2022年8月23日火曜日

ビール 枝豆 痛風

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◆ ビールと枝豆の組み合わせ

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ビールと枝豆のコンビは味覚的には最高ですが、

痛風にとっては、あまり良くない組み合わせでもあります。


枝豆は大豆製品なので、プリン体は多めですし、

ビールもプリン体が多いばかりではなく、

アルコール飲料そのものに、

尿酸値を上げる作用があります。


じゃあ、プリン体ゼロのビールなら大丈夫でしょ?


プリン体ゼロビールなら、プリン体は皆無、もしくは

微量かもしれませんが、残念ながら、

アルコール飲料が体内に入ると肝臓で分解され、

その分解時(解毒)に尿酸が生成されます。


さらにビールには利尿作用があって、

飲んだ以上の水分を排出することになります。

ってことは血中尿酸濃度が上がるので

尿酸値が上がるわけで。


また、ビールを飲むと乳酸という物質ができて

腎臓に溜まって尿酸の排泄を阻害。

尿酸の排せつ量が落ちるので、またもや

血中尿酸濃度があがる、と。


つまり、ビールを飲めば飲むほど、

尿酸値が上がる、ということ。


しかし!


ビールと枝豆がなければ、1日が終わった気がしない、

という人もいるでしょう。


飲むな、といっても

ビールのが好きな人は禁酒なんか、しないでしょう。


痛風?

そんなもん、知るかい。


それにね。

プリン体ばかりが強調されて、

枝豆には貴重なタンパク質など栄養素が含まれていることは

スルーされているような気もします。


ビールにはストレス解消の効果もありますしね。


それに、飲み会で社内のコミュニケーションをはかったり、

飲むのが仕事・・なんて人もいるでしょう。


「痛風だからビールは駄目」なんてことを言っていたら、

うまく世渡りしていけない、みたいな面も

あるかもしれません。


じゃあ、どうしろ、と?


ウチの父親はね。

痛風だったですけど、毎日、ビールは飲んでいました。

ビールが大好きでしたしね。


「ビールをやめるくらいなら、死ぬ」というのが

口癖でした。


でね。

ビールは確かに痛風に良くないかもしれない。

そのかわり、それ以外のことは、

痛風に良くないってことは、ほぼ全部やめていました。


具体的にいうと、昔は

痛風といえば、厳しい食事制限を強いる場合が

多かったのですが、肉類とか魚とか、いわゆる、

プリン体の多い食品というものは

全部、我慢していたようです。

痛風の薬 (尿酸値を下げる薬) も飲んでいました。


どれもこれも、全部、ビールを飲みたいため、

だったんですけどね。


痛風のため、というよりも、

思考の中心が「ビールを飲む」というのが、まず

“ありき” だったんです。


で、ビールを飲むにはどうしたらいいか、

痛風なんだけどビールを飲みたいんだけど、

どうしたらいいか。


・・・ってことで、

ビール以外は全部我慢する、と。

肉は (ホントは食べたいけど) 食わない。

そのかわり、ビールは飲む。


ウチの父親は、そんな感じでしたよ。


尿酸降下薬 (ザイロリック?) のおかげか、

痛風発作は、ほとんど出なかったようです。

ビールは毎日、毎夜、飲んでいましたけどね。


そこまでして「ビールを飲みたいのか」とも

思いましたが、今では、なんとなく、わかるような気もします。


自分の人生ですからね。


痛風だからといって、

何もかも取り上げてしまう人生で、それでいいのか、

とも思います。


どうするのか。

最終的には、全て、自分が決めることですが、

自分にとって、何が一番大切なのか、

そんな発想で物事を決めるのも悪くないかもしれませんね。


2022年8月22日月曜日

痛風 肝気のうが落ちているとは どんな意味ですか

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◆ 痛風の薬の副作用

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「肝気のう」が落ちている、とは どんな意味ですか?

誤変換?

“肝機能” じゃないですか?


血液検査をすると、

「肝臓機能検査」という項目があって、

いくつかの細目に分類されています。


その中の、検査項目に

「総蛋白質」           基準値 6.7~8.3(g/dl)

「GOT(AST)」     基準値 13~33(U)

「GPT(ALT)」     基準値 8~42(U)

「γ-GPT」       基準値 10~47(U)

「乳酸脱水酸素」      基準値 115~245(U)

「アルカリフォスタファーゼ」基準値 115~359(U/l)


