2022年5月26日木曜日

痛風と納豆 

ご飯に納豆を混ぜてかき込むという人も

おられると思います。


いろいろな食べ方が地域によってあるようですが、

しょう油とカラシ、そしてあれば薬味として

ねぎを入れたオーソドックスな食べ方、とかね。

納豆は美味しいだけでなく、

いろいろな健康効果をもたらしてくれるので

安定した人気があります。


整腸効果があるというので、便秘解消効果が期待できます。

女性の中で便秘に悩んでいる人も多いそうなので、

納豆を食べる習慣をつけてみるのはいかがでしょうか?


そのほかにも女性に多い骨粗しょう症も

ビタミンKの効果によって予防できる

とも言われています。


何と言っても納豆が健康関係で注目されているのは、

ナットウキナーゼの存在です。

ナットウキナーゼは酵素の一種で、血栓溶解作用があります。

血栓を溶かしてサラサラの血液にするので、

動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などの

重大な疾患の予防ができると言われています。


ビタミンやミネラルの他にも、

「畑の肉」と呼ばれているほど、

良質なたんぱく質が含まれています。

健康対策以外にも、

ダイエット効果も引き出してくれるのではないか

とも言われています。


このようにさまざまなメリットのある納豆ですが、

痛風には良くない (?) という事実を

知っている人は少ないのではないでしょうか。

なぜ痛風にはよくないかというと、

プリン体が関係しています。


痛風にかかっている人であれば、プリン体という物質は

聞いたことのある人は多いはずです。

プリン体を摂取すると、体内で尿酸に変わります。

そしてこの尿酸が痛風の原因となるわけです。


そこでプリン体の多く含まれる食べ物を

痛風患者はできるだけ控えるべき、とも

考えられているようです。


納豆には、100gあたり113㎎のプリン体が含まれます。

このように言われてもピンとこない人も多いでしょうが、

参考までに豚肉や牛肉は同じく100gあたり70~90㎎です。

この量と比較すれば、やはりプリン体が多い食材

といわざるを得ません。


ただし

この痛風と納豆の関係ですが、まだ 

はっきりしたことは分かっていないのが実情です。

最近では、上で紹介した説を覆すような研究結果が

発表されたケースもあります。


アメリカのある研究では、植物性のたんぱく質の場合、

痛風発作のリスクは高めないという説も出ているくらいです。

このため、痛風と納豆の関係性に関しては

もう少し今後の推移を見守った方が良いのかもしれませんね。


痛風や尿酸値の高い人でどうしても納豆を食べたい

と思うのであれば、

小さめのケースの商品を食べてみるのはいかがですか?

スーパーなどに行くと、

3つ並びで丸いサイズに入っているミニサイズの納豆が

販売されていますね?

少なめの納豆であれば、

過剰にプリン体を摂取することもなくなるので

痛風発作を気にする必要もなくなります。


ちなみに高尿酸血症や痛風の治療のガイドラインによると、

痛風患者のプリン体摂取は1日400㎎までとしています。

この数字を意識して、献立を考えてください。


納豆は貴重なタンパク源ですが、

痛風で食事に気をつけている人には

プリン体が少し気になるところですね。

でも、そんなことを言っていると、

だんだん食べる食品がなくなってきて、

栄養も偏った食事になってしまうので、「食べ過ぎず」に

少しだけ、おいしく いただきましょう。