2025年6月2日月曜日

痛風 朝は痛みが治まるのに夜になると痛いのは なぜ

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● 痛風で夕方になると痛みがひどくなる

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「朝は痛みが治まるのに」→

いや、朝でも痛風発作は痛いですけどね。


なんとなく足が(手指などの場合もあります)

痛いなあ・・と気がついてから、

急速に患部が腫れあがり、同時に激痛を伴う・・・

それが痛風発作です。


痛風発作は、

容赦なく、突然、やってくる場合が多いです。


こういう状態のときは、夜、寝る前よりも、

寝て、朝になって起きたら、症状は もっと酷くなっています。

昨晩よりも、もっと腫れあがって、痛みは激烈になっています。


痛風発作が発症してから、1日目~5日目くらいでしょうか。

いわゆる、痛風発作の極期(ピーク)までは、

時間を経過するにつれて、どんどん痛みは

強くなり症状は悪化していきます。


でも、その時期を過ぎたら、

日に日に回復に向かっていくのですが、

これも個人差があって、10日間ほどで

嘘のようにケロリと痛みが治まっている人もいれば、

何ヶ月も しつこく痛みが続く人もあります。


この、10日間ほどで治ってしまう人は、

痛風初期症状の人です。


痛風歴(?)の長い人ほど、簡単には治らないというか、

治まらないというか、痛風発作は長びく傾向があるようです。

(体内に蓄積している尿酸結晶が多いため)


で・・・

その、痛風発作の一番痛い時期(痛風の極期)を過ぎて、

回復期に入ってくると、寝て、朝になって起きたら、

痛風の症状が酷くなっている、というようなことは

なくなります。


むしろね。

朝は少しマシになっているのですよ。

昨日の夜に比べると。


この、マシというのは、

痛みの度合いや腫れの程度のことです。


ところが、朝はまだ、いい感じだったのに、

夕方になるにつれて、だんだん痛みが強くなってきたりね。

症状が悪化してきた、と感じる場合が多いです。


これって、気のせい?

いえいえ、そうじゃないですよ。


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●  痛風 夜になると痛いのは なぜ?

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痛風(通風 ×)発作は朝でも昼でも痛いですが、

夕方から夜にかけて、さらに

痛み・腫れが酷くなる傾向があります。


■ その1

“1日の疲れが出る”


痛風発作で痛いので、一日中、安静にして

寝ていられる人はいいですが、

痛くても仕事に行かなきゃならない人も

多いでしょう。


痛くても足を引きずりながらでも、

痛み止めの薬を飲んででも

出かけなきゃならない人も多いでしょう。


“歩く”ということは、どんなに痛い足を庇って(かばって)

歩いても、どうしても体重がかかりますから、

やはり足への負担は大きいです。


夕方になって、やっと帰宅できる頃になると、

足がジンジンと熱くなってきて、

痛みも強くなってくる場合が

多いようです。


■ その2

“夕食は食べる食事量が多い”


人それぞれ、ライフスタイルは違いますが、

朝は忙しいし、昼は外食だったりして、夕食は

自宅で食べる人が多いような気がします。


外で食べるにしろ、家で食べるにしろ、

ディナーなんて言葉もありますし、夕食の食事量は

朝昼に比べて多いのではないでしょうか。


体内の食事が入ってくると、エネルギーにするため

分解するのですが、その分解のときに尿酸ができるのです。


食事量が多いと、分解する食品の量も多いので、

生成される尿酸も多いということ。

つまり、血中の尿酸濃度も高くなるということです。


■ その3

“夜は副交感神経優位になる”


