2022年8月9日火曜日

痛風で薬を飲まず会社を休む人

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

◆ 痛風 会社

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓


「痛風で薬を飲まず会社を休む人」→

痛風じゃない、世間一般の人が「痛風の人」に対して

思うことは、だいたい、そんな感じです。


“ 痛風なんて、どうせ たいしたことがないのに、

痛風発作だか、何だか知らないけど、

薬飲めば、それで済むことなのに、薬も飲まずに

足が痛いとか、なんとか言って仕事を休むって、どういうこと?

ちょっとは、他人の迷惑を考えたら、どう? ”


・・・・というような揶揄の感情が入り混じっています。

ですが、当人の前では「一言」もそんなことは言いません。


言わなくてもね。

なぜか、なんとなく、こっちには、わかるんですよ。

なんででしょうね・・


痛風で薬を飲む、というのは、この場合、

尿酸値を下げる薬のことでしょう。

フェブリクとか、ザイロリックとか。


痛風は生まれつきの体質の要因が大きいので、

尿酸降下薬を飲まないと、なかなか、尿酸値を下げることは

難しいですが、「痛風の薬を飲むか、飲まないか」は

当人が決めることで、他人にゴチャゴチャ言われる筋合いは、

ありません。


尿酸値を下げる薬を飲まない人には、

それなりの理由があるのでしょう。


でも、そういう “痛風の人の「思い」” のようなものは、

他人(特に痛風じゃない人)には全く理解されません。

リュウマチじゃない人に、

リュウマチの苦しみがわからないのと同じです。


えっ?

痛風もリュウマチも、どっちも関節が痛むから、

少しくらいは 気持ちがわかるって?


ええと・・・じゃあ、

男性が出産のときの苦しみがわからないのと同じ、というか、

経験がない人には、それぞれの立場の苦しみや苦労は、

なかなか、わかってもらえない、ということです。


で。

どうするか・・・ですね。


職場の人に

「痛風に如何に痛いか、痛風発作が

どうしようもないくらい痛くて、

歩けない、つらいものなんだ」

・・・って力説します?


おそらく、力説しても、半分も

わかってもらえないでしょう。

経験がなきゃ、実感もないですからね。


「痛風? 痛いの? ふ~ん・・・」

とか、言われたりして。


それとも、尿酸値を下げる薬を飲んで尿酸値を下げて、

痛風発作が起こらないようにするか。


(尿酸値を下げる薬を飲み始めた当初の数カ月間は、

体内に蓄積している尿酸結晶が溶けだすので、

体内の尿酸バランスが崩れて、

痛風発作を誘発しやすくなります。

このとき、誰もが

「なんで痛風の薬飲んでるのに、痛風が出るんだ!」

と思うわけです)


あるいは・・・転職ですね。

あまり歩けなくても差しさわりのない仕事を選択する、とか。

デスクワークがいいかな?


・・・とか、いっても、年齢にもよりますが、

前職の経験が生かせない仕事だと、

いろいろキビシイですしね。

難しいです。


結局、今後、どうするか、は

自分で決めるしかない、ということ。


痛風発作をしょっちゅう起こして、歩けないので

会社を休みがちになってしまい、解雇にはならなくても、

なんとなく居づらくなってしまい、

自分から退職する人もいます。


退職しても、「傷病手当金」の申請する、などによって

当面の生活費は何とかなっても、「傷病手当金」は最大で

1年6カ月しか出ないですし、それに

もらっていた給料の満額は出ないです。


何もないよりは、ずっとずっとマシですが、

(っていうか、ありがたい!)

