2025年7月9日水曜日

痛風の人は夏には麦茶

痛風の人は水を多く飲め、と言われていますけど、

どうせ飲むなら、特に夏場は「麦茶」がいいです。

 

汗を多くかく夏は、水分とともに

塩分・ミネラルも失われますが、

麦茶にはミネラルも含まれているので、ということ。

 

本当は夏場は塩を舐めたりするのもいいのですが、

世の中、塩分控えめの風潮ですから、塩を舐める人は

あまりいないでしょう。

 

むしろ、いかにして、塩分を摂らないようにするかを

腐心している、みたいな。

まあ、何ごとも程度ものですが・・・

 

高尿酸血症の人(尿酸値 7.0mg/dl以上)が

長年、痛風を患っていると、足などに尿酸が結晶化して、

ときどき痛風発作が起こっているうちは

まだいいのですが、何十年と罹病しているうちに

腎機能が低下してくる傾向があります。

 

つまり、少しずつ、腎臓にも尿酸結晶が知らないうちに

沈着してくる、ということです。

怖いですね。

 

これが腎機能障害の第一歩・・というところなのですが、

腎機能が少しずつ低下してくると、腎臓機能と血圧は

連動性があって、腎機能低下が原因で

「高血圧」になってくるのです。

 

高血圧・・といえば、世の中、

塩分控えましょう、脳卒中を予防しましょう、

心筋梗塞にならないように・・の大合唱なので、

積極的に塩分を摂る人なんか、皆無でしょう。

 

でもね。

本当は腎臓には塩分が必要なのです。

腎臓は塩分が不足すると血液中から、

再吸収を何度も繰り返すため、

腎臓が疲弊してしまうのですよ。

 

ちなみに、塩がどれだけ体に必要かというと、

江戸時代の罪人は刑務所(?)で

全く塩を与えられませんでした。

 

まあ、塩が貴重品ってこともあったんでしょうけど、

塩を与えられなかった罪人は、

体力も気力も落ちてヘナヘナになってしまい、

脱走して逃げようという気力すら、

なくなってしまったのだそうです。

 

現代の場合は、昔のような粗食ではなく、

外食してもソースや醤油がたくさんかかっていて、

たしかに油断していると、

塩分過剰になってしまうかもしれませんね。

 

でも、決して塩は「悪」ではないので。

むしろ、絶対的に「必要」なものなので。

 

あ、それから、

テレビで天気予報を見ても、毎日のように、

「熱中症に気をつけましょう。小まめに水分を摂りましょう」

とか言い続けていますけど。

 

痛風の本を読んでも、毎日、水を2リットル以上飲みましょう、

とか書いてありますけど。

 

水は、ね。

あまり摂りすぎると・・・

腎臓に負担がかかるし、体液が薄まるのですよ。

 

なんで、水を多く飲んだほうが良い、

と言われるのかというと、尿酸は

大半が尿に溶けて、尿と共に体外に排泄されるものなので、

たくさん尿を出すには・・・つまり、

トイレに行く回数を増やすには、

水を多く飲みましょう、という発想なんです。

 

もし、ホントにね。

水を毎日、2リットル以上飲み続けて、

体の調子が良くなったのなら、

その人は、それを続けたらいいと思います。

その人の体調、環境では適量だったのでしょう。

 

でも、水の飲みすぎで気分が悪くなったり、

お腹を壊したり、体調が悪くなってしまったら?

 

それは、即、水の飲む量を減らすべきです。

 

どういうこと?

 

たとえば、一日中、配送配達の仕事とか、農作業とか、

現場での工事とか。

カンカン照りの中、汗だくになって、

力いっぱい働いている人と。

 

事務職とかクリエイティブな仕事とか、

いわゆるデスクワークの人。

 

当然、1日にかく汗の量が天地の差ほど違うでしょう?

 

(デスクワークの人が力一杯働いていない、

という意味じゃないですよ)

 

結局、どれだけ汗で水分が失われるか、

どれだけ水分補給を必要とするか?

 

個人差があり、

職業などの環境によっても大きく違うわけです。

 

なのに、痛風なら、全員、

1日に2リットルの水を飲みましょう、

と言われるのです。

 

それ、おかしいと思いませんか?

 

水の飲みすぎは、腎臓に負担をかけるし、

体(の内部)を冷やしますし、体液を薄めます。

 

夏場は確かに水分は多めに飲むべきですが、

水を見るのも嫌になるほど、気分を悪くするほど

飲み続けるべきではないと思います。

 

それから、東洋医学では胃は「鼻」と密接な関係がある、

と考えられているので、胃の調子が悪くなってくると、

鼻がつまったり、鼻水が出たりします。

 

鼻水が出る・・というのは、過剰な水分を体外に排出する、

という働きもあります。

つまり、水分を摂りすぎている、ということ。

 

こんなことを知っていても何の役にも立ちませんが、

内臓の不調、負担はちょっとした体の変調として

体の表面に具現してきます。

 

夏場は痛風発作が起こりやすいだけでなく、

暑いし水を飲みすぎたりして

体調を崩しやすい季節なので、

生まれつき胃腸が丈夫だから(痛風体質)

といって油断しないで、

体に気をつけるように お過ごしください。