2025年3月3日月曜日

痛風 腫れないことはあるのか

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● 腫れなくても、痛風?

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「痛風 腫れないことはあるのか」→ あります。


痛風発作というのは、突然、発症したかと思うと、

24時間以内に急激に腫れあがり、激痛で苦しみ、

2~3日でその痛みはピークに達して、

それ以降は、少しずつ治まってきて、

やがて嘘のように痛みも腫れも消えてしまう。


これが痛風発作の症状の代表的なパターンです。


で、

「やがて嘘のように痛みも腫れも消えてしまう」期間には

個人差があって、痛風初期症状の人なら

2週間程度ですが、痛風になって年月を経た人でしたら、

2ヶ月とか、ザラです。

半年くらい痛みが消えない人もいるでしょう。


まあ、いろいろです。


このように、激烈な痛みを伴う痛風発作ですが、

そんなに痛みが強くない場合もあるのです。

そして、ほとんど腫れあがってこない場合もあるのです。


よおく、目を凝らしてみたら・・・いや、ひょっとしたら、

腫れているかも。

そんな程度です。


つまり、ほとんど自分にしか わからないレベル。

他人に見せても、それと気がつくかどうか。


この、「腫れない痛風(?)」は、どんな箇所に出るのか?


たとえば、痛風発作の好発部位として有名なのが、

「左足の親指の付け根の関節」ですが、

こういう箇所は“腫れない痛風発作”にはなりません。


普通の(?)痛風発作になります。

つまり、腫れあがり、激痛が伴います。


なぜなら、そこには

大きめの“関節”があるから。


そこに結晶化した尿酸が溜まるのですが、

関節は大きいので、面積も広く、

溜まる尿酸結晶の量も多いです。

蓄積しきれなくなった尿酸結晶は剥がれて、

白血球の攻撃(?)を受けて、

痛風発作となります。


それに対して。


「腫れない痛風(?)」というのは、

次のような場所に出やすいです。


■□■ 膝の裏

■□■ 足の裏

■□■ 肘(ひじ)の まわり


これは、ね。

筋 (すじ)なのですよ。

筋 (すじ)に尿酸結晶が溜まるのです。


ですが、関節のように面積がひろくなく、

あまり溜まらないのです。


でも、なんとなく痛い。

曲げると痛い、とかね。


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● 膝を曲げると膝の裏側が痛い

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膝の裏が痛いからといって、必ずしも痛風とは限りませんが、

今まで何度も痛風発作が出たことのある人ならば、

その可能性は高いと思います。


膝の表側ならば、膝という大きな関節がありますから、

普通に(?)痛風発作が起こります。


でも、膝の裏は、そんな派手な激痛は起こらない。

けど、膝を曲げると痛い。

膝が痛くて正座ができない。

和式トイレに座れない。

・・・など。


結構、日常生活に支障が出てきます。


足の裏の場合は、たくさんのツボ、

特に腎 (じん、腎臓・副腎など)のツボが集まっているので、

必ずしも痛風とは限らないと思います。

体の不調で足の裏が痛くなることもありますしね。


でも、体の不調が原因の場合、

足の裏を触ると痛い・・なら、そうかもしれませんが、

歩くと痛い、それもかなり痛いのなら、

痛風の可能性があります。


痛風で、足の裏の場合、なんとなく、

足の裏全体が腫れていると思いますよ。

体重もかかりますしね。


肘 (ひじ)の場合は、ヒジという大きな関節がありますので、

普通に痛風発作が起こります。

でも、肘や肩は、足や手指のような

痛風発作が多発する箇所ではないです。


けど、そうじゃなくて・・

なんとなく、というか、肘を曲げると痛い。

曲げないまま、まっすぐならば痛くない、という場合、

肘のまわりの筋 (すじ)に

尿酸結晶が蓄積している可能性もあります。


もちろん、何度も痛風発作を経験している人の場合ですが。


痛風で つらくて死にたい

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● 痛風でつらくて死にたい

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痛風になると、ときどき、

痛くて腫れる痛風発作に見舞われます。


これが、まあ、痛いの何の・・


おまけに症状が悪化してくると、合併症になってしまって

内臓を(特に腎臓)悪くしたりする可能性もあります。


ああ、こんなにツライなら死んでしまいたい 

→ 死んではダメです。


人間はどんな人にも寿命というものがあり、

いつか自分の命が尽きるときが来ます。

必ず来ます。

少しでも長生きしたいと思うのが人情であり、本能です。


痛風くらいで死んでどうするのですか・・・って、

真面目に答えて どーするの。


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● 痛風は生活水準を下げる?

