アメリカでは
約830万人もの人が痛風で悩んでいるといいます。
痛風患者だけでも
日本なら都道府県の一つが成立してしまうだけの人数。
痛風を引き起こす原因として、
プリン体の存在が挙げられます。
動物性の食料品には多く含まれることがある成分です。
アメリカでは、肉料理などを食べる機会も多いので
痛風に罹患する患者が多いのではないでしょうか?
そこでアメリカでは、
痛風に関する研究が進められています。
その中で現在注目されているのが、
ブラックチェリーを含めた
チェリーを使った方法です。
ブラックチェリーには、
痛風に対する何らかの効果が期待できる
ということは古くから
アメリカでは報告されていました。
チェリーには、抗炎症作用があります。
痛風の症状として代表的なのは、とにかく激しい痛み。
激痛です。
なぜこれほどまでに激しい痛みを伴うのかというと、
尿酸が結晶化してしまって関節に溜まり
炎症を引き起こすからです。
そこでブラックチェリーの抗炎症作用に
今一度注目すると、炎症の症状を軽減することで、
痛風発作を発症してしまったとしても
痛みを軽減できる効果が期待できます。
また尿酸をとにかく排出して、
血中の尿酸値を正常に戻すことが
痛風治療では重要視されます。
ブラックチェリーには、
この尿酸値を低くする効果も期待されています。
尿酸値を低くして、尿酸の結晶化が起きないようにし、
痛風の発症リスクを軽減するわけです。
このような可能性に関しては、
すでにアメリカでは報告されていました。
しかし実際にブラックチェリーなどの
チェリー類を摂取することで、
具体的にどの程度痛風発作を減らせるのかについて
評価できる研究は一昔前まではありませんでした。
しかしここにきて、アメリカのリウマチ学会で
チェリーと痛風発作の相関関係に関するデータが
発表されました。
リウマチ学会の実験によると、
痛風患者を2つのグループに分けました。
そして2日間にわたって1つのグループには
チェリーを食べてもらいました。
そしてもう一方のグループには、一切チェリーを与えず
そのまま生活をしてもらいました。
その結果、チェリーを食べた患者の方が
何もしていなかった患者と比較して、
痛風発作を起こすリスクが35%も下がったということです。
尿酸値を下げるためにアロプリノールという
治療薬を使う場合もあるのですが、
同じリウマチ学会でアロプリノールとチェリーを
併用して摂取すれば、痛風の炎症は
75%抑えられるというデータも出ています。
このようにチェリー類と痛風には
一定の相関関係のある、と考えられているようです。