「利尿薬」ってのは、簡単にいうと、
高血圧の治療薬です。
利尿薬を飲むと、どうなるのか?
血圧の高い人は、血圧が下がります。
脳血管障害・・などのリスクを減らせる、
というわけですね。
ところが、この「利尿薬」を飲むと・・
体内のドコに作用するのか、
どの臓器に影響を与えるのか、
というと『腎臓』なのです。
痛風の人は、腎臓と聞いただけで、
なんとなくビビッて・・しまうわけないか。
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● 利尿薬 副作用 痛風 なぜ
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で・・利尿薬が腎臓にどんな働きかけをするかというと、
より多くの塩分(ナトリウム)をハイセツするように促し、
さらに排泄する尿量を増やします。
この働きによって、血液中の水分が減少します。
その効果によって、血圧が下がる、というわけです。
・・・なんか、わかったような、
よくわからないような説明ですが。
まあ、とにかく、利尿剤の効果で
血圧が下がるわけです。
と、ここまでは いいのですが。
薬というものは、効果が高くて素晴らしい
と思うのですが、
残念ながら、副作用というものがあります。
副作用がなければ嬉しいのですが・・
副作用の全くない薬、というのは、
あまり聞いたことがありません。
世の中、良いことばかりではない、ということで。
ええと、利尿剤は腎臓に働きかける薬剤だ、
という話でした。
腎臓には、複雑な構造で構成された糸球体、
というフィルターがあります。
痛風に関係ある尿酸値、というのは、
血液中の尿酸濃度のことです。
尿酸値が高い「高尿酸血症」
(関節炎、いわゆる発作が出たら、痛風)
の人は、尿酸をできるだけ体外に排泄したいわけです。
ところが・・
尿酸のハイセツというのは、大半が尿と一緒に排泄されます。
つまり、尿に溶けて、一緒に排出されます。
で。
その、腎臓の糸球体というところで
濾過(ろか)された尿酸ですが、
尿細管というところで、再吸収されます。
せっかく、ろ過したのに、なんでまた、再吸収なの、
という感じですが、
再吸収された残りの尿酸が尿に排泄されるのです。
利尿薬の使用によって、
塩分と水分の排出が促進されて、血液量が減り、
尿細管が「尿酸を再吸収」するのが促進されるのです。
で・・尿酸の再吸収が進んだ結果、
尿酸値が上がってしまう、ということになります。
利尿剤は体内の余分な水分が排泄されるので、
ダイエット目的で使用する人もいるようですが、
腎臓に負担がかかる薬なので、自己判断で
服用する薬じゃないです。
病院へ行って、医師の先生の診察を受けて、
処方してもらうべき薬だと思います。
利尿薬を飲んで痛風になった、という話は
ときどき聞きますが、
実際には、痛風発作が発症するには、
尿酸値が高いままの状態で10数年経過しないと
発症しません。
(体内の関節などに尿酸が結晶化して蓄積する期間)
利尿薬が引き金になった可能性はありますが、
利尿薬「だけ」が痛風の原因じゃないと思います。
おそらく、以前より、
尿酸値が高かかったのではないでしょうか。