・・・などという、さっぱりワケのわからない項目が

列記されています。


これらの数値が、検査の結果、いわゆる基準値内に

収まっていれば、正常、ということなんでしょうけど、

この数値が上がってくると「肝機能が落ちてきている」

と表現されます。


数値が上がってくれば、

肝機能が良くなってくるイメージがありますが、

肝機能の場合は、肝機能低下してきている、

ということです。


これは、1回だけの血液検査では

“推移”が わかりにくいので、

前回の血液検査結果、前々回の結果など、

捨てずに残しておいて、数値を見比べることで、

自分の肝機能が落ちてきているのか、横ばいなのか、

良くなっているのか、などの判断がつきます。


でね。

痛風の薬、いわゆる、尿酸値を下げる薬を飲むと、

副作用として肝機能が低下していく傾向があります。


これは、なぜか。


尿酸値を下げる薬 (尿酸降下薬) といっても、

いろいろと種類があるのですが、

この場合の尿酸降下薬は、

フェブリクやザイロリックなどの

「尿酸生成抑制薬」のことを指しています。


痛風になる人には、体質的に3つのパターンに分かれていて、

尿酸を作り過ぎる体質の人 (尿酸産生過剰型)」

尿酸の排泄が弱い体質の人 (尿酸排泄低下型)」

その両方を兼ね備えた体質の人 (混合型)」

・・・の、どれかなんです。


「尿酸生成抑制薬」というのは、

“尿酸産生過剰型”の人をターゲットにした薬剤で、

一般的には、尿酸値を下げる薬といえば、

フェブリクやザイロリックなどの

「尿酸生成抑制薬」のことを言う場合が ほとんど。


で・・・

「尿酸生成抑制薬」というのは、その名前の通り、

“尿酸”の “生成” を “抑制” する “薬” のこと。


尿酸は体内のドコで作られるか、というと、

肝臓で代謝された最終老廃物が尿酸なので。


その肝臓の活動を抑制することで、

尿酸をあまり作り過ぎないようにさせよう、

という薬なので。


ですから、一般的には

「痛風の薬 (尿酸値を下げる薬) を飲むと、

副作用で肝臓が悪くなる」

などと思われているようですが、

実際には

「尿酸値を下げる薬で、

肝臓の活動を抑制することによって

尿酸を作り過ぎないようにさせて、

尿酸値を下げている」のです。


だから、

“副作用”というのは、ちょっと違うのですよ。


肝機能を抑制することで、

尿酸を作りすぎなくさせている、のですから。


逆に、肝機能が低下しなければ、元々、

そういう体質の人が痛風になるわけですから、

今まで通り、体内で

ジャンジャン尿酸が作られ過ぎることでしょう。


言葉悪いですが、はっきり言うと

「肝機能を低下させることで、尿酸値を下げている」

のです。


だのに、世間は、

「尿酸値を下げる薬の副作用で肝機能が低下した」

というのです。

ホントは、微妙に違うのですよ。


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◇ 痛風の薬は飲んではいけない

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肝機能の話で出たついでに言うと、

「痛風の薬 (尿酸値を下げる薬) は、

副作用で体を悪くするので、

飲んではいけない」という人もいるようです。


たしかに、その通りでしょう。

間違っちゃいません。

薬なんか、飲まないほうがいいです。


でもね。

「痛風の薬は飲んではいけない」

なんてことを言うような人は、

痛風で苦しんだ経験の無い人なんでしょうよ。


痛風発作がどれだけ痛いのか。

痛風発作で日常生活や仕事にどれだけ影響があるのか。

歩けない、ということが どういうことか、

わかっているのか。


たしかにね。

従来からある、ザイロリックなどの

アロプリノール系の薬剤は、腎排泄のみ、

だったので、腎臓が本当に悪くなってしまった人には

負担が多すぎて、飲めなかったりしました。


でも、今は、40年ぶりの新薬と言われている

フェブリクがありますからね。

フェブリクは、ザイロリックと違って、多経路排泄なので、

腎臓だけじゃなく、胆汁からも代謝できるのです。


結果、フェブリクの方は、

腎臓ばかりに負担がかかるわけでないので、

少しは 体に優しいです。

副作用も少なめ、ということらしいです。


痛風の薬のデメリットの一つ、はね。

毎日、飲み続けなければ ならないことなのですよ。


フェブリクの場合は、1日1回1錠で良いので、

飲む人の負担も少しは楽になったかもしれませんが、

それでも、何年も、いえ、

何十年も飲み続けなければ ならないかもしれないのです。


これが副作用の面でも金銭的にも心理的なことでも

飲む人の負担になる可能性があります。


この何十年の間に、薬を飲み続けることで自分の体に

どんな影響が出るのか。

それは誰にもわかりません。

個人差もありますしね。


でもね。

一生、痛風発作で苦しまなければ ならないのですよ。


痛風発作を経験したことがありますか?

どれくらい痛いものなのか、知っていますか?


痛風の薬に限らず、薬剤を長期的に

飲み続けることが体に良いハズは ないでしょう。

どんな薬にも、副作用が つきもの、と言いますしね。


ですが、痛風というものは、年々、

痛風発作を起こす回数が増えてきたり、

痛風と痛風の間隔が狭くなってきたり、

いったん、発症してしまうと、なかなか回復しなかったり、

長びいたり、長期に歩けなくなったり、するんですよ。


歩けなくなる、ということの意味がわかりますか?


痛風のせいで、社内に居づらくなったり、

仕事を辞めざるをえなくなってしまった人も

いると思います。


「職を失う」ということは、どういうことか。

自分の人生にとって、どれほどの影響があるのか。


「痛風の薬は飲んではいけない」などと言う人は、

痛風の人の苦しみなんか、わかっちゃいないんでしょう。


2022年8月21日日曜日

水を飲めば痛風は治るのか

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◆ 痛風 水

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治らないですよ、水を飲んでも。

水に痛風治療効果なんか、ありません。


でも、痛風の人が

「水を多めに飲むと良い」というのは本当です。


●水を飲む→→尿を排泄する回数、尿量が増える→

→尿に溶けた尿酸の排出量が増える→

→尿酸の排出量が増えると血液中の尿酸濃度が下がる→

→尿酸値が下がる


・・・と理屈の上では、理論上では、

水を多く飲めば飲むほど尿酸値が下がるように思えますが、

実際には、そんな簡単なものでは ありません。

そんなに うまくコトは運びません。


体が必要とする以上の水を大量に(カバのように)