なんか、よくわかりにくい話になりますが、

人間の体は、基本、昼間は、

「交感神経優位」(緊張)となって“血管が収縮”します。


夕方や夜は、

「副交感神経優位」

(リラックス)となって“血管が拡張”します。


人間の体は、日々、その繰り返しです。


夜勤などの方もおられますが、

元来、人間は夜は寝て、昼は活動するというのが

自然の摂理なのだそうです。


で・・

昼間は働いて(活動して)、夜は休む、というのが

理に かなっている行動なんだ、とか。


痛風の場合、

血管が拡張すると、血流が良くなって、

痛くて腫れている患部にもたくさんの血液が流れます。


本来、血流が良いというのは、

血液が酸素や栄養分をすみずみの細胞まで運ぶことを

考えると、とても健康に良いことなのですが、

痛風発作の場合は血液に含まれる白血球をも

大量に運ぶことになるので、少し話が違ってきます。


つまり、大量に、腫れている患部に届けられた白血球が

溜まりすぎて剥がれ落ちた尿酸結晶を攻撃するので、

さらに痛みが強くなる、というわけです。


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●  痛風 痛くて眠れない

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痛風発作の場合、

夜、これから寝ようというときに、

痛みが治まってくれるのならいいのですが、

朝に比べて、夕方から夜の痛みは強いのが普通です。


痛くて眠れないと、次の日に堪えますし、痛くても

仕事に行かなきゃならない人には影響も出ると思うので、

痛み止めの薬(ロキソニン、ボルタレンなど)を飲んででも

寝たほうがいいと思います。


ちなみに、痛み止めの薬には血管を収縮させる作用があるので、

痛い患部への血流が悪くなって、痛みが緩和します。


あと、痛風発作のときは

風呂に入らないほうがいい、

入っても湯船で温まらないほうがいい、

というのは、体が温まると血流が良くなって、

白血球が活発化して、余計、痛みが酷くなるからです。


寝るとき、布団とか座布団とかで、

痛い足を高くして寝ると、少し痛みが少ない、

ラクだというのは、

心臓より高い目の位置に足を放り上げて寝ると

痛い足に血液が行きにくいから。


大なり小なり、みんな、血流、血液の流れが

痛風発作の痛みに関係している、ということですね。


まあ、血液っていうか、白血球が(痛いところへ)

多く行くか、行かないか、って話なのですが。


痛風 靴 痛い

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● 痛風 仕事

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先日、電車のホームを歩いていたら、

足を引きずって歩いている男性を見かけました。


推定年齢35歳くらい。

黒いスーツ姿にビジネスバッグを持った、

典型的なビジネスマン。


でもね。

右足は、いわゆるビジネスシューズなのに、

左足は・・・スニーカーなんです。


そして、左足を引きずって、

歩きにくそうに歩いておられました。


普通、こういう、歩きにくそうというか、

足が悪いというか、そういう人に出くわすと、

あんまりジロジロ見ちゃいけないというか、

見てみないふりをするのがマナーかな、

と思ったりもするのですが、

私は自分が痛風なもので、そういう場合、

他人事とは思えないというか、

バッと思わず、見てしまうのです。


いえ、足を引きずっているから

痛風とは限りませんが、

季節は初夏ですし、痛い足は「左足」だったので、

もしかしたら、その人は

痛風発作で歩きにくいのかも。


でね。

休めないのですよ、仕事。


痛風発作が出たら、安静にしていましょう。

寝ていましょう、とか言いますけどね。


世の中には、痛風だから、痛風発作が出たから、

といって仕事を休める人の方が少ないんじゃないか、と

思うのです。


自分がどれだけ痛いのか。

周囲の(職場の)人には、あまりわかってもらえませんしね。

痛風で仕事を辞めた人もいるくらいですから。


私がバッと、その足を引きずって歩く

ビジネスマンを見てしまった理由の一つが、

その人が片足だけ、スニーカーを履いていたから。

反対の足は黒い靴なのに。


水色のスニーカー。

本来ならヒモで縛るはずの足の甲は、

パカパカ開いていました。

足が腫れて、紐がきつくて、締められないのでしょう。


右足が黒のビジネスシューズで、

左足が水色のスニーカーですから、

左右のバランスというか、アンバランスで

目立つといえば目立ちますが、痛い方の足に、

どうしても普段の靴が入らなかったんでしょうか。


しかし、まあ・・痛風ってのは、

どうして、あんなに痛いのでしょうね?


