黒酢が健康にいいということは、
広く知られる所になりました。
健康食品を販売している所やドラッグストアで、
しばしば黒酢の販売されている光景を目にします。
黒酢には様々な健康効果が期待されていますが、
その中の一つに痛風改善があります。
痛風とは風があたっても痛いといわれる病気で、
足の親指の付け根を中心として
激痛をもたらすのが大きな特徴です。
うずくまってしばらく動けなくなることもある、
という痛風が なぜ発症するかというと、
高尿酸血症という病気が原因です。
尿酸とは、プリン体の分解などをする時に
生成される老廃物の一種で、通常は血液に溶けています。
しばらくすると腎臓でろ過され、尿として排泄。
このため、健康な人は一定量の尿酸で保たれているのですが、
体内の尿酸の量が増えてしまうことがあります。
ここには暴飲暴食や過剰にストレスがたまっているなど、
生活習慣の乱れが関係しています。
もし血中に尿酸が増えすぎてしまうと、
血液中に溶けきらなくなってしまうのです。
この溶けきれなくなった尿酸は、結晶化してしまいます。
結晶化した尿酸は関節に沈着して、関節炎を引き起こし、
先ほど紹介した激痛になるのです。
足の親指の付け根に多く発症するのは、体重のかかる箇所で、
よく使う箇所だから。
そして、大きめの関節だから、などが理由。
結晶化した尿酸は足に溜まりやすいですが、
関節であればどこでも起きる可能性があり、一部
ひじや手の指などで痛風発作を起こしている人もいます。
痛風対策をするためには、
尿酸を体から出して尿酸の濃度を薄める必要があります。
そして尿酸を体外に出すのに一役買っているのが、
黒酢なのです。
黒酢がなぜ痛風に効果的かというと、
クエン酸という成分がカギを握ります。
クエン酸には、体内で分解されると
尿をアルカリ化させる作用があるといわれています。
尿酸は酸性なので、酸性のものよりも
アルカリ性のものに対してよく溶けだす性質があります。
黒酢を定期的に摂取して尿をアルカリ性に変えると、
スムーズに尿酸が排出され、
痛風のリスクを低くしてくれる、と。
ちなみに、このクエン酸は、
医学の世界でも実際に使用されています。
痛風患者に対して、ウラリットという薬を
処方して尿酸値を下げる処置が実施されます。
このウラリットは、クエン酸を主成分としています。
この黒酢を摂取するときには、
1日の摂取量を30mlと設定してください。
ただし、計量カップを使って正確に測って
毎日摂取する必要はありません。
多少アバウトでも良いので、
だいたい30mlを摂取するように日々心がけましょう。
黒酢は酸味がきついので、そのままダイレクトに
飲むのは厳しいかも。
しかも酸味のきつい黒酢は刺激も強いので、
ダイレクトに胃の中に入れてしまうと
胃の粘膜がダメージを起こす可能性も
否定できません。
そこで、水などで割って飲むようにしてください。
目安としては黒酢の10~20倍の量、
300~600mlくらい水を加えて飲むようにしてください。
黒酢の飲み方の中には、牛乳で薄めて飲む方法もあります。
黒酢の酸っぱさを牛乳のまろやかさでカバーする飲み方で、
実践している人も多いです。
しかし完璧に酸味を消せないので、
イメージとしては飲むヨーグルトを
飲むような感じだと思ってください。
もしヨーグルトが苦手という人がいれば、
牛乳とのブレンドはあまりお勧めできません。
酸っぱいものがどうしても体に受け付けない
というのであれば、
サプリメントで摂取する方法も。
最近では黒酢の配合されているサプリも
ドラッグストアなどで販売されています。
サプリメントであれば酸味もほとんど消されているので、
水があれば酸っぱい料理が苦手な人でも
無理なく摂取できると思います。