それでもね。

やっぱり、元気で働きたいですよ。


仕事は、あまり楽しくないかもしれませんが、それでもね。

歩けなくて家で寝ているより、ずっとずっといいですよ。


・・・ということから、いろいろ考えてみると、やはり、

現実的なのは

「尿酸値を下げる薬を飲むこと」かもしれません。


どうするかは、自分が決めることですが、

やはり、会社に行けない、歩けない、

というのはツライですからね。



▼痛風 退職 



2022年8月8日月曜日

痛風対策としての野菜の食べ方

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

◆ 痛風 野菜

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓


人それぞれではありますが、

痛風に罹病する人は「野菜よりも肉の方が好き」

なんじゃないか、と思うのです。

いえ、痛風じゃなくても、そうかもしれませんけど。


痛風になると「肉は食べては いけないのか」

と思う人もいるかもしれませんが、いえいえ、

そんなことは ないですよ。


ただ、肉はプリン体が多い、というのもありますが、

酸性食品なんです。


ですから、肉や魚を食べるのなら、それ以上に

野菜や藻を食べてやる必要があるのです。


野菜や海藻は、アルカリ食品ですからね。


だから

「肉を食べるなら、それ以上に野菜を食べないと」


この、酸性とか、アルカリ性とか、いうのは何か。

痛風と何の関係があるのか。


尿酸値 7.0mg/dl以上(高尿酸血症)になると、

血液中の尿酸は、もう溶けなくなってしまうので、

体のいたるところで結晶化して蓄積し始めてしまうのです。

これが痛風発作の遠因となるのですが、でも、

なるべくならね。


できるだけ、尿酸を体外に排せつして、

少しでも多く体外に尿酸を排出したいわけで。


で、血液中に尿酸の濃度を低くしたいです。

つまり、尿酸値を下げたいわけです。


それには、どうすればいいの?


尿酸の排泄は、尿や便と一緒に排せつされるのが

ほとんどなのです。

特に、大半が尿です。

尿と一緒に尿酸は排泄されるのです。


だから、

「痛風なら水を多めに飲んで、尿量を

1日2リットル以上、確保しましょう」

なんて言われるのですが・・・

ただ、尿を多く出せば良い、

というものでもないんです。


ほら、いくら頑張っても、

1日に10リットルも尿を出せる人って

いないでしょう?


うりゃあ!

・・とか、叫びながら頑張ってみても、

そんなドバドバ、放尿できる人とか見たことがありません。


お茶や水を多めに飲めば、自然と

尿量も増えるでしょうけど、それでも

人間ですから、ある程度、限界があります。


じゃあ、効率よく、尿酸を排泄するには、どうすれば?


・・・というわけで、

尿のアルカリ化が推進されているわけです。


尿酸は「アルカリ性の尿には溶けやすく」そして

「酸性尿には溶けにくい」のです。


どうせ、尿を出すなら、アルカリ性の尿の方がいいでしょ?

・・・という話。


尿酸がよく溶けている尿を出すのと、

あまり尿酸が溶け込んでいない尿を出すのとでは、

1日あたりの尿酸の排せつ量が違うでしょう、と。


体外に排出された尿酸の量が多ければ、

それだけ血中尿酸濃度が下がるわけですから、

尿酸値も下がるでしょう、ということ。


ところがね。

肉や魚などの酸性食品を多く食べて、

野菜や海藻のなどのアルカリ性食品を食べないと、

尿がね。

どうしても、酸性尿に偏ってしまうので。


う~ん・・・

どうしよう。


と、いうわけで、野菜を多く食べましょう、ということ。


けどね。

簡単に言ってくれますが、

肉を多く食べましょう、と言われるなら、

いくらでも食べますが、野菜って、おいしくないんですよ?

(野菜が好きな人も大勢おられますが)


で、対策。

●肉と一緒に(同時に)野菜を食べる

●野菜を加熱して、かさを減らして量を食べる


この、肉と一緒に食べる、というのは、

肉を食べるときにドサクサで一緒に食べる、ということ。


たとえば、ニンジンが嫌いな人がいるとして、

とても人参なんか食べられやしない、と思っていても、

カレーライスの中に溶け込んでいるニンジンなら

気が付かないうちに (あるいは、気がついていても)

