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● 尿酸値 7
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尿酸値 7.0mg/dl以下でも痛風になるのか
→ なりません。
ただ、痛風になるのか、ではなく、
痛風発作が出るのか、という意味なら、
尿酸値 7.0mg/dl未満でも充分、
痛風発作は起こる可能性はあります。
尿酸値 7.0mg/dl以上の状態が長く続く症状を
「高尿酸血症」と呼ばれています。
その高尿酸血症の人が痛風発作を発症させてしまうと、
その人は「痛風」ということになります。
ですから、尿酸値 7.0mg/dl未満の人は
「痛風」じゃないのです。
まあ、言葉の定義上の問題ですけどね。
で。
尿酸値 7.0mg/dl未満なのに、なぜ、痛風発作が出るのか?
普通ね。
尿酸値 7.0mg/dl未満なら、出ないはずでしょう?
なんで、痛風発作が?
尿酸値 7.0mg/dl未満でしたら、
血液中の尿酸は結晶化せずに溶けますから、
関節などに尿酸結晶が蓄積していくことはないのです。
ということは→「痛風発作になる可能性は無い」
じゃあ、なんで痛風発作が出るの?
そういう人はね。
以前、尿酸値が高かった人です。
尿酸値 7.0mg/dl以上だった時期が
長く続いていた可能性が高いです。
で。
尿酸値を下げる薬
(尿酸降下薬、フェブリク・ザイロリックなど)
で尿酸値を下げた。
現在の尿酸値は、尿酸値 7.0mg/dl以下になった。
なのに!
なのに、痛風発作が出た!
今の尿酸値は、 7.0mg/dl未満なのに、なんで!?
・・・と思うかもしれませんが、
尿酸値 7.0mg/dl未満になる以前に、
「尿酸値 7.0mg/dl以上だった時代が
少なからず (たぶん、長期間) あった」ということ。
その、尿酸値 7.0mg/dl以上だった時期に
じわじわと体内に尿酸結晶が関節などに蓄積していた、と。
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★ 尿酸値が高いと
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で、現在は、尿酸降下薬の効果などで
尿酸値 7.0mg/dl未満になったものの、依然として
その蓄積したままの尿酸結晶が体内にある状態なので、
痛風発作は、一発触発というわけです。
なんかのキッカケで、
痛風発作が発症する可能性は大アリなのです。
だって、体内に尿酸結晶が溜まっているから。
さらに急激な尿酸値の変動は痛風発作を誘発しますから、
尿酸値 7.0mg/dl未満だったとしても、以前に
尿酸値が高い時期が続いていたのならば、
痛風発作が起こっても何も不思議はない、ということです。
[まとめ]
痛風発作が起こるかどうかは、
現在の尿酸値に関わらず(現状が、尿酸値 7.0mg/dl未満でも)、
過去に尿酸値が高い(7.0mg/dl以上)時期が長期に継続していると、
痛風発作が発症する可能性は非常に高くなります。
尿酸値の数値が痛風発作のバロメーターなのではなく、
(目安には なりますが)
体内にどれだけ尿酸結晶が蓄積しているか、
というほうが問題。
また、急変というか、尿酸値は急激に上がっても、
急速に下がっても、
尿酸値の変動する数値が大きければ大きいほど、
痛風発作が起こりやすくなります。
フェブリクなどの尿酸値降下薬を飲み始めると、
最初は少量からスタートして、様子を見ながら、
徐々に増量していくのは、そのためです。