飲みすぎると、腎臓に負担がかかりますし、また、

水の飲みすぎは「体を冷やし」ます。


「体が冷える」というのは、

内臓が冷える、という意味です。


内臓が冷える、ということは、すなわち、

内蔵機能が低下することですからね。

あまり良いとは言えません。


でも、これは水を飲まない方が良い、

という意味じゃないですからね。

水は飲んだほうが良いです。

それも「やや多いめに」ね。


これでもか、これでもか、と

メチャクチャに飲みまくるのは駄目、

というだけの話。

飲めば飲むほど痛風に良い、というものじゃない、

ということです。

何ごとも「やり過ぎはダメ」ということ。


腎臓だって、臓器ですから、

水を濾過するにしろ、どんどんどんどんどん・・

水が体内に入ってくると、

その処理に疲弊してしまいます。


でもね。

尿酸値は下げたい。

それには、尿を多く出さなきゃね。


じゃあ、どうしよう・・ということで、

次に目指すのは「尿のアルカリ化」です。


「気持ちが悪くなるくらいまで水を飲む」のでは、なくて。

「吐きそうになるまで水を飲む」のでは、なくて。


水は、多いめに飲むけど、動けなくなるほど

水を飲むのは止めて、そうじゃくて、尿のアルカリ化を。


この、尿のアルカリ化というのは何か、というと、

尿酸には「水に溶けにくい」という性質だけじゃなくて、

「尿酸は、酸性尿には溶けにくく」そして

「尿酸は、アルカリ尿には溶けやすい」という性質があります。


ところが、痛風になる人、酸性尿の傾向があるようで、

なかなか、尿酸の体外の排泄量が増えないのです。


なんで酸性尿になるかというと、

食生活に大きな原因があります。


肉や魚ばかり食べる食生活とかね。

それでいて、野菜や海藻などのアルカリ食品は

何も食べない、とか。


あと、食事の内容ばかりではなく、

1日の食事の総量を夕食を

主にシフトするような食生活だったり。

つまり、晩御飯をドカ食いする、ってこと。


朝食抜きっていうのも、良くないです。

空腹の時間が長いですから、次にお腹に食事が入ってきたときに

目一杯、吸収してしまいますし。


それから、夕食後、食べたら、すぐ眠る・・ってのも、

酸性尿に傾けてしまう原因のひとつです。


まあ、そんなこと言っても、仕事で帰宅の時間が遅い人は、

どうしても、そうなってしまいますけどね。


で、水を多いめに飲む話。

水をたくさん飲みましょう、といっても、

人間の体には、飲める量の限界というものがあるので、

じっとしていても汗が流れてくる夏ならば、

いくらでも水を飲めそうな気もしますが、それ以外の季節なら、

そんなに多くの水は飲めないです。


気持ち悪くなってしまいますからね。


1日に、水を最低でも2リットルを飲みましょう、なんて

言いますが・・

実際に、水を飲んで実践してみると、なかなか、

そんなに飲めないです。


そこで、尿をアルカリ性に傾けてくれる助けとなるものが、

「クエン酸」です。


痛風の人は、肉や魚が好きな人が多いですからね。

痛風だから肉も魚も食べちゃダメ、

ということではないのですが、

野菜を「まったく食べられない」という人もいるのですよ。


ますます、尿が酸性に傾いてしまい、尿酸の体外排泄が滞り、

血中尿酸濃度が高くなって、尿酸値が上がって、

痛風発作が出る・・

ああ、いいことは何もないじゃないですか。


暴飲暴食を繰り返して、クエン酸さえ飲んでいれば、

それで大丈夫・・というものでもありませんが、

尿酸をできるだけ排出したいですからね。


「野菜や海藻が大好きで、野菜ばっかり食べています。

 肉や魚は ほとんど食べないよ」


というような人なら心配ないかもしれませんが、

痛風になる人は、その反対の人が多いかな?

そんな気がします。


クエン酸さえ飲んでいれば、尿酸値対策は万全・・

というわけでもないのですが、クエン酸は、

尿酸の体外への排せつの、

一助になってくれると思います。


2022年8月20日土曜日

痛風 完治

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◆ 痛風って完治するの?

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病気というのは、治療を続けていると

完治するケースも多いですが、

痛風というのは“完治が非常に難しい”病気です。


痛風の症状として有名なものが、いわゆる

痛風発作ですが、関節の炎症が起こっても

いずれ関節炎は時期がくると消失します。


ですが、これは痛風が完治したわけじゃないです。

尿酸値が高い限り、

また、いつか、痛風発作は再発してくるのです。


これでは、とても完治とは言えませんね。


痛風の完治が難しい理由は、

痛風の要因が「生まれつきの体質」による要素が

大きいから、です。


一昔前は「痛風は、贅沢病」だと言われていて、

「プリン体の多い食事を控えましょう」とか

言われ続けてきましたが、

いくらプリン体の多い食事を食べまくっても

ビールを飲みまくっても、

痛風にならない人は “痛風にならない” ですから。


持って生まれた体質、ってヤツです。


痛風になりやすい体質(痛風体質)の人がいる反面、

痛風になりにくい体質の人がいる現実。


痛風になりにくい体質の人は、一目、体形をみれば

すぐにわかります。


痩せている。

骨と皮。

夏になると夏バテしていて、弱々しい。

体が筋肉質や肥満じゃない。

体力がない。

食べられない。

食が細い。

胃腸が弱い。


つまりね。

胃腸の能力が低いのです。

消化吸収能力が、痛風になりやすい人に比べて

遥かに劣っているわけです。


痛風の人と同じ食事をしても、

同じものを食べているのに、

痛風の人は全部、栄養分として吸収する。

ところが、胃腸の弱い人は、

栄養分として吸収する力が弱い。

全部、吸収できない。


江戸時代、雨が降らずに

飢饉が起こって、一番先に死ぬ人は、

こういう「胃腸が弱くて消化吸収能力の低い人」です。


ところが、今は残念ながらというか、

江戸時代じゃないですからね。

飢饉なんか、ありません。


むしろ、飽食の時代で、

誰もが、如何に食べ過ぎないように、

なんとかしてダイエットしよう、と

心がけるような時代です。


そんな時代ですから、

生まれつき、胃腸の消化吸収能力が高性能な、

痛風体質の人は受難の時代なのです。

ちょっと食べただけでも、抜群の吸収をしてしまう、

高性能な胃腸を持って生まれたのですから。


冬山で遭難して、板チョコ1枚しか食料がない。

そんなとき、メンバーの中で、

誰よりも長く生きられるのは、痛風体質の人なんです。


ぱたり。

ぱたり・・と、一人、また一人と死んでいく中、

自分だけは、なかなか死なない。


だって、高吸収体質だから、

他の人よりも、ずっと栄養分の吸収能力が高いのです。


・・・って、言っても冬山なんか行かないので、

何の意味もないですが。


生まれつきの体質を嘆いても仕方がありませんので、

食事に気をつけたり、運動したり、

いわゆる、生活習慣の改善で

痛風の体質を少しずつ改善していくしかないのかも。


生活習慣の改善は、いつの時代も

痛風改善の基本中の基本ではありますが、

現在では、痛風新薬 (フェブリク錠) など

副作用が少なめで尿酸値を下げる効果が大きい薬が

発売されていますので、昔ほど、厳しい食事制限を

推奨されなくなりつつある傾向があります。


つらい食事制限は、なかなか実行できる人は

少ないですから。


それより、尿酸値を下げる薬

(フェブリクやザイロリックなど)

を飲みましょう、というのが、今の時代の

痛風治療の主流となりつつあるようです。


2022年8月19日金曜日

痛風 睡眠障害

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◆ 痛風 睡眠

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痛風だと睡眠障害になるわけではありません。

睡眠障害が原因で痛風になるわけでもありません。


ですが、睡眠と尿酸値は少し関係があって、

睡眠不足になると「尿酸値が上がる」傾向があるようです。


夜は、早めに寝ましょうね・・・と。


なんで、睡眠が大事なのか。

どうして、痛風と睡眠が関係あるのか。


「夜ふかし」をする、というのと、

眠いし、寝たいのに眠れない (?)

