痛風の治療にはクエン酸が効果的です。
痛風の大きな原因となっているのが
尿酸という物質です。
体内に尿酸が増えると、尿酸は
体の膝や足の指、肘などの関節のある部分に
たまりやすくなります。
関節には軟骨がありますが、
関節に多くたまった尿酸は結晶を作り
軟骨に沈着を起こします。
沈着を起こると軟骨はダメージが加えられ、
損傷する事があります。
これが痛風の痛みの原因となっています。
非常に強い痛みを伴い、
痛風発作という特有の呼ばれ方をします。
体内の尿酸の量は尿酸値という値で測定されています。
お仕事などで定期的に健康診断がある方は、
健康診断の結果にこの尿酸値も表示されています。
尿酸値は7.0mg/mlという量が基準値となっており、
この値を超えると痛風になるリスクが高まります。
常にこの値以下に抑えて正常な状態に保つ事が、
痛風予防や治療のためには大切なポイントになります。
また、尿酸値はゼロにはならず、
低すぎると逆に別の症状を引き起こす可能性があるため、
高すぎない適度な値を保っておくのが大切です。
この尿酸値の改善に役立つのがクエン酸です。
クエン酸には尿酸をスムーズに排出する働きがあります。
そのため尿酸値を低下させることに繋がり、結果として
痛風の予防や治療に繋がる事になります。
痛風の治療のために病院に行くと薬を処方してもらえますが、
場合によっては
クエン酸ナトリウムという成分のクエン酸が入った薬を
処方される事があります。
尿酸の排出促進のために処方される事が多いですが、
こうした事からもクエン酸が痛風治療のために
効果がある事が分かります。
クエン酸は尿をアルカリ性に保つ効果があります。
尿酸は尿に溶け込んで体外に排出されますが、
尿がアルカリ性となっている時によりスムーズに排出されます。
クエン酸を摂ると
常に尿を良い環境に保っておく事ができるため、
尿酸の排出がスムーズになります。
尿がアルカリ性になっているかはPHという値で測定されます。
PHは14までの数字を取り、
14に近いほどアルカリ性の度合いが高まります。
特にビールを多く飲む方は
痛風になりやすい事が分かっていますが、
これはビールにはプリン体という尿酸の元になる物質が
多く入っている事と、アルコールが
尿を酸性に傾けやすいという性質を持っている事によります。
ビールはプリン体の量の多さとアルコールの相乗効果で
痛風のリスクが高くなります。
ですが、ビールだけでなく
アルコール飲料全般に言えることですが、
飲み過ぎは痛風の可能性を高めてしまうため、
適度に休肝日を設けるなどして予防していきましょう。
既に痛風にかかってしまったという方も、
クエン酸を定期的に摂る事で治療に効果があります。
クエン酸は
体外に流れ出ていきやすい性質を持っているため、
1日のうちで数回に分けて摂っていくと良いでしょう。
クエン酸が含まれているものは多くあり、
食材ではレモンや梅干しなどがあり、その他にも
サプリメントやクエン酸の入ったドリンクなども
市販されています。
自分に合う形で痛風対策を行っていきましょう。