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たかが痛風と思うかもしれませんが、

痛風発作は足に発症することが多いので、

歩けなくなる、というデメリットがあります。


一日中、寝ていられたらいいのですが、

仕事もあったりして、そうもいきません。


若いときはそうでもなくても、長年、

痛風に苦しんでいると、発作が出ても

治りが遅くなってきたり長びくようになる場合も

多いようです。


そうなると、仕事や日常生活に支障が出てくるのですね。


家の中でのことは、まあ、なんとかなるとして、

問題は仕事です。

どんな仕事であれ、いつまでも休んでいられないでしょう。


理解がある職場ならいいですが・・

理解はあっても、企業には余剰人員などあまりないので、

公務員とかならいいですが、普通のお勤めの場合、

そうもいきません。

それから、職種にもよりますからね。


足が痛くて、ロクに歩けなくなる痛風発作が

しょっちゅう発症してるのなら、たとえば、

運送業みたいな仕事の人はアウトでしょう。


発作の激痛が治まるまで、内勤にしてもらい、

何か、自分にできる仕事があればいいですが・・


痛風が原因で仕事を辞めた、という人の話、

たまに聞きます。

けっして、他人事じゃありません。


若い人はいいですが、

中高年になってからの転職で、

前職よりも給料が増える人は少ないでしょう。


そうなってくると、たかが痛風ですが、

自分の生活水準の低下にも繋がるかもしれません。


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● 痛風 自業自得なのか

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痛風というのは、「贅沢病」だと思っている人が

未だにいるかもしれませんが、実際は

そうではありません。


痛風の最大の要因は、体質なのです。


痛風になりやすい、胃腸の丈夫な“高吸収体質”。

いわゆる、痛風体質というヤツですね。


たしかに暴飲暴食、

派手な飲酒や肉などプリン体の多い食事の過食は

痛風リスクを高めます。


でもね。

胃腸の弱い、いつも痩せているような虚弱体質の人は、

痛風にならないのですよ。


胃腸の弱い人は、そんな食べられませんからね。

いつも食事を少し残していたり。

胃腸の吸収能力も痛風になるような人に比べて、

はるかに劣っています。


その代わり、痛風には ならない。


まあ・・どっちがいいか、っていうか、

そんなこと、どうでもいいです。


痛風になるのが、自業自得だなんていう人は、

自分が痛風じゃない人が言うことです。


いわゆる、

贅沢が痛風に原因だと思っているから、

そんな言葉がクチから出てくるのですよ。


そうじゃないのです。


生まれつき、

痛風体質に生まれた人は絶望かというと、

必ずしもそうじゃありません。


遺伝が先天的な要素だとすると、

後天的な要素で少しでも痛風を良くしよう、

改善しようと考える方が建設的です。


この場合の後天的な要素というのは、

いわゆる生活習慣の改善のコト。

痛風改善方法ってヤツです。


●食べ過ぎない

●飲酒を減らす、できれば禁酒

●運動する(歩く)

●野菜・海藻を食べる

●肉・魚は少なめにする

●水は、やや多めに飲む(尿を多く出す)

●睡眠は充分に

●ストレス対策を自分で考える、対処する

●クエン酸を飲む(尿のアルカリ化)

●あまりクヨクヨしない

●肥満を解消する


よく、

なんていうんですか、

「痛風、なぜなぜどうして?」じゃないですが、

よくある質問というか、いろいろ

疑問に思うことが出てきます。



『痩せているのに尿酸値が下がらない』

→肥満だけが痛風の原因じゃないから。


『野菜しか食べないのに痛風発作が出た』

→食事だけが痛風の原因じゃないから。



痛風の最大の原因は体質です。

痛風に ならない(体質の)人は、絶対に

ならない、です。




だからといって



「痛風で つらくて死にたい」 → 死んではダメです。


尿酸値 食事をしてから血液検査をすると結果が良くない

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● 尿酸値の検査は食事抜きで?

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尿酸値は、変動するものなので、

定期的に検査しておいたほうが良いです。

痛風改善のバロメーターの役目も果たしてくるので、

定期的に検査を・・


・・・って、イヤなんですよねえ、尿酸値検査って。


そりゃあ、尿酸値が低め人(尿酸値 7.0mg/dl未満)は

いいですよ。


でも、生まれつき、

尿酸値が高くなりやすい痛風体質の人は、なかなか、ね。

尿酸値は簡単に下がったりしないです。


で・・

結論から言うと、食事をしてから、直後に

尿酸値検査をすると、高い数値が出てしまいます。


つまり、

「アンタ、尿酸値、高いよ」と言われてしまいます。


まあ・・食事をしてからじゃなくても、高いのですけどね。

(だから、痛風なのです)


そういう意味じゃなくて、同じ高めだとしても、

食事直後に尿酸値検査をすると、(いつもよりは)

やや高めの数値が出るということ。

同様に食事抜きで尿酸値検査をすると、

(いつもよりは)やや低めになる、ということ。


ついでにいうと、裏技みたいですが、

尿酸値検査の直前に大量のビタミンCを摂取すると、

尿酸値の数値は「低い」数値が出ます。


でもね。

これって、まったくの無意味です。


検査のときだけ、一時的に低い数値が出ようが、

結局、元々の数値は高いわけですから、

いつか痛風発作で自分が酷い目に遭う、ということなので。


肝心なのはね・・「推移」なんです。

自分の尿酸値の推移。

前に比べて上がっているのか。

横ばいなのか。

あるいは下がっているのか。

それによって、対策とか、立てるというわけですね。


数値が高いので、薬物治療にしましょう、とか。

それほど高くないので、食事や運動の

生活習慣の改善で頑張ってみましょう、とか。


それが、食事してから検査すると、どうもうまくいかない。


つまり・・

前回の検査は、

お腹一杯、焼肉を食べたあとの検査かもしれない。

今回は、時間がなかったので、軽く軽食、

サイドイッチとか食べただけかもしれない。


詳しいことはわかりませんけど、

たぶん、焼肉たらふく食べた後のほうが、

尿酸値の数値は高いような気がするのです。


これじゃあ、同じ条件とは言えない。


だから、毎回、食事抜きで検査に来てください、

となるわけです。

毎回食事抜きの検査でしたら、毎回、

条件は同じですからね。


尿酸値の推移は、正味の推移。

つまり、食事など、他の条件に左右されない、

自分の正確な尿酸値、ということになります。


上記のような理由で、

病院によっては、食事抜きで検査に来てください、

と指導されるのではないでしょうか。


私の場合ですけど、

長年、お世話になっていた近所の病院の院長先生が

ある日、突然、引退してしまって。


で・・後釜には、その院長先生の“娘婿”の先生が、

で~ん、と、院長先生が座るハズの椅子に座っていて。


カルテが残っていますから、まったく何の問題もありません、

とかキッパリ言われて。


まあ、そうなんですけどね。


なんか、行きにくいなあ。

いつもニコニコしている、前の先生の方が良かったなあ。


・・・てなワケで、ますます足が遠のいてしまって。


ああ、尿酸値検査に行かなきゃ、と思うんだけど。

どこか他の病院、探さなきゃ。


え?

