2022年5月20日金曜日

痛風&ビール 

日常の生活習慣がもたらす痛風の原因の中でも

最大のものとして挙げられるのがビールです。


お酒の中では比較的アルコール度数が低く、

料金も手頃ということもあって

お酒が好きな人にとっては最高の友となってくれるビール。

しかし、これが実は痛風の大きな敵となっている

というのです。


お酒の飲みすぎはよくない。

これはどんなお酒好きの人でも自覚しているものです。

ほとんどの人はできる限り節度を踏まえたうえで

お酒をたしなんでいることでしょう。

しかしお酒によって痛風に良い・悪いがあると意識している人は

ほとんどいないと思います。

ただ、飲むお酒によって痛風のリスクが

かなり異なってくると言います。

その要因はプリン体の含有量にあります。


プリン体はさまざまな飲食物に含まれていますが、

体内に取り入れられた後に

代謝される過程で尿酸を作り出します。

痛風とはこの尿酸が体内に蓄積し結晶化することで

生じるものですから、直接の原因ということになります。

痛風対策、尿酸値の調節のためには

できるだけプリン体の摂取量を減らすことが

まず求められるのです。

このプリン体はお酒の中にも含まれているのですが、

その種類によって含有量が驚くほど異なってきます。

そしてビールは

一般的に飲まれているアルコール飲料の中でも

もっとも含有量が多いのです。


100ミリリットルの用量に含まれるプリン体の

含有量で比較してみましょう。

具体的な数字はもちろん製品ごとに異なってきますが、

ビールは4.5~6.8ミリグラム程度。

これらが体内で

4.8~7.9ミリグラム程度の尿酸を作り出すと言います。

それに対して発泡酒は2.8~3.8ミリグラム程度、

尿酸にして3.2~4.4ミリグラム程度。

価格の点でメリットが大きかった発泡酒ですが、

痛風のリスクを軽減する点においてもメリットを

備えていることになります。


これらに比べて格段に少ないのが蒸留酒。

ウイスキーが0.12ミリグラム程度、

もっとも多いブランデーで0.3~0.4ミリグラム程度、

ワインが0.4ミリグラム程度、

もっとも少ないのが焼酎でアルコール度数25パーセントで

わずか0.03ミリグラム程度。


このように、プリン体の含有量だけを比較しても

ビールがいかに痛風のリスクを抱えた

アルコール飲料かが窺えるでしょう。

なお、現在人気を得ている地ビールの場合は

さらに含有量が高い傾向が見られます。


毎晩のビールが楽しみ、という人も多いでしょう。

職場の同僚や友人たちとの飲み会でももっぱらビールで乾杯、

という人も少なくないはずです。

そんな人は痛風のリスクを抱えた食生活を

送っていることになります。

尿酸値を正常の範囲内に保つためには、

ビール中瓶1本程度に抑えることが必要と言います。

それほど飲まない人にとっては十分抑えられる量でも、

好きな人にとっては少なすぎてお酒を楽しめない

と感じてしまうことでしょう。

その場合には発泡酒や蒸留酒に切り替えたり、

お酒を飲む日を減らしたりして尿酸値の調整を

日々の生活のなかで行っていくとよいでしょう。


ビールは人生の友、最大の楽しみの一つ、という人も

おられますからね。

お酒は楽しく、痛風に差しさわりのない程度に

ほんの少しだけ飲むようにしたいですね。

・・というわけにもいきませんが。

本当に好きな人にとっては。


痛風&手 

痛風の症状と言えば、まず

足の親指に走る激痛を連想する人が多いと思います。