「睡眠障害」は少し違うかもしれませんが、

とにかく、夜は寝た方がいいです。


特に「夜中の12時~3時くらい」の睡眠は重要、

だと言われています。

夜ふかし、というか、睡眠時間が少ない、ということはね。

起きている時間が長い、ということなんです。


起きている時間が長い 

体内の老廃物がたくさんできる

体内の老廃物がたくさんできる 

老廃物を処理をする肝臓に負担がかかる


・・・ということで、いろいろと身体に 

しわ寄せ (負担) がくるわけで。


また、人間には自律神経というものがあって、意識しないでも

心臓が動いたり血液が流れたりしてくれるアレのことですが、

その自律神経には「交感神経」と「副交感神経」があって、

昼夜で交互に入れ替わります。


交感神経が “緊張” としたら、

副交感神経は “リラックス” という感じ。


人間は昼、活動して (働いて)、

夜は休む (寝る) というサイクルの繰り返しなんです。


ところが、夜も寝ないで、いつまでも起きていると、

ずっと「交感神経優位」の状態が続いて、なかなか

「副交感神経優位」の状態に切り替わらない。


さらに「副交感神経優位」は“緊張”の状態ですから、

体内の血管まで緊張状態、つまり「血管が収縮する」のです。


血管が収縮すると、血量が悪くなって、

腎臓への血液供給も減少。


腎臓とは、血液を原料にして尿をつくる臓器ですから、

交感神経優位の状態が長く続くと、血流が悪化して

腎臓が作る尿も減るわけです。


尿酸は、大部分が尿に溶けて尿と一緒に排泄されますから、

作られる尿が減るということは、

排出される尿酸の量も減る、ということ。


尿酸の排せつが減ると、血中尿酸濃度があがって

「尿酸値が上がる」という、あまりありがたくない結果に。


寝てりゃあ、尿酸値が下がる、

というものでもないかもしれませんが、

起きてばかりいると、体調も悪くなるし、眠いし、

尿酸値も上がるし、あまりいいことはないですよ、と。


ところが、ねえ。

意識して「夜ふかし」している人ばかりじゃなくて、

「眠れない」人もいるのです。


フェブリク(尿酸値を下げる薬)を飲んでいる人は、

副作用というか、やたら「眠い」場合もあるので、

まあ、そんな心配は、いらないか。


でも、心配事とか、強いストレスがあったら眠れないことも

ありますし、そんな場合は、どうするんだろ?

普通は、病院へいって睡眠薬をもらうんでしょうか。


2022年8月18日木曜日

尿酸値高め お酒のみたい

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◆ 痛風だけど お酒のみたい

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痛風なんだけど、いや、わかっているだけど、

それでも、やっぱり、お酒を飲みたい。

仕事が終わった後の一杯が なけりゃあ、

1日が終わった気がしない!


お酒は、ただのアルコール飲料ではなく、

次の1日のための活力源でもあるのです。

お酒が好きな人にとってはね。


でも、だからといって

飲みすぎて痛風が出たら、いやだなあ。


でね。

その人の場合は、ウイスキーではなくて、

ビールだったんですけど、痛風なんで

ビールの飲む量を減らしたんですよ。

痛風発作が出たら困るので。


でもね。

しばらくして、夏になったら、

やっぱり、今年も痛風発作が出てしまったんです。

ビールの量を減らしたのにも関わらず。


ビールを減らしたのに、痛風が出たじゃないか!?


個人差があるとは思いますが、結果的に

ビールを減らしても

痛風発作を免れることはできなかった、

ということ。


たとえば、1日に

500mlの缶ビールを2本飲む人がいる、とします。


その人が一週間に飲む量は、日によって違うかもしれませんが、

おおざっぱに考えて、


(500ml×2本)×7日間=7,000ml


7,000mlといえば、7リットルじゃないですか。

そう考えると、すごいですね。


で・・

痛風なんで、半分に減らしました、と。

1日に500mlの缶ビールを1本だけにしました。

飲みたいけど、我慢して半分に減らしました。


その場合、

(500ml×1本)×7日間=3,500ml


ところが、この飲み方で、痛風が出た、と。


じゃあ・・

どうしよう、ということで

考えて、飲み方を変えてみることにしました。


飲む量を減らすのをやめました。

今まで毎日2本だったのに、1本は寂しいですからね。


そのかわり・・

飲む量を減らさずに「飲む回数を減らす」ことにしました。


休肝日ってヤツです。

週に48時間、連続して“アルコール抜き”の日を作って、

自分の肝臓を休ませましょう、と。


1日の飲む量は減らさず(500ml×2本のまま)

月曜日と火曜日は、寂しいですけど、休肝日に。


すると・・・こんな感じです。

(500ml×2本)×5日間=5,000ml


この方が、一週間単位での飲酒量は、

量を半分に減らして毎日飲むパターンである、

「(500ml×1本)×7日間=3,500ml」よりも

飲酒総量は多いわけです。


けど、おそらく、

休肝日を作りながら飲む

「(500ml×2本)×5日間=5,000ml」のほうが

痛風発作の頻度は少ないんじゃないか、と思います。


・・・・・・・・・・・・・・。


ほんと?

ホントに そうなの?


いや、実はね。

これは人によって個人差が激しくて、

お酒の飲む量を減らすどころか、休肝日を作るどころか、

きっぱりと禁酒した!

なのに、痛風発作が出た、という人もいるんですよ。


その人、怒り心頭でしたよ。


飲みたいのに、我慢して、

痛風が嫌だから、飲みたい酒も止めたのに、

痛風が出たじゃないか!?


こんなことなら、飲んでりゃ良かったよ!

・・・・と。


で、結論。


結局ね。

ビールにしろ、ウイスキーにしろ、

お酒、つまり、アルコール飲料を飲んでも飲まなくも、

痛風発作が出る人は出るんですよ。

出ない人は、いくら飲んでも出ないんです。


体質です。

痛風は。

持って生まれた体質なんです。


アルコール飲料は

痛風の大敵のように思われているようですが、

ストレス解消になったり、

コミュニケーションをはかれたり、

いろいろ良い面もたくさんあります。

明日への活力、となる人もいるでしょう。


その反面、全てのアルコール飲料は、

体内で分解されるときに、肝臓が尿酸を生成します。

飲めば飲むほど、尿酸が増えるので尿酸値も上がります。


さらに乳酸という物質がアルコール飲料を飲むことによって

腎臓にたまって、その乳酸が尿酸の排泄を阻害するのです。

そのことによって尿酸の体外への排出が低下して、

血中尿酸濃度が上がり、結果的に尿酸値が上がる、

というわけで。


だから、痛風のためには「禁酒が一番」という

寂しい結論になってしまいます。


でも、生まれつき尿酸を作り過ぎる人、もしくは

生まれつき尿酸の排泄する力が弱い体質の人なんかは、

禁酒しても、何をしても、やっぱり

痛風発作が出てしまったりね。


つまり、アルコール飲料うんぬん・・以上に

体内で「尿酸を作りすぎてしまう」体質なわけです。


じゃあ、何をやっても、何を飲んでも

痛風でるなら、もう飲むぞ!