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● 足が痛い 靴

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それと、痛風発作の経験の無い人には

理解しがたいかもしれませんが、痛風発作が起こると、

足のサイズが変わるのですよ。


腫れあがってしまい、なんていうか、

足が膨れ上がって、

自分とは違う誰かの足みたいになってしまうのです。


だから、いつもの靴が履けないのですね。


痛風発作で、どんなに痛くても仕事が休めない、

靴を履かなきゃいけない人のために、

「あゆみシューズ」という靴もあります。


これは「痛風の靴」「痛風発作の靴」

というわけじゃないのですが、

元々、介護シューズです。


靴というものは、左右一対になっているのが普通ですが、

この「あゆみシューズ」は、なんと、片足だけでも

購入できます。

左足用だけ、とかね。


あゆみシューズは、介護シューズだけあって、

全体的に、ゆったりとした履き心地の設計になっていて、

足の甲も部分も調整できるように

マジックテープになっています。


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●  あゆみシューズ

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ただね。

この、あゆみシューズを履けば

痛風発作で腫れあがっている足が、

歩いても痛くない「わけじゃない」ということ。


あゆみシューズであろうが、何シューズであろうが、

痛風発作なんですから、歩けば痛いです。

メチャ痛いです。


それでも、仕事に行かなきゃならない。

痛風であろうが、腫れあがって

足のカタチが変わっていようが、

どうしても靴を履かなきゃならない。


そんな人のためというか、

痛風発作で足が痛いのに

スニーカーを片足だけ履くくらいならば、

あゆみシューズの方がお勧めです、という話。


あゆみシューズを履いても

痛風発作の激痛はマシになったりしません。

っていうか、痛みを押して歩くわけですから、

痛風の痛みは強くなる可能性が高いです。


けど、痛い足にスニーカーを履いて、というか、

無理やり靴に足をはめ込んで

キツイ靴中に圧迫されて苦しむくらいなら、

介護メーカーが設計した

あゆみシューズの方が、少しは苦痛もラクでしょう。


と思うのですが。


(やっぱり、痛いです?)


痛風で毎日、水を2リットル飲んでいますが体への影響は?

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● 水を飲みすぎると どうなる

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痛風の本を読むと、

「毎日、水を2リットル飲みましょう。

たくさん尿を出して、尿酸を体外に排泄しましょう」

と書かれています。


これは理論上は、正しいです。


体内で作り出される尿酸は、

プリン体の多い食品の摂り過ぎばかりではなく、

代謝(細胞が新陳代謝で壊れるとき、プリン体ができる)や

エネルギー変換でも作り出されるため、

なかなか、生成量を制限することは困難です。


じゃあ、作り出すほうがアレならば、

ハイセツするほうを増やして、

血液中の尿酸を減らしましょう、ということで。


ところで。

尿酸の排出は、どこから出るの?


○尿に溶けて、尿酸は尿と一緒に排泄される→最も多い

○便に溶けて、尿酸は便と一緒に排泄される→少しアリ

○汗に溶けて、尿酸は汗と一緒に排泄される→(ほぼ)ゼロ


・・・というわけで、尿酸を体外に排泄する、

最も効率の良い方法は、

尿に溶けた尿酸をハイセツすることで、

そのために尿を多く出しましょう。

尿を多く出すためには、水を飲みましょう。

たっぷり飲みましょう。

具体的には、2リットル飲みましょう・・・

ということなんです。


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●水の飲み過ぎ 腎臓

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ところがね。

この「水を2リットル飲みましょう」というのは、

西洋医学の考え方なのです。


西洋医学というのは、どういうわけだか、

「いくら水を飲んでも、

腎臓は疲弊することなく、水を排出できる」

と考えているようなのです。


これ、おかしいと思いませんか?