食べられる、みたいな。


それと同じように、肉を食べるときに

一緒に、“野菜巻き”みたいにする、とか。

肉を口に入れたら、次には必ず野菜を口に入れる、

というふうにする、とか。


とにかく、肉のおいしさで誤魔化して、

野菜も口に入れてしまうのです。


それから、野菜加熱の件。


野菜を加熱するとビタミンが壊れやすい、というのも

ありますけど、量でカバーする、という感じ。

加熱すると、生で食べるよりも「かさ」が減りますので、

たくさん食べれるように思います。


この際、壊れるビタミン・・とかいうよりも、

尿をアルカリ性に傾けることを主眼において、

ビタミンは少々、目をつぶりましょう。


とにかく、野菜を食べる、ということ。


肉や魚を食べるのは、決して悪いことじゃないですけど、

肉を食べるなら、それ以上に「野菜を食べましょう」

ということ。


2022年8月7日日曜日

痛風 何科

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

◆ 痛風は何科の病院へ行けばいいの?

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓


一番良いと思われるのは、おそらく「痛風外来」です。


これか痛風専門の科目ですので、そんな科がある病院は

滅多にない、です。

いくら「痛風外来」があっても、遠方すぎて通院できないなら

意味はないですしね。


というわけで、現実的には

自分が通院できる範囲にある病院で「内科」が良いと思います。


痛風ってのは、足が痛くなる病気だと思われがちですが、

もともと「代謝」の病気ですので。


体内の、新陳代謝などのエネルギー変換のとき、

最終的な老廃物として作り出されるのが尿酸。


この尿酸が過剰に作られすぎたり、また、尿酸を排泄する力が

弱かったりして、血液中の尿酸が多くなりすぎるのが、

高尿酸血症なのです。


で、この高尿酸血症の人が痛風発作を起こしてしまうと、

痛風ということに。


でね。

外科や整形外科でも、尿酸値を下げる薬など

処方してくれますが、いろいろなアドバイスとか

そういうサポートの面でも内科が良いのではないか、

と思います。

泌尿器科とかは、やめたほうがいいです。


尿酸は尿と一緒に排泄されますし (便も少しアリ)、

さらに尿路結石などのリスクもあるので、

泌尿器科を選ぶ人もいるようですが、

はっきり言って、泌尿器科の先生は

痛風のことを知らないです。

それは泌尿器科の先生が勉強不足、とかじゃなくて、

「専門外」ってヤツ。


たとえば、目の調子が悪いのに「耳鼻科」に行く人は

いないでしょう。

目の調子が悪いのに、耳鼻科の先生ったら、

的確なアドバイスをしてくれなかった!

・・と言って怒るのは、お門違い、というもので。

目の調子が良くない人は、歯医者や耳鼻科ではなく、

眼科へ行きましょう、という話。


家から近いから、といって、

医者なら何でも良い、というわけでもないです。


一番のお勧めは「痛風外来」ですが、

日本に (たぶん) 数えるくらいしかないので、

現実的には、痛風なら「内科」が推奨、という感じ。

でも、内科の病院が近所にないなら、

整形外科や外科でも、まあ、いいかな、と。


皮膚科とか、泌尿器科とか、いっけん

痛風に関係ありそうですが、

根本的に「痛風は代謝の病気」ですので、

内科が良いと思います。

2022年8月6日土曜日

痛風 出産どっちが痛い

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

◆ 痛風 出産 痛み

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

 

「痛風発作と出産がドッチが痛いのか」

とか言われましても、

出産したことありませんし。

正直、わかりません。


痛風の人は「痛風の方が痛い」というでしょうし、

女性の人は「出産の方が痛い」というでしょう。


まあ、ドッチが痛い、とかよりも

出産の方が建設的ですし、そのときは苦しくても痛くても、

新しい生命が誕生するわけですから、本当に

それは素晴らしいこと。


それに比べて、痛風なんか、痛いばかりで

何もいいことはなく、最低です。


比べる方が間違っている、という気もしますしね。


同じパターンで

「痛風と生理痛はドッチが痛い」とか言われましても、

生理痛で苦しんだことありませんし。

生理痛がどれほどツライのか、

やっぱり経験がない人には、わかりません。


ところが!