ある統計では初期症状の70パーセントが

この部分から生じるといわれています。

しかし他にも発症するケースはもちろんあります。

手はそんな痛風が生じる可能性がある部位のひとつです。


手に生じる痛風はおもに2ヶ所、手の指と手首です。

このうちより多いと言われているのが手首です。

どちらも日常生活で使用する部分ですから、

症状があらわれるようになると

日常生活に大きな支障をもたらすことになります。


そもそも痛風とは体内に蓄積した尿酸が結晶化し、

遊離したうえで体のさまざまな部位に

沈着してしまうことによって生じます。

尿酸が高い状態が長く続いた結果生じるもので、

足の指の付け根にできやすいのは

遊離した結晶が沈着しやすい部分だからです。

そのためそのほかにも腎臓や心臓など臓器にも

沈着して症状が見られることもあります。

手の症状もこのように尿酸が

蓄積・沈着した結果生じるものなのです。


ただ、足に比べると

手に生じるケースはごく稀と言われています。

そのため痛みを感じた場合には

他の症状も疑ってかかるべきでしょう。

手首の痛みの代表格としてはまず腱鞘炎が挙げられます。

痛みだけでなく手首のこわばりが見られるのも特徴です。

手首をよく使用する仕事、かつては

ミュージシャンによく見られる病気として

知られていましたが、現在ではパソコン作業のしすぎで

発症するケースが増えているといわれています。

痛風と同じく腫れが伴うのも特徴です。


手に生じる痛風では初期症状として起こるケースと、

症状が進行するとともに起こるケースが見られます。

冒頭にも挙げたように、初期症状の70パーセントが

足の指の付け根に起こるわけですが、逆に言えば

30パーセントが他の部位にできることになります。

手に生じる可能性も

ごくわずかながら考えなければなりません。

この場合厄介なのはいきなり激痛の発作が起こるのではなく、

初期段階ではそれほど痛みが伴わないまま始まって

少しずつ進行していくケースもあること。

腱鞘炎をはじめとする他の疾患と間違えてしまったり、

痛風は足の指にできるものだと思い込んでしまった結果

対策が遅れてしまったりといった恐れが出てくるのです。


一方、症状が進行していくにつれ生じる場合には、

その段階まで悪化させないことがもっとも大事です。

足指に生じた際に適切な対策さえ行っていれば

手にまで症状が進行する可能性が極めて低くなります。

その意味では手に生じた痛風は対策が不十分である

という証ともなるでしょう。


痛風が怖いのは、放置したり十分な対策が

行われなかったりして進行していくと、

痛風結節の原因になってしまうこと。

尿酸の瘤が神経を破壊することで

後遺症を残してしまう恐れもあります。

これが手指や手首に出来てしまうと

痛風が治った後も日常生活に大きな支障を

きたしてしまうことになるだけに注意したいところ。

珍しいケースなのでそれほど

神経質になる必要こそないものの、

油断せずに手に気になる症状が見られた場合には

医療機関の診察を受けるなど適切な対策を

行うよう心がけましょう。


結晶化した尿酸は、体内の比較的温度の低い関節などに

沈着しやすいといいますから、手や手指に痛風発作が出ても

不思議じゃないですし、実際に苦しんでいる方もおられます。

足は歩けなくなるので大変ですが、

手はモノが持てなくなるので、それはそれで大変です。

気をつけていきたいですね。


2022年5月19日木曜日

痛風の初期症状? 