その“娘婿先生”の病院へ行けよ、って?


う~ん・・

献血で尿酸値がわかるなら、一番いいんですけどね。


残念ながら、献血では「尿酸」の項目はなく、

尿酸値は わからないようになっています。


全国的に血液不足とか、ときどき聞くけど、

献血で尿酸値がわかるようにしたら、

もっともっと血液が集まるように思うのですけど、

どうなんでしょ?


そんなことしたら、

尿酸値の高めの人の血、ばかり集まる?



ダメ?


痛風 春から夏にかけて水対策

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● 痛風の人は水を飲む?

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冬 → あったかい飲み物を飲む

夏 → 冷たい飲み物を飲む


これが当たり前というか、自然なことではありますが、

お腹を冷やさない、お腹を温める、という意味でも

夏場でも「あたたかい飲み物を飲む」ということを

おススメしたいと思います。


・・・って、こんなこと書いても

どうせ誰も賛同してくれやしませんが。


痛風の場合、尿酸値を下げる対策(?)として

水を多く飲むことを推奨されていたりします。

1日2リットル以上、飲みましょう、とかね。


なんで水を・・というと、

尿酸は尿に溶けて体外に排泄されることが

大部分ですので、たくさん尿を出しましょう。

それには、たくさん水を飲みましょう、という

発想です。


でもね。

本当は・・というか、なにごとも程度モノで、

あまり多量の水を飲みすぎると

腎臓に負担がかかるのですよ。

腎臓は水分を濾過(ろか)しますからね。

ちょっと多い目くらいに飲むくらいで

いいと思いますけどね。


あと、夏の暑い時期だからこそ、

あえて「熱いお茶」を飲む。


冷たいドリンクでも飲みたい時期ですが、

いえ、誰がなんと言おうと

「あったかい飲み物」を飲む。


断固として、これを実行すると、

「ああ、あいつは、ああいうヤツだから」とか

ヘンなヤツ扱いされたりします(涙)。


でもね。

よく考えてみてください。

外の気温が暑いから、といって、

体の中も熱いとは限らないのですよ。


つまり、冷たい飲み物を飲みすぎると、

内臓が冷える、ということなのです。

内臓が冷えると機能が低下します。


内臓の機能が低下して、体調が良くなる人は

いないでしょう。


ほら、昔から。

夏場に

「熱いお茶を飲む人は長生きする」っていいませんか?


え?

聞いたことがない?


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● 糖尿病で喉が渇く対策?

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あと、痛風とはあまり関係ありませんが、

糖尿病とかの症状で、やたらと喉が渇く人。


喉が渇くからといって、ごくごく飲んでばかりいると、

お腹の調子がおかしくなります。

胃も不調になったり、気持ち悪くなったり。

でも、喉が渇く。


こういうとき、同じ「飲む」にしろ、

いったん、水(お茶でも)をクチに含んでから、

飲むと、喉の渇きが少しマシです。


のどが渇くからといって、ゴクゴク飲んでしまうと、

いくらでも飲んでしまいそうですが、

一気に飲まないで、口に含む感じでワンクッションいれると、

喉の渇きは少しマシです。


試してみてください。


サイズのキツイ靴を履くと痛風になる?

「サイズのキツイ靴を履くと痛風になる?」


体内の関節などに尿酸結晶が溜まっていない人は、

痛風とか、まったく関係、ありません。

サイズのきつい、先の狭い靴を履こうが、

ブカブカの靴を履こうが、痛風になったりしません。

そんなこと関係ないです。


“サイズのキツイ靴を履くと痛風発作が出る”人は、

もともと、いつ、

痛風発作が出てもおかしくない状態の人、

ということになります。


サイズのきつい靴というのは、要するに

足先が靴先が狭くて、履いていると

足先(あるいは足の甲とか)が圧迫されてしまう。

それが足先にとって、強い刺激になる、ということ。


痛風対策として運動は必要なのですけど、

きついサイズの靴が、結果として

痛風発作を誘発することになった、というわけです。


長年、尿酸値が高い状態のままが続いている人は、

血液中の尿酸が溶け切れなくて結晶化している可能性が

高いです。


結晶化した尿酸は、体内の関節や腱に

たまっていくのですが、

特に足の関節に溜まりやすいので。


で・・

特に夏場。

痛風発作の多い季節ですが、この、

「夏」に「キツイ靴」を履いて、

普段以上に「たくさん歩いた」りすると、

条件が重なって、痛風発作が発症しやすくなります。


まあ・・そんなこといって、

ブカブカな靴を履いていても発作が出る人は、

容赦なく「出る」のですけどね。


夏場は副交感神経が優位になって、

血管が拡張して、白血球の活動が活発化し、

体の大掃除が始まりますから。


この場合の「大掃除」というのは、

体内にたまっている尿酸結晶(ゴミ)を

痛風発作の発熱(腫れているところが帯びる熱)で

溶かす、ということです。


こんな書き方をすると、まるで

痛風発作が体のためになる、素晴らしいモノ、

というふうに聞こえるみたいですが、

いやいや、もう、あんな痛いのはコリゴリ。


痛風発作が出て嬉しい人は いませんので、

少しでも痛風発作のリスクを下げるために、

なるべく自分の足のサイズに合った靴を履いたほうが

無難です。


なのに、

なんで、合わないサイズの靴を履くの?


