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◆ 痛風 薬をやめたら、元に戻る
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聞いた話。
とある奥さんの御主人が、痛風だそうで。
当然・・というか、奥さんの方は痛風じゃないので、
痛風のことも御主人の気持ちも、何もわからない。
で・・・
奥さんは、こんなことを言ったのだそうな。
「ウチの旦那は、なんと・・
もう20年も痛風の薬を飲み続けている。
20年も? おかしいんじゃないの、ウチの旦那」
・・・・・・・・・・。
わかってないなあ。
この場合の「痛風の薬」というのは、
尿酸値を下げる薬のことでしょう。
20年という月日から考えて、おそらく、
ザイロリック(アロプリノール)かもしれませんね。
そりゃあ、まあ、奥さんは自分が痛風じゃないなら、
痛風の苦しみも痛風発作がどれくらい痛いかも、
わからないでしょう。
薬といえば、風邪薬や抗生物質のように、
飲んで数日で症状が治まれば、もう飲むのを止めるのが
「“薬”というもの」というふうに思っているんでしょうね。
残念ながら、痛風というのは、
持って生まれた体質の要因が大きいので、
風邪のように数日で治ったりしないです。
っていうか、痛風の薬を飲んでも痛風は治りません。
は?
痛風の薬なのに、痛風が治らないなんて、どーゆーこと?
痛風の薬というのは、一般的な名称で、
ザイロリックやフェブリクのような尿酸降下薬は、
「尿酸生成抑制薬」なんです。
つまり、体内で尿酸を作りすぎないよう、
抑制する働きがある薬。
これによって、尿酸生成を阻害して、
大きく尿酸値が下がります。
・・・というわけで、一般的に
“痛風の薬”などと呼ばれていますが、
実は、単なる「尿酸値が下がるだけ」の薬なんです。
しかも、1錠飲めば、その効果は、
およそ半年間 持続・・・・
とかなら、嬉しいのですが、実は、毎日
飲まなければ、いつしか、尿酸値は
元の水準、もとの数値に戻ってしまうのです。
え~~
毎日、飲むの・・・
毎日、飲まなきゃいけない、と考えると、気持ちが
おっくうに なりがちですが、見方を変えると
「飲んでいる限り、尿酸値は低いまま」なのです。
前述の御主人は、そんなこと百も承知で、
尿酸値を下げる薬を、長年、飲み続けてきたのでしょう。
いちいち、細かいことを奥さんには
言わない御主人なのかもしれませんね。
こ~ゆー、奥さんには、少々、
教育する必要があるかもしれませんね。
○痛風は、遺伝など生まれつきの体質による要因が大きく、
世間一般に思われている「贅沢病」などではない。
○尿酸値を下げる薬は効果絶大だけど、
飲むのをやめてしまうと、すぐに
尿酸値は 元の高い数値に戻ってしまう。
○けど、尿酸値を下げる薬を飲んでいる限り、
尿酸値は低いまま。
○尿酸値を下げる薬を飲んでいるから、長年、
痛風発作が起こっていない。
○尿酸値を下げる薬のおかげで、痛風発作が起こらないので、
家族に心配や迷惑をかけずに済んでいて、
自分の足で歩けるので、仕事にも行けるから、
会社をクビにならずに済んで、
おかげで生活が安定して、家族が安心して生活していける。
・・・・・・こういうことをね。
ちょっと、奥さんに、
キョーイクをしなきゃいけないかもしれませんね。
教育的指導ですよ。
話せば、わかってくれますかね?