痛風の症状といえば

何といっても耐え難い激痛。


発作的に痛みが走ったかと思うとどんどん強くなり、

24時間後くらいのにピークに達します。

そのときの痛みたるや実際に経験したことがない人には

とても理解できないだろうと思えるほどです。

しかも、この想像しただけでも身がすくむ思いになる

猛烈な痛みが数日間も続きます。

短い場合には2~3日程度で済むのですが、

長引く場合には2週間程度に及ぶことも。


このように、ある日突然

症状が発症するイメージが強い痛風ですが、

実際には初期症状と呼ばれる段階があります。

突然の痛みもじつは少しずつ

体内で進行していた異変の結果として起こるものなのです。


痛風の初期症状の代表格はやはり痛み。

耐え難いほどの痛みではないものの、

かなり気になる痛みが続きます。

長時間続くのが特徴で、それが収まると

何事もなかったかのように痛みが引きます。

痛みとともに熱感が伴うのも特徴として挙げられるでしょう。


それから動作、とくに立ち上がった際に

痛みや違和感が生じることもあります。

痛風の症状の実に70パーセントは

足の指の付け根に生じますから、

動作によってこの部分に負荷がかかると

痛みを感じるようになるのです。


そのほかは腫れや変形なども

注意しておきたい初期症状です。

一方の靴だけうまく入らなくなる、

足指だけが妙に腫れている場合に

痛風の疑いを持った方がよいでしょう。


理想としてはこうした初期症状が見られる前に

痛風のリスクを察知しておきたいところ。

それだけに尿酸値の検査は重要です。

尿酸が慢性的に高い状態が長期間続くことが

痛風の原因となるのです。


尿酸値の正常値は7.0mg/dlです。

なお、男女差が設けられていることもあり、

女性の方が低めに設定されていることもありますが、

基本的には男女間の格差はほとんどありません。

この正常値を過ぎると

尿酸が結晶化していくリスクが高くなるのです。

なお、尿酸血が9.0mg/dl以上の人の約90パーセントが

痛風へと進行していくと言われています。


尿酸値が高い状態を高尿酸血症と言います。

この期間が長ければ長いほど

痛風のリスクがどんどん高まっていくことになります。

あるデータによると高尿酸血症から痛風まで

進行していくまで期間は平均で10~15年程度。

突然発症するイメージに対して実際には

じつに長い期間をかけて

症状が進行していくことがわかります。


厄介なのは高尿酸血症の段階では

自覚症状が伴わないことが多いこと。

そのため知らず知らずのうちに症状が進行し、

ある日痛風の症状が急に発症することも多いのです。


また検査で尿酸が高めと診断された場合でも

ついつい適切な対策を行わずに放置してしまい、

痛風の症状が現われてからあわてて対策をはじめる人も

少なくありません。

そのようなことがないよう、肥満気味の人や

お酒が好きな人は、日ごろから

初期症状の有無と尿酸値の状態を確認して

痛風の備えを行っておく必要があるのです。


怖いですね、痛風、高尿酸血症。

この高尿酸血症には、自覚症状がないのが特徴です。

できれば、年に一回でもいいから、血液検査などで

自分の尿酸値の数値はチェックしておきたいですね。


痛風と足首 

痛風は普通足指の付け根、

とくに親指の付け根に生じます。

耐え難い痛みが。


ただ、もともと痛風は体内に蓄積した尿酸が結晶化し、

それが遊離することによって炎症が起こる症状です。

そのため遊離した結晶が付着する可能性がある場所なら

どこにでも症状が起こる可能性があるのです。

たとえば腎臓や心臓など

内臓の器官に付着することもありますし、

腎臓に付着した痛風腎は

とくに厄介な合併症と言われています。


足に痛みが生じた場合には

足指の付け根に限らず痛風の可能性があります。

一度でも足指の付け根に痛みの発作が起こったときには

足のさまざまな部分に発生するリスクを

負ってしまったと判断するべきでしょう。


ただ一方では足は

他にもいろいろな要因で痛みが生じるものです。

とくに痛風患者が増える40代~50代になると

関節の異常などによって足に痛みが起こることも。

そのため痛風との見極めや

適切な対策方法の選択なども重要になってきます。


この見極めをしっかり行うためには

足首に生じる痛みの原因を知っておく必要があります。

足首は歩く際に欠かせない場所であることはもちろん、

歩行の際の衝撃や体重の負担を和らげる

クッションのような働きをしている部分。

それだけに経年による負荷の蓄積や過度な負荷などで

問題を抱えてしまうことも多いのです。

衝突や転倒、打撲といった原因よりも、

日常的な習慣で生じるケースが多く見られるのも

足首の痛みの原因です。


痛風以外の足首の痛みの原因としては、

まずアキレス腱の異常が挙げられます。

事故でアキレス腱が断裂を起こしてしまうこともありますが、

そこまで深刻でなくても

