つらい痛みを伴う痛風の発作ですが、
その原因は尿酸という物質にあります。
体内に蓄積した尿酸が関節で結晶を作り、
沈着する事で痛風は起こります。
尿酸の関節への沈着は通常の健康な状態では
起こりにくいですが、体内の尿酸の量が多くなると
その可能性が高くなります。
体内の尿酸の量は尿酸値という値が設けられており、
健康な状態では7.0mg/mlという量を
下回る値となっています。
この数字は男女とも共通となる値となっています。
尿酸値が高くなった場合にはその値を低下させ、
正常な水準の値に戻す事が必要となりますが、
そのためにできる事は大きく分けて二つです。
体内で作られる尿酸の量を抑えるか、今、
体内に存在している尿酸を
なるべくスムーズに排出できるようにするという
ふた通りです。
体内で作られる尿酸を抑えるためには、
尿酸の元となるプリン体を
多く含んでいる食べ物を控えると、
生成を抑える事ができます。
ビールは特にプリン体が多く含まれているので、
日常的に飲んでいるという方は
量を減らすようにしていきましょう。
また、合わせて食べる事が多いレバーや白子などにも
多く含まれています。
もうひとつの尿酸の排出をスムーズにしていくためには、
尿酸の排出促進効果のある食品などを摂るのが良いです。
比較的手軽に取り入れやすいものとして、
まずは重曹があります。
重曹はスーパーなどで購入する事ができますが、
尿をアルカリ性に保つ働きがあり、
この働きが尿酸の排出を促進してくれます。
尿酸は尿に溶け込んで体外に排出されますが、
酸性よりもアルカリ性になっている時に
排出されやすくなります。
目安としてはコップ一杯の水に重曹を
小さじ半分程度溶かして飲むのが適量です。
これを毎日続ける事で尿の酸性度合いを
アルカリ性にシフトさせる事ができます。
飲む回数としては1度か2度で良いので、
朝と夜などで分けて飲むのが良いと思います。
手軽にできて効果の高い方法です。
即効性がある訳ではなく継続する事で
尿の質が変化していくので、一定期間
継続する事を念頭に置いて飲んでいきましょう。
また、もうひとつ
尿酸排出促進効果のある成分としては
クエン酸があります。
クエン酸は健康に良いとされていて、
聞いた事がある方もいるかもしれませんが
痛風にも効果があり、
重曹と同じ作用を持っています。
クエン酸を飲む事で尿をアルカリ性に保ち、
排出が促進されます。
重曹は費用的に安価ですが、
クエン酸は尿酸を排出させやすくする以外にも
健康に良いさまざまな効果があるため、
より健康に気を使っていきたいという方は、
クエン酸を取り入れると良いでしょう。
クエン酸は病院に行くと、クエン酸ナトリウムという形で
痛風対策の薬として医師から処方される事もあります。
市販されているクエン酸と同じ
尿酸の排出促進を目的に処方されますが、
医薬品は合成化学物質なので体に
負担がかかりやすくなっています。
食用に加えられているクエン酸も痛風に効果があり、
体への負担は医薬品よりも軽いため、
自然な形で予防をしていきたいという方にはお勧めです。