2021年12月22日水曜日

痛風発作 短期大量衝撃療法

 痛風の症状で特徴的なものに発作があります。

非常に強い痛みを伴う発作が起きるため、痛風特有のものとして、

痛風発作という呼ばれ方をしています。


痛風は関節に尿酸という物質が沈着を起こす事で生じますが、

薬によって関節のダメージを治す事は今の医学ではできません。

ですが発作を抑えたり痛みを抑える事で、今

生じているつらい症状を抑える事はできます。

薬によって発作を抑えるのは、治療ではなく対処療法という事は覚えておきましょう。


痛風発作には段階があり、まずは予感期という、初期症状の段階があります。

この時の痛みはまだ軽度で、少しむずかゆい感覚が足の指などにあったり、

膝に少し痛みが生じる事があります。

どの部位に出やすいかは個人差もありますが、比較的

膝や足は多くの方に症状が出やすい部分です。

この段階から医師に相談している方は、コルヒチンという効果的な薬があるため、

服用する事をお勧めします。

*(副作用も非常にキツイ薬なので、必ず医師の指導を受けてください。

 現在では使用を中止している病院もあるので)


次に痛風発作期という段階です。

これは本格的に痛みが始まる段階となります。

痛風発作と言われた時に一般的に指すのはこの段階となります。

薬なしでは激痛で、耐えられないくらい強い痛みと言う方もいるくらいの痛みがあります。

医師から処方された薬を使用方法を守って服用していきましょう。

中にはより強く効果を得るために、量を多くして飲む場合もあります。

薬を飲む事で、多くの方が耐えられるくらいの痛みには抑える事ができます。


最後に軽快期と寛解期です。これらは痛みが引いていく段階です。

激痛も段々と弱まっていき、軽快期に入り、

ほぼ症状としてはなくなった状態を寛解期と呼びます。

痛みを抑える薬もこの段階では必要無くなる事が多いですが、

痛風の原因となった尿酸は体内にまだ多く残っている事もあるため、

血液中の尿酸値を正常な値に戻すための薬は継続して飲む必要がある事もあります。


発作が起きた際に飲む薬としては、ステロイド系、非ステロイド系の鎮痛剤です。

医師に相談すると多くの場合どちらかを処方され、

決まった量を飲んでいく事で改善する事ができます。

痛みを抑えるだけでなく、同時に起こる炎症も抑えられる効果のある薬もあります。

基本的には決まった量を服用しますが、痛みが大きいときは、

より多い量を一度に服用する場合があります。

これは治療法の一つとして成り立っており、短期大量衝撃療法と呼ばれる事があります。


名前の通り、短期間に大量の薬を服用する事でより大きな効果を得るという方法です。

例えば朝昼夜で1錠ずつ飲むというのが通常の薬であれば、

それを2、3錠ずつを一度に飲んでいきます。

痛風の痛みを抑えるには、時にはこれくらいの量を医師から指示される場合があります。


ただし、やはり大量の薬を服用するのは体への負担も大きいため、

こちらも決まった量以上には飲まないようにしましょう。

痛風に効く薬はただでさえ効果が大きく、負担も大きいので、

服用方法は必ず守るようにしましょう。