東洋医学(日本の漢方医学)では、

「水の飲みすぎは腎臓に負担をかける」と考えているし、

また、水の飲みすぎは「体を冷やす」と考えられています。


う~ん・・なんか、全然話が違いますね。


体が冷えると、痛風に関して

なぜダメなのかというと、

血液中の尿酸は温度が低いほど

結晶化しやすく、また、

体温の低い関節などに沈着しやすいから、です。


体温37度未満ですと、

尿酸はあまり溶けなくなる・・といいますが、

まあ、痛風になる人の、たいていの人は

37度未満なんじゃないですかね。


子供じゃあるまいし、痛風の人で、

そんな高体温の人は少ないでしょう。


西洋医学とか東洋医学とか抜きにして、

普通に考えてみると、どうでしょう。


たとえば・・

1日の20キロ歩きました→足が疲れます。


昼食に2キロの焼肉を食べました。

→お腹一杯で苦しい・・胃が むかむかする。


夜更かしして、20時間起きてみました。

→眠いです。ふらふらです。


水、2リットル飲みました。

→腎臓、平気です。


・・・・これ、おかしいと思いませんか?


なんで、腎臓だけが疲れないの?

いくら酷使しても疲れない臓器なんか、ある?


たしかに腎臓は、少々ムチャしても、

(胃腸のように)腎臓は痛くなったりしません。

あまり自覚症状はありません。


でも、腎臓にも負担はかかるのですよ。

当人に、自覚症状のあるシグナルを送らないだけで。


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●2リットルの水は、飲み過ぎ?

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夏場はね。

大いに飲めばいいと思います。

2リットルでも、もし飲みたいのなら、3リットルでも。


じっとしていても、汗ばむような季節ですからね。

水分不足になったり、朝から

トイレに行く回数が少なかったり、とか。

脱水症状とかになっても困りますし、

小まめに少しずつ飲めば良いと思います。


でも、それは夏の話。

秋でも冬でも、なんでもかんでも、一年中

2リットルの水を飲むのが正しいとは思えません。


「水の飲みすぎは腎臓に負担をかけるし、体を冷やします」


ちょっと多い目に飲む、程度でいいです。


痛風の本に「水を2リットル飲め」と書かれているので、

律儀にその通りに実行したら、飲みすぎて気分が悪くなった、

気持ちが悪くなった・・というような経験はありませんか?


体が、もう飲むな、と教えてくれているわけです。

夏でもなけりゃ、水2リットルは多すぎます。

飲みたくないのに、飲まなきゃならないから、とか

そういうことはやめたほうがいいです。


飲みたくなったら飲む。


飲みたくなって飲んだら、結果として

一日に2リットルとか3リットルになった、とかなら、

それは汗などで失われた水分を補給するのに

必要だったのでしょう。

それが本来の水の飲み方、というものです。


つまり、飲みたくもないのに(痛風対策のために)

無理してまで飲むな、と。


よく「喉が渇く前に飲め」とか言われますけど、

少しずつ、少しだけ飲めばいいんです。

飲みたくもないのに、滅多やたらに飲むと、

腎臓に負担がかかる、という話。


腎臓は、疲れ知らずの機械じゃなかった、

ということで。


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● 痛風 お茶と水どっち飲めばいいの?

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痛風で、よく水を飲めとか言われますけど、

お茶じゃだめなの?


お茶と水とどっちがいいの?


どっちでもいいです。

糖分が入ってなきゃ、それでいいです。

お茶でも不都合無しです。

要するに水分を摂る、ということ。


あ、あとね。

「水2リットル」「お茶2リットル」とか

世間ではいいますけど、


食事にも「水分は含まれています」ので。


お忘れなく。


知らないうちに、案外、

水分を摂っているのかもね。


子どもで尿酸値が高いとは

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● 子供 痛風

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子供なのに尿酸値が高いって、どういうこと?


→ 遺伝です。


子供が尿酸値が高いというのは、生まれつき、

そういう体質なのです。

まあ、しょうがないことです。

遺伝は、子供のせいじゃないですから。


ちなみに「子供でも痛風になるのか?」ということですが


→ 子供は 痛風には なりません。


ですが、高尿酸血症(こうにょうさんけつしょう)には 

なります。


痛風(通風 ×)と高尿酸血症は、どう違うのか?


尿酸値が高い状態が長期に続いている症状を

「高尿酸血症」といい、高尿酸血症の症状がある人が

痛風発作を発症してしまったら「痛風」と診断されます。


高尿酸血症のことを

痛風予備軍だなんて言い方をする人もいますね。

正式な言い方じゃありませんが、まあ、わかりやすくは

あります。


でね。

なんで、子供は高尿酸血症には なっても、

痛風には ならないのか?


