2022年9月2日金曜日

痛風で足切断

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◆ 痛風は怖い病気

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実際に、痛風で「右足を切断した」という人がいる、

という話を聞いたことがあるのですが・・・


痛風から糖尿病を合併してしまい、

その合併症である糖尿病が原因で、

右足を切断してしまったのでは?

と、思うのですが・・・・・。


痛風発作はね。

はじめて痛風発作を起こしたような、

痛風初期症状の人には 信じられないかもしれませんけど

(10日ほとで、嘘のように痛風発作は消失するので)

何十年も痛風で苦しんでいると、

だんだん痛風発作の回数が増えてきて、

しかも、痛風と痛風の間隔 (期間) が

短くなってくるのですよ。


昔は、夏しか出なかった痛風発作が

春も出るようになったりね。


そのうち、秋でも冬でも出るようになったり。

一年中、痛風発作が出るようになって、

1年のうちの大半は足を引きずっていたりしてね。

つらい思い、痛い思いばかりして。


酷い人は、繰り返し繰り返しの痛風発作が

関節が変形してしまう人もいます。


少しずつのダメージですが、累積すると

ある日、気が付いたら、

関節の形が変わっていた、とか。


怖いですね。


でも、関節変形はあっても、

足を切断・・とまでは、いかないでしょう。

やはり、足を切断するのは、合併症なのでは。


・・・・・・・・・・。


知り合いに糖尿病の人がいるのですが、

御高齢ですが、足に通っている5本の神経のうち、

もう、2本がダメなんだそうです。


つまり、3本の神経だけが生きている、と。

(神経が通っている、という意味)

でも、普通に歩けています。


本人にしか、わからない不自由さ、とか

あるのかもしれませんが、傍目には

歩行困難なようには見えないです。


これが、もし、将来、5本の足の神経のうち、

5本とも駄目になったら、もしかしたら、

足切断かもしれません。


でも、近年は良い薬もありますからね。

昔とは、医学の進歩が全然違いますし。

糖尿病だから、足切断になる、とは限りません。

適切な治療を受けていれば、ね。


痛風発作は炎症ですが、

年々、何度も繰り返して炎症を起こしても

痛風が原因での「足切断」ってのは、

考えにくいです。

おそらく、糖尿病を痛風から合併しているのでは。


痛風だから足切断、というのは、ちょっと

違うように思うのですが、痛風で、そして同時に

糖尿病でもある、というのなら、話は別です。

痛風も糖尿病も怖い病気ですから、

しっかりと治療するほうがいいと思います。


痛風の方は、その点、

尿酸値を下げていれば良いわけですから、

わかりやい、といえば、わかりやすいです。


尿酸値 7.0mg/dl以上で、高尿酸血症(痛風)なら、

尿酸値 7.0mg/dl以下にすれば良いわけですから。


痛風になる人の場合、生まれつきの体質が

大きな要因なので、なかなか、

自分の体質を変えることは困難ですが、今は昔と違って、

尿酸値を下げる良い薬が出ていますからね。


フェブリク錠は尿酸値を下げる薬ですが、

従来の薬よりも副作用が少なめで、

尿酸値を下げる効果が大きい、

と言われている痛風新薬。


痛風の場合、

痛風発作が出ているとき以外は、ついつい

痛風のことを忘れがち(痛くないので)ですが、

普段から、尿酸値を低い水準で維持することが重要です。


それが糖尿病などの怖い合併症の予防にも

なるかもしれませんしね。


2022年9月1日木曜日

痛風 汗 夏

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◆ 汗をかけば尿酸値は下がるのか

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夏になれば、毎日 暑いですから、

汗をかくのが当たり前です。


汗や尿、そして鼻水など、体外へと

排泄される水分には いろいろありますが、

それぞれに重要な役割があって、

特に汗には体温調節などの他、

余分な水分、体内の不要成分の排出など、

大切な役目を担っています。


で、痛風の人といえば、尿酸値が気になりますから、

ここで考えることは、汗をかけば

「汗と一緒に“尿酸”も

 体外に排せつ されるのでは ないのか」


・・・ところが、残念ながら、そうじゃなくて。


汗から、汗と一緒に排泄される尿酸は、

ほぼ「ゼロ」です。


尿酸は水に溶けにくい性質がある上、

大半が「尿と一緒に、尿に溶けて」排泄されます。


また、尿酸は便からも少しは排泄されます。


ですが、残念なことに汗からは、排泄されないのですよ。


う~ん・・・汗をかけば尿酸値が下がるのでしたら、

どんどん汗をかくのですが。

サウナも行きまくるのですが。

スポーツも頑張るのですが。


「汗からは尿酸が排泄されない」というだけでも

デメリットなのに、さらに夏には(痛風の人には)

マイナス面があります。


それは暑くて汗を多くかくので、

体内が水分不足気味になって、

血液中の尿酸の濃度が上がってしまうのです。


つまり、血中尿酸濃度が上がる、ということで、

その結果、どうなのか・・というと、

尿酸値が上がってしまう、という残念なことになります。


だから、

「痛風ならシッカリと水分を補給しましょう」

と言われているわけですね。


水分不足は、尿酸値が上がるだけでなく、

熱中症とかも心配ですから、小まめに

水分補給するのが良い、と考えられています。


それからね。

痛風発作というのは、1年のうちで

一番多い季節が夏なので。


これは暑いので体内が水分不足・・というのもありますが、

体が暑さゆえ、副交感神経優位となって、

体内の血管が拡張気味になるのです。


つまり・・

血管が広がるので、血流が良くなるのですね。


血液の流れが良くなるんだったら、健康に良いじゃん。


確かに、そうなのですが、

血流が良くなるだけでなく、同時に

白血球も活発化するので、長年、

尿酸値が高くて、体内に尿酸結晶がたくさん

溜まっている人は、白血球が増えることによって

痛風発作を起こしやすくなる傾向があります。


さらに、夏の汗で痛風が不利になる理由が、

まだ、あって。


暑さゆえ、ダラダラと大量の汗が流れ落ちることによって、

体内が水分不足になって・・・その結果ね。


尿が減るのですよ。

汗で水分が出てしまうのです。


ほら、夏場で暑いとき、トイレに行く回数が

減ったりしませんか?


