痛風の治療は薬物療法が必要かどうかで
大きな境界線ができます。
痛風といえば一度発作が起こると
一生付き合う必要があると言われていますよね。
もちろん、治療を受ける際には
できるだけ負担が少ない方がよいのは言うまでもありません。
薬物療法が必要かどうかは症状の進行状況のほか、
痛風をもたらした原因によっても判断が異なってくるので
具体的な知識を得ておきたいものです。
では薬物療法が不可欠となった場合には
どのような薬剤が使用されるのでしょうか。
じつは痛風治療の薬にはさまざまな種類があり、
それぞれ目的や効果が異なるんです。
尿酸値が高い状態が続くことが痛風の直接の原因ですが、
数値が高くなるには
いくつかの要因が関わっていることをご存知でしょうか。
プリン体が多い食事を摂取する、
摂取エネルギーが多いといった食生活の問題だけでなく、
体内で尿酸が多く作られすぎたり、逆に
うまく排泄されずに蓄積されやすかったり
といった原因でも起こることがあります。
ですから検査で腎臓機能なども調べた上で
その人に適切な痛風治療薬を選択していくことになります。
まず尿酸値を下げる効果がある治療薬から見てみましょう。
もっとも副作用などのリスクがなく安全に使用できるものでは
クエン酸カリウム、クエン酸ナトリウムがあります。
クエン酸は食事療法でも摂取が望まれる成分で、
尿をアルカリ性にすることで尿酸が溶けやすく、
排出されやすい状態へと導いてくれるものです。
尿酸値がそれほど高くない段階で使用すると効果的です。
それから尿酸の排泄を促す効果がある治療薬。
尿酸値が高い場合や、体質的に
尿酸の排泄が十分ではない場合に使用されます。
代表的なところではプロベネシド、ベンスブロマロン
などが挙げられます、
逆に尿酸の生成を阻害するための薬もあります。
こちらは体質的に尿酸が作られやすい人によく使用されます。
代表的なものではアロプリノール、フェブキソスタット、
トピロキソスタットなどがあります。
これらは尿酸値を抑制することによって
痛風を改善する効果が見込める治療薬です。
そのため日常生活の中で摂取していく形となります。
それ以外にも痛風の治療薬があります。
発作が起こったときの痛みを和らげるためのものです。
痛風の発作は耐え難い痛みをもたらすため、
それを抑えるための治療も行わないと
日常生活をまともに送ることが難しくなります。
発作は数日間、長い場合には
2週間も続くこともありますから、
その際の対策にも薬剤が使用されるわけです。
まず痛みを和らげるための治療薬では
インドメタシン、ナプロキセン、プラノプロフェン、
オキサプロジンなどが使用されます。
基本的に非ステロイド鎮痛・消炎薬が使用されますが、
症状が重い場合には
ステロイド薬を使用することもあるようです。
どんな薬を使って薬物療法を行っていくかは
医師の判断が大きく左右するわけですが、
自分がどんな薬を使用するのか、
最低限の知識は身につけておくべきでしょう。
薬はなるべくなら、服用したくはありませんが、
個々によって状態、症状が異なりますので、
ここはひとつ、病院の医師の先生の判断に
従うのが最善かもしれませんね。