2025年5月1日木曜日

尿酸値 7以下でも痛風になる

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● 尿酸値 7

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尿酸値 7.0mg/dl以下でも痛風になるのか

 → なりません。


ただ、痛風になるのか、ではなく、

痛風発作が出るのか、という意味なら、

尿酸値 7.0mg/dl未満でも充分、

痛風発作は起こる可能性はあります。


尿酸値 7.0mg/dl以上の状態が長く続く症状を

「高尿酸血症」と呼ばれています。


その高尿酸血症の人が痛風発作を発症させてしまうと、

その人は「痛風」ということになります。

ですから、尿酸値 7.0mg/dl未満の人は

「痛風」じゃないのです。

まあ、言葉の定義上の問題ですけどね。


で。

尿酸値 7.0mg/dl未満なのに、なぜ、痛風発作が出るのか?


普通ね。

尿酸値 7.0mg/dl未満なら、出ないはずでしょう?

なんで、痛風発作が?


尿酸値 7.0mg/dl未満でしたら、

血液中の尿酸は結晶化せずに溶けますから、

関節などに尿酸結晶が蓄積していくことはないのです。

ということは→「痛風発作になる可能性は無い」


じゃあ、なんで痛風発作が出るの?


そういう人はね。

以前、尿酸値が高かった人です。


尿酸値 7.0mg/dl以上だった時期が

長く続いていた可能性が高いです。


で。

尿酸値を下げる薬

(尿酸降下薬、フェブリク・ザイロリックなど)

で尿酸値を下げた。

現在の尿酸値は、尿酸値 7.0mg/dl以下になった。


なのに!


なのに、痛風発作が出た!

今の尿酸値は、 7.0mg/dl未満なのに、なんで!?


・・・と思うかもしれませんが、

尿酸値 7.0mg/dl未満になる以前に、

「尿酸値 7.0mg/dl以上だった時代が

少なからず (たぶん、長期間) あった」ということ。

その、尿酸値 7.0mg/dl以上だった時期に

じわじわと体内に尿酸結晶が関節などに蓄積していた、と。


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★ 尿酸値が高いと

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で、現在は、尿酸降下薬の効果などで

尿酸値 7.0mg/dl未満になったものの、依然として

その蓄積したままの尿酸結晶が体内にある状態なので、

痛風発作は、一発触発というわけです。


なんかのキッカケで、

痛風発作が発症する可能性は大アリなのです。

だって、体内に尿酸結晶が溜まっているから。


さらに急激な尿酸値の変動は痛風発作を誘発しますから、

尿酸値 7.0mg/dl未満だったとしても、以前に

尿酸値が高い時期が続いていたのならば、

痛風発作が起こっても何も不思議はない、ということです。



[まとめ]

痛風発作が起こるかどうかは、

現在の尿酸値に関わらず(現状が、尿酸値 7.0mg/dl未満でも)、

過去に尿酸値が高い(7.0mg/dl以上)時期が長期に継続していると、

痛風発作が発症する可能性は非常に高くなります。


尿酸値の数値が痛風発作のバロメーターなのではなく、

(目安には なりますが)

体内にどれだけ尿酸結晶が蓄積しているか、

というほうが問題。


また、急変というか、尿酸値は急激に上がっても、

急速に下がっても、

尿酸値の変動する数値が大きければ大きいほど、

痛風発作が起こりやすくなります。


フェブリクなどの尿酸値降下薬を飲み始めると、

最初は少量からスタートして、様子を見ながら、

徐々に増量していくのは、そのためです。