ああ、面倒くさくなくて、いいや。

トイレに行かなくてもいいしね。


いえいえ、尿酸は大半が尿と一緒に

体外に排泄されるのですよ。

尿を出す回数が少なければ、

自然と尿の量も減るでしょう(1日トータルで)。


結局、1日あたりの尿酸排泄量も減るわけで、

尿酸の排出が減るということは、

血中尿酸濃度があがって尿酸値も上がる、ということ。


だから、しっかり水を飲んで、

小まめに水分補給して、トイレにも行かなきゃ。


実は、まだ、いろいろあって・・・

痛風の人には夏は鬼門ですね。


クーラーですよ。

どこへ行っても、空調が効いていて

過ごしやすいです。


程よい冷房は、嬉しい限りですが、

職場などで、長時間、冷えすぎる冷房の中にいると、

体が冷えてしまいます。


冷房で体調を崩す人って、身近にいませんか?

(特に女性に多い?)


体が冷えるということは、内臓も冷える、ということ。


内臓が冷えるとね。

内臓の機能が落ちるのですよ。


スポーツ選手でも、体が冷えてしまうと、

ベストのパフォーマンスを発揮できないでしょ?

内臓もね。

冷えると機能が落ちるのですよ。


内臓には、肝臓、腎臓、心臓、胃、大腸小腸・・・

ああ、重要なものばかり!


これらの臓器、五臓六腑が冷えてしまって

機能が落ちると、人間の生命活動として

マズイので、体は対策・対処しはじめます。


何をするのか。


体中の血液をね。

内臓に集めるのです。


冷えた内臓を温めて機能回復させるためにね。

血液は、温かいですから。


ところが、そのおかげで

内臓が温まるのはいいですが、人間の体内には

無限の血液があるわけでもなく、

内臓に集中的に集められてしまった血液は、

手足などの末端が、ないがしろに されてしまうのです。


まあ、手足などは血流が悪くなっても、

人間、死には しませんからね。

どうしても内臓重視で、手足などは二の次に。


で・・

血液量が少なくなった手足は「冷える」

ということ。


尿酸はね。

体内の冷たい部分に沈着するのです。

手足などの、心臓から遠い部分の関節とかね。


手足の“冷え”が促進されると、

尿酸が結晶化して蓄積しやすくなってしまい、

痛風の人にとっては、あまり ありがたくない結果に。


だから、夏だからといって、

あまり体を冷やしすぎないほうがいいです。


ついでにいうと、あまり冷たい飲み物、食べ物よりも

温かいものを食べる(飲む)ほうが

内臓の機能的には良いです。


でも、夏には冷たいモノがおいしいですからね。

難しいところではありますが。


で・・

どんなに部屋が涼しくても、一歩、外へ出たら、

うだるような暑さ。

汗が滝のように流れ落ちてしまいます。


これでは、いけない。

水分補給しなきゃ。


・・・と水をどんどん飲めば、また、

汗が、じわりじわりと流れ出て。


飲めば汗が出るし、でも、水は飲まなきゃいけないし。


夏に汗をかくのは自然なことですし、

水分補給さえ注意していれば、

そんな心配するようなことじゃないですよ。


2022年8月31日水曜日

尿酸値14

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◆ 痛風 尿酸値14なら

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とにかく、痛風というのは、やっかいなもので、

痛風発作、という痛くて苦しい症状が起こるのです。


いや、痛風発作があるからこそ

「これじゃイカン。ビールも飲み過ぎないようにしよう。

生活習慣にも気をつけよう」

と反省するからいいんじゃないか、などと言う人もいますが、

そんなもの、そんな反省なんか、半年もすれば

忘れてしまいます。


痛いときだけ、反省したりしてね。


で、痛風の根本的な改善、治療というのは、今も昔も

「尿酸値を下げること」です。


これが全てです。


ところがねえ。

なかなか、下がらないんですよ、尿酸値。


これも個人差があって、生まれつきの体質によって

かなり違いがあります。


何をやっても、どんなことをしても

ほとんど尿酸値が下がらない人もいますし、

肥満を解消しただけで難なく尿酸値が下がってしまう

(尿酸値 7.0mg/dl以下)人もいます。


それでも、痩せること(ダイエット)で

糖尿病などの合併症の予防にも なりますので、

太っている人は肥満解消が お勧めでは あるのですが。


で、尿酸値 7.0mg/dl以上で高尿酸血症、

また、その状態の人が痛風発作を発症させてしまうと、

痛風と診断されてしまうのですが、人によっては、

尿酸値 7.0mg/dlどころか、尿酸値 12.0mg/dlとか、

尿酸値 13.0mg/dlとか、尿酸値 14.0mg/dlとか・・・

結構、尿酸値が高い人もいるようです。


尿酸値 14、って簡単に言ってくれますが、

尿酸値 7の人の、倍の数値ですからね。

かなり高い数値です。


ところがね。

尿酸値が高ければ、誰しも

痛風発作を起こして痛風になるのか、

というと、実は そうではなくて。


これも体質のせいなのか、

尿酸値が高いのに「痛風発作が出ない人」と

尿酸値が高いから「痛風発作が出る人」がいるのです。

何でなんでしょうねえ、同じように尿酸値が高いのに。


私は「尿酸値が高いから痛風発作が出る人」なので、

痛風発作が出ない人が羨ましい気もします。


でもね。

痛風発作が出る人も出ない人も、

尿酸値が高い・・ということは、

体内に尿酸が溶けなくて、結晶化して蓄積していくのは

同じですから、危険なことは同じなんです。


一番怖いのは、

腎臓などに尿酸結晶が溜まってくることによる、

腎機能低下です。


それから、糖尿病や高血圧になって

心臓にも影響があったり、

尿路結石のリスクも高まりますし、

何もいいことはありません。


そのわりに

「尿酸値が高いのに痛風発作が出ない人」には

危機感がないように思うのです。


だって、痛風発作は出ませんし。

何も痛くないですし。

腎臓は、ほとんど自覚症状のない臓器ですしね。

(自覚症状が出る頃には重症化?)


だから、

「尿酸値が高いのに痛風発作が出ない人」は、

痛風対策とか、尿酸値対策なんか、

しないんじゃないか、と。


じゃあ、どうする?


尿酸値 14.0mg/dlならば、病院で診察を受けて、

尿酸値を下げる薬を処方してもらう、というのが

一般的です。


でもね。

薬が嫌いな人もいるのですよ。

飲み始めても、すぐに止めてしまったりね。


「日本人は薬好き」なんて言われていますが、

あれには少々、

揶揄の意味合いも入っているんじゃないか、

とも思います。


薬には副作用もあるし、本当の意味で薬が好きな人なんか、

少ないでしょう。


だから、まずね。

薬を飲む前に、痛風に良い、と思われることを

片っ端から試してみることをお勧めします。


やれるだけのことをやる。

精一杯のことをやってみる。


それでも駄目だったら、それでも尿酸値が下がらなかったら、

生まれつきの体質の要因が強い、ということですので、

尿酸降下薬を服用する、と。


まあ、この方法がいいのか、どうか、というより、

自分が薬を飲むことを、

納得できるかどうか・・の問題です。


やれるだけのことをやってみて、

尿酸値が下がらなければ、他に方法もないでしょ。


尿酸値 14.0mg/dl、という数値になること自体、

痛風になりやすい体質(痛風体質)だと、いうこと。


痛風体質じゃない人は、絶対、尿酸値14には

なりませんからね。


で・・・

何をすれば、いいか。

具体的には、どうなの?


