痛風の薬は種類があり、それぞれに役割が異なります。
使用方法や量などを医師によく確認して、決まりを守って服用するようにしましょう。
まず、痛風の初期症状を抑える役割があるのがコルヒチンです。
痛風は本格的な症状が始まる前に、初期症状で関節などに軽度の痛みや炎症が生じます。
この初期症状を抑えるのがコルヒチンです。
初期症状にはとても効果があるため、この段階で医師に相談できると、
痛風も比較的スムーズに乗り切る事ができます。
次にインドメタシンという薬です。
非ステロイド系と呼ばれる鎮痛剤で、
痛風で本格的に症状が生じた際に発生する発作を抑える事ができます。
基本は量を守って服用しますが、患者さんによっては痛みに耐えきれない方もいるため、
量を増やして服用する事もあります。
発作により、痛みと炎症の大きく二つの症状が生じますが、
インドメタシンはこの両方に効果があります。
服用する事で何とか耐えられる痛みに抑えられます。
尿酸の排出を促進させるのに効果的な薬がブコロームという薬です。
痛風は体内に尿酸という物質が蓄積される事で生じます。
この尿酸を排出し、体内での値を正常値に戻す事が痛風の改善につながります。
ブコロームはカプセル状の薬になっており、飲む事で体内の尿酸が尿などを通じて
スムーズに排出されるようになります。
また、炎症を抑える働きもあるため、
発作の際の強い痛みも同時に抑えていく事ができます。
また同様に尿酸排出促進効果を持つ薬として、
プロペネシドなどの薬が用いられる事もあります。
もうひとつ、尿酸に関する薬として、尿酸を作る働きを抑える効果のある薬もあります。
アロプリノールという薬がその代表例です。
尿酸はプリン体という物質が元になっており、
プリン体が体内でエネルギーに変わるために燃焼する際に燃えかすとして生じる物質です。
薬を飲む事で、プリン体が燃焼しても尿酸を変形させて生じなくする効果があります。
他にもフェブキソスタット、トピロキソスタットなどの同様の効果を持つ薬があります。
また、痛風の際は尿が酸性になっている事が多いです。
こうした尿をアルカリ性にしていくために、
クエン酸ナトリウムやクエン酸カリウムが用いられます。
アルカリ性になると尿酸の排出効果も同時に高まり、
尿をアルカリ性にしながら体内の尿酸もスムーズに体外に出していく事ができます。
こうした薬が痛風の改善に用いられる薬です。
全てが処方される事もありますし、人によって症状は個人差があるため、
このうちの何種類かが組み合わされて処方される場合もあります。
薬によって痛風が改善した後も、痛風はまた再発する可能性がある病気です。
痛風は関節の軟骨にダメージを与えますが、そのダメージは薬では改善されないため
再発する恐れがあるのです。
尿酸を正常な値に保てば再発の可能性も低くなるため、薬で改善した後も気を抜かず、
生活習慣の改善などを頑張って行っていく事をお勧めします。