2022年2月24日木曜日

痛風 クエン酸ナトリウム

生活習慣病の中の一つに、痛風があります。


痛風はなぜ起きるかというと、

体内に過剰に尿酸がたまることが原因です。

ちなみに尿酸は、プリン体という

細胞を分解したときに発生する老廃物の一種です。

尿酸は尿や便として排出されるので、

正常であれば一定のレベルを保てます。


ところが、うまれつきの体質や生活習慣の乱れなどで

尿酸の排出が酸性に追いつかなくなって、

過剰に溜まることがあります。

本来 血中に溶けている尿酸が過剰に増えると、

結晶化してしまいます。

結晶化した尿酸は関節に沈着して、

白血球が異物とみなし攻撃します。

その結果 炎症が起き、痛風の激痛をもたらすわけで。


ということは、痛風の治療をするにあたって、

尿酸値を下げることが何よりも重要になります。


そこで痛風患者に対する治療の一環として、

ウラリットという医薬品が処方されます。

ウラリットとは、クエン酸ナトリウムなどが

配合されている薬です。


尿酸値の高い人の尿を見てみると、

尿が酸性に傾いてしまう傾向があります。

正常な人の尿を見てみると、ペーハーで

6.0~7.0の弱酸性の状態になっているようです。

ところが痛風患者の場合、

ペーハーが6.0以下になっていることが多いです。

このような尿のことを、酸性尿というふうに呼びます。

酸性尿になってしまうと問題があって、

尿酸が尿に溶けにくくなってしまうのです。

このため痛風の治療で重要な尿酸を排出して、

尿酸値を低くすることができなくなるのです。


また、尿の中で尿酸が結晶として

析出してしまうリスクも高まります。

そうなると、尿路結石の症状を

引き起こしやすくしてしまうのです。

そこで、ウラリットに含まれるクエン酸ナトリウムが

重要な役割を果たします。


クエン酸ナトリウムというと、

「酸」という言葉が入っていることから

酸性の物質というイメージを持たれがちです。


ところが体内に入ると体の作用の中で

アルカリ性として吸収されます。


つまりクエン酸ナトリウムを摂取することによって、

酸性尿をアルカリ性に中和することができるわけです。

尿がアルカリ性の方に近づけば近づくほど、

尿酸が排出しやすくなります。


つまり尿酸の排出がよりスムーズになって、

尿酸値の減るペースを速められるわけです。

高尿酸血症によって、尿路結石の症状を起こしている人も、

結石を溶かしやすくでき、症状の緩和が期待できるわけです。

高尿酸血症にかかっている人は、

クエン酸ナトリウムの含まれている

ウラリットという薬による治療と、

大量の水分を摂取するように指導されます

そして尿の出を良くして、尿酸をどんどん排出するように

方向付けを行うわけです。


そしてクエン酸にはほかにも、

乳酸の体内の生成を阻害する効果があります。

この乳酸も、尿酸が尿として排出するのを

抑制してしまう働きがあります。

乳酸は疲労物質とも呼ばれていて、疲れのたまっている人、

眠ってもなかなか疲れの取れない人は

乳酸が体内にかなり溜まっている可能性があります。


最近 疲れ気味という痛風の方がいれば、

クエン酸を積極的に摂取するのが良いかもしれません。

クエン酸ナトリウムの含まれているウラリットの他にも、

クエン酸の配合されているサプリメントは、

ドラッグストアでも手軽に入手できます。


血液検査の結果、尿酸値が高めであると

医者から指摘を受けた人は、

クエン酸の配合されているサプリメントで

痛風予防をしてみる人もいます。


クエン酸を摂取するだけでなく、高尿酸血症や痛風は

生活習慣の乱れも影響していると考えられます。

そこで、生活習慣の見直しを行うこともおすすめします。

食事の栄養バランスを考えて、

野菜なども積極的に摂取するように心がけ、

お酒の飲み過ぎなどにも留意すべきです。

痛風は成人男性の6人に1人は

かかる病気といわれているので、

男性は特に気を付けたいところです。