●プリン体の多い食事を減らす

(肉や魚などの動物性蛋白質を減らす)


●ビールなどのアルコール飲料を止める

(無理なら減らす。48時間の休肝日を推奨)


●運動する

(歩くのが お勧め。有酸素運動が肥満解消にも良い)


●水を充分に摂る

(1日2リットルの尿量確保が理想?)


●睡眠を充分に取る

(寝不足は尿酸値を上げます)


●ストレス解消

(強いストレスは尿酸値を上げます)


●肥満解消

(内臓脂肪の増加は尿酸値を上げます)


●サプリメントを飲む

(アンセリンなどは、尿酸値を下げると言われています)


・・・・・と、まあ、書いておいて言うのもアレですけど、

これはね。実行困難です。


半年くらいは継続できても、なかなか続きません。

いえ、できる人もいるでしょうけど、

少ないんじゃないですか。


というのも、巷で言われる「痛風改善法」とか

「痛風対策」とかいうやり方は、

なんていうんでしょ。


「人生の楽しみを減らす方法」っていうか、

「楽しみを取ってしまう方法」のような気がするんですよ。


まあ、食べたり飲んだりするだけが、

楽しみじゃありませんけどね。


で、それはそれとして、

これらの方法を自分が納得できるまで、徹底的に

やってみる。


それこそ、(できる人は) 何十年でも、やってみる。


それでも、駄目だったら、薬を飲む。

尿酸値を下げる薬を飲む、と。


病院で そんなことを言ったら、怒られるかも

しれませんけどね。

「そんなことをしている暇があったら薬を飲め」

・・・とか言われたりして。


ぶっちゃけた話、尿酸値14の人は、

厳しい食事制限や禁酒、運動したくらいでは、

尿酸値 7.0mg/dl以下には、ならないと思います。

尿酸値が少し下がる程度かもしれません。


痛風は、それくらい

“体質”が大きな影響を与える要因なんですよ。


でも、薬が嫌いな人は、やっぱり飲みたくない、

と思うでしょうから、まずは“痛風に良い”と思うことを

自分が納得できるまで精一杯やってみる、

というのも悪くないかもしれません。


2022年8月30日火曜日

痛風の薬は一生飲む?

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◆ 痛風 尿酸降下薬

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痛風の薬とは、この場合、

尿酸値を下げる薬 (尿酸降下薬) のこと。

フェブリクとか、ザイロリックなどが有名です。


これらの、尿酸値を下げる薬は、

飲み始めると・・一生、飲み続けなきゃならないの?


病院で訊いてみたら、

「そうですね。尿酸降下薬は一生飲み続けてください」

と言う医師は少ないんじゃないでしょうか。


でもね。

そう言われないから、といって

これは言葉通りの意味じゃないんです。


(その人にも よりますが)

医師が、どういう言い方をするかというと、

「とりあえず、尿酸降下薬は飲み続けてください」と。


まあ・・

「一生、飲め」

と言われたら患者さんが どんな気持ちになるのか、

少しは気を使っているんでしょう。


現実にはね。

フェブリクもザイロリックも

尿酸降下薬 (尿酸生成抑制薬) なので、

尿酸値を下げる効果は大きいですが、残念なことに

恒久的に尿酸値を下げるわけでもないので。


はっきり言えば、飲んでいる間「だけ」

尿酸値を下げてくれる薬なんです。


だから、飲むのを止めたら、

しばらくしたら尿酸値は、いつの間にか、

元の高い水準に逆戻り。

遠ざかっていた痛風発作の激痛も、

忘れたことに忍び足でやってくる、のです。


だからといって、

そんなにガッカリすることでもないです。

逆に考えると、尿酸値を下げる薬を飲んでいる限り、

尿酸値は低い水準で維持できるのです。


尿酸降下薬を初めて飲んだのなら、

飲み始めの最初の頃

(2か月~半年くらい? 個人差アリ) は、

痛風発作が頻発したりしますが

(長年、関節などに蓄積していた尿酸結晶が、

尿酸値が下がることによって痛風発作が誘発される)

ある時期を過ぎたころから、もう痛風発作は出なくなります。

尿酸値を下げる薬を飲んでいる限りは、ね。


今も昔も、痛風改善の大原則は

「生活習慣の改善」です。


特に、一昔前 (昭和の時代?) は、

いわゆる、プリン体の多い食品の摂り過ぎを

徹底的に制限する、厳しい食事制限が

痛風改善法の基軸でした。


でも、今の時代は、それほど

厳しい食事制限は強いられることは少なくなっています。


キビシイ食事制限をしても、なかなか

長続きしない・・ということもありますが、それよりも。

痛風に関しての究明が進んできて、

その肝心のプリン体にしろ、

「食事2割、体質8割」というか、

食事によって口から入ってきた食物によってできる

プリン体よりも、体内の新陳代謝や栄養分の

エネルギー変換など、体内で作られるプリン体の方が多い、

ということが、この数十年の間にわかってきたから、なんです。


食事のよるパーセンテージが

2割にしかならないのなら、つらい食事制限を

患者に強いるよりも、今の時代はフェブリクのような

いい薬 (副作用が少なめで、尿酸値を下げる効果は大きい)

がでているので、尿酸値を下げる薬を飲みましょう、

というのが、痛風治療の主流になりつつあります。


尿酸値を下げる薬を一生飲みましょう、なんて

言われてしまうと、意気消沈かもしれませんが、

飲んでいれば痛風発作も (ある時期を過ぎたら)

出ないでしょうし、そんなに

悪いこともないかもしれませんよ。


ただね。

フェブリクの場合、痛風新薬なので薬価は高めです。

まだ、日本では

フェブリクのジェネリックはないですしね。


(海外では、格安のフェブリクのジェネリックが

発売されています。

日本でも、個人輸入代行業者などから購入できます)


もし、仮に、

フェブリクなど、尿酸値を下げる薬を飲まないことを

選択するにしても、尿酸値が高い体質 (痛風体質) ならば、

生活習慣の改善

(食事制限、運動、ストレス対策、睡眠・・など)