これは「痛風は男性が罹病する。女性は痛風にならない」

という前提でしている話。


実際には、女性が痛風にならないわけではなく、

痛風の99パーセント近くが男性だ、というだけです。


なんで、女性は痛風ならないのか (なりにくいのか)

というと、女性には

エストロゲンという女性ホルモンがあって、

このエストロゲンが尿酸値を上げない作用があるので。


だから、全体の1~2パーセントに過ぎない、

という女性の痛風患者も、

閉経後の高齢 (?) で女性ホルモンのバランスが

崩れている方が大半、と考えられていたのです。


ところがね。

時代とともに、だんだん様子が変わってきて。


たとえば、男性でも

昔は痛風といえば、中高年が罹病するものでしたが、

近年の傾向として、痛風になる人の中心は

「30代の人」が一番多いそうです。

そして、「20代の人」も増加の一途なのだそうで。


さらに、なんと、高校生でも尿酸値が高い人が増えていて、

それどころか、中学生でも

尿酸値が高いことを気にしている!


これは、まあ、なんていうんですか。

昭和の時代は、高校生や中学生は

血液検査なんか、しなかったですので。

学校でも、そういう健康診断というか、

尿酸値検査なんか なかったのですよ。


本当は、昔の高校生・中学生も

尿酸値が高かったのかもしれませんが、

ただ、血液検査をしなかったので

(そんなこと、考えもしなかった!)

自分が尿酸値が高いとか低いとか、

わかっていなかっただけ・・なのかもしれません。


さて、そういうわけで、高校生・中学生だけでなく、

女性の尿酸値も高い人が増えているようです。

しかも、若い人ね。

女子高校生とか。


一昔前では「ありえない」の一言でしたが、近年は、

無理なダイエット、不規則な生活、

過剰な冷房による体調不良、過度な運動、睡眠不足、

強いストレス・・・などが原因で女性ホルモンのバランスが

崩れている人が増えているのだ、とか。


女性ホルモンのバランスが崩れてしまったら、

尿酸値が低い、という女性特有の利点のようなものが

崩れてしまうというか、低下というか、減少というか、

要するに「痛風になるリスクが増える」ということ。


年月とともに、変わっていくのは、

時代というか、世の中の流れだけではなく、

人間も少しずつ変わっていくようです。

たしかに環境に順応する、とか、そういうのって

ありますしね。


昔の人に比べて、男女問わず、栄養状態は非常に良いですし。

平均身長とか、昭和の時代とか、かなり違うようですし。

(昭和の人より平成の人の方が背が高い!

令和の人は、みんな身長190センチになるかもね!)


というわけで。

「痛風発作と出産がドッチが痛いのか」という話でしたが、

痛風と出産の、ドッチも経験する女性の人が

今後、増えてくるかもしれません。


いいのか悪いのか、よくわかりませんが

(出産は良くても痛風は良くないでしょ)

そういう時代になってきた、ということかもしれません。


まあ、男には、わからん話です。

2022年8月5日金曜日

尿酸値8.5は危険か

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

◆ 尿酸値8.5で薬は必要か?

