痛風は尿酸値が高い人がなるものです。
あの激痛の発作はある日突然
襲いかかることが多いのですが、
実際には急に痛風に関わるわけではありません。
尿酸値が高い状態を高尿酸血症といいますが、
それがある程度の期間続いた後に
痛風の症状が出てくるのです。
激痛に襲われる前に尿酸値が
高い状態が続いていたことに気づかなかったか、
気づいていたけれども見て見ぬフリをしていた、
ということになるんですね。
耳が痛い話です。
痛風対策では、尿酸の原料となるプリン体が
多く含まれている食品を
なるべく摂取しない方がよい、とよく言われます。
もっとも悪役扱いされているのがビール。
痛風はお酒が好きな人の宿命みたいな言われ方もしますが、
むざむざ宿命に殉ずる必要もないわけで、
焼酎やウイスキー、ブランデーといった
同じアルコール飲料でもできるだけ
プリン体の含有量が少ないものを摂取することで
尿酸値をコントロールしやすい環境を
作っていくことができます。
他にもレバーや大豆製品など、世間一般では
健康に良いといわれている食品の中にも
プリン体を多く含んでいるものがたくさんあるので
痛風の人は世間の健康食品ブームとは
ちょっと違った観点から食生活の改善を
行っていく必要があるわけなんですよね。
ただこうした食生活の対策はよく言われますが、
そもそも自分の尿酸値を把握できている人が
どれだけいるでしょうか?
いくら食生活で尿酸値のコントロールを目指しても
その成果がわからないのでは
あまり意味がないように思えます。
実際のところ、日々痛風対策を行っていく中で
「本当に成果が出ているのかな?」と
疑問に思うことがあるかもしれません。
血糖値や血圧、体脂肪率などとは異なり、
日々の生活の中で手軽に
チェックできる数値ではないだけに厄介なんです。
世間一般では尿酸値を調べる方法は
2種類あると言います。
まず医療機関で検査を受ける方法。
急に痛風の発作に襲われた場合には
ここが一番の選択肢となるでしょう。
実際には病院ですよね。
もうひとつの方法は健康診断。
職場の健康診断でチェックするのが
一番手っ取り早い方法かもしれません。
仕事を休む必要もなければ忙しい合間を縫って
病院にいく必要もありませんから。
ただ年に1回くらいしか行われないので
尿酸値の推移を確認したい場合には適しません。
そんな中、3番目の方法として指摘されることが多いのが
献血です。
献血を行ったことがある人なら分かると思いますが、
ただ血を採取するだけでなく
血液に関するデータを調べることが出来ます。
血中のコレステロール値などですね。
なので尿酸値も知ることができるのではないか、
考える人も多いようです。
ただ結論から言えばこれは誤り、
残念ながら現在の段階では
献血で尿酸値を調べることは出来ません。
期待している人は注意した上で
献血を受けるかどうかを決めるようにしましょう。
献血は善意による人助けなので、
健康チェックに利用するのはどうかと思いますが、
それは建前であって、なんらかのご褒美が欲しいです。
え?
期待するほうが、間違っている?