を徹底的にやっておかないと、若いうちは良くても、

晩年は、それこそ、一年中、

痛風発作の連続で苦しむ人生が

やってくるかもしれません。


いくつかのパターンが考えられますが・・・


1.フェブリクを飲む

→さらに、生活習慣の改善もする

2.フェブリクを飲む

→飲んでいるから、生活習慣の改善なんか、しない

3.フェブリクを飲まない

→飲んでないので、生活習慣の改善をする

4.フェブリクを飲まない

→生活習慣の改善なんか、しない


どうするかは、自分の人生なので

自分が決めたら良いだけの話ですが、


「4.フェブリクを飲まない

→生活習慣の改善なんか、しない」


のままですと、将来は、

腎臓を悪くしてしまうかもしれません。


(いわゆる、痛風腎。

尿酸結晶が腎臓に詰まって、腎機能低下→腎不全に)


人生の目標は、人それぞれ違いますが、

自分の目標を達成するためには、

「一年でも長生きして、それも、健康で長生き」

することが肝要です。


痛風 (高尿酸血症) だからといって、

必ずしも尿酸値を下げる薬を飲まねばならない、

というわけではありませんが、どうすることが

自分の人生にとってベストの選択なのか、

たまには考えてみるのも悪くないかもしれません。


2022年8月29日月曜日

痛風 退職

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◆ 痛風が長引いて お金がなくなったらどうしたらいい?

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たしかに痛風は、痛風発作が出てしまうと、

歩けなくなってしまったり (足に発作が出た場合)、

あまりの激痛に動けなくなったり寝込んだりすることも

ありますが・・・


だからといって、仕事を辞める必要は ありません。


お勤めの場合、もしかしたら、

痛風で休むことが多い社員なんか辞めて欲しい、なんて

考える経営者も、世の中には いるかもしれませんが、

そんな理由で辞めさせることは できないでしょう。


「痛風で休みがち」とか言われても、

若い人にはピンと来ないかもしれません。

痛風になったから、といって、若い頃には

数年に1回、痛風発作が出る程度ですからね。


それが、痛風になって何十年も経過するうちに、

だんだん体内での尿酸結晶の蓄積が増えてきて、

痛風発作を起こす回数が増えてくるのです。

そして、痛風発作と次の痛風発作との間隔が

しだいに狭くなってくるのですよ。


「数年に1回しか起きなかった痛風発作」→

「年に1回程度の痛風が起こるようになり」→

「夏しか発症しなかった痛風が冬にも起こるように」→

「年に数回、痛風発作が起こるようになって」→

「1年の大半が歩けなくなる」


個人差があるので、痛風の人が

誰もが、こうなるわけじゃありませんが、

そういう傾向があるようです。


だから、痛風の薬を飲みましょう。

尿酸値を下げる薬を飲んで尿酸値改善しましょう、

と言われるわけですが。


でね。

痛風と仕事の話。


大きな会社 (上場企業レベルとか) なら、そんなことは

ないのかもしれませんが、日本の企業の大半は

中小企業ですからね。


中小企業には人員の余裕がありませんし、

痛風で休みがちの社員よりも、

病欠しない若い社員を雇いたい、

と思う経営者がいても不思議じゃありません。


直接、面と向かって、解雇されなくてもね。

痛風で休みがちだと、職場の雰囲気とかで、

なんとなく、わかるのですよ。


なんか・・居づらくなってきたなあ、みたいな感じで。


それから、職種によります。

痛風では、歩けないことが多いので、

体を使う仕事、歩き回らないと話にならない職種は

就業困難になるかもしれません。


運送屋とか、現場工事の人とか・・・難しいかも。

営業の人は、どうなんでしょうね。

今なら、リモートとかで大丈夫でしょうか。


痛風発作は左足に発症することが多いので、

右足が大丈夫だったら、オートマ車なら

運転できる?


でも、車から降りて、痛い足を引きずりながら、

激痛で顔を歪ませながら、お客さんと商談しても

うまくいかないかもしれませんね。


やっぱり、大なり小なり、仕事に影響があるかも。

早く、痛風発作に治まってもらわないと。


痛風だからといって

解雇されるケースは少ないように思います。

訴えられたりしたら、厄介ですからね。

辞めたくないけど、やむを得ず、

自分から退職するケースがほとんどなのでは。


どうするかは、自分の人生ですから、

自分が決めることですが、もし、退職するならね。


「傷病手当金」の申請だけは、しておいた方がいいです。



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◇ 痛風 傷病手当金

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「傷病手当金」ってのは、病気とか怪我とか、

仕事ができなくなって、

会社を休まなければならなくなったとき、

(会社から給料をもらえなくなったので)

その間の生活を保障するための制度です。


最長、1年6ヶ月もの間、支給されますので、

痛風で長期に仕事を休む場合、もしくは、最悪、

痛風のため退職しなければならなくなったときは、

この「傷病手当金」を申請することを お勧めします。


「健康保険 傷病手当金支給申請書」は、

全国健康保険協会のホームページから

ダウンロードして印刷して、

自分で記入することができますが、

添付書類が必要になってきます。


●「療養担当者の意見書」

つまり、医師の診断書ですね。


これは病院に行って頼めば、

記入してもらえるでしょう。

(おそらく、お金を取られます。

5,000円くらいが相場?)


●「事業主の証明」

これが、たぶん、一番の関門。

つまり、雇い主に、この者は、

病気(痛風発作)で長期に休んでいます、

という証明を書いてもらわなきゃならないのです。


「事業主の証明」申請書は、おなじく、

全国健康保険協会のホームページから

ダウンロードして印刷できますので、

これを会社に持っていって頼むしかないです。


だから、退職するにしても、

会社と喧嘩して辞めてはダメだ!

ということ。


書いてもらえる書類も 

書いてもらえなくなりますからね。


で、「療養担当者の意見書」と「事業主の証明」の

両方の書類が揃えることができたら、

自分で書いた「傷病手当金支給申請書」とあわせて、

郵送で

「保険証に記載されている、協会けんぽ都道府県支部」

に送付することで受け付けてもらえます。


「傷病手当金」が認められると、

以前、自分が会社から貰っていた

給料の三分の二の金額が振り込まれます。


満額じゃないのが残念ですが・・・

まあ、働いてないのにもらえるのは、ありがたい、

と考えるようにしましょう。


それより、早く足が治って、また仕事しなきゃね。


もしかして、次の職場を探さねばならないかもしれませんが、

それは、また、痛風発作が治ってからの話。


痛風発作で歩けなくて寝込んでしまう場合でも、

「傷病手当金」の振込みが

「ある」のと「ない」のとでは、天地の差がありますから。


心配事、精神的な不安感とか、全然違います。


心配事がストレスになってしまうと、強いストレスは

尿酸値をあげてしまうので、さらに痛風が悪化するかも。


痛風だからといって退職する必要は ないと思いますが、

退職しても しなくても、

「傷病手当金」を申請する、という手段は、

知っておいた方がいい、と思いますよ。


2022年8月28日日曜日

18歳でも痛風になるの?

