2025年5月1日木曜日

痛風発作 一回目より二回目のほうが痛くない

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● 痛風連続発作

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痛風発作が1回目だとか、痛風発作が2回目だとか言われても、

痛風初期症状の人にはピンとこないかもしれませんが、

長年、痛風に苦しんでいると、痛風発作がやっと治まった・・

と思ったら、終息した途端に

次の痛風発作が発症したりすることもあるのです。


油断なりません。


ようやく歩けるようになったかな、と思ったら、

容赦なく、また、次の痛風発作が。


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★ 痛風 再発

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痛風 (通風じゃありません。つうふう=痛風)発作は、

なぜ、すぐに再発するの?


そもそも、痛風というのは、

尿酸値 7.0mg/dl以上の状態が長く続いていて、

(尿酸値 7.0mg/dl以上で、血液中の尿酸が溶けなくなるので)

尿酸が結晶化してしまい、体のあちこちの関節などに

沈着し始めるのです。


体のドコに尿酸結晶が沈着しても不思議じゃないのですが、

体の比較的、体温の低い部位、冷たい関節や腱・筋(すじ)などに

結晶化した尿酸は蓄積しやすいです。


つまり、心臓から遠い、足の関節などに多いわけですね。

痛風の人は低体温の人も多いようですし。

(体温37度未満になると、尿酸は溶けにくくなります)


ついでにいうと、左足に痛風発作が多発するのは、

人間の体の右側には肝臓があって、血液が右半身に(比較的)

多く集まるから、です。


血液は筋肉(動かすことによって発熱)によって

温められて循環しますので、

多くの血液が流れる、集まるところは温かいのです。

ってことは、体の左半身は右に比べて冷えやすい、と。


で、なんで、痛風発作は再発するのか?

→体内に、たくさん尿酸結晶が溜まっているまま、だから。


痛風発作というのは、痛いですし、患部は腫れますし、

腫れあがったところを触ってみると、熱を帯びて熱いです。


腫れている患部の内部では、この発熱によって、

そこに溜まっている尿酸結晶を溶かそうとする働きがあります。


つまり、痛風になってからの年月が長く、体内に尿酸結晶の量が

多い人ほど、痛風発作が長びく傾向があります。

溶かさなゃならない尿酸結晶が多いってこと。


今は、

ロキソニンやボルタレンなどの痛み止めの薬(消炎鎮痛薬)や、

冷湿布(経皮吸収型鎮痛消炎剤)などもありますので、

痛風発作の激痛を緩和してくれて本当にありがたいのですが、

痛風発作の発熱、炎症を抑えて痛みを和らげるわけですから、

患部の尿酸結晶がまだ溶けていないのにも関わらず、

痛風発作を強制終了させるのです。


まあ、尿酸の結晶を溶かそうとしている痛風発作の発熱に、

冷や水をぶっかけて、強引に鎮火させるようなものです。


で、痛風発作はいったん、終息しますが、

体内で くすぶる尿酸結晶は強制終了されたおかげで

溶けきれていないので、近いうちに再発するのです。


これが、痛風再発のしくみ。


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★ 痛風の痛み二回目はすぐにくる

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一度、おさまった痛風発作が再発するとき、

2回目の痛風発作は、すぐに来る・・・のかは、

個人差があるので、なんともいえませんが、

まあ・・すぐに来る場合が多いかも。


すぐ、って言っても「数日後」とかね。

「数週間後」の場合もありますし。


でも、実感として、「すぐ」に来る、というイメージは

あるかもしれません。


なんで、「すぐ」に来るかは、

痛風発作が“やり残した仕事”の続きをやるために来るのです。


つまり、薬のチカラで抑え込んだ痛風発作では、

尿酸結晶があまり溶けていない、要するに

「溶かすハズの予定量」をこなせていないので、

また、再度、痛風発作を起こして、

仕事(尿酸結晶を溶かそうとする)の続きを始める、

ってことです。


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★ 痛風発作 一回目より二回目のほうが痛くない?

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間隔は空くにしろ、連続で起こる痛風発作は、

1回目よりも2回目のほうが痛みの度合いは軽いです。

つまり、2回目の方が痛くないです。


ついでにいうと、3回目がある場合は、

3回目の痛風発作は、さらに痛くないです。


これは前回の痛風発作で、ある程度、

尿酸結晶が溶けて小さくなっているから。


で・・

次回の痛風発作は、小さな痛風発作、

軽い痛風発作で充分、尿酸結晶は溶かせるわけです。


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★ 痛風 痛み移動

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痛風発作の痛みは、次から次へと、いっけん、

痛みが移動しているように思える場合があります。

(痛風初期症状の人は、関係なし)


でもね。

別に移動しているわけじゃないのですよ。

そう、見えるだけ、です。


尿酸結晶は、血液中に溶けきれなくなった尿酸が

結晶化して沈着するものなので、体のどこに

溜まっても、おかしくないのです。


いま、痛風発作が出ているのが、

左足の親指の付け根の関節だとすると、

左足の甲、とか、左足の足首(くるぶし)とか、

アキレス腱とかには、全く溜まっていない・・

という方がおかしいです。


どこも、今、痛風発作が出ている箇所と

同じように尿酸結晶が溜まっているのですよ。

今のところ、その場所には痛風発作が出ていないだけで。


でも、人間の体は

同時多発痛風発作(そんな言葉ないですが)には、

ならないようになっているのです。


稀に、二箇所くらいなら、同時に痛風発作が出ることも

なくもないですが、滅多にないです。


なんでか、と言われましても・・

人間の体は、そうなっているのですよ。


同時に、30箇所くらい痛風発作が併発したら、

痛みのあまり発狂してしまうからかも、しれませんね。


で・・・

一箇所の痛風発作が、ある程度、

尿酸結晶が溶けて小さくなったら、

その近辺にある、違う箇所に痛風発作が出て、

また、そこはそこで、腫れて痛んで発熱して、

尿酸結晶を溶かして小さくさせよう、とするわけです。


それが、その一連の動きが「痛風 痛み 移動」のように

見えるわけで。