やってられるか!


いえ、もうちょっとだけ、聞いて下さい。


こういう尿酸を多く作り過ぎる体質の人が

バンバン飲みまくると、やっぱり痛風発作のリスクは

高まります。


さきほどの禁酒の件ですが、

お酒をやめたら、痛風発作が出なくなった、という人も

中には いるわけです。

また、肥満解消しただけで尿酸値が下がった、という人も

いるわけです。


逆に、そんなくらいで下がるもんか、という人も いるわけで。

個人差が あるんですよ。


でね。


もし、自分が・・

肥満を解消して痩せても尿酸値が下がらず、

我慢に我慢を重ねて禁酒しても、それでも

痛風発作が出る体質だ、と。


じゃあ、人生から

お酒を取り上げられてしまうしか、ないのか・・

というと、それでは、やっぱり寂しいですよ。


推奨なのは、やはり、

「休肝日を週に48時間、入れながら、少しだけ飲む」

という方法。


それでも、やっぱり、痛風発作が出てしまう、

こんなに気をつけているのに、痛風が出る、

という人は、生まれつき

痛風になりやすい体質 (痛風体質) ですから、

痛風の薬 (尿酸値を下げる薬) を飲むのが現実的です。


尿酸値を下げる薬というのは、

フェブリクとか、ザイロリックとか、

尿酸降下薬のことです。


そもそも、尿酸値を下げる薬というのは、本来、

尿酸値を下げるために飲むのであって、

「お酒を飲みたいから、薬を飲む」

というのは 少し違う気もします。

でも、周囲を見回しても、そんな人ばっかりですよ。

それが現実的な方法なのかもしれませんね。


生活習慣の改善をしろ、もっと痩せろ、運動しろ、

うまいものは食うな、薬を飲め、酒は止めろ・・・・・

なんて言う人は、きっと自分が痛風じゃないから、

痛風の人の気持ちが わからないんじゃないか、

と思ったりもするのです。



2022年8月17日水曜日

痛風サプリメント アンセリン

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◆ アンセリンで尿酸値は下がるの?

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アンセリンというのは、痛風に効果的、

と考えられているサプリメントのことです。

医薬品じゃなくて、あくまで健康食品という扱いです。


そもそも、アンセリンってのは疲労回復物質として

研究されていたもので。


マグロやカツオなどの、大海を泳ぎまくる大型回遊魚が

一日中、一年中、泳ぎ続けて疲れないのは、なぜか?

私なら、5メートル泳いだだけでも

疲れてしまいますけどね。(個人差あり)


さて、マグロやカツオが疲れないのは

筋肉に「秘密」があって、おそらく、筋肉中に

疲労を回復させる物質があるんじゃないか、

というわけで、筋肉中にあるアミノ酸 (アンセリン) が

見出されて研究され続けていたわけで。


ところが、このアンセリンを研究しているうちに、

なんと、尿酸値を下げる効果が期待できることが

わかってきて、疲労回復物質の研究は

“そっちのけ” になってしまい、痛風サプリメントとして

大々的に発売されているわけです。


まあ、そっちの方が金 (カネ) になる、

ってことでしょうか。

怪我の功名というか、現金な・・というか。


たしかに疲労回復サプリとか、

そういう方面の研究が進んでいたら、

疲労回復サプリで発売されていたら、

私なら買いませんしね。


痛風で苦しんで、痛風発作で痛い思いをしている人は

世の中、たくさんいますから。

そりゃあ、痛風の人をターゲットにした方が

市場は大きいでしょ。


で。

痛風サプリとして、

尿酸値が下げる効果があるよ、

と言われ続けているアンセリンですが、

どの程度の効果があるのか。


痛風で酷い目に遭っている人なら、ついつい、

飛びついて衝動買いしてしまいそうですが、

アンセリンは、あくまで健康食品ですからね。

医薬品じゃない、ということです。


つまり、痛風の薬 (尿酸値を下げる薬) で著名なものに、

フェブリクやザイロリックがありますが・・・

これらに匹敵するほどの効果を期待していたら、

がっかりするかもしれません。


フェブリクなら

尿酸値 15mg/dlだった人が、

尿酸値 6mg/dlになった、とか

充分、有り得る話ですからね。


(ちなみに、フェブリクのジェネリックには

 海外製造のものですが→ 

フェブタズ(Febutaz)があります。

 激安です)


アンセリンは、尿酸値を下げる効果が期待できる、

と考えられているサプリメントですが、

そこまでの効果は ないでしょう。


ただね。

医薬品以外に、尿酸値が下がる効果がありそうなものは、

他にそんなに「ない」ということです。


アンセリンには、

尿酸降下作用と尿酸排出作用の両方の作用がある、

と考えられている、数少ないサプリメントです。


尿酸を体内で作るのを抑制しつつ、さらに

尿酸の排出を促す・・って感じでしょうか。


世間の評価というものは、厳しいものですので、

アンセリンが全く効果がないのなら、あっという間に

淘汰されて、世の中から

消え失せてしまっていることでしょう。


いわゆる、効果には個人差がありますので、

絶賛する人もいれば、

ボロクソに言う人もいるかもしれません。


アンセリンで尿酸値が下がった人は、

今後も飲み続けるでしょうし、

飲んでみたけど、期待したほどじゃなかった人は、

もう二度と買わないでしょう。


でも、なんとかして、尿酸値を下げたい。

何か方法はないものか、と探しているなら、

一度、アンセリンを試してみるのも

良いかもしれませんよ。


2022年8月16日火曜日

コーヒー 痛風予防

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◆ コーヒーは痛風に悪いの?

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コーヒーは痛風に良い、

コーヒーを飲むことで尿酸値が下がる、

などと言われていますが、コーヒーなら何でも良い、

というわけでもありません。


UCC珈琲ならいいけど、ジョージアは駄目、とか

そういう意味じゃないよ?