腱に炎症が起こることもよく見られます。


足首からやや上くらいまでの範囲に

痛みや腫れが生じるもので、

激しいスポーツをしている人や、

階段の上り下りが多い人によく見られます。

かかとの痛みと混同しやすいので注意が必要です。


また、アキレス腱そのものではなく、

腱と皮膚、骨の間でクッションの働きをしている

滑液包という部分が炎症を起こすこともあります。

足首の痛みとの関係では、踵上部に生じるケースと、

かかと足首のちょうど境目の奥の方に

生じるケースがあります。


それから過去に捻挫の経験がある人が

足首やくるぶしに痛みを覚えることもあります。

とくにスポーツなど負荷をかけるようなことは

していないにもかかわらず、

痛みを覚えるのが大きな特徴です。


それから後脛骨筋腱機能不全症という症状もあります。

これはかかとが内側に動くことで生じる痛みで、

足首、くるぶしの内側に痛みが生じるのが特徴です。


こうした症状をよく把握したうえで

痛風かどうかを疑ってかかるようにしましょう。

痛風の場合は激痛の発作が起こるので

わかりやすいといえばわかりやすいですが、

適切な治療を行わないと痛みが慢性化するだけでなく、

関節が変形するなど深刻な状態に

発展してしまう恐れがあります。

足首に痛みを感じた場合には

症状や原因となる生活習慣などを確認するよう心がけましょう。


足首が痛いからといって、痛風とは限らない、

ということですね。

ただ、この足首が痛くなってしまうと、

とにかく歩けなくなるので、

病院で診てもらうのが最善かもしれません。

って、歩けないですからね。

タクシーを利用してでも、とにかく病院へ。


2022年5月18日水曜日

痛風とワイン 

痛風対策はアルコール摂取量の制限から

はじめる必要があるとよく言います。

男性が患者の90パーセントを占めるといわれる痛風ですが、

その多くがアルコールを日常的にたしなむ人です。

医療の分野では

アルコールが必ずしも痛風の決定的な要因ではない

との意見もあるようですが、やっぱりかなり

大きな原因になっているのではないかとも思います。


アルコールがどうして痛風の原因になるのか

という点については

尿酸との関わりがよく知られています。

簡単に言えばアルコールを摂取すればするほど

体内の尿酸が増えてしまうのです。

これはプリン体という物質によるもので、

これが体内で代謝される過程で

尿酸を生み出してしまうのです。

アルコール飲料には

このプリン体が含まれているものが多く、

これがお酒をたしなむ人が

痛風になりやすい原因とされています。


ただ、アルコール飲料に含まれる

プリン体の含有量は種類によって

かなり違いが見られます。

もっとも要注意と言われているのがビール。

痛風対策にアルコールの制限が

大事と言われるのもビールが

もっとも一般的なアルコール飲料だからです。


ビールには100ミリリットルにつき

4.5~6.8ミリグラム程度のプリン体が含まれています。

なお、もっとも多いのは紹興酒の10ミリグラム強。

これらがどれぐらい多いのかは

尿酸値を正常に保つための目安となる

ビールの摂取量が1日500ミリグラム、

つまり中ビン1本分であることからも窺えます。

お酒を飲みに行った時に

これだけの摂取量で済ませる人は少ないでしょう。

また自宅での晩酌でも

この程度の量なら物足りなく感じてしまう人が

多いのではないでしょうか?


一方、ウイスキーやブランデー、焼酎といった蒸留酒は

プリン体の含有量が極めて少なく、焼酎では

わずか0.03ミリグラム。


お酒がどうしてもやめられないという人は

ビールよりも蒸留酒を飲んだ方がよい

ということになりますが、

これらのお酒は強い上、風味にクセがあります。

ビールに慣れ親しんだ人にとっては

あまりなじめない可能性もあります。

そんな時にお勧めしたいのがワインです。


ワインの100ミリリットルあたりの

プリン体の含有量は約0.4ミリグラム。

ビールに比べて格段に少ない量となっています。

しかも焼酎やブランデーに比べると

ビールが好きな人でも飲みやすく、

さまざまなお店で豊富に種類が取り揃えられている

というメリットがあります。


また、ワインには

体の老化を防ぐポリフェノールも含まれており、

健康対策にも効果が期待できます。

晩酌にも友人や同僚との飲み会にも

ピッタリの選択肢といえるのではないでしょうか。

なお、アルコール飲料そのものも

体内で代謝される際に尿酸が精製されるため、

たとえワインといえども過剰摂取には要注意。

あくまで適量を心がけたうえで

お酒を飲む楽しみと痛風対策を

同時に行っていくようにしましょう。

なお、尿酸値を維持するための

ワインの標準摂取量は1日200ミリリットルです。


う~ん・・・ワイン、1日に200ml(ミリリットル) ですか。

少ないなあ・・

もっと飲みたいですが、これが限度ってことですね。


痛風の原因? 

