痛風は、特に40歳以上の男性に
多く見られる関節炎の一種です。
しかし最近では痛風の発症年齢も
若年化が進んでいます。
中には20代前半で
痛風発作を発症する人も出てきています。
痛風にかかると、万力もしくはペンチで
足の親指をきりきりと締め付けられているような
感じがするといい、
我慢できない猛烈な痛みを感じるといいます。
痛風発作はある日突然襲ってきますので、
恐怖心もあります。
ただし痛風は日ごろの生活習慣を気にしていれば、
対策ができる病気です。
痛風発作がなぜ起きるかというと、
尿酸が体内に溜まってしまうからです。
尿酸はプリン体という物質を体内で
分解した時に生じる老廃物の一種です。
産生した尿酸は、尿や便によって
体外に排出されます。
通常は産生と排出のバランスがとれているので、
異常の尿酸がたまることはありません。
ところが暴飲暴食やストレスなど
生活習慣に問題があると、
尿酸が体内でどんどん作られてしまい、
排出のペースが追い付かなくなってしまいます。
そうすると血中の尿酸濃度が高まってしまうのです。
尿酸濃度が高まると、尿酸が結晶化します。
針のようなとがった形状に結晶化して、
関節に蓄積されます。
一定量結晶化した尿酸がたまってしまうと
炎症が起き、猛烈な痛みが襲ってくるわけです。
特に血液検査で尿酸値が7.0㎎/dl以上になっている人は、
痛風予備軍でいつ発症してもおかしくない所まで
来ていると認識してください。
痛風対策をするためには、
尿酸値をとにかく下げることが大切です。
尿酸値を下げるには、食べ物に注意することです。
私たちが普段食べている食材の中には、
尿酸値を下げる効果のあるものも見られます。
その中でもしばしば紹介される食材に、
タルトチェリーがあります。
タルトチェリーはアメリカンチェリーとも
言われるサクランボのような形をした果物です。
アメリカの方では痛風対策の民間薬として、
古くから愛用されてきた果物でもあります。
タルトチェリーの中には、
アントシアニンという成分が含まれています。
アントシアニンは強力な抗酸化作用のある成分で、
目の疲れに効果があるとして
サプリに配合されることの多い種類です。
アントシアニンには目の疲れ対策の他にも、
尿酸を分解する作用があります。
尿酸を分解して、体内から
消す作用があるので痛風対策には効果的です。
ちなみにタルトチェリーの中には、
フラボノイド化合物という成分も含有していますが、
こちらも尿酸値低下の作用があるとして
注目されています。
さらにタルトチェリーには
抗炎症作用化合物が含まれています。
この抗炎症作用化合物には、すでに
痛風発作を発症した人に対する効果も期待されます。
痛風発作により起きる関節痛を緩和する作用がある
といわれているからです。
私たちがなぜ痛みを感じるかというと、
プロスタグランジンというホルモンと
2種類の酵素の働きによって
痛み物質が放出されるからです。
抗炎症作用化合物には、2種類の酵素の働きを
抑制する効果があるといわれています。
つまり痛み物質が放出されにくくなって、
痛みの緩和が期待できるわけです。
タルトチェリーを食生活に取り入れるといいですが、
毎日食べ続けるのはさすがに無理があるでしょう。
そこで、サプリメントで摂取してみるのはいかがですか?
ドラッグストアや通販サイトをチェックしてみると、
タルトチェリーの配合されているサプリもいろいろと
販売されています。
ただしサプリメントで注意したいのは、
あくまでも健康食品の一種であるという点です。
医薬品ではないので、万人に必ずしも
十分な効果が出るとは限りません。
個人差もありますので、その部分は
理解しておいてください。
また痛風は生活習慣病の一種なので、
食生活などの見直しも同時に進める必要があります。