黒酢が健康にいろいろな効果を
もたらしてくれることは、広く知られています。
しかし、そもそも黒酢と
私たちが調理するときに使うお酢の間には、
どのような違いがあるかよくわからない
という人もいるかもしれません。
一般のお酢の場合、米から日本酒を作って、
そこに酢酸菌を入れることで発酵させて作ります。
一方、黒酢の場合、壺の中に原料を入れて、
太陽熱だけで自然発酵させて製造するのです。
黒酢の方がシンプルな製造方法なのですが、
長い時間をかけて作ります。
長い時間をかけて発酵するので、一般のお酢には
含まれないクエン酸や
アミノ酸、ペプチド、有機酸といった成分が含まれます。
これらの成分の力によって、
いろいろな健康効果をもたらすわけです。
その中でもアミノ酸は、
いろいろな効果で寄与してくれます。
特筆すべきは、血圧を安定させる効果のある点です。
高血圧症は、ほかの病気を誘発する生活習慣病
として危惧されています。
黒酢に含まれるアミノ酸には、
血液の流れをよくする効果があります。
血液がサラサラになる効果も、継続して
黒酢を摂取すれば期待できるのです。
さらに、コレステロールや
中性脂肪も減少するといわれています。
また、血流がよくなることで体の隅々まで血液を供給できます。
女性の中で悩んでいる人の多い、冷え性が
改善したという事例も報告されています。
ダイエットをしたいと思っている人はいませんか?
ダイエット効果も黒酢には期待できます。
アミノ酸には、
体内の脂肪を燃焼するための基礎代謝を上げる働きがあります。
基礎代謝が上がることで、効率的にカロリー消費できるので、
太りにくく痩せやすい体質を獲得できるのです。
代謝の力が上がっているので、
ウォーキングやジョギングといった
体を動かす習慣を取り入れると、
両者の相乗効果でより高いダイエット効果が期待できます。
さらに黒酢には大腸の動きを活発にする働きもあるので、
便秘気味の人もお通じが改善されます。
宿便がたまっていると、便の中に含まれる有害物質によって、
肌荒れなどを引き起こす可能性があります。
しかしお通じがよくなれば、
肌のコンディションも回復するのではありませんか?
こうした血液の流れの良くなる効果は、
痛風などに対しても効果が期待できます。
痛風とは高尿酸血症といって、体内に
過剰に尿酸のたまっている状態が続くことで
発症しやすくなる病気です。
尿酸が血中に増えすぎてしまうと、
結晶になってしまいます。
この結晶化した尿酸は、
関節の所に沈着しやすくなります。
この時関節に急性炎症を起こすことで、痛みを誘発。
痛風の痛みはかなり激しく出るのが特徴で、
万力やペンチで渾身の力で足の親指を
ねじりあげられているような激痛が襲うといいます。
大の大人でも我慢できないような激痛だとも。
しかし黒酢を飲んで血流がよくなることで、
結晶化した尿酸が関節に溜まりにくくなります。
このため、痛風発作の予防効果が期待できるわけです。
また、黒酢にはクエン酸という成分も
豊富に含まれています。
クエン酸は体内に入ると、
血液や尿を酸性から
アルカリ性に変える働きがあるといわれています。
尿酸を減らすためには
尿として排出しないといけないのですが、
強酸性の尿だと尿酸が尿の中に溶けてくれません。
しかしアルカリ性になると、
尿酸もスムーズに溶けてくれるので
尿酸の排出もスムーズになります。
このため尿酸値が下がって、
痛風発作を引き起こすリスクを低減できるわけです。
健康対策をしてみたいと思っているのであれば、
1日に黒酢大さじ1杯程度摂取してください。
過剰摂取をすると、
胃に負担をかけることになりかねません。
腹痛や下痢といった症状を訴えるケースもあるので、
適量を摂取するように心がけることです。