先日、いろいろと注意していたのにも関わらず、
痛風発作が出てしまいました。
発症した箇所は、右足の くるぶし(足首)の あたり。
みぎあし?
痛風って「左足」以外にも出るの?
痛風発作って左足しか出たことないよ?
・・と思う人もいるかもしれませんが、
長年、痛風に苦しんでいると
右足も出るようになるので。
なんで左足に痛風発作が多発するのかというと、
人間の体は右側に「肝臓」があるので、
大量の血液が右側に集まるから。
人間には、たくさんの筋肉があって、
筋肉には毛細血管が無数に通っていて、
大量の血液が流れています。
筋肉を動かすことによって、筋肉が熱をおび、
その熱で温められた血液が全身を巡ることによって、
体も温められるのです。
で、温かい血液が多く集まる右半身(肝臓があるので)は、
左半身に比べて、温かいので。
尿酸というのは、体内の比較的、体温の低い箇所(関節など)に
結晶化して沈着するのです。
足先とか、心臓から遠い末端に痛風発作が多いのは、
そういう理由です。
右足は比較的、温かく、左足は比較的、冷たい。
(体の内部の話ですよ)
ですので、痛風発作は左足が圧倒的に多いのです。
温かいハズの、右足の痛風発作は少なめで。
ちなみに、痛風に関係のある尿酸は、
血液中に溶けきれなくなると結晶化して、
関節など、あちこちに沈着し始めるのですが、
その境目が「尿酸値 7.0mg/dl以上」と言われています。
つまり、尿酸値 7.0mg/dl以上になると、
血液中の尿酸が溶けにくくなってしまうので、
いわゆる「高尿酸血症」と診断されてしまうわけです。
高尿酸血症というのは、尿酸値は高いのだけど、
まだ痛風発作は起こしていないですよ、という状態のことです。
痛風予備軍なんて言い方をする人もいますが。
ついでにいうと、血液中の尿酸の「溶けやすさ」は、
自分の『体温』とも関係があります。
体温37度以上ですと、尿酸は血液中に「溶けやすい」。
体温37度未満ですと、尿酸は血液中に「溶けにくい」。
体温が高いほど、血液中の尿酸は溶けやすいのですね。
ところが、痛風になる人は、
たいてい、低体温なのだそうです。
まあ、37度って、子供の体温ですからね。
大人になるにつれて、なかなか、
それほどの体温の人は少ないでしょう。
だから、小まめに運動をして(歩くなど)、
筋肉を発熱させて、体温をあげましょう、
というのが「痛風対策」「痛風対処法」の一つなのですが、
まあ、その話はまた、次の機会に。
ええと、何の話だっけ?
そうそう、右足に痛風発作が出たという話の続き。
以前ね。
痛風発作が出たとき、ロキソニンをほとんど飲まずに
やり過ごしたときがあって。
あ、ロキソニン(ロキソニン錠60mg)というのは、
痛み止めの薬。
いわゆる、消炎鎮痛薬のことです。
(ロキソプロフェン錠(60mg)は、
ロキソニンのジェネリック[後発薬])
痛風発作の痛み止めの薬としては、
ボルタレン(ボルタレン錠25mg)も有名ですが、
ボルタレン錠は市販されておらず、病院での処方箋が必要です。
(最近は、ボルタレンも
処方箋なしで薬局で販売してましたっけ?)
ロキソニンの方は、
ロキソニンsなど、市販もされていますが、
「第1類医薬品」なので、薬剤師の在留する薬局でしか
購入できません。
(ロキソニンにしろ、ロキソプロフェンにしろ、
ボルタレンにしろ、大量服用しちゃ、ダメですよ)
で。
痛風発作のときに、ロキソニンを飲むと
「痛風発作が長びく」「痛風発作が中々、治まらない」
ということを身をもって知ったので、
今回もそうしよう、と思いました。
あ、そうそう。
ロキソニンを飲むと、痛風発作が長引くとは、
どういう意味か?
痛風発作というのは、基本的に
体に溜まり過ぎた尿酸結晶を溶かすために起こるのです。
具体的には、関節などに沈着しきれなくなった、
結晶化した尿酸が沈着していた箇所から剥がれ落ち、
その剥がれた尿酸結晶を白血球が異物と認識して攻撃。
その攻撃のときに、痛みの元となる物質が出る、
と考えられています。
なんで白血球が攻撃するかというと、
白血球は細菌などをやっつけて、体を守る、
掃除係だから。
白血球から見たら、剥がれた尿酸結晶は
バイキンとかと同類なんでしょう。
で・・
痛風発作が尿酸結晶を
どういう術(すべ)で溶かすのかというと、
腫れあがるでしょう?