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◆ 痛風 若い

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なりますよ、18歳でも。

18歳が痛風になっても、何も不思議はない、です。


世間一般に「子供は痛風にならない」と言われていますが、

18歳は、もう子供じゃないですから。

まだ学生だから、とか、社会人じゃないから、とか、

ビール飲んでないし・・とか、全く関係ないです。


痛風というのは、体質 (遺伝) が大きく関係してくるので、

痛風になりやすい体質 (痛風体質) の人なら、

18歳でも痛風になる可能性は大あり、です。


尿酸値が高い人(尿酸値 7.0mg/dl以上)のことを

高尿酸血症、といいますが、

高尿酸血症が痛風発作を起こしてしまうと、

とたんに「痛風」と呼び名が変わります。


つまり、尿酸値が高いだけでは

痛風とは限らないわけですね。

でも、痛風の人は絶対に高尿酸血症なんです。


で・・・

尿酸値 7.0mg/dl以上という、この境界線は、

体内の、血液中の尿酸が

溶けなくなってしまう基準値みたいなもの、です。


ようするに、血液中に尿酸という物質が

多すぎるのですよ。

だから、多すぎる尿酸は血液中で結晶化するんです。

そして、尿酸結晶となって

体内の関節・腱などに沈着する。

これが痛風発作の元凶となります。


でね。

体内で作られる尿酸の量には、もちろん、

個人差があるのですが・・体質によって、

過剰に尿酸が作られてしまう体質の人と

それほど多く尿酸が作られない体質の人がいます。


これは東洋医学でいうところの、

先天の気 といって、生まれつきの体質なので

どうしようもありません。


ですが、それ以外に、年齢による

「尿酸が作られる量の違い」

のようなものも、あるのです。


●子供の頃 → 体内で作られる尿酸の量は少ない

●思春期の頃 → 体内の尿酸の量、だんだん増加傾向

●20代~30代 → 体内の尿酸の量、ピークに!

●40代~50代 → 体内の尿酸の量、ゆるやかに減少気味に

●60代~70代 → 体内の尿酸の量、がくん!と減ってしまう


なんか、そのまま、人生の縮図みたいですけどね。

人生の「生命力」みたいなものが、

だんだん枯渇していく・・と言えなくもないです。


尿酸ってのは、代謝の最終老廃物ですからね。

つまり、人間としての生命活動が、年とともに

衰えていく、ということです。

尿酸の生産量も、自分の生命活動とシンクロしている、

ということ。


60代以降、自分が高齢者の仲間入りをする頃には、

痛風発作はだんだん出なくなって、もし、出ても

昔よりは (痛風発作の痛みや腫れの程度が) 軽く済む、

と言われているのは、体内の尿酸の作られる量にも

関係しています。


上記のことから

「子供は痛風にならない」と言われるのです。

だって、体内で作られる尿酸が

(子供の頃は) 少ない時期なんですから。


けれども、思春期の頃になると、

だんだん体は成長期に入ってきて、

生命活動も活発化してきて、しだいに

体内で作られる尿酸の量も増加傾向にあるので

油断なりません。


それと、もう一つ。


「尿酸結晶が体内に溜まり始めてから、実際に

痛風発作が発症するまで、おおよそ、10年かかる」

のです。


で・・・

子供は、今、何歳なんですか?

という話。


小学一年生の男の子は 7歳ですが、生まれてから、

まだ 7年間しか経っていないわけです。

若すぎる、ということ。

つまり、尿酸結晶が溜まって飽和状態になるほど、

人生を生きていないわけで。


それに輪をかけて、幼少の頃は、

尿酸の生成量そのものが少ない時期、なので。


「尿酸結晶が蓄積する年数が少ない」&

「尿酸の体内での生成量が少ない時期」


このダブルの理由で、

“子供は痛風にならない” と考えられてます。


ただ、これも個人差がある、ということ。


たとえば、

「尿酸値 7.0mg/dlの人」と

「尿酸値 14.0mg/dlの人」と

「尿酸値 21.0mg/dlの人」の人では、

尿酸結晶が体内に蓄積するスピードが違うでしょう、

ということ。


単純計算しても、2倍、3倍の違いがありますから。


仮に「尿酸値 21.0mg/dlの人」がいるなら、

ハイスピードで体内に尿酸結晶が蓄積していって、

若くして (もしかして、高校生でも、中学生とかでも)

痛風になってしまうかもしれません。


つまり、尿酸値が高ければ高いほど、

体内に尿酸が結晶化して尿酸結晶となって

蓄積していく速度が速い、すなわち、

早く痛風になる、痛風発作を起こす可能性が高い、

ということです。


だから、通常、痛風発作が出るほど、

尿酸結晶が溜まるのに、

10年かかる、というのが標準(?)だとすると、

5年で痛風発作を起こすほど、溜まってしまう人も

いるかもしれない、と。


逆に20年かかって、やっと・・という人も

いるでしょう。

人それぞれ、体質や生活習慣が違うので、

一概には言えません。


普通は「10年」と言われているのですけどね。


で。

18歳の話。


「18歳で痛風になるのか」ということですが、

尿酸値が かなり高ければ、

痛風発作が発症する可能性はあります。


でも、18歳という年齢で、尿酸値 7.0mg/dl程度なら、

出ないですよ。

体内での尿酸結晶の蓄積が進んでいませんからね。


よっぽど尿酸値が高ければ、18歳でも

痛風は出るかもしれませんが・・・

そういうのは、稀、です。


2022年8月27日土曜日

痛風発作と尿路結石を予防する

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◆ 痛風と尿路結石の関係

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痛風発作は、痛いです。

足に釘を打ち込まれたような痛み、とか、

木槌で足を砕かれたような痛み、などと

表現する人もいるくらいです。

たしかに、経験のない人には理解不可能なくらい、

激烈な痛みですね。


ところが、

痛風発作より、もっと痛いと言われているのが

「尿路結石」


痛風と尿路結石は、いっけん、全然関係ないようですが、

痛風の人は「尿路結石」になるリスクが高いです。


痛風発作といえば、足が痛くなるのが定番ですが、

尿路結石というのは、わき腹や背中が痛み出します。


それも、ある日、突然。

その尿路結石の痛みたるもの、あまりにも強烈すぎて

七転八倒、のたうちまわり、痛みが強すぎて

気を失いそうになり、即、救急車を呼ぶ・・

というほどだそうです。


おおげさ?


