2022年8月28日日曜日

18歳でも痛風になるの?

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◆ 痛風 若い

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なりますよ、18歳でも。

18歳が痛風になっても、何も不思議はない、です。


世間一般に「子供は痛風にならない」と言われていますが、

18歳は、もう子供じゃないですから。

まだ学生だから、とか、社会人じゃないから、とか、

ビール飲んでないし・・とか、全く関係ないです。


痛風というのは、体質 (遺伝) が大きく関係してくるので、

痛風になりやすい体質 (痛風体質) の人なら、

18歳でも痛風になる可能性は大あり、です。


尿酸値が高い人(尿酸値 7.0mg/dl以上)のことを

高尿酸血症、といいますが、

高尿酸血症が痛風発作を起こしてしまうと、

とたんに「痛風」と呼び名が変わります。


つまり、尿酸値が高いだけでは

痛風とは限らないわけですね。

でも、痛風の人は絶対に高尿酸血症なんです。


で・・・

尿酸値 7.0mg/dl以上という、この境界線は、

体内の、血液中の尿酸が

溶けなくなってしまう基準値みたいなもの、です。


ようするに、血液中に尿酸という物質が

多すぎるのですよ。

だから、多すぎる尿酸は血液中で結晶化するんです。

そして、尿酸結晶となって

体内の関節・腱などに沈着する。

これが痛風発作の元凶となります。


でね。

体内で作られる尿酸の量には、もちろん、

個人差があるのですが・・体質によって、

過剰に尿酸が作られてしまう体質の人と

それほど多く尿酸が作られない体質の人がいます。


これは東洋医学でいうところの、

先天の気 といって、生まれつきの体質なので

どうしようもありません。


ですが、それ以外に、年齢による

「尿酸が作られる量の違い」

のようなものも、あるのです。


●子供の頃 → 体内で作られる尿酸の量は少ない

●思春期の頃 → 体内の尿酸の量、だんだん増加傾向

●20代~30代 → 体内の尿酸の量、ピークに!

●40代~50代 → 体内の尿酸の量、ゆるやかに減少気味に

●60代~70代 → 体内の尿酸の量、がくん!と減ってしまう


なんか、そのまま、人生の縮図みたいですけどね。

人生の「生命力」みたいなものが、

だんだん枯渇していく・・と言えなくもないです。


尿酸ってのは、代謝の最終老廃物ですからね。

つまり、人間としての生命活動が、年とともに

衰えていく、ということです。

尿酸の生産量も、自分の生命活動とシンクロしている、

ということ。


60代以降、自分が高齢者の仲間入りをする頃には、

痛風発作はだんだん出なくなって、もし、出ても

昔よりは (痛風発作の痛みや腫れの程度が) 軽く済む、

と言われているのは、体内の尿酸の作られる量にも

関係しています。


上記のことから

「子供は痛風にならない」と言われるのです。

だって、体内で作られる尿酸が

(子供の頃は) 少ない時期なんですから。


けれども、思春期の頃になると、

だんだん体は成長期に入ってきて、

生命活動も活発化してきて、しだいに

体内で作られる尿酸の量も増加傾向にあるので

油断なりません。


それと、もう一つ。


「尿酸結晶が体内に溜まり始めてから、実際に

痛風発作が発症するまで、おおよそ、10年かかる」

のです。


で・・・

子供は、今、何歳なんですか?

という話。


小学一年生の男の子は 7歳ですが、生まれてから、

まだ 7年間しか経っていないわけです。

若すぎる、ということ。

つまり、尿酸結晶が溜まって飽和状態になるほど、

人生を生きていないわけで。


それに輪をかけて、幼少の頃は、

尿酸の生成量そのものが少ない時期、なので。


「尿酸結晶が蓄積する年数が少ない」&

「尿酸の体内での生成量が少ない時期」


このダブルの理由で、

“子供は痛風にならない” と考えられてます。


ただ、これも個人差がある、ということ。


たとえば、

「尿酸値 7.0mg/dlの人」と

「尿酸値 14.0mg/dlの人」と

「尿酸値 21.0mg/dlの人」の人では、

尿酸結晶が体内に蓄積するスピードが違うでしょう、

ということ。


単純計算しても、2倍、3倍の違いがありますから。


仮に「尿酸値 21.0mg/dlの人」がいるなら、

ハイスピードで体内に尿酸結晶が蓄積していって、

若くして (もしかして、高校生でも、中学生とかでも)

痛風になってしまうかもしれません。


つまり、尿酸値が高ければ高いほど、

体内に尿酸が結晶化して尿酸結晶となって

蓄積していく速度が速い、すなわち、

早く痛風になる、痛風発作を起こす可能性が高い、

ということです。


だから、通常、痛風発作が出るほど、

尿酸結晶が溜まるのに、

10年かかる、というのが標準(?)だとすると、

5年で痛風発作を起こすほど、溜まってしまう人も

いるかもしれない、と。


逆に20年かかって、やっと・・という人も

いるでしょう。

人それぞれ、体質や生活習慣が違うので、

一概には言えません。


普通は「10年」と言われているのですけどね。


で。

18歳の話。


「18歳で痛風になるのか」ということですが、

尿酸値が かなり高ければ、

痛風発作が発症する可能性はあります。


でも、18歳という年齢で、尿酸値 7.0mg/dl程度なら、

出ないですよ。

体内での尿酸結晶の蓄積が進んでいませんからね。


よっぽど尿酸値が高ければ、18歳でも

痛風は出るかもしれませんが・・・

そういうのは、稀、です。