痛風の治療は医療機関での投薬などのほか、
日常生活の中で適切な対策を自分で
行っていくことも大事です。
とくに重要なのが食事療法。
多くの痛風患者は
もともと食生活が乱れがちだと思います。
その点を根本から改める必要があります。
食事療法における最初のポイントがダイエット。
肥満気味の人に尿酸値が高い傾向が見られます。
痛風患者が多い40代~50代は
メタボリックシンドロームが気になる時期です。
糖尿病も痛風と深く関わる病気と言われていますし、
高血圧や動脈硬化なども気になります。
痛風対策だけでなく
広く健康の維持のためにも肥満気味の人は
まず減量を心がけるようにしましょう。
食事の量だけでなく、
暴飲暴食や不規則な食事の習慣など
太りやすい習慣の改善も欠かせません。
それから食事療法のメインといってもよいのが
プリン体の摂取量の制限。
このプリン体が体内で代謝されることで
尿酸が発生されることを
ご存知の人も多いと思います。
ですからできるだけ摂取量を抑えることで、
尿酸の発生そのものを減らすことができるわけ。
プリン体の摂取について注意が必要なのは、
一般的に健康に良いと思われている食材に
含有量が多いケースがあること。
これまでの食生活の中でよかれ
と思って食べていた食材が実は痛風を
悪化させてしまっている可能性もあるわけです。
100g中の含有量で見てみると、
もっとも多い部類に含まれるのが
鶏のレバー、マイワシ干物、あんこう肝酒蒸しで
300ミリグラム以上。
プリン体の1日の摂取量の目安は
約400ミリグラムだけにこれら1品だけで
ほぼ達してしまうことになります。
次いで多いのが豚と牛のレバー、カツオ、
マイワシ、大正エビ、さんまの干物。
100グラム中で200~300ミリグラム程度。
健康によいと言われる食材がずらりと並びます。
レバーは健康に良い食材の筆頭に挙げられる食材ですし、
魚は肉に代えて摂取したい動物性脂肪
と言われているだけに痛風患者は注意が必要です。
一方プリン体の含有量が少ないのは
ごはんやパン、うどん、そばなどの炭水化物、
果物、野菜、ソーセージ、豆腐、牛乳、
チーズ、バター、鶏の卵などです。
カロリーや栄養バランス、動物性脂肪の摂取などに
注意しつつ、痛風対策に効果が期待できそうな食生活を
心がけていくことが求められるわけです。
毎日の献立作りに苦労しそうですが、
ネット上で痛風によいメニューなどを調べながら
計画を立てていくとよいでしょう。
食事療法ではもうひとつ、いかに
体内の尿酸をうまく排出させられるかも
大事なポイントとなります。
その際の鍵となるのが尿をアルカリ性に保つこと。
尿酸はアルカリ性の状態で尿に溶けやすいため、
アルカリ性に保つことが
尿酸値を下げるため欠かせないのです。
そこで役立つのが野菜、イモ類、海藻類など。
野菜はプリン体の含有量が少ないのでとくにお勧め。
またイモ類は健康に良く、適度な食べ応えがあるので
食事制限が必要な人に適しています。
尿酸が作られにくく、排出されやすい体にする。
これが食事療法のポイントとなりそうです。
あれを食べちゃいけない、これも食べちゃいけない。
痛風の食事療法は大変です。
でも、いったい、どんな食品にプリン体が多いのか。
食べる・食べないは別にしても、知っておいて
損はないですよ。