痛風発作ってのはね。

尿酸値が高い状態(尿酸値 7.0mg/dl以上)が続くと、

血液中の尿酸が溶けなくなるのです。

溶けきれなくなった尿酸が結晶化して、

体内の関節や腱・筋(すじ)などに沈着をはじめます。


その尿酸結晶が関節から飽和というか、

溜まりすぎて剥がれてくると、白血球が

それを害あるものと勘違い(?)して攻撃を開始。

そのときに発生する物質が、

痛風発作の痛みの原因となるものです。


で・・・その、結晶化した尿酸が体内に溜まり始めて、

たまりに溜まって痛風発作が発症するまでに

「年月が かかる」のですよ。


個人差はありますが、10年とか。

15年とか。


子供は生まれてから、それほど年月が

経過していないので、尿酸値がたとえ高くても、

それほど、まだ体内に

尿酸結晶が蓄積していないってこと。


嫌な言い方ですが、子供の頃から尿酸値が高い子は、

将来は痛風になる可能性が高いです。


ですので。

先ほど、子供は痛風にはなりません、と言いましたが、

子供の範疇に「高校生」も含めるならば、

高校生なら、年齢的に、

痛風発作が発症しても不思議じゃないです。


よっぽど尿酸値が高ければ、

高校生の段階でも、結晶化した尿酸が

たくさん沈着している可能性もないと言えませんから。

高校生の痛風発作は、稀だと思いますけどね。


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●  痛風 子供

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最近、子供の尿酸値が高い、とか

そういう話をよく聞くので、

どういうことなのか不思議に思っていたのですが、

今(平成~令和の時代)は

学校で血液検査があるのですね。


私の時代(昭和)は、学校で血液検査なんか

なかったので、わかりませんでしたが、

たぶん、私も

子供の頃から尿酸値が高かったんじゃないか、

と思います。


尿酸値検査をする機会がなかっただけで。

私の父親も、そういえば、痛風でしたからね。

血は争えない、ってことで。


なんで、尿酸値が高いんだろう。

子供なのに、どうして尿酸値が高いの?


・・・とガッカリするかもしれませんが、

尿酸値が高めの人は、だいたい、高吸収体質なんです。


体形でいえば、筋肉質か肥満体。

痩せこけているような人は、高吸収体質(痛風体質)では

ないです。

これ(体形)は胃腸の消化吸収能力と関係しています。


つまり、胃腸が丈夫で性能が良く、

少し食べただけでも全部エネルギーに変換できる。

他の人は、食べ物を吸収消化しても、

全てエネルギーとして吸収しきれなかったとしても、

高吸収体質の人は吸収力が頭抜けていますので、

多くの栄養分を体のエネルギーに還元できるのです。


よく言われるのが、冬山で遭難したとき、

食料はチョコしかない。

助けを待っているけど、もう動けないし、

ああ、もう・・限界。


そんなとき、最後まで生き残るのは、

高吸収体質(痛風体質)の、痛風の人だ、とか。


他の仲間は、パタパタと死んでいくのに、

少しの栄養分でも全部エネルギーに変えられる、

痛風体質の人だけが生き残る・・・・のだそうで。


冬山で遭難する予定の無い人には、関係のない話ですが。


痛風になるメリットっていえば、

それくらいですかね??


あとは、まあ、ロクなことがないです。

痛風発作は痛いですし。

ハンパなく激烈な痛みですし。

歩けないですし。


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●  子供の痛風対策は、どうするの?