(ジョージアの珈琲もおいしいですから)


甘い、砂糖のたっぷり入ったような珈琲は駄目、

ということです。


特に缶コーヒーとか、かなり甘いですしね。

缶コーヒーといっても、中には

ブラック無糖とかもありますが、

尿酸値改善のために飲むならば、甘い珈琲はダメです。


なんでか。


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○珈琲が尿酸値を改善するのは、

コーヒーに含まれているクロロゲン酸

というポリフェノールがあるから。

このクロロゲン酸が、尿酸値を下げる効果がある

と考えられています。


ただし、少量のコーヒー摂取では効果は薄く、

1日6杯以上のコーヒーを飲むことが望ましい、

のだそうで。


●甘いコーヒーが駄目なのは、なぜか。

甘いコーヒーには砂糖などの糖類が、

たっぷりと含まれているから。

この砂糖は、体内に取り込まれて、

肝臓で分解されるときに、プリン体に変わります。

プリン体は代謝の最終老廃物として、やがて

尿酸になります。


甘いコーヒーに限らず、糖類を大量に摂取することは

血液中の尿酸を増やしてしまうことになるので。

尿酸が増える、ということは

尿酸値が上がる、ということ。


大量の (1日に6杯以上) のコーヒーを飲んで、

尿酸値を下げることを期待しているのに、

甘いコーヒーを選択してしまうと、

クロロゲン酸効果以上に、糖類過剰摂取で、

尿酸を作りすぎてしまう、という

思わぬ結果になってしまう、ということです。

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って、ことは?


ブラックコーヒーを飲みましょう、と。

この際、ミルクも抜いて、砂糖も抜いて、

ブラックで。


・・・ということです。


え?

ブラックコーヒーって、苦手?

口の中が苦い?


だからといって、ブラックコーヒーを飲みながら、

甘いケーキを食べていたりしたら、まったく

意味がないですからね。


痛風だから、甘いものは一切食べない、とか

自分で縛り付けてしまうと、なかなか続かないし、

しんどいです。

ストレスも溜まるかもしれませんしね。

(強いストレスは尿酸値を上げてしまいますから)


けど、甘いものは大量に食べたら、尿酸値が上がる、

と知っていたら、自分で気をつけるでしょう?


今日は、これくらいで食べるのを止めよう、とか。

昨日は食べたから、今日は食べないようにしよう、とか。

それだけでも長期的に見ると、違うと思うのです。


甘いものを食べたから、甘いものを食べ過ぎたから、

といって、子供の頃は ともかく、

誰も叱ったりしてくれませんので、

(好きな人は) ついつい食べてしまいそうになります。


甘いものを食べ過ぎると、尿酸値が上がるだけでなく、

肥満の要因にもなりやすいですし。


肥満になると、内臓脂肪が増えて、その内臓脂肪が

尿酸値をあげる要因となる

ホルモンのような物質を出しますし。

(まったく、油断なりません!)


痛風なら、甘いもの (甘い食べ物) には要注意、

ということで。


食べちゃいけない!

ということはないですが、

ホドホドにしておいたほうが いいかな、と。


というわけで、尿酸値を改善しようと思って

珈琲を飲むならば、ブラック珈琲がお勧め、

ということです。


あと、珈琲に限らず、ですが、

アイスコーヒーを飲むなら、

お腹を冷やしてしまうので、

ホット珈琲のほうがお勧めです。


お腹を冷やしてしまうということは、

内臓を冷やす、ということ。

内臓が冷えるということは、

内蔵の機能も低下する、ということ。


お腹の調子 (便通とか) だけでなく、

尿酸を尿と一緒に排泄する腎臓の機能とか、

あらゆることに関係してきますので、本当は

「夏でも温かい飲み物を飲んだほうが良い」です。


・・・とか言っても、夏にホット珈琲を飲む人なんか、

少ないですけどね。

(いや、一年中、ホットを飲む人を

何人かは見たことがありますが・・)


本当は、珈琲だけでなく、お茶でも何でも

夏でも温かいものを飲んで、

お腹を冷やさないほうが良いです。



そういう私は、この強烈な暑さの毎日に

氷の入った水をガブガブ飲んで

お腹を冷やしまくっていますが、

いや、熱中症になっては駄目だから、とか、

痛風なんで水分を取らなきゃダメだから、とか、

ぬるい水なんか飲めないよね、とか、

ええと、その、あの、

誰に言い訳してんだか。


2022年8月15日月曜日

タバコやめたら痛風

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◆ 喫煙と痛風

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「タバコをやめたら痛風になった」というのなら、

「タバコを吸えば痛風が治るのか」

と言われてしまいそうですが、

いったい、喫煙と痛風は関係があるのか、ないのか。


全く関係ないわけではない、という

歯切れの悪い言い方になってしまいそうですが、

喫煙&禁煙は、痛風に少しくらいは

関係がなくもない、ようです。


理由は、煙草に含有されている有害物質が

栄養の吸収を阻害するから。


「栄養の吸収を阻害」っていえば、

体に良くないイメージがありますが

(っていうか、実際に健康に良くないのですが)

痛風には、とっても好都合。


というのも、痛風になる人は、

たいてい高吸収体質の人が多いから。


「高吸収体質」というのは、

胃腸の性能 (?) が優秀で、同じものを食べても

他の人よりも、より良く、より多く

吸収できる体質の人のこと。


具体的に言うと、

体が筋肉質な人、すぐに太る体質の人。

特に「水を飲んでも太る」ような人は、胃腸の能力が

他人よりも高い、と考えられてます。


こういう人は、痛風になりやすい、

痛風体質とも言えます。


逆に、いつも痩せていて、

夏になったら、夏バテで何も食べられず、

つらく苦しい思いをして弱々しい人。


こういう人は、どちからというと、

低吸収体質です。

そういう人は、痛風とは無縁です (羨ましい!?)。


つまり、痛風は生まれつきの体質による要因が

大きいですが、それは・・何を食べるか

(プリン体の多い食品を多く食べているとか、

ビールを飲んでいるとか)

