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◆ 腎臓摘出
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いや、そりゃあ、一つあるよりも二つある方がいいですよ。
腎臓ってのは、元々、左右に1個ずつ、
合計2個あるものですからね。
でも、一個になっても死には しませんよ、ということ。
絶望することなんか、何もないですよ、と。
腎臓は血液から尿を作ったり、また、血液を濾過したり、
塩分などを血液から再吸収したり、と
さまざまな重要な機能を持つ臓器。
何よりも重要なことを「肝心」といいますが、
旧字体では「肝腎」と書きましたからね。
肝臓と腎臓のことです。
それくらい、内臓の中で肝臓も腎臓も重要ってこと。
まあ、重要というと、心臓が止まったら死ぬわけなので、
心臓が一番重要なのかもしれませんが。
で、そんなことより、腎臓の話。
病気や事故など、何らかの事情で腎臓摘出してしまい、
二つあった腎臓を1つ失った場合。
また、生まれつき、1つしかない人もいるかもしれません。
普通に考えたら、臓器が半分になったのですから、
機能も半分になります。
つまり、いろいろな機能が衰えるというか、
半分の機能になってしまう、というか。
ところがね。
現実には、腎機能は半分には ならないのです。
これが、まあ、人体の神秘というか、
人間の凄いところというか・・・
腎臓が1個になるでしょ。
機能が半分になるでしょ。
これではイカン、と
体が発奮して、1個になってしまった腎機能が
パワーアップして、機能が1.5倍くらいになるのです。
すごいでしょ?
凄いですが、それでも
元々の2個ある状態には敵わないわけですけどね。
仮に、
「腎臓2個の状態→ 2」とすると・・
「腎臓1個の状態→ 1」ではなく
「腎臓1個の状態→(パワーアップで) 1.5」
・・・という感じ。
よく、視力を失った人が、
かわりに・・というか、聴覚が常人以上に発達する、とか
言うでしょ?
そりゃあ、目が見えたほうがいいに決まっていますが、
人間の体は失った機能を補う方向にベクトルが向く、
のだそうです。
ですので、腎臓が
もし、1個になったとしても、すぐに死んだりしませんし、
絶望することもありません。
そりゃあ、元々、2個あった腎臓ですから、
2個あったほうがいいに決まっていますが、
人生いろいろ、ですから。
長い人生の間には、色々、ありますから。
でも、腎臓を1個失ったから、といって
人生がオシマイになるわけでは、決して ありません。
これだけ科学や医学が進歩していても、
科学では説明しきれない現象が人間の体には
起こりうる、ということ。
それにね。
今は「iPS細胞による腎臓再生」の研究が進んでいますから。
腎臓というのは、他の臓器に比べて、
非常に複雑な構造なので、人工的な作成は不可能、
と数十年前から言われ続けてきましたが、それも
iPS細胞の登場で、夢物語では なくなりました。
っていうか、ほんの数年先には、本当に
iPS細胞での腎臓の実用化や、
ips細胞による腎臓移植の時代がやってきます。
もう、すぐそこまで
「iPS細胞での腎臓の再生医療の実用化」の時代が
来ているのですよ。
いや、しかし、本当に
腎臓のような立体的な臓器を再生が可能になるとは・・ねえ?
これは現代の奇跡ですよ。
腎臓病で苦しむ大勢の人が、今後は、
iPS細胞で救われることでしょう。
腎臓透析で日常生活に不自由を感じている、
たくさんの人々が、
ips細胞の研究で助けられることでしょう。
腎臓をすでに失ってしまった人にも、
iPS細胞から腎臓を作り出す技術があれば
状況は大きく(良い方向へ)変わることでしょう。
あと、何年後のことなのかは わかりませんが、
iPS細胞での腎臓の実用化は、もうすぐ やってきます。
ips細胞による再生医療のおかけで、
腎臓の機能低下や、腎臓を失ってしまった人には
まさに救世主。
長生きは するもの、ですね。
医学の進歩は、素晴らしいです。
絶望することなど、何もありません。