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓


「尿酸値8.5mg/dl は危険か」

その “危険” という意味が「痛風発作が出るか、どうか」

ということならば、尿酸値8.5だからといって

痛風発作が出るとは限りません。


痛風発作は、尿酸値が高いと

必ず “出る” ものではないのです。


どういうわけだか、体質なのか、

「尿酸値が高い →痛風発作が出る」人と、

「尿酸値が高いけど →痛風発作が出ない」人

二通りがあるのです。


これは、自分では選べません。


自分の親を選べないのと同じです。

おそらく、持って生まれた体質。


痛風発作で出る体質の人は、

尿酸値7.0でも出るかもしれませんし、

痛風発作が出ないタイプの人なら、尿酸値13.0でも

出ないかもしれません。


痛風発作が出る、出ないに

「尿酸値は大いに関係がある “はず”」

なのですが、現実には、

「尿酸値が高くても痛風発作が出ない人」が

存在するのです。


・・・・っていうか、実は、

「尿酸値が高いんだけど、痛風発作が出ない体質」の人の方が

多いのですよ。

「尿酸値が高くて痛風発作も出る」という人よりも、ね。


・・・という、この衝撃。

嘘みたいな現実。

でも、ホントにそうなんですよ。


「尿酸値 7.0mg/dl以上」の人のことを

「高尿酸血症」と言います。

文字通り、尿酸値が高い人のこと、ですね。

つまり、血液中に尿酸が多いっていう意味。


この、尿酸値 7.0mg/dlってのは、何なのか。

なんで、この数値で“区切る”のか。


別に、尿酸値6.9でも、尿酸値7.1でも、いいじゃない?

どうして、尿酸値 7.0mg/dlなのか。


それは、尿酸値7.0以上で

血液中の尿酸が、もう溶けてくれなくなる、から。


溶けなくなった尿酸は、行き場をなくして結晶化し始めます。

どこで結晶化するのか、というと、体内の比較的温度の低い、

手足などの末端の関節とか。


だから、足に痛風が良く出るのですよ。

これが、また・・痛いのなんのって・・


でね。

尿酸値7.0の人でも、体内の関節などに結晶化した尿酸が

溜まり始めるくらいなのですから、

尿酸値8.5の人なら、もっと

尿酸結晶がたまり続けるスピードが早いわけです。

尿酸値が“より高い”のですからね。

どんどん溜まっていくわけです。


尿酸値8.5の人ですら、そうなのですから、

尿酸値13.0くらいの人なら、もっともっと

ハイペースでしょう。

猛スピードで (尿酸値7.0程度の人に比べたら)

尿酸結晶が蓄積していくかもしれません。


ところがね。

尿酸値が高い、いわゆる、高尿酸血症の人でも、

痛風発作を起こしてしまう人は、ごく一部。

(尿酸値が高い人の全体から見れば、の話)


痛風発作を起こさない人はね。

自覚症状がないのですよ。


定期健診とか血液検査とかで、自分が尿酸値が高いことを

知る機会があるでしょう。


でも、何か手を打つ人は、少ないのでは?


だって、痛風が出る人のように、足が痛くないのですから。

死ぬような苦しみを味わうことがないのですから。

なにが哀しくて、おいしいビールをやめなきゃならんのですか。

おいしい肉料理をやめたりするもんですか。

なんで、痛風の薬なんか飲まなきゃならないのですか、

面倒くさい。


・・・というわけで。


痛風発作が出ない (でも、尿酸値は高い) 人は、

対策なんか立てないわけです。

(たぶん。知らんけど)


で、冒頭の「尿酸値8.5mg/dl は危険か」の話の続き。


尿酸値が8.5だからといって、痛風発作が出るとは限りません。

出ないタイプの人もいるでしょう。


でも、痛風が出ようが出まいが、

体内に尿酸が結晶化して、じわりじわりと蓄積していくことは

同じなんです。

痛風の出る人も出ない人も。


だって、尿酸値8.5ですからね。

尿酸値7.0がリミットですから。


でも、痛風が出ないタイプの人は、薬飲んだりしないですし、

生活習慣の改善とかも、しないんじゃないですか。


だって、どこも痛くないんですから。

あんなに酷い目に遭う経験もないのですから。

そういう意味では「尿酸値8.5mg/dl は危険」

と言えるかもしれませんね。


自覚症状が出る頃は、かなり腎機能で低下してきてから、

だと思います。


この腎機能低下というのは、

尿酸結晶が腎臓の糸球体 (ろ過のフィルター)