というのもありますが、食べたモノを

どのくらいの精度で吸収する能力があるか、

ということが 密接に関係しています。


・・・・・・・・・・・・・。


原始時代とかじゃなくても、江戸時代とかでも、

人類は、常に飢餓との戦いでした。

江戸時代も一部の特権階級以外は、常に

飢饉とか、飢えで苦しんでいて。


こんな時代には「痛風は なかった」はずです。


なんとかして、いかにして、

食べ物を口に入れるか、お腹一杯食べるか。

それが、即、生きることに

直結していた時代だったから。


でも、現代は飽食の時代で、そんなに贅沢しなくても、

常に食べ物は豊富にあります。


あまり「飢え死にした」とか、

そういう話を、あまり聞いたことがありませんしね。

たまに、飢え死にした人がいると、

テレビのニュースになるくらい。


江戸時代に、消化吸収能力の高い、

痛風体質の人がいたら、

少ない食べ物しか入手できない時代でも、

誰よりも 長生き 

できたことでしょう。


痛風体質、高吸収体質は、

長寿の体質ですからね。


ですが、食べ物が豊富にありすぎる現代社会では、

それが裏目に出ています。

痛風とか、糖尿病になったり、とか。


長い人類の歴史でも

「食べすぎで太ってしまう」というような時代は、

過去に ほとんどなかった

(支配者階級だけ) わけですから。


で・・・


そこで、煙草が、そういう過去の、江戸時代のような

食べ物が枯渇していた時代の再現になるのか、というと

さあ、どうなんでしょ。

よくわかりませんが、確かにタバコには

有害物質が含まれているので、

栄養の吸収を阻害するようです。


そういう意味では、タバコは痛風の人にとって、

もってこいのアイテムでは ありますが、

たばこが健康に良くないことは

誰もが知る周知の事実なので、

決して喫煙が推奨されているわけでは ありません。


でも、喫煙していた人が

タバコを止めたら、太った、とか。

たばこをやめたら、飯が うまくなった、とか。

煙草をやめたら、痛風になった、とか。


そんな話を聞いたことがあるので、やっぱり

煙草と痛風は (多少は) 関係あるのでしょう。


それでも、

煙草を吸うことは痛風に どうか・・ということになると、

痛風に良くても健康には良くないので、

やっぱり、禁煙がお勧め、

ということになってしまいます。


まあ、痛風を改善するために喫煙を始めた、

なんて人は いないとは思いますが、

禁煙できる人は、した方がいいかな、とも思います。


禁煙に失敗した人は、

「喫煙は痛風に良い効果があるんだから、まあ、いいか」

と、あまり悲観的にならずに自分を納得させましょう。




・・・・って、こんなことで、いいの??


2022年8月14日日曜日

尿酸値が高くても痛風にならない

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◆ 高尿酸血症 痛風 違い

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尿酸値が高い人 (尿酸値 7.0mg/dl以上) のことを

「高尿酸血症」といいますが、

高尿酸血症の人は必ず、痛風になるか、といえば、

そうとも限らないです。


「高尿酸血症=痛風」では、ない・・のです。


高尿酸血症になる人には、2通りのパターンがあって、

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[パターン その1]

高尿酸血症で痛風発作が (一度でも) 出た 

痛風 (同時に、高尿酸血症でもある)


[パターン その2]

高尿酸血症だけど、痛風発作が一度も出たことがない

 → 高尿酸血症 (痛風とは言われない)

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というわけで、

尿酸値が高いからこそ、高尿酸血症なのですが、

高尿酸血症だから、といって、必ずしも、

痛風になるわけでもないのです。


じゃあ、同じように尿酸値が高いのに、どうして

Aさんは痛風発作が出て苦しんでいるのに、

同じような水準の高い尿酸値のBさんは痛風が出ないのか。


これは、なぜだか、科学的に証明されておらず、

ただ単に「体質」と一言で片付けられているのが現状。


体質って、一言で言われましても、ねえ?


コッチは、いつも痛い思いをしているのに、片方では

涼しい顔ですか?

なんか、納得できない、というか、理不尽というか・・


ところが、現実には、

尿酸値が高いだけで痛風が出ない人 (高尿酸血症)は、

たくさんいるのです。

っていうか、そういうタイプの人の方が多いのです。


どれくらい、多いのか。


日本国内において、高尿酸血症は年々増加傾向なので、

いつの調査か、いつのデータかによって

正確な数字は違うのですが、成人男子のうち、

25パーセント以上が高尿酸血症なのだそうで。

さらに、30歳以上に限定すると、30パーセントにも!


いったい、日本中に、どのくらい

高尿酸血症の人がいるのか。

一説には、500万人以上・・ということなのですが、

500万人!

成人男子の25パーセント以上が高尿酸血症!?


こりゃあ、もう、右を向いても左を向いても、

高尿酸血症だらけ。

そこのアナタも、そちらのキミも、

みんな高尿酸血症かも!?


ところが、これだけ満ち溢れていて、もうすぐ

国民病とか言われてしまいそうな高尿酸血症ですが、

その中で、痛風を発症させてしまう人は

意外に少ないようです。


う~ん・・なんて不運なんでしょ?


同じ高尿酸血症でも、痛風になって苦しむ人もいれば、

痛風にならずに苦しまなくてもいい人もいるなんて!


でね。

ドッチがいいと思いますか。


つまり、尿酸値が高い高尿酸血症だけど、

痛風なんか出ない人。

あるいは、尿酸値が高い高尿酸血症だけど、

痛風になって痛風発作で苦しむ人、と。


そんなの決まってるでしょ!?

痛風じゃない方がいいに決まってるでしょ!?


まあ、苦痛の多い少ないで考えると、

圧倒的に「痛風じゃない」方がいいでしょう。

比べるまでもない、という感じ。


でもね。

本当に、そうなんでしょうか。


痛風が出る人も、痛風が出ない人も、

尿酸値が高い、ということは同じなんです。


尿酸は、水に溶けにくい、という性質があるので、

尿酸値 7.0mg/dl以上になると、血液中に溶けずに

結晶化してしまう、というのは、

痛風が出ようが出まいが同じ。


つまり、尿酸値が高ければ、結晶化した尿酸が

関節などに蓄積していく、ということ。


そして、数年。

あるいは、数十年。


知らないうちに、体内の関節など、いろいろな箇所に

じわりじわり、と尿酸結晶は蓄積していきます。


痛風が出るタイプの人は、体内に蓄積している尿酸結晶が

飽和状態になって、ついに爆発。

痛風発作を起こしてしまいます。


痛風発作は腫れて痛いですが、同時に患部が発熱していて、

その熱で沈着している尿酸結晶を

溶かそうとする作用があります。


そして、少しずつですが、その腫れて痛い箇所の尿酸結晶が

小さくなってくると、やがて、痛風発作は終息に向かいます。


でも、尿酸結晶が小さくなった、とはいえ、

その痛風発作の箇所だけですし、それに

尿酸値が高いままでしたら、また、さらに

新たな尿酸結晶が (違う場所にも)

蓄積し続けるんですけどね。


それでも、ときどき、リセットじゃないですけど、

少しでも尿酸結晶を溶かそうとする作用はあるのです。

痛風発作ってデメリットばかり、と思われていますが、

悪いことばかりでもない、ということ。

(でも、ものすごい激痛ですが)


さらに、この「痛い」ということが、

当人の反省を喚起します。

(反省しない人もいますが)


ああ、こんなことじゃ駄目だ。

体に、健康に、もっと気をつけなきゃ。


ビールも減らそう。

運動もしよう。

甘いものを控えよう。

肉とかプリン体の多い食品を少なめにしよう。

睡眠も充分、とろう。

ストレスは (難しいけど) なるべく

溜めないようにしよう。


いわゆる、生活習慣の改善ってヤツです。


痛風治療法は昔と比べて大きく変わってきていますが、

今も昔も変わらないのは、痛風改善法の基本は、

「生活習慣の改善」ってこと。


たしかに、今は

フェブリク (尿酸降下薬の痛風新薬) のような、

いい薬も出ていますが、

まず、自分で自分の体に気をつけるのが大切ですから。


一方、高尿酸血症だけど、痛風が出ない体質の人は、

どうなのか。


どう違うか、というと、そういう人は、

痛くないわけです。

痛風発作が出ないのですから。


じゃあ・・どういう行動を取るでしょうか。


ビールも減らしますか? 別に、足も痛くないのに。

運動、します?