痛風は食生活、とりわけアルコールの摂取が

大きな要因と言われています。

かつては美食の人がなりやすい

「ぜいたく病」などとも言われていましたし、

現在では肥満や糖尿病と結びつけて

考えられることが多くなっています。


ただ、実際のところ痛風の原因は

まだはっきりとわかっていない面もあるようです。

「この人がどうして痛風にならないのか」と

疑問になるような食生活を送っている人もいますから。


食生活に関しては数ある痛風の原因のひとつ、

というのが現在の見解のようです。

痛風とは体内に尿酸が蓄積して結晶になって関節などに

付着してしまうことで生じる病気ですから、

尿酸を増やすような要因だけでなく、排出できずに

減らせないことも大きな問題となるのです。


この点をもう少し具体的に見てみると、

食生活の乱れやアルコールの過剰摂取など

食生活がもたらす原因は

全体の20~30パーセント程度と言われています。

意外なほど少ないんですね。


では残りの70~80パーセントはどうかと言いますと

健康上や体質的な問題。

体内で尿酸が過剰に作られてしまったり、排泄が

うまくできなくなってしまったりするからだと言います。


尿酸の正常値は7.0mg/dl以下と言われています。

高い人はできるだけこの数字の範囲内に

もってくる必要があるわけですが、

食事療法を頑張って行っても下げることができる数値は

1mg/dl程度と言われています。

対策の効果は得られるものの、すでに尿酸値が

かなり高い段階になってしまっている人には

抜本的な対策にはならない可能性が多いわけですね。

そのため医療機関では

薬物療法などの治療を行う目安は

9.0mg/dlに設定しているところが多いそうです。


では食習慣以外の痛風の原因について見てみると、

まず遺伝的要因があります。

つまり生まれつき痛風になりやすい人がいるわけです。

患者の約90パーセントが男性と言われていますから、

やはり性別の問題も含め、遺伝的な要素が大きいようです。

両親や親戚に痛風患者がいる人の方が発症のリスクが

高くなるデータもありますし、研究では高尿酸血症の原因

とも考えられている遺伝子の発見も見られています。

この点は今後の研究を待ちたいところですね。


他にはストレス。

ストレス社会に生きる現代人にとっては

非常に大きな要因と言われています。

糖尿病や高血圧など生活習慣病との関わりも

指摘されているストレスですが、

痛風とも関わっていると考えられています。


意外なところでは水分不足。

水分が不足すると尿の量が少なくなり、

尿酸が体外に排泄されにくくなります。

アルコールは飲みすぎると尿酸を増やしてしまうので

摂取量を減らすことが必要なんですが、水分は

逆に不足すると尿酸が増えてしまうわけです。

お茶や水などで尿酸を尿でしっかり排出できるだけの

水分摂取を心がけることが必要です。


他にも糖尿病や高脂血症、高血圧といった病気によって

引き起こされることもあるため、

食生活だけでなく生活習慣全般に注意して心身ともに

健康な状態を心がけたいところです。


「痛風の原因=プリン体」と思われがちですが、

それだけじゃなかったということですね。

遺伝と言われてしまえば、なんだかガッカリなのですが、

今、できることを少しずつやっていくしかないようです。


2022年5月17日火曜日

痛風治療薬? 