それは、ね。



最近、

自分の足が

知らないうちに大きくなったの。


・・・・じゃ、なくて。


ネット通販で「靴を買う」ときに

よく失敗するのです。


靴や服など、体に身につけるもので

サイズのあるものは、試着、もしくは

自分の目で見て、手にとって選ぶのが鉄則ですが、

仕事が忙しくて店に行く時間がなかったり、

面倒だったりして、つい、ネットが買ってしまったり。


そしたらね。

実際の手元に靴が届いたら、どうも

思っていたのと違う。

足の甲とか、足先とかが窮屈な感じ・・・とかね。


せっかく買ったのに、履かなきゃ

もったいない、とか思って、

自分の足に合っていないサイズの靴を

履き続けないほうがいいです。


サイズの合っていない靴を履いているからといって、

痛風発作が出るとは限りませんが、

足先を締め付けることは刺激になるので、

あまり良くないみたいですよ。


2025年2月4日火曜日

「プリン体の多い食品の一覧表」の見えない落とし穴に気をつけて?

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● 今までの痛風食事療法はマチガイなの?

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最近、というか、ここ数年は、

やっと状況が変わってきたように思います。


つまり、今から20数年くらい前までは、

痛風改善法、痛風食事療法といえば、

「プリン体を多く含む食品」を徹底的に“食べないこと”でした。


今は、それほど、口うるさく言われません。


それは、体内で生成されるプリン体が80パーセントで、

食事から取り込まれることが要因であるプリン体が、

たった20パーセントに過ぎない、ということが

この数十年の間にだんだんと わかってきたからなのです。


この、体内で作られるプリン体、というのは、

細胞が新陳代謝のときに壊れるときにプリン体が作られる、

ということ。


そして、エネルギーに変換

(エネルギー代謝の過程で)されるときにも、

プリン体が増加します。


と、いうことは?

大半が(ほぼ8割)のプリン体が、食事由来じゃなくて、

体内で生成されるというのに、


『2割程度に過ぎない 食事制限をしても、仕方なかろう!』


・・・というのが、現在の痛風の食事療法の潮流です。


で。

毎回のことですが、やっぱり“お約束”ですので、

書いておきます↓


そんなことは、もっと早く言えよ!

20年前に言えよ!

長年、食べたいモノも食べずに

生きてきた人生をどうしてくれる!?

20年間を返せ!

(心の叫び)


てなワケで、最近の痛風事情というか、

昔ほど、プリン体を多く含む食品の節制のようなものは

特に しなくてもいいように思います。


ですが、2割とはいえ、

プリン体の多い食品を食べれば食べるほど

実際、体内のプリン体も増えるわけですので、

何の気兼ねもなく、バンバン食べまくっても良い、と

いうことでもありません。


少し、控えめにする、程度で良いのでは?


私は そのように思うのですが、

まだまだ、なんのなんの。


痛風といえば、「プリン体の多い食品の一覧表」を

探し求める人は後を絶ちません。


でもね。

実は、あの「プリン体の多く含む食品の一覧表」

には、見えない落とし穴があるのです。


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● 「プリン体の多い食品の一覧表」の落とし穴とは?

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たとえば、プリン体の含有量が多い食品の一つ、

とされている食品に「かつお節」があります。


そういう私も、

「プリン体の多い食品の一覧表」を真に受けて、

ゲッ・・鰹節は、プリン体が多いのか、

じゃあ、食べないようにしよう、と思ったクチです。


でもね。

この「プリン体の多い食品の一覧表」ってのは、

たいてい、食品100グラムあたりのプリン体含有量なのです。


かつお節、100グラムも食べますか?


同様に、プリン体を多く含む食品にレバーなどもありますが、

レバーなら100グラム以上食べても不思議じゃないです。


つまり・・食品同士の比較のための「一覧表」でありながら、

目安程度にしかならない、と私は思うのです。


そりゃあ、全然知らない状態から一覧表を見れば、

役に立ちますよ?

でも、鵜呑みのすべきじゃない、ということです。


カツオ節って、どうやって食べますか?


そのまま食べますか?

冷やっこに、かけて食べる?

焼きそば?

たこ焼き?


食べ方は人それぞれですが・・

毎日食べますか?


