30数年間、痛風で苦しんできて、最近、
やっと気がついたことがあります(遅すぎ)。
痛風発作が発症したら、
出たら出たで「出っぱなし」にしておいた方が、
早く治まるのではないか、と。
つまり、痛み止め
(「ロキソニン」「ボルタレン」など)の薬を飲むと、
発作が終息するのが長引くのではないか、と。
私は、痛風発作が いったん発症してしまうと、
あまりにも激痛のため、
いつも痛み止めの薬を飲んでいました。
近所の お医者に処方してもらった
ロキソニン錠(60mg)を服用するのですが、
きつい(強力な)薬だというのは知っていましたが、
苦痛から逃れたくて手放せませんでした。
たしかに、ロキソニンなどの痛み止めの薬を飲むと、
痛風発作の痛みは多少は緩和されましたが・・
これって、どうなのでしょうか。
痛風発作というものは、体を守るために起こる現象です。
つまり、尿酸結晶が体内に溜まりすぎる、
という状態は良くないので、
カラダが発作を起こして、発熱を伴う腫れと痛みで
その余計な尿酸結晶を溶かそうとするのです。
腫れあがる患部は、見ていて痛々しい限りですが、
その現象には、ちゃんとした意味があるんです。
ロキソニンなどの痛み止めの薬の効用は、
「炎症を緩和して、痛みを抑えて、熱を下げる」
という効果があります。
これは、たとえば、
足が腫れあがっている患部だとすると、体内に
尿酸結晶を燃やして溶かそうとする火種があるのに、
一方では、水をぶっかけて冷やそう、
としているようなものです。
痛風発作 →発熱で尿酸結晶を溶かす
痛み止めの薬 →熱を下げる
このように「痛風発作」と「痛み止めの薬」には
相反する働きがあります。
すなわち、体内で尿酸結晶を発熱で溶かそうとするたびに、
痛いからといって痛み止めの薬を飲んで熱を下げると、
いつまでたっても、尿酸結晶が溶けて小さくなっていかない。
つまり、なかなか、腫れが引かない。痛みが治まらない。
歩けるようにならない・・となります。
痛風発作の痛みというものは、筆舌に尽くし難い激痛なので、
私は痛風発作のたびに、必ずといっていいほど、
痛み止め(ロキソニン錠60mg)のお世話になってきました。
で、ある日、ふと思いついて、もし、
痛風発作が出ても、
ロキソニンを全く服用しなかったらどうなるのか。
・・・そう思って、人体実験じゃないですが、
自分で試してみることにしたのです。
痛風歴が長くなるにつれて、いったん痛風発作が発症すると
近年では回復が非常に遅れ気味で、私の場合、
元通り歩けるようになるのは、2ヶ月間とか、ザラです。
腫れや痛みは、なかなか引きません。
体の自由が制限される2ヶ月間は、結構ツライです。
で。
痛風発作が出てもロキソニンを飲まないようにしてみたら
・・その結果。
痛風発作は『一週間』で治まりました。
ええ~っ!?
うそ------って、感じです。
痛風初期症状の人なら、
1週間とか10日間とかいうのは
普通です。
なにも驚くようなことではありません。
ですが、10年、20年と経過していくうちに、
痛風発作は
そんな簡単には治まってくれなくなってくるのですよ。
まあ、たまたま軽い発作のときだったのかもしれませんが。
(酷い症状のときと、それほどでもない症状のときがあります)
今まで、長年、痛いからロキソニンを飲み続けてきましたが、
痛みからは少し免れて、そういう面では助かっていましたが、
発作の発熱で尿酸結晶を溶かすのを阻害していたのですね。
痛み止めの薬ナシで苦しみながら、
早く痛風発作を終わらせるのと、
痛み止めの薬を飲みながら、苦痛を緩和させながら、
痛風発作を長引かせるのと、どちらがいいのか?
どちらがよいのか、正解というか、
私にはわかりませんが、今後、私は痛風発作が出ても
ロキソニンは飲まない方を選択したいと考えています。
・・・と、いっても我慢の限度を越える強烈な痛みがきたら、
やっぱり痛み止めの薬を飲んでしまうかもしれませんが。