甘いもの? なんで、控えるの?

肉とかプリン体の多い食品? おいしいじゃないの!

なんで、食べちゃいけないの?

睡眠?

ストレス?


そんなの関係ないでしょ。

だって、足も痛くないんですし。

痛風じゃないんですし。


それに、痛風発作が出ないわけですので、

ときどき痛風発作が出て、その痛風発作の発熱で

尿酸結晶を溶かして小さくする、なんてこともありません。

年々、尿酸結晶は蓄積していくばかり。


どうなるのか。

どうなるのかは、個人差があるので

(尿酸値も個々に大きく違う)

一概に言えませんが、腎臓に尿酸結晶が沈着して、

腎機能低下とかに、ならなきゃいいですけど。


痛風発作がなくても、長年のうちに

関節に尿酸結晶が溶けずに蓄積し続けるのは

痛風の人と同じですから、気がついたら、

膝とかが、だんだん膨れて、瘤 (こぶ) のようなものが

できてきて、ある日、突然。


膝の皮膚をブチ破って、何か

白いものが出てきた!


・・・・なんてことに、ならなきゃ、いいですけど。


ちなみに、この現象は「痛風結節」といいます。

瘤のように思えるのは、

尿酸結晶が溜まりすぎて膨れ上がってきたもので、

(触るとブヨブヨしていて、痛くありません)

皮膚をブチ破って出てきた “白いもの” ってのは、

尿酸結晶なんです。


つまり。

痛風の出ない人は、痛風発作という現象が起こらないだけで、

体内では、痛風が出る人と同じように、

「尿酸結晶が溜まり続けている」ってこと。


体質は、自分では選べませんが、

痛風が出ないから、といって、

「尿酸値が高いけど、痛風が出ないから安心」

というわけでもない、ということです。

2022年8月13日土曜日

痛風発作 座薬

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◆ 痛風発作に座薬は効くのか!?

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「痛風発作に座薬は効くか?」→ 効きます。


効くどころか、経口薬 (口から飲む薬) よりも、

遥かに効果的か、と。


座薬というのは、

座りながら飲む薬だ、と長年、勘違いしていた

私のようなアホは いないとは思いますが、

お尻から入れる薬のことです。


薬の有効成分が、直腸粘膜から吸収されるので、

即効性アリ、というか、早く効き目が現れます。


口から薬を飲んで、食道を通って胃腸に入って

吸収されて・・とか、そういう面倒なステップを

はしょって、ダイレクトに直腸から吸収される薬。


入れにくい場合は、坐薬の先の方に

少しだけ水で濡らすと、

滑りが良くなって、入りやすくなるようです。


座薬じゃなきゃ効かない、座薬しか使わない、

なんて人もいるみたいですが、どうも

私は、こういうタイプの薬は苦手で・・


子供の頃、お腹の調子が悪くて、

浣腸したことがあるのですが、トイレが間に合わなくて

失敗してしまった哀しい思い出があって、

お尻から何かを入れる・・・というのは、どうもね。


え?

関係ないだろう、って?


そ、そうでした。

確かに関係ありません。


で・・

座薬は、解熱や鎮痛などの効果が期待できますが、

病院で処方してもらうのが一般的でしょう。


私は病院で座薬を処方してもらったことがないので

(その病院に、よる?)

言わなきゃ処方してもらえないのかもしれません。


もっと、強い痛み止めの薬はないのですか!?

ロキソニンだけじゃ、なかなか効かないですよ!?

・・・とかね。


じゃあ、ボルタレンでも出しておきましょう、

とか、そういう流れでしょうか??


そもそも、ロキソニンというのは、

一般に市販されている消炎鎮痛剤なので。

市販されている薬に、そんな強力な、

そんな効果的な薬はないでしょう。


本当に強力に効果があるのは処方薬、つまり、

病院に行って医師の処方箋を書いてもらって

やっと入手できる薬です。

痛み止めの薬でいえば、ボルタレン、とかね。


ボルタレンは市販されていません。

一般の薬局では販売されていません。

(医師の処方箋があれば可)


と、いうわけですので、

ボルタレンが欲しい人は、病院で診察を受けて

処方してもらいましょう。


ところが、たいていの病院は

夜間は閉院しているわけです。

緊急病院とか近所にあればいいですけど。


ってことは、病院が開院している時間に行くためには

仕事を休まなきゃならない、ってこと。


忙しい!

休んでいる暇なんか、ないよ!?


痛風発作は強烈な激痛ですので、

ロキソニンより強い痛み止めはないのか。

どうやればボルタレンを入手できるのか、

ということですが、病院に行く暇もない人には

個人輸入代行業者から購入する、という手もあります。

海外製造のボルタレンなんですけどね。


日本では処方箋がないと

購入できないことになっていますが、

海外の薬を個人輸入するのは (自分用の場合「のみ」)

認められています。

決して他人に譲渡したり販売しては、いけないことに

なっていますので。


あと、それから、

座薬でも経口薬 (内服薬) でも長期使用には

留意してください。

基本的に鎮痛消炎剤というのは

急性の炎症には効果絶大ですが、

慢性痛には、それほど効かないというか、だんだん

効かなくなる、と言われていますし。


本当に痛いときだけ使用して、痛みが消えたり

緩和したら使用を止めるのが良いかな、と思います。


もし、使わなくても、手元にあるだけで

安心感がありますからね。

痛くなったら、いつでも飲めるぞ、と。


まあ、保険みたいなものです。


で。

ボルタレンも

「ボルタレンサポ(座薬)」や

経口薬としての「ボルタレン」など、いろいろありますが・・


効き目が早いのは、座薬なんでしょうけど、

私はどうも、座薬が苦手で・・・


え?

そんなこと、聞いてない?