まあ、食べる人もいるかもしれませんが・・

食べても、たぶん、微量です。

プリン体うんぬん、そんなに気にしなくてもいいです。


むしろ、カツオ節はプリン体が多いから、と全く食べなくなり、

そのために、かつお節に含まれるビタミンやミネラルを

摂取できなくなっていることなんか、見過ごされています。


プリン体を多く含む食品を徹底的に制限しすぎて、

栄養失調になってしまった人が、世の中には

本当に いるのですよ。


食事制限しようと思っても、つい食べてしまい、

とても栄養失調になるまで節制のできなかった私からみれば、

その人は、なんて根性のある人だろう、と思います。


ですが、

世間の人は、たぶん、そうは考えないのじゃないか、と。


もしかしたら、

バカなヤツだなあ、と思うかもしれません。


痛風で苦しんで食事制限をした経験のない人からすれば、

大変なツライ思いでまでして、

栄養失調になってしまった人の気持ちなんて

絶対に わからないでしょう。


食事制限は大変です。

毎日、延々と続き、終わりが見えません。


精神的負担も大きく、そのこと自体が強いストレスになります。


ストレスは社会的に生きていく以上、

避けられない、仕方がないものかもしれませんが、

あえて、これ以上ストレスを

増やしていくこともないのでは ないでしょうか。


強いストレスは、体を交感神経優位にさせて、

体内で血管を収縮させて、血流を悪くさせる働きがあります。


内臓、特に腎臓でも血液不足になりやすく、

ということは、腎機能が一時的に低下して、すなわち

尿酸の排泄低下につながり、尿酸値も上昇しがち、となります。


ストレスは、痛風の大敵でもあるのです。


ところで。

なんで、その人が「栄養失調」になったか、わかりますか?


食べる量が必ずしも少なかったから、とは限りませんよ?


それは、ね。

食べる食品の種類が、とても

「かたよって」いたからなのです。


つまり、プリン体の多い食品は食べないようにして、

プリン体の少ない食品ばかりを食べていたからです。


いえ、実際に見たわけじゃないですけど、たぶん、

そうじゃないか、と。


粗食だから栄養失調になるとは、限らないかもしれませんよ。


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● 20年後の痛風食事療法を予測してみる

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今から20年前の痛風食事療法といえば、

徹底的に

「プリン体の多い食品を食べないようにする」でした。


そして、現在はどうなのか。


「なるべくプリン体の多い食品は食べないようにする」

程度です。


あまり、プリン体に関しては、昔ほど、

やかましく言われることは少ないでしょう。


では、20年後はどうなるのか?


何の科学的根拠も無い、単なる私の見解(偏見)ですが、

おそらく、次のようになるのでは ないでしょうか。


『プリン体の多い少ないは 気にせずに、

なんでも食べましょう』


・・これは別に、単なる自分の願望や希望的観測で

そんなことを書いているわけでもありません。


たとえば、前述のストレス対策ですが、

ストレスにはビタミンCとビタミンB1が充足していれば、

体がストレスに対抗できて、内臓などを守ることができます。


これは副腎が、ストレスを受けると

副腎皮質ホルモンを分泌して、体の機能を保護するためです。

その際に、副腎はビタミンCを消費します。


ですが、そもそも体の中にビタミンCが不足していたら、

副腎が活躍できません。


また、糖の分解に使われるビタミンB1は、

これが不足すると疲れやすくなったり、体がダルくなったり。


ところが、このビタミンB1を多く含む食品は、といえば、

豚肉、レバー、大豆製品など・・・


あっ。

これって、豚肉、レバー、大豆製品って・・・

プリン体の多い食品の代表的なモノじゃないの!?


そうなんですよ。

プリン体が多いから、といって、

ある特定の種類の食品を全く食べなくなると、

必要な栄養素が不足するようになります。


具体的には、ビタミンB1とビタミンCが不足して、

ストレスに弱い体になってしまいます。


そりゃあ、プリン体の多い食品は摂りすぎるより、

少なめのほうがいいでしょう。


でも、そのために犠牲になるモノも少なくない、ってこと。


・・・・・・・・・・。


子供の頃、言われませんでしたか?

好き嫌いをせずに、何でも食べましょうって。


あれは、なんでか?


つまり、まんべんなく、幅広く栄養素を摂取するためです。

好き嫌いが多いと、大きくなれませんよ、って。


現在、一般的に考えられている「痛風の食事療法」ってのは、

意図的に食事を制限することによって、

自分の体を「好き嫌いが多い」状態にしているワケです。


といっても、まあ、もう体が成長するワケでもないですけどね。


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● 痛風の食事療法って何?

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20年後のことより、今現在、痛風なんだけど、

食事は、どう気をつけたらいい?


「食べ過ぎないように気をつける」


肝心なことは、これだけです。


たとえば、いくらプリン体の少ない食品をチョイスしたところで、

そのプリン体の少ない食品をお腹イッパイ食べたら、

結果として、プリン体の摂取量は多くなります。


逆に、プリン体の多い食品を食べても、それが

少なめの量ならば。


トータルで考えると、それほどプリン体の量は

多くないかもしれません。


「野菜ばかり食べているのに、どうして尿酸値が上がるの?」


そんなふうに思う人もいるかもしれません。


たとえ、体に良いといわれている野菜でも、

お腹いっぱい食べていれば、尿酸は体内で

食事量に比例するように生成されてしまうのです。


痛風に良くないと考えられているカレーや

とんかつを少しだけ食べているほうが

案外、尿酸が作られる量は少ないかも?


まあ、程度によるので(体質など、個人差あり)

一概に言えませんが。


毎回、言うことではありますが、

『食品の「種類」より「量」に気をつける』

このほうが大切だと、私は考えています。


痛風だけど、カレーは食べてもいいのか?

焼肉は痛風に悪いのか?

ハンバーガーは痛風に良いか?

蟹は痛風に良くないのか?

痛風なら、とんかつ はダメなのか?