に沈着して、目詰まりを起こすことが要因の一つ。


痛風が原因で腎臓が悪くなるので

「痛風腎」なんて呼ばれたりしています。

高尿酸血症で一番怖いのは、この腎機能低下なんです。


「腎機能低下 →腎不全 (痛風腎) → 透析治療」

というルートを辿る人もいるので。

大変な思いをしている人も現実に、たくさんおられるので。


痛風発作が出るタイプの人は、毎回、痛い思い、

つらい思いをしますが、

これじゃあ、いかん。

なんとかしよう、と思うでしょう。

体に気をつけよう、と思うでしょう。

痛風の薬を飲んで尿酸値を下げよう、とか思うでしょう。


痛風が出ない、でも尿酸値が高いタイプの人には、

それがない。

そういう思いがない。


だから、尿酸値8.5が危険かどうか、と訊かれれば、

危険でしょうね、ということになるかもしれません。


でも、痛風発作が出ないのなら、緊迫感なんか、

ないでしょうね。


とりあえず、まあ、そのうちに考えようか・・・みたいな。


2022年8月4日木曜日

痛風 どうしても会社休めない

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

◆ なんでロキソニンを5錠も飲むのか

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓


痛風発作が出てしまったものは、仕方がない。

尿酸値が高いのだから、いつかは出る、と覚悟していた

痛風発作ですが、よりによって、こんなときに出るなんて・・


明日は、会社休めない!

どんなに足が痛くても休めない!


・・・というようなときがあるか、と思います。

一番良いのは、会社を休んで安静にしていることでしょう。


そんなことは、わかっている。


でも、明日は休めない!

なのに、歩けない!

どうしよう・・・


こんなときなんですよ、バカスカ飲んでしまうのは。


バカスカ、というのは固有名詞じゃなくて、

1錠飲むだけで良いロキソニンを5錠も6錠も

(大量に) 飲んでしまう、という意味。


ロキソニンというのは、消炎鎮痛剤、いわゆる

痛み止めの薬です。

痛風の薬、というわけでもないのですが、

歯痛、腰痛、生理痛、頭痛・・なんでも来い、

の有名な痛み止め。


一般的に、痛風発作でも痛み止めの薬、として

処方されるのは、この「ロキソニン」です。

あるいは、ロキソニンのジェネリック (後発医薬品) である

「ロキソプロフェン」。


これね。

このロキソニンってのは、結構、強力な薬なんです。

かなり効きます。


一昔前は、処方薬だったのですが (医師の処方箋が必要)、

なぜか、数年前より、一般の薬局などでも

市販されるようになりました。

(ロキソニンSなど)


つまり、入手が容易になったわけです。

おかげで常備薬としてストックできて、

ありがたかったりします。


ところがね。

この強力な効果があるロキソニンでさえ、

痛風発作の痛みは

激烈すぎて全く効かないことがあるんですよ。


いえ、全く効かないことはないのですが、

ちょっと痛みが緩和したかな・・・という程度というか、

とにかく、それくらい痛風発作は激痛すぎるんです。


同じ消炎鎮痛剤で、ロキソニンより強い薬、

鎮痛効果の高い薬として

「ボルタレン」というのもあるのですが、

これは未だに処方薬で、病院に行かねば入手できません。


ところがねえ・・

痛風発作というのは、夜とか未明とか、

病院が閉院している時間帯に発症したり

酷くなりやすいのですよ。


これは偶然なのではなく、

夜間は、人間の体が副交感神経優位といって、

自律神経の関係で、

血管が拡張気味になる傾向があるんです。


血管が拡張すると、どうなるのか。


全身の血流が良くなって白血球も活発化して、

体内に尿酸結晶が飽和状態になるほど蓄積している人には、

尿酸結晶の欠片が蓄積しきれず剥がれ落ちる場合があって、

そのとき、痛風発作が発症してしまいます。


血流が良くなったら、

必ず痛風発作が起こるわけではありませんが、

痛風が誘発されやすい、ということ。


あと、夏場に痛風発作が多いのも、

夏は血管が拡張気味になる (血圧も下がりやすい、季節的要因)

傾向があるので、微妙に関連があります。


でね。

そんな、病院の閉まっている時間帯に

痛風発作が起こってしまうと、病院にも行けやしない。

強力な消炎鎮痛剤であるボルタレンも入手できない。


とりあえず、手元にあるロキソニンを1錠飲もう!