痛風発作って。
そのとき、触ると発熱というか、かなり熱くなっています。
この熱で、その患部の内部で、尿酸結晶を溶かして
小さくしている作業中なのです。
そのとき、同時に激痛を伴いますので、ちっとも
ありがたいと思いませんが。
ところがね。
痛いからといって、
ロキソニンなどの痛み止めの薬を飲むでしょう。
飲まなきゃ、仕事、行けませんしね。
ロキソニンは血管を収縮させ、血流を悪くさせて、
炎症を和らげ、痛みを緩和させる働きがあります。
炎症を和らげる?
つまり、痛風発作が
「尿酸結晶を溶かしている作業中」、と考えると、
ロキソニンは、その「火力」を弱めるのです。
弱火で、長く じっくり・・いくか、
強火で (痛いけど) 短期決戦で行くか、という感じ。
私の場合、痛風歴が長いので、いったん
痛風発作が発症すると2ヶ月(まともに)歩けないとか、
ザラです。
ところが、前回の痛風発作では(できるだけ)
ロキソニンを飲まないように、というか、
最小限にして、やり過ごすと、一週間程度で
治まったことがありました。
(たまたま、軽い痛風発作だったのかもしれませんが)
で、今回も味をしめて、
痛風発作が出ているのにも関わらず、
右足が腫れてきているのにも関わらず、
痛みがドンドン強くなってきているのにも関わらず、
ロキソニンを飲まないようにしていたら・・・
ああ!
痛風発作って・・
こんなに 痛いものだったのですね!
忘れていたわけじゃないけど、
痛風発作の痛みの凄さを思い知らされました。
結局、強い痛みで眠れなくなってしまったので、
ロキソニンを飲むという結果に。
痛風発作というものは、常に
均等に強い痛みなわけじゃなく、
波があるというか、ピーク時があるわけです。
痛風発作が出て、初日や2日目は
意外にもたいしたことがなくて、
4日目~5日目くらいに
痛風発作のピーク(痛風発作の極期)
が来るようです。
私は今回、
4日目の朝にロキソニンを1錠飲み、
5日目の朝にロキソニンを1錠飲み、
6日目の朝にロキソニンを1錠飲みました。
3日間で合計、3錠飲んだ、ということになります。
ロキソニンは飲み始めて、15分後くらいから
効きはじめ、効いてきたなあ・・と実感するのは、
飲んでから1時間半後くらいです。
体感的に、ロキソニンの効果時間は
10時間~14時間くらい。
実際には、10時間後くらいから、
効き目が弱まってきたな、と感じます。
この、朝に1錠だけ飲んだ、というのは、
仕事をする時間帯を重視したため、です。
まあ、とりあえず、日中、
仕事をしている間だけでも、なんとか
持ってくれよ、という感じで。
この飲み方ですと、
朝飲んで、夜寝る頃にはロキソニン効果が切れてきて、
だんだん痛みが強くなってくるのですが、
できるだけ、ロキソニンを飲む量、ロキソニンを飲む回数を
減らしたかったので、1日1錠だけにしました。
いやあ、やっぱり、夜中、目が覚めました。
ええ、痛いですとも。
痛風発作って、こんなに 痛いものだったんだ、と
まざまざと思い知らされました。
でも、最終的に痛風発作は、
1週間~10日間 程度で鎮火しました。
これは痛風初期症状の人ならば、普通のことですが、
私のように長年、痛風で苦しんでいる人間にとっては
(自分の中では) 画期的なこと (?) です。
以前は、痛風発作の痛みや腫れが、
2ヶ月とかも、3ヶ月とか続くときもありましたし。
ただね。
これ、「再発する可能性が高い」と
自分は考えています。
なんでか?
右足だから、です。
前述しましたが、右足よりも左足のほうが
多く尿酸結晶が蓄積しているはずなので。
右足には尿酸結晶が溜まっていました。
けど、左足には尿酸結晶は一切、たまっていません!
・・・なんてことは、有り得ないでしょう。
右足に痛風発作が出たということは、
左足にも尿酸結晶は溜まっているハズ。
ということは、いずれ、左足にも痛風発作が出る、
ということを意味します。
「痛風発作 再発」ってヤツです。
まあ、いずれにしても、
痛風発作が出たら、ロキソニンを飲む、飲まない、
ってのは、あくまで痛風発作の対症療法であって、
根本的な対策とは、できるだけ尿酸結晶をためないようにする、
すなわち、尿酸値をできるだけ下げるようにする、
ということなんですけどね。
痛風の場合、体質・遺伝などの先天的な要素が大きいので、
なかなか、そう簡単に尿酸値は下がってくれませんが。