いえいえ、ホントにそれくらい痛いのが

「尿路結石」です。


あと、血尿が出たりね。


なんで、こんなことになるのか。

どうして、尿路結石なんかに、なったりするのか。


尿路結石の名前の通り、

尿路、つまり、尿が排せつされる通り道に

石ができてしまう。

石が尿の通り道を塞いでしまう、という症状です。


この、石というのは何かというと、

石ができる原因の大半は、

シュウ酸カルシウム結石なんです。


ところがね。

痛風の人の場合は、できる石が

シュウ酸カルシウム結石のケースばかりじゃなくて、

「尿酸結石」の場合もある、ということです。


尿酸結石というのは、尿酸が結晶化して

尿酸結晶となるのですが、その尿酸結晶が固まって

結石になってしまう、ということ。


尿酸値が高いと、こういう尿酸結石ができてしまう、

すなわち、尿路結石になる、というリスクも

増えてしまうわけです。

怖いですね。


で・・

結石ができる原因である、

シュウ酸カルシウム結石にしろ、尿酸結石にしろ、

そもそも、なんで、こんな石ができるのか、

というと。


「尿が酸性に傾くと、結石ができやすい」のです。


いわゆる、酸性尿というやつですね。


これは食生活の影響も大きく、

肉や魚ばかり食べていると尿が酸性に傾きやすく、

野菜や海藻を多く食べているとアルカリ性に傾きやすい、

という傾向があります。


だから、肉や魚を食べるのを少なくして、

野菜と海藻を多く食べればいいわけですね。


さあ、今日から!


肉と魚は、ちょっぴりにして、

野菜と海藻を、どっさり食べましょう!


・・・・・・・・・・・・・・。


そんなことが簡単にできるのでしたら、

痛風になる人は、もっと減っていると思います。


1カ月や2ヶ月程度なら頑張れても、

何十年も続けられるか、どうか。


そこで、クエン酸を飲みましょう、という話です。

少しでも何か対策をたてて、やってみましょう、と。


クエン酸は、

尿をアルカリ性に傾けてくれる性質がありますから。


尿酸はアルカリ性の尿に溶けやすく、

酸性の尿に溶けにくい性質があるので、

クエン酸を飲むことで、尿に溶けた尿酸の排出が

期待できます。


ただでさえ、水に溶けにくい性質がある尿酸ですからね。

少しでも多く、尿酸を尿に溶かしてから排せつしたいです。


1日に体外に排泄される尿量に限度がある以上、

できるだけ、効率よく、尿酸がよく溶けた尿を

排せつしたいですから。



▼水を飲めば痛風は治るのか



でね。

じやあ、クエン酸をたっぷり飲めばいいのね、

飲みまくればいいのね、と思うかもしれませんが、

それはちょっと待ってください。


尿をアルカリ性に傾けるのは、痛風にとっても

尿路結石予防にとっても良いことなのですが、あまりにも

アルカリ性に傾けてしまうと、今度は

違う種類の結石ができてしまう可能性もあるのですよ。


度を過ぎるのは、だめよ、ということ。

クエン酸が痛風に良いからといって、

大量に飲みまくるのはダメ、ということです。


過ぎたるは猶及ばざるが如し、ということで。


2022年8月26日金曜日

痛風時 何も食べない方がいい?

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◆ 痛風発作 食事

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「痛風発作のとき、何も食べない方が早く治まるのか」→

そんなバカな。

そんなことは、絶対にない、です。


断食したって、絶食したって、

痛風の痛みが緩和されたりしませんので、そんなことは

しないでください。

体が弱ってしまいますよ。


痛風発作のときに、止めると効果があるものは、お酒ですね。

アルコール飲料。

ビールとか、焼酎、日本酒、ウイスキー・・つまり、

アルコール飲料全般です。

禁酒すると、痛風が早く治まる・・・というか、

痛風のときに飲めば酷くなるんですよ。

痛みや腫れが。


ですので、我慢してください。

少なくとも、ある程度、痛みや腫れが治まってくるまでは。


こんなに痛いのですから、飲んで忘れたい・・とか、

痛くて何も楽しくないから、せめて飲んでやろう、とか。

気持ちは よくわかりますが、自分のため ですので。


「何も食べない」というのは、極端すぎますが、


“食事量を減らす→体重を減らす→肥満解消→内臓脂肪を減らす”

という一連の流れで「尿酸値が下がる可能性」があります。


可能性、というのは、個人差があって、痩せたくらいでは

尿酸値が下がらない体質の人もいるから、です。


ところが、内臓脂肪が増加すると、

内臓脂肪が分泌する、尿酸値を上げる元となる物質も

増えるので、尿酸値があがってしまうのです。


で・・

痩せただけで、尿酸値が大きく下がった、という人がいる一方、

体内で尿酸を作りすぎてしまう体質の人は、

生まれつきの体質のほうが強力すぎて、

内臓脂肪を減らしたくらいでは

効果が見えにくい、というわけです。


まあ・・

痛風発作のときは、あまりにも足が痛すぎて

(発症するのは足以外の場合もありますが)

食欲がなくなる、というのは、ありますけどね。

こんなに痛いのに、食う気になるかよ、と。


ところがね。

食べないと、いずれ、やってくる、

痛風が治まったときに・・気がつくと、筋肉が

「ごっそり」と減ってしまうことがあるんです。


私も、痛風発作後に、手足が

びっくりするほど、細くなってしまった経験があって。

鏡を見て・・っていうか、見なくても、

自分の手足を見て、絶句しますよ。

鳥の足みたいですから。


はじめは、ね。

痛風で歩けなかったので、

筋肉を普段のように使っていなくて、

「筋肉は使わなければ衰える」の言葉通り、

歩かなかった (歩けなかった) ことで脚が細くなったんだ、

と思っていました。


じゃあ、なんで手まで細くなったの?

これは、どう説明するの?


