痛風は明治以前、日本には
なかった病気といわれています。
ところが現在では日本全国に
数十万人の痛風患者がいると。
なぜ近代になって発症する人が増えたのかというと、
食生活の変化と言われています。
食生活が欧米化してきたことで、
動物性たんぱく質の摂取量が増えました。
しかも飲酒量も増加したことで
痛風を発症する人が増えているといいます。
痛風対策をするためには、
散歩やジョギングなどの有酸素運動の習慣を取り入れること、
水分補給を十分行うこと、睡眠時間をなるべく多くとること
などが重要といわれています。
そして最近の研究結果として、珈琲を飲むことも
痛風対策につながるといわれています。
コーヒーが・・・ですか?
珈琲と痛風の関係性については、
アメリカで研究が進められています。
ボストン大学と
ハーバード・メディカルスクールの共同研究で、
9万人の女性の食生活と健康状態に関して
26年間にわたる追跡調査を行いました。
その結果、1日4杯以上珈琲を飲む人は
全く飲まない人と比較して、
痛風に罹患する確率が実に57%も
減少することが分かったのです。
ちなみにこの研究は
女性のみを対象にして行われていますが、
男性を対象にした珈琲と痛風の関係性に関しても
別の学術機関で調査が行われ、
同じような結果が出ているといいます。
1日1杯と全く飲まない人を比較すると、
発症リスクは3%程度しか違いませんでした。
2~4杯以上飲む人と全く飲まない人を比較してみると、
珈琲を飲む人の方が22%も発症リスクが低かったといいます。
1日4杯飲むというとなかなか大変ですが、
2杯以上ならそれほど難しくはないでしょうし、
それなりの痛風抑制効果が期待できるデータと解釈できます。
珈琲を大量に、かつ長期間にわたって飲んでいる人ほど
痛風にかかるリスクが少なくなるといいます。
しかしなぜリスクが低く抑えられるかに関しては、まだ
はっきりとしたことはわかっていません。
仮説として、珈琲には
血中インスリン濃度を下げる効果があります。
この効果が、結果的に痛風のリスク低減に
一定の役割を果たしているのではないかと
考えられています。
痛風は、大きな病気の前兆症状になっている可能性が
高いとも いわれています。
特に中年男性の痛風患者を見てみると、
血圧もコレステロールの値も
いずれも高い傾向があります。
その他にも糖尿病に罹患している人も多く、
しかも 心臓疾患の前兆症状として
痛風を挙げる研究結果も出ています。
痛風といっても、決して侮ってはいけません。
生活習慣が乱れているという自覚のある人は、
具体的な症状が出る前に珈琲を使って
予防対策をしてみるのもいいでしょう。
コーヒーを飲んでいれば
痛風対策はバッチリ・・・というわけでは
ありませんが、今できることを
ひとつずつやっていくのは悪くないことかもしれません。