でも・・・・

ち、ちっとも効かないじゃないか!?


いえ、効いているのですが、痛風の方が強すぎて

効果が実感できないのですよ。


けど、こんなんじゃあ、とてもじゃないけど、

明日、会社に行けない!


で、どうするのか。


ロキソニンを一挙に何錠も飲んでしまうのですよ。


なんとか、痛みを緩和したくて。

なんとか、明日までには歩けるようになりたくて。


気持ちはわかりますが、とてもよくわかりますが、

こんな飲み方をしたら、胃に穴が開いてしまいますよ!


胃潰瘍ですよ、血便ですよ!


ロキソニンの副作用をナメたら、イカンですよ。


それでも、大量にロキソニンを飲むならば。

なんとかして痛みを緩和したくて、

どうしても、大量のロキソニンを飲みたいのならば。


絶対に、一度に

5錠もロキソニンを飲んだりしないでください。


飲むならば、1錠ずつ。

そして、1錠と次の1錠の間隔は、

最低、2時間は開けてください。


そして、空腹時には飲まないでください。


痛くて痛くて何も食べる気力がなくても、

せめて、ヨーグルトとか牛乳とかチーズとか、

何かタンパク質のものを食べるか、飲んでください。


蛋白質は

胃に膜を張って守ってくれる作用が (多少は) あるので。


この、2時間おきに連続で鎮痛剤を飲む、という方法は、

適当に 今、考えたわけではなく、

「短期大量衝撃療法」という、れっきとした方法です。


ですが、全く推奨できません。


副作用を考えると危険すぎます。

本来は、医師の指導の下に、指示通りに服用するべき方法。

素人が自己判断で実践することは、非推奨です。


まあ・・・でもねえ。

だったら、どーするんだ、病院も閉まっているし、

どうするんだ、っていうと、

他に、これといった方法もないですし。


一番良いのは、明日、会社を休んで安静にするか、

遅刻して (連絡だけ入れて) 病院に行く、ってところでしょうか。


ロキソニンは、通常の用法では、

「朝昼夕 毎食後1錠ずつ 1日3錠まで」というのが

一般的な服用法ですから、この程度で

痛風の痛みが治まってくれたら、いいんですけどねえ・・・ 


痛風の痛みは、本当に厳しいです!


2022年8月3日水曜日

尿酸値 汗かき

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

◆ 大量の汗をかいて痛風に?

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓


夏場は暑くて、どうしても汗をかくことになります。


発汗は体液なので、イメージ的に

「汗に尿酸が含まれていて、汗をかけばかくほど、

 尿酸値が下がる」というふうに思われがちです。


ところが、現実には

「汗が尿酸値を下げる」ことはありません


尿酸の体外への排泄は、大半が尿に頼っています。

そして、便からも少しは排泄されます。


でも、汗からの尿酸の排泄は、ほぼゼロに近くて、

汗を大量にかくことでの「尿酸値を下げる」ことは

全くといっていいほど、期待できません。


夏でなくても、サウナなどに入ると、

汗と一緒に老廃物も排出できる感じで、

サウナの後は、すっきりした気分になりますしね。

ついでに尿酸も排出されてそうな気もしますが、

残念なことに、そうじゃないんですよ。


汗が尿酸を排泄してくれないだけでなく、

実は、それどころか、

尿酸値を上げてしまう遠因になるので。


汗を大量にかくと、体内が一時的に水分不足になります。

体内が水分不足になると、

血液中の尿酸濃度も上がってしまいます。

ということで、汗を大量にかくと「尿酸値も上がる」

ということ。


夏場に痛風発作って多いでしょ?