痛風発作が起こったときにね。

痛いし、つらいし、1日でも早く終息して欲しいので、

私の場合、いわゆる、プリン体の多い食品の徹底排除、

というのをやったわけです。

肉とか魚とか、そういうのを食べないどころか、

食事量も、ぐ~~ん、と減らしてね。

まあ、痛くて食べる気力もなかった、

というのもありますが。


するとね。

体重が、どど~ん、と減ってしまうわけです。

食べてないですし。

まあ、当然でしょ。


これで、痛風、治まるかなあ、みたいな。


で・・

どんな痛い痛風発作でも、いつかは終息する日々が

やってきます。


でね。

人間の体の中で、一番重要なのは「脳」なんです。

そりゃあ、心臓も内臓も全部大事ですけど、

やっぱり、脳は大切なんです。


で、脳には恒常的にタンパク質が必要であって、

食事からの蛋白質が不足すると、脳は

「最後の手段」に出るのです。


最後の手段?


自分の体の、筋肉を溶かして

たんぱく質を摂取するのですよ。


腕とか、脚とか。


特に、下肢は人間の筋肉の70パーセントの筋肉が

集中している、って言いますからね。


脳は、脚や腕を「筋肉の貯蔵庫」みたいな存在だと、

考えているのか、どうなのかはわかりませんが、

蛋白質が不足すると、自分の体の筋肉から

タンパク質を摂取するのです。


で・・・

腕や脚が細くなる、と。


痛風で痛くて、歩けなくて、筋肉を使わなくて衰える、

というのも、もちろん、あるでしょう。

っていうか、そっちの方が最大の理由かもね。


でも、食事をきちんと摂っていなかったり、

ロクロク食事を・・っていうか、絶食・断食なんか

しているなんて、問題外。


脳は、自分の筋肉を溶かして

タンパク質を獲得するのですから。


腕や脚が細くなって、弱々しくなって、体力が落ちて

嬉しい人なんか、あまりいないでしょ?

痛風発作が痛くて、早く終息させたくて、

断食や絶食するなら、やめた方がいいです。

気持ちはわかりますが、絶対にしないほうがいいです。


いったん、筋肉を落としてしまうと、元に戻るには

時間が かかりますよ?


痛風だから、痛風発作の最中だから、といって、

食事量を極端に落としてしまうのは、あまり

お勧めできません。


2022年8月25日木曜日

痛風 足を上げる理由

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◆ 痛風発作 足を上げる

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痛風発作が起こると「足を上げると良い」

などと言われますが、それは “寝るとき” の話。


ただでさえ、激痛の痛風発作ですから、

そんな足が痛いときに、キックボクシングのように

足を頭上まで蹴り上げたところで、痛いだけ、です。

そういう意味じゃありません。


痛風発作がいったん発症してしまうと、

往々にして、眠れないくらい痛いときがあるので。


そんなとき、少しでも痛みを緩和する方法はないのか。

なんとか、痛いにしろ、眠れる方法はないのか。

もう少し、この痛み、マシにならんのか、と。


そんなとき、苦肉の策のように編み出された(?)

のが、寝るときに「足をあげる」というものです。


具体的に、どうやるのか。


眠るとき、ベッドの人も布団の人も、

足元に座布団 (布団でも何でも可)を敷いて、

足が心臓よりも高い位置になるようにするのです。


あ、足が痛い、という前提の話ね。

痛風発作だから、といって足が痛いとは限りませんので。


なんで、こんなことをするのか。


人間の体の中には血液が流れていて、

立っていても座っていても寝ていても、

血液は全身を巡ってくれます。


たとえば、川は上流から下流へと、

高い位置から低い位置には流れやすいですが、

っていうか、低い位置から高い位置へと流れに逆らって

水が流れたりはしませんが、人間の血液は違うんです。


人間の血液は、心臓がポンプの働きで

酸素と栄養分を血液に乗せて、全身の隅々の細胞まで

送り届けるのですが、その際、

老廃物を受け取って戻ってきます。


ところが、心臓の働きは一方通行で、

送り届けることはしてくれても、血液を呼び戻す機能は

ないのですよ。


じゃあ、どうやって心臓へと血液が戻ってくるのか、

というと、「筋肉運動」なんです。

あと、自律神経の働き、とか。


筋肉は動かすと発熱するので、そのときの発熱で

筋肉中にたくさんある毛細血管の血液があたためられて、

心臓へと血液が送り返されるのです。


あれ?

何の話か、わかんなくなってきた?


たとえば、

手の甲に血管が見えている人がいるでしょう?

血管が太いのか、表皮が薄いんだか、よくわかりませんが。


その手の甲の血管が太い人が、

だらん、と手を下に下げると、ほんの数秒で

手の甲から血管が浮き出て見えるんです。


で、続けざまに手を天に突き出すようにすると、

不思議なことに、ほんの数秒で血管が見えなくなるのです。


で、また、手を下げると、ふたたび、血管が す~っ、と消える。


つまりね。

心臓より、上か下か、なんです。


痛風発作で足が痛くて、眠れないとき、

心臓より高い位置まで、足を放り上げるようにして眠ると

少しは痛みがマシになりますよ、という話。


でも、はっきり言って、

痛みがマシ、といっても、気休め程度です。


もともと、痛風発作というのは激烈なものです。

そんな、足をあげたくらいで

激痛が治まったら苦労はしません。


でも、少しでも緩和して欲しいですからね。

眠れないと、次の日、しんどいですし。


で、足を上げて寝ると、足先への血流が悪くなるのです。

つまり、あまり血液が潤沢に届かない。


血液中には「白血球」が含まれていて、

痛風発作中は特に活性化しているんです。


この白血球が、溜まりすぎた尿酸結晶が剥がれ落ちた破片を

攻撃するからこそ、痛風発作の、あの激痛が起こるわけで。


じゃあ、白血球を痛い患部に あまり届かないようにしてやれば、

多少は痛風発作の激痛もマシになるんじゃないか、

というのが、この「足をあげて寝ましょう」作戦なわけです。


ただしね。

実際に、やってみるとわかりますが、

足というのは、左右のバランスというのがあるので、

「痛い足“だけ”をあげて高くして」寝ると、

なぜか、痛い足が寝ているうちにズリ落ちて、

そのときの衝撃で悲鳴をあげることになります。


で、対策として

痛い足と一緒に痛くない足も高くして寝ると、

比較的、足が下にズリ落ちにくいです。


試してみてください。


でも、あまり過度の期待は しないでくださいね。

少しマシかな、という程度ですから。


2022年8月24日水曜日

痛風の人は蟹味噌を食べてもいいのか?

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◆ 蟹味噌 プリン体

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痛風だから、アレも食べるな、これも食べるな、

と言いはじめると、ホントに食べるものが

なくなってしまいますので、「蟹味噌」が好きで、

食べたい人は食べれば良いと思います。


ですが、「蟹味噌」はプリン体が多めですよ。


おいしいものには、ねえ・・

だいたい、プリン体が多めなんです。


蟹と言えば、蟹味噌!