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子供の痛風対策ですが、まあ、これはね。

成長期ですし、どうしようもないです。


っていうのは、世間一般に言われている、

痛風対策、痛風改善法、痛風対処法とかいうのは、

みんな中高年を対象としたものなんです。


つまり、痛風は(昔は)中高年が罹病(りびょう)する

病気、ということでしたので。


今は、20代、30代の人でも

普通になる病気になってしまいましたが。

まあ、飽食の時代なんで、しょうがないです。


昭和の時代のように、国全体が貧しくて、

子供達は栄養状態が悪くて痩せ細っていて・・・

というには、程遠い状態ですし。


なんとかして食べたい、という食糧事情の時代と、

食物が溢れているので、なんとかして食べないようにしよう、

という飽食の時代とでは、根本的なものが違うのです。


それに、まあ・・ね。

成長期ですから、子供は大きくならなきゃならない。

骨格の土台をシッカリ作らなきゃならない。


世間一般に言われている、

プリン体の多い食事を摂り過ぎないように、

とかいうのを、真に受けて、子供に

そういう食事だけをさせていると、

弱い体の子供ができるでしょう。


子供から、肉や魚を取り上げて、どうするのですか。


まあ、バランス良く食事を食べさせるというか、

今も昔も、子供は野菜嫌いの子が多いですから、

肉や魚だけじゃなく、

野菜や海藻もしっかり食べさせる、とかね。

そういうことは、やっぱり大切です。


あと、歩くなどの有酸素運動は痛風に良いけど、

激しい運動(短距離ダッシュとか)は尿酸が増えるので

良くない、なんていいますが、それは中高年の話です。


子供が運動しなくて、いつ運動するのですか。

体力、体格の基礎は子供時代に作られるのです。


子供が遊んだり運動しなくて、弱い骨組みになって

大人になってから慌てて運動しても手遅れです。


子供には子供時代にしか出来ないことが

たくさんありますので、子供の頃から

中高年向けの痛風対策なんかするべきじゃないと思います。


子供の頃から尿酸値を下げる薬を服用するとか、言語道断。

フェブリク(フェブキソスタット)などの尿酸降下薬は、

飲み始めると一生飲み続けることになるので、

子供の場合、前途洋洋、未来が長いのです。


これからの人生、数十年の間に

どれだけの副作用が出るのか、予測不可能です。


痛風発作も出ていないのに、

尿酸値を下げる薬(フェブリク、ザイロリックなど)は

飲むべきじゃないと思います。


フェブリク(フェブリック ×)は、

痛風の中高年が飲む薬です。

(20代、30代の人もいますが)


子供のうちから、飲むのは

先の人生を考えると、リスクが高すぎます。


で、結論。

子供の痛風対策は、

肉・魚・野菜をバランス良く食べる。

なんでも食べる。


肥満にならないよう、しっかり運動もする。

子供なのに、尿酸値を下げる薬を飲まない。


子供らしく、子供の時代にしかできない、

(尿酸値が高いから、これは止めとけ、あれは止めとけ、

じゃなくて)

普通の生活、普通の人生を歩ませてあげてください。


痛風は頭に出る?

「痛風発作は頭に出る?」→出ません。


痛風発作がアタマに出たら、死んじゃいます。

まあ、たしかに、たまに、

「コイツ、頭が痛風かよ?」

と思うようなヤツが いないこともないですが、

また、それはコレとは 別の話。


痛風発作というのは、血液中の尿酸(代謝の老廃物)が

多くなりすぎて溶けなくなってしまうことが遠因です。


ちなみに「尿酸値 7.0mg/dl以上」で

血液中の尿酸は溶けきれなくなってしまい、

高尿酸血症と診断されてしまいます。


その高尿酸血症になると、血液中に過剰になった尿酸が

結晶化してしまい、関節など体内の比較的冷たい箇所に

沈着をはじめます。

溜まりすぎた尿酸結晶が剥がれ始めると、白血球が

それを攻撃して痛風発作が起こるので。


ちょっと、待って。


それじゃあ・・血液中の尿酸っていうけど、

血液は全身を巡るわけだから、体のドコに痛風発作が出ても

おかしくないわけ?


理屈の上では そうなりますが、

実際には人間の体は内臓や脳など重要な臓器を守るように

(自分の生存を高めるため)、内臓から遠い、

手足などの末端に尿酸結晶が溜まることが多いです。


おまけに手足などは、内臓に比べて血液が少なく(血流が悪く)

冷えやすいので。


尿酸というのは、温度が低いところで結晶化するのです。

体温37度以上だと、尿酸は血液に溶けやすいですしね。


でも、痛風の場合。


「膝から上に 上がってきたら、要注意」


という言葉があるのです。


膝から 上に あがってきたら、要注意?

