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◆ iPS細胞 軟骨再生
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痛風は、ただの足が痛くなる病気、
と思っている人もいるかもしれませんが、
だんだん腎機能が低下してきたり、
尿路結石になったりして、とても怖い病気です。
何十年と経過しているうちに、痛風発作を頻繁に繰り返して、
関節が破壊されてしまうこともある、といいます。
怖いですよ・・ホント。
痛風発作というのは、よく使う関節、
(足の場合は)よく体重のかかる関節が
痛風発作になりやすい傾向があるので、
そこの関節が破壊されてしまうと、
歩行にも影響があります。
っていうか、かなり歩くのに支障が出ると思います。
さあ、そこで、転ばぬ先の杖というか、
「尿酸値を下げましょう」「生活習慣を改善しましょう」
となるのですが、実際に、もうすでに
関節が壊れてしまった人は、
どうすればいいのか?
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◇ 軟骨治療とiPS細胞
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別に痛風の治療、というわけじゃないのですが、
加齢やスポーツでの酷使のため、
軟骨が欠損している人のための、
「軟骨治療」というものがあるそうです。
これは・・他人の軟骨を持ってきたのでは
拒絶反応が起こったりするので、
自分の軟骨。
欠損していない、自分の軟骨を・・なんと、
欠損した部分に移植する、という力技。
この方法ですが、いっけん、
素晴らしい手法のように思えますが、
よく考えてみると「良い自分の軟骨を摂取する」
ということは、「良い自分の軟骨」が減ってしまう、
ということ。
まあ、その
「良い自分の軟骨」は「壊れた自分の軟骨」へ
穴埋めされるわけですから、
プラスマイナス0、と思うかもしれませんが、
人間の体は、そんなに簡単なものではないでしょう。
他に方法がないのなら、
それで歩けない人が歩けるようになるなら、
それはそれで、(現段階では)最高の方法なんでしょうが・・・
そこで、iPS細胞の登場です。
iPS細胞なら、患者の良い軟骨を摘出したりしません。
iPS細胞をたんぱく質を含んだ培地で培養して、
なんと、軟骨細胞を作り出す!
そして。
患者の壊れた関節の軟骨に移植。
すると、iPS細胞による軟骨は体に定着して、見事に可動。
違和感なく体重を支えて、歩けるようになるのだそうです。
軟骨再生!
すごいじゃないですか!?
まさに究極の再生医療です!
さらに、すごいことは、これは夢物語なんかじゃなくて、
iPS細胞研究所から、製造方法の使用権を
独占契約した会社があって、その会社が
「iPS細胞から作った軟骨」を製造・販売するのだ、とか。
膝の悪い人は、いったい世の中に、どれだけ
たくさんいることでしょう!
そして、どれだけの人が救われるのでしょう!
本当に素晴らしいですよね。
ついでに言うと、
痛風で関節が壊れてしまった人にも、iPS細胞の軟骨で
再生してもらいたいですね。
その前に「尿酸値下げろよ」とか言われそうですが。