・・という人も多いか、と思いますが、

むしろ、蟹味噌よりも「カニの脚」の方は

プリン体が少なめです。


ですので、痛風の人への お勧めは

「蟹の脚の肉」の方なのですが、食事の全てを

「プリン体が多いか、少ないか」で決めてしまうのも、

味気ない食事人生のような気もしますしね。


「1年365日、毎日、オレは

蟹味噌を食べるよ! いいだろ?」


・・・というような人でなければ、たまに

蟹味噌を楽しんで食べるくらい、良いのでは?


全然、プリン体なんて気に留めない人よりも、

多少は (痛風なら) プリン体を気にした方が

いいとは思いますが、1日の「プリン体の摂取量」は

『400mg』が推奨らしいですから。


1日トータルで、プリン体の摂取を

「400mg」に抑えればいいんですよ。


つまり、朝食・昼食・夕食の合計が

「400mgまで」ってこと。


蟹味噌が大好物で、どうしても食べたい人は、

夕食に蟹味噌を食べるとして、その分、

帳尻あわせじゃないですけど、他の食事で

「プリン体を減らした、プリン体が少なめの食事を」

というふうに食事のバランスを考えれば

良いだけの話ですから。


で、1日400mgまでのプリン体摂取量に抑えるとして、

具体的に蟹味噌には、どのくらいのプリン体が

含まれているのか。


『高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン』によると・・

食品中プリン体含量は、以下のような感じです。

------------------------------

ズワイガニ 136.4(mg/100g)

タラバガニ  99.6(mg/100g)

------------------------------

     ~「公益財団法人 痛風財団」より引用~


・・・となっていますが、これじゃあ、

ズワイガニもタラバガニも、それらの

「どの部位」なのか、わかりませんね。


と、思っていたら、

------------------------------

カニミソ 152.2(mg/100g)

------------------------------

ってのが、ありました。

蟹味噌は「100g中 152.2mg」ですか。


1日のプリン体摂取量が

「400mgまで」ということなので、

蟹味噌を100g食べても、152.2mgですから、

楽勝ですね。


自分が、蟹味噌を何グラム食べたのか、

推定するのは困難ですが、

まあ・・だいたいのところで

いいんではないでしょうか。


ただ、「100g中 152.2mg」といっても、

他の食事も食べるわけですからね。

当然、他の食事の中にもプリン体は

含まれているわけですので、

蟹味噌は「100g中 152.2mg」に過ぎないから・・

と言って、ばんばん食べまくっていると、

忘れていた頃に痛風が出て、酷い目に遭うかも。


でも、まあ・・あれですよ。

たまに、おいしく蟹味噌をいただくくらい、

いいんじゃないですか。


そんなときまで、痛風が どうの、プリン体が どうの・・

なんて言っていたら、せっかくの蟹味噌が

おいしくなくなりますからね。


2022年8月23日火曜日

ビール 枝豆 痛風

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◆ ビールと枝豆の組み合わせ

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ビールと枝豆のコンビは味覚的には最高ですが、

痛風にとっては、あまり良くない組み合わせでもあります。


枝豆は大豆製品なので、プリン体は多めですし、

ビールもプリン体が多いばかりではなく、

アルコール飲料そのものに、

尿酸値を上げる作用があります。


じゃあ、プリン体ゼロのビールなら大丈夫でしょ?


プリン体ゼロビールなら、プリン体は皆無、もしくは

微量かもしれませんが、残念ながら、

アルコール飲料が体内に入ると肝臓で分解され、

その分解時(解毒)に尿酸が生成されます。


さらにビールには利尿作用があって、

飲んだ以上の水分を排出することになります。

ってことは血中尿酸濃度が上がるので

尿酸値が上がるわけで。


また、ビールを飲むと乳酸という物質ができて

腎臓に溜まって尿酸の排泄を阻害。

尿酸の排せつ量が落ちるので、またもや

血中尿酸濃度があがる、と。


つまり、ビールを飲めば飲むほど、

尿酸値が上がる、ということ。


しかし!


ビールと枝豆がなければ、1日が終わった気がしない、

という人もいるでしょう。


飲むな、といっても

ビールのが好きな人は禁酒なんか、しないでしょう。


痛風?

そんなもん、知るかい。


それにね。

プリン体ばかりが強調されて、

枝豆には貴重なタンパク質など栄養素が含まれていることは

スルーされているような気もします。


ビールにはストレス解消の効果もありますしね。


それに、飲み会で社内のコミュニケーションをはかったり、

飲むのが仕事・・なんて人もいるでしょう。


「痛風だからビールは駄目」なんてことを言っていたら、

うまく世渡りしていけない、みたいな面も

あるかもしれません。


じゃあ、どうしろ、と?


ウチの父親はね。

痛風だったですけど、毎日、ビールは飲んでいました。

ビールが大好きでしたしね。


「ビールをやめるくらいなら、死ぬ」というのが

口癖でした。


でね。

ビールは確かに痛風に良くないかもしれない。

そのかわり、それ以外のことは、

痛風に良くないってことは、ほぼ全部やめていました。


具体的にいうと、昔は

痛風といえば、厳しい食事制限を強いる場合が

多かったのですが、肉類とか魚とか、いわゆる、

プリン体の多い食品というものは

全部、我慢していたようです。

痛風の薬 (尿酸値を下げる薬) も飲んでいました。


どれもこれも、全部、ビールを飲みたいため、

だったんですけどね。


痛風のため、というよりも、

思考の中心が「ビールを飲む」というのが、まず

“ありき” だったんです。


で、ビールを飲むにはどうしたらいいか、

痛風なんだけどビールを飲みたいんだけど、

どうしたらいいか。


・・・ってことで、

ビール以外は全部我慢する、と。

肉は (ホントは食べたいけど) 食わない。

そのかわり、ビールは飲む。


ウチの父親は、そんな感じでしたよ。


尿酸降下薬 (ザイロリック?) のおかげか、

痛風発作は、ほとんど出なかったようです。

ビールは毎日、毎夜、飲んでいましたけどね。


そこまでして「ビールを飲みたいのか」とも

思いましたが、今では、なんとなく、わかるような気もします。


自分の人生ですからね。


痛風だからといって、

何もかも取り上げてしまう人生で、それでいいのか、

とも思います。


どうするのか。

最終的には、全て、自分が決めることですが、

自分にとって、何が一番大切なのか、

そんな発想で物事を決めるのも悪くないかもしれませんね。