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● 痛風連続発作
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痛風発作が1回目だとか、痛風発作が2回目だとか言われても、
痛風初期症状の人にはピンとこないかもしれませんが、
長年、痛風に苦しんでいると、痛風発作がやっと治まった・・
と思ったら、終息した途端に
次の痛風発作が発症したりすることもあるのです。
油断なりません。
ようやく歩けるようになったかな、と思ったら、
容赦なく、また、次の痛風発作が。
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★ 痛風 再発
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痛風 (通風じゃありません。つうふう=痛風)発作は、
なぜ、すぐに再発するの?
そもそも、痛風というのは、
尿酸値 7.0mg/dl以上の状態が長く続いていて、
(尿酸値 7.0mg/dl以上で、血液中の尿酸が溶けなくなるので)
尿酸が結晶化してしまい、体のあちこちの関節などに
沈着し始めるのです。
体のドコに尿酸結晶が沈着しても不思議じゃないのですが、
体の比較的、体温の低い部位、冷たい関節や腱・筋(すじ)などに
結晶化した尿酸は蓄積しやすいです。
つまり、心臓から遠い、足の関節などに多いわけですね。
痛風の人は低体温の人も多いようですし。
(体温37度未満になると、尿酸は溶けにくくなります)
ついでにいうと、左足に痛風発作が多発するのは、
人間の体の右側には肝臓があって、血液が右半身に(比較的)
多く集まるから、です。
血液は筋肉(動かすことによって発熱)によって
温められて循環しますので、
多くの血液が流れる、集まるところは温かいのです。
ってことは、体の左半身は右に比べて冷えやすい、と。
で、なんで、痛風発作は再発するのか?
→体内に、たくさん尿酸結晶が溜まっているまま、だから。
痛風発作というのは、痛いですし、患部は腫れますし、
腫れあがったところを触ってみると、熱を帯びて熱いです。
腫れている患部の内部では、この発熱によって、
そこに溜まっている尿酸結晶を溶かそうとする働きがあります。
つまり、痛風になってからの年月が長く、体内に尿酸結晶の量が
多い人ほど、痛風発作が長びく傾向があります。
溶かさなゃならない尿酸結晶が多いってこと。
今は、
ロキソニンやボルタレンなどの痛み止めの薬(消炎鎮痛薬)や、
冷湿布(経皮吸収型鎮痛消炎剤)などもありますので、
痛風発作の激痛を緩和してくれて本当にありがたいのですが、
痛風発作の発熱、炎症を抑えて痛みを和らげるわけですから、
患部の尿酸結晶がまだ溶けていないのにも関わらず、
痛風発作を強制終了させるのです。
まあ、尿酸の結晶を溶かそうとしている痛風発作の発熱に、
冷や水をぶっかけて、強引に鎮火させるようなものです。
で、痛風発作はいったん、終息しますが、
体内で くすぶる尿酸結晶は強制終了されたおかげで
溶けきれていないので、近いうちに再発するのです。
これが、痛風再発のしくみ。
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★ 痛風の痛み二回目はすぐにくる
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一度、おさまった痛風発作が再発するとき、
2回目の痛風発作は、すぐに来る・・・のかは、
個人差があるので、なんともいえませんが、
まあ・・すぐに来る場合が多いかも。
すぐ、って言っても「数日後」とかね。
「数週間後」の場合もありますし。
でも、実感として、「すぐ」に来る、というイメージは
あるかもしれません。
なんで、「すぐ」に来るかは、
痛風発作が“やり残した仕事”の続きをやるために来るのです。
つまり、薬のチカラで抑え込んだ痛風発作では、
尿酸結晶があまり溶けていない、要するに
「溶かすハズの予定量」をこなせていないので、
また、再度、痛風発作を起こして、
仕事(尿酸結晶を溶かそうとする)の続きを始める、
ってことです。
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★ 痛風発作 一回目より二回目のほうが痛くない?
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間隔は空くにしろ、連続で起こる痛風発作は、
1回目よりも2回目のほうが痛みの度合いは軽いです。
つまり、2回目の方が痛くないです。
ついでにいうと、3回目がある場合は、
3回目の痛風発作は、さらに痛くないです。
これは前回の痛風発作で、ある程度、
尿酸結晶が溶けて小さくなっているから。
で・・
次回の痛風発作は、小さな痛風発作、
軽い痛風発作で充分、尿酸結晶は溶かせるわけです。
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★ 痛風 痛み移動
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痛風発作の痛みは、次から次へと、いっけん、
痛みが移動しているように思える場合があります。
(痛風初期症状の人は、関係なし)
でもね。
別に移動しているわけじゃないのですよ。
そう、見えるだけ、です。
尿酸結晶は、血液中に溶けきれなくなった尿酸が
結晶化して沈着するものなので、体のどこに
溜まっても、おかしくないのです。
いま、痛風発作が出ているのが、
左足の親指の付け根の関節だとすると、
左足の甲、とか、左足の足首(くるぶし)とか、
アキレス腱とかには、全く溜まっていない・・
という方がおかしいです。
どこも、今、痛風発作が出ている箇所と
同じように尿酸結晶が溜まっているのですよ。
今のところ、その場所には痛風発作が出ていないだけで。
でも、人間の体は
同時多発痛風発作(そんな言葉ないですが)には、
ならないようになっているのです。
稀に、二箇所くらいなら、同時に痛風発作が出ることも
なくもないですが、滅多にないです。
なんでか、と言われましても・・
人間の体は、そうなっているのですよ。
同時に、30箇所くらい痛風発作が併発したら、
痛みのあまり発狂してしまうからかも、しれませんね。
で・・・
一箇所の痛風発作が、ある程度、
尿酸結晶が溶けて小さくなったら、
その近辺にある、違う箇所に痛風発作が出て、
また、そこはそこで、腫れて痛んで発熱して、
尿酸結晶を溶かして小さくさせよう、とするわけです。
それが、その一連の動きが「痛風 痛み 移動」のように
見えるわけで。