

血栓を溶かしてサラサラの血液にするので、

動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などの

重大な疾患の予防ができると言われています。


ビタミンやミネラルの他にも、

「畑の肉」と呼ばれているほど、

良質なたんぱく質が含まれています。

健康対策以外にも、

ダイエット効果も引き出してくれるのではないか

とも言われています。


このようにさまざまなメリットのある納豆ですが、

痛風には良くない (?) という事実を

知っている人は少ないのではないでしょうか。

なぜ痛風にはよくないかというと、

プリン体が関係しています。


痛風にかかっている人であれば、プリン体という物質は

聞いたことのある人は多いはずです。

プリン体を摂取すると、体内で尿酸に変わります。

そしてこの尿酸が痛風の原因となるわけです。


そこでプリン体の多く含まれる食べ物を

痛風患者はできるだけ控えるべき、とも

考えられているようです。


納豆には、100gあたり113㎎のプリン体が含まれます。

このように言われてもピンとこない人も多いでしょうが、

参考までに豚肉や牛肉は同じく100gあたり70~90㎎です。

この量と比較すれば、やはりプリン体が多い食材

といわざるを得ません。


ただし

この痛風と納豆の関係ですが、まだ 

はっきりしたことは分かっていないのが実情です。

最近では、上で紹介した説を覆すような研究結果が

発表されたケースもあります。


アメリカのある研究では、植物性のたんぱく質の場合、

痛風発作のリスクは高めないという説も出ているくらいです。

このため、痛風と納豆の関係性に関しては

もう少し今後の推移を見守った方が良いのかもしれませんね。


痛風や尿酸値の高い人でどうしても納豆を食べたい

と思うのであれば、

小さめのケースの商品を食べてみるのはいかがですか?

スーパーなどに行くと、

3つ並びで丸いサイズに入っているミニサイズの納豆が

販売されていますね?

少なめの納豆であれば、

過剰にプリン体を摂取することもなくなるので

痛風発作を気にする必要もなくなります。


ちなみに高尿酸血症や痛風の治療のガイドラインによると、

痛風患者のプリン体摂取は1日400㎎までとしています。

この数字を意識して、献立を考えてください。


納豆は貴重なタンパク源ですが、

痛風で食事に気をつけている人には

プリン体が少し気になるところですね。

でも、そんなことを言っていると、

だんだん食べる食品がなくなってきて、

栄養も偏った食事になってしまうので、「食べ過ぎず」に

少しだけ、おいしく いただきましょう。


2022年5月25日水曜日

痛風とサウナ 

サウナにしばらく入っていると、普段は 

なかなか経験できないくらいの大量の汗をかきます。

しかし、サウナに関しては

痛風にとって良くないようです。


痛風の原因として、尿酸があります。

この尿酸ですが、尿から排出されるのが一般的です。


ところが汗として尿酸が排出されることは

ゼロではないものの、尿と比較すれば

ほんの微量なのです。尿酸が排出されない、

しかも大量の汗をかくということは

水分がどんどん失われてしまいます。

ということは尿酸が濃縮される分、

上昇してしまうのです。


また尿酸は尿として排出しないといけないのですが、

水分がなくなるのでトイレにいく頻度も少なくなります。

サウナに入るということは、痛風の発作の可能性を高め、

尿酸の排出のチャンスを自らフイにしているわけです。


年齢が上になればなるほど、

サウナというのはリスクが高まります。

長時間大量の汗をかく行為を続けていると、

血液がドロドロになってしまいます。


そうすると、血管の中で

血液が詰まりやすくなってしまいます。

下手するとサウナに入っている時に、

脳梗塞や心筋梗塞を起こして倒れることもあり得るのです。

実際サウナの中で発作を起こしてしまう

という事例もあるようです。

決して脅かしているつもりではありませんが、

危険なのでサウナに入る時には

しっかりと水分を補給してくださいね。


痛風は夏場になると発症する人が増える

という話があります。

夏場、猛暑の時など

天然のサウナの中にいるような状態です。

大量に汗をかくので、尿酸値が高まって、ある日、

足の指の所に異常な痛みを感じるというケースも。

最近の夏のニュースを見てみると、こまめに

エアコンを使うように、と呼びかける光景を目にします。


これは熱中症対策として言われているのですが、

ある意味、こまめにエアコンを活用するのは

痛風対策という意味でも重要なのです。


なるべく涼しい所にいて、

ムダに汗をかかないようにする、

どうしても汗をかいてしまったのであれば、

こまめに水分補給をする、

この2点をしっかりと意識することが大切です。


水分補給はのどの渇きを感じてからでは遅いので、

何時間に1回か

コップ一杯の水を飲む習慣をつけた方が良いです。


サウナは結果として、尿酸値を一時的に上げてしまう、

ということですね。

サウナに入る方は、しっかりと水分補給を。

それは、サウナに入る前、サウナに入っている最中

(つまり、途中で休憩して水を飲む)、

そして、サウナから出た後。

それぞれ、しっかり水分補給をすることです。