そんな心配してる痛風の人、いっぱい いるんです。

アレは食べちゃ駄目、これも食べちゃダメ。


目先のプリン体にばかりに こだわることによって、

必要な栄養素が不足するデメリットも

心に留めておいたほうがいいです。


痛風だからといって、20年前ならともかく、

今の世の中、何を食べても良いと思います。


ただし、腹八分目で。

過食に注意すること。


なんども同じことばかりですが、とても大切なことなので、

もう一度言いますね。


食品の「種類」より「量」に気をつける。

食べ過ぎないように「もうちょっと食べられるのになあ」

というくらいで止めておく。


プリン体の多い少ないよりも

「食べ過ぎ」こそ、痛風の大敵なのです。


痛風 人間の身体に不必要なことはおきない

「人間の身体に不必要なことは起きない」

・・って、そりゃあ、まあ、そうかもしれませんけど。


たとえば、癌。

ガンは東洋医学(日本では漢方医学)では、

以下のように考えられたりしています。


人間、年をとってきたりして免疫力が落ちてくる。

ところが、人間の体には毒素というか、

不要なもの、良くないものが入ってきたり、できたりする。


若くて免疫力の高いうちは、そんなもの、

跳ね返せるチカラがあるのですが、だんだん

年をとってくると免疫力が落ちてきて、

なかなか、そうもいかなくなってきます。


すると、人間の細胞の中に入り込んでしまったり、

できてしまった毒素、不純物を外へ押し出そうとする。


そのとき、できるのが癌細胞なのだそうで。


ですので、まあ、因果応報というか、

「人間の身体に不必要なことはおきない」といえば、

そうかもしれませんけど、

癌で命を落とす場合も多いですからね。

良いハズがありません。


痛風発作も、しかり。

痛風発作というものは、

体内の関節などに沈着してしまった尿酸結晶。

これをこれ以上、蓄積させないよう、

少しでも溶かそう、溶かそうとして

発症するのが痛風発作。


患部は激痛を伴いますが、

同時に腫れ上がり、触ると発熱しているのが

わかります。


このままじゃ、沈着しきれなくなった尿酸結晶が

内臓にまで沈着しかねないので、

なんとか体を守るため、溶かすために起こるのが

痛風発作。


人間の体を一個の生命体と考えると、

確かに、痛風発作は体にとって必要なものなのかも

しれませんが・・・・

あの激痛。

一生涯、忘れられないような、身を削るような苦痛。


「人間の身体に不必要なことは起きない」

・・・なんて、言われましても。


で、物事の結果には、すべて原因がある。


そのことから考えると、

どうして痛風になったのか。


最大の原因は、体質(遺伝)。

痛風になりやすい痛風体質に生まれたから。


あと、食生活、運動不足、強いストレス・・

いろいろありますが、複合的な要因が

重なり合って、痛風に罹病する、

という結果になっています。


遺伝と言われてしまうと、人間は

自分の出生は選べないので、

絶望的な気持ちになりそうですが、

結果から考えて、その原因を

一つ一つ改善していくことができたら、

痛風そのものも改善できるような気もします。


痛風発作は苦闘の日々ですが、

こんなに痛いのは、もうコリゴリ・・と。


以後、食生活を含めて、体に気をつけるようになったら、

もっと大きな病気になるのを事前に防ぐことが

できるかもしれません。


まあ、そうなると、

「人間の身体に不必要なことは起きない」

・・と言えなくもないですが。


痛風 足首 横に寝ると痛む

痛風発作がどんなに痛くても、夜が来たら、

寝なきゃなりません。


いえ、痛風発作の痛みがあまりにも激痛で、

痛くて、とても眠れない・・というときも

確かにありますが、眠れないと次の日が大変です。

仕事もありますしね。


同じ痛風発作でも、発症したて(?)のとき、

痛みのピーク時(極期)、終息期・・とでは、

それぞれ痛みの強さは違います。


一番大変なのは、もちろん、痛みが頂点のとき、

つまり、極期なのですが、患部は赤黒く腫れあがり、

木槌で打ち砕かれたような痛みが

自分が呼吸するたびにジンジンずきずき、と響いてきます。


で。

布団で寝るにしろ、ベッドで寝るにしろ、

眠るカタチ(?)というか、向きというか、

どういう寝方をするかで痛みが違ったりします。


ジッとしていても痛いのが、痛風発作なのですけどね。


でも、少しでもマシな・・というか、

痛みの少ない寝方を模索する、という話なのです。


「横に寝ると“足首が”痛む」というのは、

寝方に問題があるわけじゃなく、元々、

(痛風発作が発症した患部なので) 

痛い場所が(その人は)足首だ、ということです。


当たるのですよ。


横に寝ると、足首が布団やシーツとか

いろんなものに擦れたり当たったりで。

ほんのちょっと、微妙に触れたりするだけでも

激痛なのです。


夜、眠るときって、

リラックスして落ち着いて、安らかな気持ちになるから

眠れるのであって、痛かったり、苦しかったりすると、

とても眠れやしません。


普段、眠るとき、

横向きに眠る人は、いつも横向け。

仰向けに眠る人は、いつも同じように

日によって、今日は 

うつぶせになってみたり・・とか

コロコロ寝方を変えている人は

少ないように思うのです。


ですが、痛風発作で痛いときは、

そんなことも言っていられません。

できるだけ、痛みの少ない方法で寝る方法を

考えないと。


たとえば・・・ふだん、

眠るとき、布団をかけて、

足を・・足首から先を自分が出して寝ているのか、

足首もすっぽり布団に入れて寝ているのか、

意識していますか?


