2022年4月20日水曜日

クエン酸と痛風とウラリット

痛風の大きな原因は尿酸という物質です。

尿酸は、体内でプリン体という物質が燃焼して

エネルギーに変換される際に生じる物質で、

体内の燃えかすのようなイメージです。


体内で尿酸が多く生じると

蓄積されていく事になりますが、

体内の尿酸の量を表す尿酸値という値があります。

尿酸値が高くなると痛風になる可能性も高くなるため、

まだ症状が起こっていない方は

早めの対策を行う必要があります。


尿酸値を低下させる薬に

ウラリットという薬があります。

痛風の症状改善のための薬として

病院で医師から処方される薬で、

成分はクエン酸カリウムやクエン酸ナトリウム

という成分が含まれています。

尿酸は尿に溶け込んで体外に排出されますが、

尿のPHという値によって

その排出のしやすさに変化が出てきます。

PHは液体の酸性とアルカリ性の度合いを測る値で、

1から14までの値を取り、

14に近い方がアルカリ性となります。


尿が酸性になっていると尿酸は結晶を作りやすくなり、

尿路結石という症状を引き起こす可能性が出てきます。

これは尿道や血管などを通って尿酸が排出される際に、

結晶が大きくなって小さな石のような物を形成する事で、

尿酸が排出されにくくなり

体内にたまってしまう事になります。

尿酸をスムーズに排出するにはこの状態を防ぐ事が大切で、

そのために尿をアルカリ性にしておく必要があるのです。

そのために有効なのがクエン酸です。


クエン酸は尿に溶ける事でアルカリ性を保ちます。

尿がアルカリ性になる事で

尿酸も結晶を作らずに体外に出ていきやすくなるため、

痛風に効果があります。

痛風の症状が出ている方の多くは尿が酸性となっているため、

こうした薬を処方して治療をしていく事になります。

尿酸値は7.0mg/mlという値が基準値となっており、

この値を下回るまで薬を服用していきます。


また、現在痛風の症状がまだ出ていないけれど

予防をしていきたいという方は、

ウラリットは飲む必要はありませんが、

クエン酸を生活に取り入れていくのはお勧めの予防方法です。

クエン酸は痛風だけでなく、

さまざまな病気の予防に役立つ成分として注目もされており、

たくさんの商品が市販されています。

ドリンクやサプリメントなどが

スーパーやドラッグストアに行くと並んでいるため、

取り入れやすそうなものを選んで飲んでいくと良いでしょう。


ウラリットを現在医師から処方されている方は、

なるべく早く治したいからといって

1日にたくさん飲むのではなく、

必ず量を守って服用していきましょう。

また、市販のクエン酸が含まれた

ドリンクなどで予防をしていく方は

その効果が現れてくるのに

一定の期間が必要な事も多いので、

即効性が見られないからと飲むのを止めるのではなく、

継続する事で効果が出てくるものだという事を

頭に入れておくと続けやすくなります。

痛風の痛みは非常に大きいので、

まだ本格的な症状が出ていない方は、

早めの対策を行って尿酸値を下げていきましょう。