痛風の治療は薬物療法が必要かどうかで

大きな境界線ができます。

痛風といえば一度発作が起こると

一生付き合う必要があると言われていますよね。


もちろん、治療を受ける際には

できるだけ負担が少ない方がよいのは言うまでもありません。

薬物療法が必要かどうかは症状の進行状況のほか、

痛風をもたらした原因によっても判断が異なってくるので

具体的な知識を得ておきたいものです。


では薬物療法が不可欠となった場合には

どのような薬剤が使用されるのでしょうか。

じつは痛風治療の薬にはさまざまな種類があり、

それぞれ目的や効果が異なるんです。

尿酸値が高い状態が続くことが痛風の直接の原因ですが、

数値が高くなるには

いくつかの要因が関わっていることをご存知でしょうか。

プリン体が多い食事を摂取する、

摂取エネルギーが多いといった食生活の問題だけでなく、

体内で尿酸が多く作られすぎたり、逆に

うまく排泄されずに蓄積されやすかったり

といった原因でも起こることがあります。

ですから検査で腎臓機能なども調べた上で

その人に適切な痛風治療薬を選択していくことになります。


まず尿酸値を下げる効果がある治療薬から見てみましょう。

もっとも副作用などのリスクがなく安全に使用できるものでは

クエン酸カリウム、クエン酸ナトリウムがあります。

クエン酸は食事療法でも摂取が望まれる成分で、

尿をアルカリ性にすることで尿酸が溶けやすく、

排出されやすい状態へと導いてくれるものです。

尿酸値がそれほど高くない段階で使用すると効果的です。


それから尿酸の排泄を促す効果がある治療薬。

尿酸値が高い場合や、体質的に

尿酸の排泄が十分ではない場合に使用されます。

代表的なところではプロベネシド、ベンスブロマロン

などが挙げられます、

逆に尿酸の生成を阻害するための薬もあります。

こちらは体質的に尿酸が作られやすい人によく使用されます。

代表的なものではアロプリノール、フェブキソスタット、

トピロキソスタットなどがあります。


これらは尿酸値を抑制することによって

痛風を改善する効果が見込める治療薬です。

そのため日常生活の中で摂取していく形となります。

それ以外にも痛風の治療薬があります。

発作が起こったときの痛みを和らげるためのものです。

痛風の発作は耐え難い痛みをもたらすため、

それを抑えるための治療も行わないと

日常生活をまともに送ることが難しくなります。

発作は数日間、長い場合には

2週間も続くこともありますから、

その際の対策にも薬剤が使用されるわけです。


まず痛みを和らげるための治療薬では

インドメタシン、ナプロキセン、プラノプロフェン、

オキサプロジンなどが使用されます。

基本的に非ステロイド鎮痛・消炎薬が使用されますが、

症状が重い場合には

ステロイド薬を使用することもあるようです。


どんな薬を使って薬物療法を行っていくかは

医師の判断が大きく左右するわけですが、

自分がどんな薬を使用するのか、

最低限の知識は身につけておくべきでしょう。


薬はなるべくなら、服用したくはありませんが、

個々によって状態、症状が異なりますので、

ここはひとつ、病院の医師の先生の判断に

従うのが最善かもしれませんね。


痛風の食事療法 

痛風の治療は医療機関での投薬などのほか、

日常生活の中で適切な対策を自分で

行っていくことも大事です。

とくに重要なのが食事療法。

多くの痛風患者は

もともと食生活が乱れがちだと思います。

その点を根本から改める必要があります。


食事療法における最初のポイントがダイエット。

肥満気味の人に尿酸値が高い傾向が見られます。

痛風患者が多い40代~50代は

メタボリックシンドロームが気になる時期です。

糖尿病も痛風と深く関わる病気と言われていますし、

高血圧や動脈硬化なども気になります。

痛風対策だけでなく

広く健康の維持のためにも肥満気味の人は

まず減量を心がけるようにしましょう。

食事の量だけでなく、

暴飲暴食や不規則な食事の習慣など

太りやすい習慣の改善も欠かせません。


それから食事療法のメインといってもよいのが

プリン体の摂取量の制限。

このプリン体が体内で代謝されることで

尿酸が発生されることを

ご存知の人も多いと思います。

ですからできるだけ摂取量を抑えることで、

尿酸の発生そのものを減らすことができるわけ。


プリン体の摂取について注意が必要なのは、

一般的に健康に良いと思われている食材に

含有量が多いケースがあること。

これまでの食生活の中でよかれ

と思って食べていた食材が実は痛風を

悪化させてしまっている可能性もあるわけです。


100g中の含有量で見てみると、

もっとも多い部類に含まれるのが

鶏のレバー、マイワシ干物、あんこう肝酒蒸しで

300ミリグラム以上。

プリン体の1日の摂取量の目安は

約400ミリグラムだけにこれら1品だけで

ほぼ達してしまうことになります。

次いで多いのが豚と牛のレバー、カツオ、

マイワシ、大正エビ、さんまの干物。

100グラム中で200~300ミリグラム程度。

健康によいと言われる食材がずらりと並びます。

レバーは健康に良い食材の筆頭に挙げられる食材ですし、

魚は肉に代えて摂取したい動物性脂肪

と言われているだけに痛風患者は注意が必要です。


一方プリン体の含有量が少ないのは