気にも留めないでしょう。

足が痛くないときなんかは。


冬場と夏場じゃ、全然違いますが、

秋冬の季節ならば、布団をすっぽりかぶりますが、

布団の重さですら、足が当たっていると

激痛の源となるのです。


つまり、痛い足が布団の重量すら

支えられない、耐えられないのです。

とにかく、もう、どうしようもないんです。

痛くて。


基本は、できるだけ

痛い足が何かに当たらないように。

なるべく何かに触れないように。


足元に座布団とか、

そういうものを高く積み上げて、

痛い方の足を放り上げるようにして寝ると

(少しだけ)痛みがマシです。


これは心臓より、痛い足を高い位置に置くことによって、

血流を悪くして白血球があまり行かないように

させる効果があります。


白血球が関節などの患部に溜まりきれなくなって

剥がれ落ちた結晶化した尿酸を攻撃することで、

痛みの元となる物質を出すので、

(今だけ)あまり血流が良くならないようにするのです。


痛風発作のときに風呂に入って温まらないように、とか、

腫れあがっている患部は冷やすのか?

温めるのか? ・・の正解は「冷やす」というのは、

上記のような理由からです。


つまり、患部を温めてしまうと

血行が良くなってしまい、血の巡りが良くなってしまうのです。


本来、人間の血液というものは、

酸素と栄養分を全身に運び、かわりに老廃物を受け取ってくる、

という重要な働きがあるので、

血の巡りが良い、血行が良いというのは、

とてもとても大切なことです。


ですが、そんなこと言ってる場合じゃないです。

とりあえず、今だけでも、この激痛を乗り切らないと。


というわけで。

痛いときの寝方というのは、

実際に寝てみて、試行錯誤で、

できるだけ何かに当たらないよう、

痛くないようにするしかないです。


どんな寝方をしたところで、

痛いものは痛いです。


積み上げた何かの上に足を放り上げるようにして

寝たところで、少しマシになる程度です。

痛みが激減されるわけではありません。


結局、一番、効果があるのは、

痛み止めの薬(ロキソニン、ボルタレンなど)

かもしれませんね。


これらの、消炎鎮痛薬は、

痛風発作などの「急性の炎症」には効果があります。


ただし「慢性の痛み」にはあまり効果がありませんので、

副作用のことも考えて

(胃などが調子が悪くなる場合があります)、

痛風発作の痛みがある程度、治まってきたら、

これらの薬の服用は控えたほうが良いと思います。


2025年1月6日月曜日

痛風で仕事を辞めた

たかが痛風で、と思うかもしれませんが、

痛風のせいで、仕事を辞めた、あるいは

辞めざるを得なくなった・・という人も

結構、いるんじゃないか、と思うのです。


原因は、もちろん、痛風発作。


この痛風発作の大半が足に発症してしまい、

そして、発作の最中は激痛でほとんど歩けない、

ということが問題なのです。


その仕事の内容によると思うのです。


もしかしたら、運送屋のような、重い荷物を運んだり、

歩いたり走ったりすることが多いような仕事は

アウトかもしれません。


でも、事務職などのデスクワークならば、

会社まで辿りつけさえすれば、それほど障害はないかも。


営業職のように、車を運転しなければならない場合でも、

近年はオートマ車が大部分ですし、

オートマは右足さえ無事ならば、運転できますしね。


幸い(?)なことに、痛風発作というものは、

左足に出ることが多く、右足に出ることは

比較的少ないです。


まあ、もっとも、運転しているときは良くても、

車から降りて歩けるか、どうかなのですが・・・


職場にもよりますが、力仕事系でなくても、

やはり痛風発作が出てしまうと、職場の同僚に

どうしても迷惑がかかってしまいます。


これは、もう・・仕方がないですよ。

痛風発作が終息したら、なんらかのカタチで

フォローをしておくしかないでしょ。


でね。

痛風発作が原因で、あるいは

痛風発作で会社を休むことが多くて解雇・・

というパターンは、

案外、あまりないのではないか、と考えているのですが・・

どうでしょうか。


大きな会社なら余力があっても、小さな会社には

人員に余裕がありません。


だからといって、

「アナタは痛風だから会社を辞めてください」

とは言い難いでしょう。


辞める場合は、たいてい、本人から。

休んでばかりで職場に迷惑をかけてばかりで、

いたたまれなくなって辞める・・そんな気がします。


会社を辞めたからといって、

痛風が治ったわけでもないので、

次の職場でも、同じように

痛風発作が発症する可能性が高いです。


どうする?


職種を変更するのは勇気がいりますが

(ゼロからの再出発になるので)、

歩けなくなっても、

あまり影響のなさそうな職種(デスクワーク?)

を探す・・・とか、カンタンに言ってくれますが、

できる人はいいですけどね。


そう簡単には行かないでしょう。


だから、みんな、薬を飲むのですよ。


フェブリクなどの尿酸値を下げる薬を飲むと、

飲み始めの半年~1年くらいに

痛風発作に見舞われるかもしれませんが、

(蓄積している尿酸結晶が体内にあるため)

飲み続けていると尿酸値が低い水準で安定して、

やがては痛風発作は出なくなります。


薬には副作用があるので、

クスリが好きな人は少ないと思いますが、

仕事を辞めなきゃならないより、マシかな、と。


一番良いのは、職場の同僚や経営者の人に

痛風発作に対する理解があればいいのですが、

こればっかりは、痛風になったことがない人には

わからないでしょう。


なんだ、このヤロ~

痛風、痛風って、また、会社休みやがって・・

足が痛いくらいで何だ!

這ってでも出て来い!