足先に出ているうちは、まだいいですが(痛いですが)、

尿酸結晶が足では、おっつかなくなる、というか、

溜まりきれなくなってくると、だんだん上にあがってくる、

体の上のほうにまで沈着し始めるということなのです。


長年のうちに腎臓のフィルター(糸球体)にも

沈着してきたりしてね。


そうなると腎機能はだんだん落ちてくるし、

本当の意味での、痛風の恐ろしさを味わうことになります。


よく、痛風の語源は

「風が吹いても痛いから痛風と呼ばれるようになった」

と勘違いされていますが、

本当は中医学(東洋医学で中国が起源のもの)で

「風」という言葉は『全身を侵す』という意味があるのです。


つまり、痛風というのは、足が痛くなる病気というより、

代謝の病気、つまり、最終的には全身が侵されてしまう、

という恐ろしい病気という意味なのです。


これが本当の、痛風と病気の語源。


ところが、実際、

痛風発作は、本当に「風が吹いても痛い」ので、

誰もがそう思うようになった、ということで。

(どうでもいい話ですが)


何の話でしたっけね?

そうそう。

そういうわけで、痛風は頭には出ません。


でも、たしかに、たまに、

コイツ、頭が痛風かよ?

と思うようなヤツが・・・・・・


痛風 ネガティブに考えない

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● 尿酸値 高いと

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「病は気から」なんて言葉もありますが、

痛風発作の原因は精神的なものではなくて、

血液中の尿酸が過剰になり、結晶化して

体内に蓄積しすぎたのが直接の原因です。


尿酸値が高いと(尿酸値 7.0mg/dl以上)、

血液中に尿酸が あまり溶けなくなりますから。


ですが!

「夏だから、そろそろ痛風発作で出るんじゃないか・・」

とか、

「毎年のように痛風が出てるから、今年も出そうだな・・・」

とか、そんな弱気なことは考えないほうがいいです。


痛風は、その病状の性質上、

腎(じん)が弱りやすく、腎臓などが弱ってくると、

精神的な影響というか、考え方がネガティブになってきたり、

悲観的なことばかり言うようになるそうです。


内臓と心(精神面)は全然関係ないようですが、

まったく関係がないこともないのです。

むしろ、密接な関係があるので。


でも、それは良くないのです!

悲観的なことを「口に出すのは良くない」と。


人間は、自分が考えていることや、自分が口に出したことは

脳に伝わるのですが、「痛風が出る」「痛風発作が出そうだ」

なんてことばかり言っていると、脳の信号が誤伝達をしやすく、

本当に痛風発作が出る確率が高まるのだそうです。


なんか嘘くさい話ですが、

昔から言う、「病は気から」ってのは、

そういうことなんでしょうかね??


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●  病気になりやすい

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じゃあ、どうすりゃいいの?


「今年の夏は、痛風は きっと出ないよ。大丈夫」


口に出して言うことが肝心なのだそうです。

アタマの中で、思うだけじゃなく。


仮に毎年のように、夏になると

痛風発作に苦しめられているとしても、

「ああ、もうすぐ痛風発作がまた出そうだなあ」

・・・なんてクチに出しちゃいけないってこと。


良くないことが起こるぞ、良くないことが起こるぞ、

とか悲観的なことばかり考えている人には、

本当に良くないことが起こったりする、とか

言うでしょう?


(そうなの??)


口に出さなきゃ、痛風発作が出ないわけではありませんが、

自らの悲観的な考えで、痛風発作を誘発するなんてことが

現実にあるのなら、それって、バカバカしいですからね。


「後ろ向きの考え」よりも「前向きに考える」ほうが、

痛風発作が出る確率が少しは減るかもね。


・・・なんて言っても、出るときは出ますが。


「出たら、出たときのこと」くらいの気持ちのほうが

精神衛生上も良いような気がします。