ごはんやパン、うどん、そばなどの炭水化物、

果物、野菜、ソーセージ、豆腐、牛乳、

チーズ、バター、鶏の卵などです。

カロリーや栄養バランス、動物性脂肪の摂取などに

注意しつつ、痛風対策に効果が期待できそうな食生活を

心がけていくことが求められるわけです。

毎日の献立作りに苦労しそうですが、

ネット上で痛風によいメニューなどを調べながら

計画を立てていくとよいでしょう。


食事療法ではもうひとつ、いかに

体内の尿酸をうまく排出させられるかも

大事なポイントとなります。

その際の鍵となるのが尿をアルカリ性に保つこと。

尿酸はアルカリ性の状態で尿に溶けやすいため、

アルカリ性に保つことが

尿酸値を下げるため欠かせないのです。

そこで役立つのが野菜、イモ類、海藻類など。

野菜はプリン体の含有量が少ないのでとくにお勧め。

またイモ類は健康に良く、適度な食べ応えがあるので

食事制限が必要な人に適しています。

尿酸が作られにくく、排出されやすい体にする。

これが食事療法のポイントとなりそうです。


あれを食べちゃいけない、これも食べちゃいけない。

痛風の食事療法は大変です。

でも、いったい、どんな食品にプリン体が多いのか。

食べる・食べないは別にしても、知っておいて

損はないですよ。


2022年5月16日月曜日

痛風の治療 

痛風は一度発症すると一生

付き合い続けなければならないと言われています。

それだけに予防が大事なわけですが、もし

なってしまった場合には

どのような治療法が行われるのでしょうか。


痛風の治療に関しては

薬物療法が行われるかどうかで大きな境目ができます。

痛風の原因といえばアルコールの飲みすぎなど

食生活の乱れがよく挙げられますが、

そのほかにも腎臓機能の低下など

さまざまな要因が関わってきます。


ですから薬物療法を受けるかどうかの基準は

綿密な検査によって判断されます。

一般的に食事療法をはじめとした

生活習慣の改善で下げることができる尿酸値は

1.0mg/dl程度と言われています。

そして尿酸値の正常値の上限が7.0mg/dlです。

そのため8.0mg/dlが

薬物療法を行うかどうかの目安となります。

この辺りは生活習慣がどの程度深く

原因に関わっているかで判断が異なってくるので、

医師とよく相談しておくことが大事です。


まず食生活。

ポイントは2つ。

プリン体が多い食事を控えることと、

摂取エネルギーそのものを減らすこと。

肥満気味の人や血糖値、血圧が高い人は

とくに摂取エネルギーの制限に注意する必要があります。

それからもちろんアルコールの摂取。

焼酎やブランデーといった蒸留酒は

プリン体の含有量が少ないため

痛風対策によいと言われますが、

アルコールそのものが体内で代謝される過程で

尿酸を作り出してしまいますから、

まず摂取量を減らすことが大事なのです。


ビールなら中ビン1本、ワインなら200ミリリットル程度、

ウイスキーは60mlなど、

目安となる1日の摂取量を踏まえたうえで

対策を行っていきましょう。


それから運動。

肥満の人は痛風になりやすいため、

適度な運動で肥満対策を行う必要があります。

ただ注意が必要なのはあくまで

「適度な」運動を行うこと。

急にハードな運動をすると

痛風の発作の原因となってしまうことがあります。

日ごろ運動不足の人が健康・ダイエット目的で

運動をする場合、どうしても早く結果を実感したくて

いきなりハードな運動をしてしまいがちですが、

最初はウォーキングなど軽い運動で

運動不足の解消からはじめていくようにしましょう。


検査の結果を踏まえた上で

その人に相応しい薬物が選択されます。

もっとも一般的に使用されているのがプロベネシド。

これは体内の尿酸を尿で排泄させるのを促す薬です。

それから体内で尿酸が過剰に作られるのを改善するために

アロプリノールが投与される場合もあります。

すでに症状がかなり進行してしまっている場合には、

痛み止めや炎症の緩和を目的に非ステロイド性消炎鎮痛薬や

抗炎症剤インドメタシンなどが投与されることもあります。


なお、降圧剤や利尿剤が原因で

痛風が発症することもあるため、

他の病気で薬物療法を受けている場合には

それを踏まえたうえで

投薬環境そのものを改める必要も出てくるので

注意したいところです。


痛風=薬物治療というイメージがありますが、

本当は生活習慣の改善こそが重要なんでしょうね。

薬物治療を行っている方も、並行して

生活習慣の改善も続けていただきたいです。


痛風腎とは

痛風とは体内に尿酸が蓄積してしまったことで

それが関節などに付着し、

結晶化してしまうことによって生じます。

その結晶に対する反応として炎症が起こり、

耐え難い痛みをもたらすのです。


この尿酸値が上昇する原因として

よく挙げられるのが食生活。

かつてはぜいたくな食生活を送っている人が

かかりやすい病気と言われていましたが、

現在では食べすぎ、つまり肥満やアルコールの過剰摂取が

大きな原因とされるようになっています。

つまり、尿酸を増やしやすい食生活を送っていることで

蓄積されやすくなっているというわけです。

しかし実際には原因はそれだけではありません。

体内の尿酸がうまく排出されないことで

蓄積が進んでしまう場合もあります。

つまり増えやすい、ではなく、