もし、相手が口に出さなくても、そんなふうに思っていたら、

自然と態度で何となくコチラにもわかりますので、

やはり、その会社には居づらくなります。


痛風は持って生まれた体質の要因も大きいので、

痛風体質じゃない人には理解できません。

贅沢の し過ぎだろ、と思われたりしてね。


結局、薬に副作用があっても、

会社を辞めなきゃならないよりは

ずっとマシかな、という考え方に落ち着きます。


そんなに贅沢しているわけじゃなくても、

痛風発作というものは、ときどき出るものだ (特に夏!)、

ということをわかってくれる職場なら、いいのですけどね。


なかなか、いろいろ難しいです。


献血で尿酸値は わかる?

 実は、知り合いの人が献血マニアで。


献血マニア?


っていうか、献血好きなの。

「趣味=献血」みたいな。

いや、マジですよ、これ。


で・・・その人は、通算100回を達成したの。

献血する回数のことね。


100回達成すると・・・どうなると思います?


年末にね (なんで年末なんでしょうね??)

なんと・・・表彰式があるのですよ。

それに招待されるのです。

(ホントですよ!)


で、賞状と記念品がいただけるのですが・・

ちなみに出席しなくても、

記念品は送ってくれるそうです。


じゃあ、なんのための表彰式なんだ、という気もしますが、

とにかく、献血も継続すると、そんないいこと(?)がある、

ということで。


あ、そうそう。

その、気になる記念品ですが、

いったい、どんなものがいただけるのか?


その年度によっても、

会場によっても違うのかもしれませんが、

その人のときは「ガラス製の杯」だったそうです。


さんざん、血を出したので、

この杯で酒でも飲んで、体の水分を補給しろ、

という意味ですかね?


え?

たぶん、ちがう?


・・・・と、そんな関係ない話より、

献血で尿酸値が上がるのか、という話をしなければ。


献血で尿酸値は わかりますか?  →→ わかんないです。


痛風、高尿酸血症の人間としては、

献血で尿酸値もわかったら、

嬉しいんですけどねえ?

もっともっと、今以上に

献血に出かけると思うのですけど・・・


と、いうわけで、尿酸値は献血ではわかりませんが、

病院で検査しましょう、ということらしいです。


痛風 プリン体ZEROビール

 近年、ビール業界もネタ切れなのか、それとも

売れ筋商品にめざといのか、糖質ゼロビールに続いて、

プリン体ZEROビールにチカラをいれて販売しています。

っていうか、バカ売れしているようです。


でも、ちょっと、待ってください。


それって・・プリン体ゼロのビールって、

おいしいと思いますか?


お味の話ですよ。


ビールに限らず、肉や魚にしろ、

それらから、プリン体を抜き取ったとしたら

(すごい技術ですね)

どうなると思います?


それって、たぶん・・味覚的に、

かなりマズイと思うのです。


不味い?

だって、プリン体ってのは、いわば“旨味の元”なんですよ。


で、このビール、健康志向なのか、

ただの売れ筋、ブームを追っかけただけなのかは

わかりませんが、糖質やプリン体を犠牲にしたことで、

肝心のおいしさ、味わいが

落ちてしまっているように思うのですが・・・


やっぱり、ビールはおいしくなくっちゃ。


ところで、痛風が気になる人にとって、

これさえ飲んでいれば、痛風発作なんて安心?

だって、このビールのプリン体はゼロなんですから!


でもね。

ちょっと違うんですよ。


プリン体ゼロをうたっているビールがデタラメとか、

表示が間違っているという意味じゃないのです。


痛風の原因は血液中の尿酸の濃度が高くなりすぎる。

つまり、血中尿酸濃度、ひらたくいえば、尿酸値ですね。

これが長期間、高くなりすぎて、

血液中に尿酸が溢れてしまって、

関節などに結晶化したものが沈着する。

これが痛風発作の遠因となるものです。


で、この尿酸。

尿酸というのは、

細胞が代謝のときにできる老廃物なんです。


ビールに限らず、食品には

大なり小なりプリン体というものが

含まれていて(本当は旨味の元なのです)

それらが体内に入ってきて分解されてできるのが尿酸。


これがね。

実は体内でデキル尿酸のうち、2割を占めています。


え!?

2割?

あんなにプリン体の食品に気をつけていたのに、

たった2割?


じゃあ、あとの8割って・・何?


あとの8割は、前述の細胞が代謝のときできる老廃物、

これが8割です。

細胞が新陳代謝のときに壊れて、

(細胞が)生まれ変わるとき、とか。

体に必要なエネルギーに変換されるとき、とか。


つまり、食べモノ、飲み物、よりも

圧倒的に体内で生成される尿酸のほうが多いのですよ。


な、なに~~っ!?

い、今まで、あんなにプリン体の多い食事に

気をつけてきたのにぃ!?


いえ、もちろん、

プリン体の多い食事に気をつけるのは無駄じゃないです。

2割ものウエイトを占めているんですからね。

でも、尿酸の大半は体内で作られる、ということ。


あ。


じゃあ・・・いくらビールを飲んでもOKってこと?

ほら、尿酸の8割は食事からじゃなく、

体内で作られるんでしょ?


いえ、そうなのですが・・・

ビールの場合は、体内に入ってきたときに肝臓で

分解される際に、尿酸を大量に生産してしまうんです。


・・・・・・・・・・・・・。


ビールが好きで止められない人に、禁酒を勧めても

あまり効果はありませんが、

どうせ飲むのなら、おいしい“普通の”ビールを飲むことを

おススメしたいです。


そのかわり、週に何回か、飲む日を決めて、

同時に飲まない日(いわゆる、休肝日)も決めるのです。


そのほうが、あまり乗り気じゃない、たいして好きでもない

プリン体ZEROビールを嫌々飲むよりも、

ずっとスカッとしますよ。