痛風の症状といえば
何といっても耐え難い激痛。
発作的に痛みが走ったかと思うとどんどん強くなり、
24時間後くらいのにピークに達します。
そのときの痛みたるや実際に経験したことがない人には
とても理解できないだろうと思えるほどです。
しかも、この想像しただけでも身がすくむ思いになる
猛烈な痛みが数日間も続きます。
短い場合には2~3日程度で済むのですが、
長引く場合には2週間程度に及ぶことも。
このように、ある日突然
症状が発症するイメージが強い痛風ですが、
実際には初期症状と呼ばれる段階があります。
突然の痛みもじつは少しずつ
体内で進行していた異変の結果として起こるものなのです。
痛風の初期症状の代表格はやはり痛み。
耐え難いほどの痛みではないものの、
かなり気になる痛みが続きます。
長時間続くのが特徴で、それが収まると
何事もなかったかのように痛みが引きます。
痛みとともに熱感が伴うのも特徴として挙げられるでしょう。
それから動作、とくに立ち上がった際に
痛みや違和感が生じることもあります。
痛風の症状の実に70パーセントは
足の指の付け根に生じますから、
動作によってこの部分に負荷がかかると
痛みを感じるようになるのです。
そのほかは腫れや変形なども
注意しておきたい初期症状です。
一方の靴だけうまく入らなくなる、
足指だけが妙に腫れている場合に
痛風の疑いを持った方がよいでしょう。
理想としてはこうした初期症状が見られる前に
痛風のリスクを察知しておきたいところ。
それだけに尿酸値の検査は重要です。
尿酸が慢性的に高い状態が長期間続くことが
痛風の原因となるのです。
尿酸値の正常値は7.0mg/dlです。
なお、男女差が設けられていることもあり、
女性の方が低めに設定されていることもありますが、
基本的には男女間の格差はほとんどありません。
この正常値を過ぎると
尿酸が結晶化していくリスクが高くなるのです。
なお、尿酸血が9.0mg/dl以上の人の約90パーセントが
痛風へと進行していくと言われています。
尿酸値が高い状態を高尿酸血症と言います。
この期間が長ければ長いほど
痛風のリスクがどんどん高まっていくことになります。
あるデータによると高尿酸血症から痛風まで
進行していくまで期間は平均で10~15年程度。
突然発症するイメージに対して実際には
じつに長い期間をかけて
症状が進行していくことがわかります。
厄介なのは高尿酸血症の段階では
自覚症状が伴わないことが多いこと。
そのため知らず知らずのうちに症状が進行し、
ある日痛風の症状が急に発症することも多いのです。
また検査で尿酸が高めと診断された場合でも
ついつい適切な対策を行わずに放置してしまい、
痛風の症状が現われてからあわてて対策をはじめる人も
少なくありません。
そのようなことがないよう、肥満気味の人や
お酒が好きな人は、日ごろから
初期症状の有無と尿酸値の状態を確認して
痛風の備えを行っておく必要があるのです。
怖いですね、痛風、高尿酸血症。
この高尿酸血症には、自覚症状がないのが特徴です。
できれば、年に一回でもいいから、血液検査などで
自分の尿酸値の数値はチェックしておきたいですね。