減りにくい状態になってしまっているわけです。


尿酸とは肝臓で作られ、

腎臓によって尿の形で排出されるものです。

体内の尿酸のうち80パーセントが腎臓を通して

尿で排出される形となります。

腎臓が非常に重要な役割を担っているわけですね。

そのため腎不全など腎臓機能が低下している場合にも

痛風が発症するリスクが高くなります。


そんな痛風と腎臓の密接な関係には

もうひとつ重要なポイントがあります。

それは体内の尿酸が腎臓に蓄積して

機能を低下させてしまうこともあることです。

腎臓の異常が痛風をもたらすだけでなく、

痛風が腎臓の異常をもたらしてしまうのです。

蓄積した尿酸の結晶は体内を遊離することになりますが、

それが腎臓に蓄積してしまうことで生じるのが痛風腎です。

いわば痛風の合併症です。

なお、腎臓だけでなく心臓など他の臓器にも

尿酸の結晶が付着することもあります。


ではこの痛風腎になってしまうと

どのような症状が見られるようになるのでしょうか。

まず当然腎臓の機能が低下します。

するとますます尿酸が体外に排出されにくくなり、

痛風そのものの症状が悪化してしまう恐れがあります。

しかも機能が低下した状態が続くと

慢性的な腎不全の状態に陥ってしまうリスクが高まります。

よく知られているように、腎臓は

一度機能が低下すると治療するのが非常に難しい器官です。

それだけに治療が長引き、

日常生活にさまざまな異常が生じます。


なお、腎臓の異常といえば尿タンパクを

連想する人も多いかもしれません。

糖尿病とのかかわりでよく言われます。

ただ痛風腎の場合は尿タンパクと深く関わる

糸球体に異常が生じることは少ないため

尿タンパクは普通は出ません。

もともと腎臓は異常が生じても

なかなか症状が現われにくい器官

といわれているだけにこの点も要注意です。


さらに痛風腎になると尿路結石が

できやすくなるのも厄介な点です。

痛風の症状だけでも激痛で耐え難いのに加えて

尿路結石の激痛のリスクも負わなければならないわけです。

そのため痛風腎の場合は尿酸値に加えて

尿のph(酸性値)もチェックしておく必要があります。

苦痛のダブルパンチに見舞われないためにも、

日ごろから痛風対策をしっかりと行いたいところです。


怖いですね、痛風腎。

いったん、腎機能が低下してしまうと、

なかなか、元に戻ることは困難なので、

今のうちに、今できることをやっておきたいですね。

なんとか、腎臓を悪くしないように、

尿酸値を下げるようにしたいです。


2022年5月15日日曜日

痛風発作&CRP

痛風では体内の尿酸が原因となっており、

まず注目されるのは尿酸値という値ですが、

これと合わせて考えられる事が多いのが

CRPという値です。


炎症が起こると体内に増えるタンパク質がありますが、

CRPとはそのタンパク質の量を表した数字です。


この数字が高いほど炎症が起きていると判断する事ができ、

痛風の度合いを示す指標の一つとなっています。

普段は気にする事はあまりない数値ですが、

痛風の症状が慢性的に出るという方は

注目する必要もある数値です。


痛風では痛風発作という特有の発作を生じますが、

その際に合わせて起こる事が多いのが炎症です。

この炎症と発作が痛風での大きな症状と言われており、

炎症の度合いもとても強いです。


個人差があり、そのくらいの炎症の度合いかを図るために

このCRPが指標となっているという訳です。

一般的にはCRPの値は0.3mg/dlという値になっています。

体内での炎症で作られるタンパク質は、

ごく微量という事がこの数値から分かります。

ある結果では痛風時のCRPの値は

14.8mg/dlという値が出ており、

痛風時の炎症が非常に強いという事が分かります。


ただし、CRPの値には個人差もあり、

その値そのものよりも、

どの程度変動するかという数字の上下を見る事が

多くなっています。


また、医師などの専門的な方にとっては

症状を判断する一つの材料となる数値ではありますが、

一般的な方からすると

それほど神経質にならなくて良い値とも言えます。


痛風に関して基本的な知識があれば良い

という一般的な方は、

こうした値もあるのかという事だけ

押さえておけばまずは良いでしょう。


これから痛風の予防をしていくという方は

基準の一つとして尿酸値と合わせて覚えておき、

値だけ基準値と比べてどうか

という事を見ておくと良いでしょう。


初期症状で炎症や腫れが見られてきたという方は、

痛風を疑って病院に行くとCRPを測定する事もあります。

痛風は本格的なピークでの症状の前に初期症状があり、

CRPが少しずつ上がっていれば痛風の早期診断に

役立つ事があります。

初期症状の段階で痛風に気付ける方は

多くはありませんが、思い当たる症状が出てきた際には、

早めに病院に行くと良いでしょう。


痛風の炎症は、非常に強い痛みを伴います。

症状が発症した場合は、病院に行って

薬を処方して貰う事をお勧めします。

市販でも炎症を抑える薬などは販売されていますが、

痛風での炎症にはあまり効果がない事も多くあります。

また、選ぶ方に専門的な知識が不足しているため、

適した薬を選びにくいという面もあります。

あまり素人判断での選択は控えて、

早期に病院に行く方が

確実に症状を改善していく事ができます。