最近ではナチュラルクリーナーとしても浸透している重曹。
正式名は炭酸水素ナトリウムといいますが、
重炭酸ソーダの別名があることから
省略して このように呼ばれます。
ケーキをふっくらとさせるために加えるベーキングパウダーや、
クエン酸と混ぜると炭酸ガスが発生するので水と合わせれば
炭酸水を作ることもできます。
このように食用にもできるほど安全性が高いため、
幅広く使われているのです。
痛風の前段階とされる高尿酸血症の改善にも重曹がよい、
という説があります。
高尿酸血症は血液中に尿酸が過剰になる症状のことで、
痛風を誘発するとされています。
男性は特になりやすく、
動物性タンパク質やアルコール類をたくさん摂りすぎると
そのリスクは高まります。
この尿酸を尿中に効率的に排出するのに
クエン酸や重曹が有効であると言われているのですが、
100%正しいわけではありません。
たしかに クエン酸や重曹は
尿をアルカリ化する働きがありますが、
高尿酸血症の根本的な治療にはならないのです。
医師の診察を受けたり、食生活を見直す、
プリン体を多く含む食品を制限する、
適度な運動をする…など、尿酸が高くなる原因を見極め、
改善することが最優先です。
痛風の治療薬として
クエン酸ナトリウム(クエン酸と重曹を合わせたもの)が
処方されているのは事実ですが、あくまで
補助的なものと考えるべきでしょう。
とはいえ、
重曹を摂取するのは昔から行われていた予防法です。
クエン酸を豊富に含む柑橘類にかけて食べたり
(酸味や苦みを相殺してくれます)、
水に溶かして飲んだり、中には
そのまま舐める人もいたそうです。
適量は1日5g程度。
過剰に摂取すると 今度は
高ナトリウム血症つまり塩分過多になることもありますので、
注意しましょう。
重曹とクエン酸を手軽に摂取するのにおすすめなのが
「重曹クエン酸水」
いわゆる炭酸水です。
重曹とクエン酸をそれぞれ1gずついれたコップに
水200mlを注いでかき混ぜるだけ。
市販の炭酸水より低コストで作ることができます。
クエン酸の代わりにレモン汁大さじ1でもOKです。
ただし、重曹もクエン酸も、
「食用」もしくは「医薬品」と表示されているものを
使用してください。
特に 重曹は
掃除用として他の成分と混ぜて販売されていることがあるので
注意が必要です。
繰り返しになりますが、基本は生活習慣を見直し、
痛風の症状が表れているのであれば医師の診察を受けること。
クエン酸や重曹はサポート的なものであると心得ましょう。
炭酸水は美容の面からも最近注目されています。
糖分の含まれていないものなら水代わりに
飲んでみるのもよいでしょう。