夏は暑いので、体が副交感神経優位になって、

拡張が拡張気味になって白血球が活発化して、

痛風発作が誘発される・・というのもありますが、

暑くて汗をかきすぎて、痛風発作が頻発する、というのも

夏独特の、よくある現象です。


じゃあ・・・

夏だから、暑いから、と

痛風の人は、どうにもならないのか・・・というと、

対策はあります。


「水を飲むこと」です。


やや多めに飲むこと、ですね。

いくら水を飲めば良い、といっても

カバのように飲みまくっていると、今度は

腎臓に負担がかかってしまいます。


ちょっと多いかな、というくらいに

水を飲むのが良いと思います。


水でも、お茶でもいいですが、糖分の入っている、

甘い清涼飲料水は避けた方が無難です。

砂糖や果糖などは、体内で分解されたときに

尿酸を生成するので尿酸値が上がる傾向にあります。


で。

具体的に、どの程度、飲めばいいのか。

「ちょっと多いめに飲む」といっても、

ピンと来ないかもしれません。


一日にね。

「2リットルの尿量を確保すると良い」

と言われています。


2リットルの水を飲め、じゃなくて、

2リットルの尿量を出せ、ということね。


2リットルの尿量を出すためには、

少なくとも、2リットル以上飲まなきゃならない。


それどころか、夏の場合は暑くて

汗でジャンジャン水分が排出してしまうわけですから、

相当、水分補給しなきゃならない。


炎天下で (営業とか) 歩き回らなきゃならない仕事の人と、

冷房のきいた部屋でデスクワークの人とでは、

環境も違うし、汗の量も違うので、一概に

「1日3リットル飲まなきゃ」とか「4リットル」とか

言えませんが、尿量確保のためには

相当な量を飲まなければならないかもしれませんね。


あと、水分は食事にも含まれていますから、

単に水を飲む以外にも、思わぬところで

水分摂取しているかもしれませんけどね。


基本は、しっかり水を飲む、ということ。

夏なら水を飲む、ということ。


消極的なようですが、これが夏場の痛風対策と

言えなくもないです。


本来なら、汗は体温調節や老廃物の排出など

体のためになる作用なのですが、

過剰に水分が排出してしまうと、

痛風の人には、あまり芳しくない、ということ。


汗が出るのは自然なことなので、

それを防ごうとするよりも、水分補給でカバーする、

というふうに考えたほうが良い、と思います。


2022年8月2日火曜日

靴で痛風発作が誘発!?

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

◆ 痛風の人の靴選び

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓


「靴が原因で痛風発作が起こる」→充分、有り得ます。


痛風発作が最も多発する箇所は、「足」ですが、

締め付けられるようなキツイ靴を履いていると「痛風になる」

わけではありません。

痛風になる原因ってのは、単に、履いてる靴の種類による、

とか、そういうわけじゃないですから。


もともと、尿酸値の高い人が、

足などの体内の関節に結晶化した尿酸が溜まっている。

その蓄積した尿酸結晶がどんどん増えてきて、

いつ、痛風発作が起こってもおかしくない。


そんなとき、ですよ。


キツイ靴、締め付けるような先の細い靴、

サイズの合っていない靴、それらが刺激になる、

というか、少なくとも痛風にとっては、

あまり望ましくありません。


でも、それよりも、痛風発作を誘発するのは、

登山、マラソン、いつもより長く歩いた、走った、など

足を酷使した翌日などに痛風発作がよく起こります。


そのときに、

サイズの合っていないキツイ靴を履いていると、

さらに足への刺激となって、

痛風発作が起こりやすくなります。


人間の足は、朝と夕方では微妙に

足のサイズが (ほんの数ミリ) 違っていますので、

痛風の人は少し大きめの靴を購入するのがいいかな、

と思います。


スポーツをするような人は、

大きめの、ゆったりした靴を履くと脱げやすい、

なんてことになるので、

ピッタリした靴を選ぶことが多いのでは?


特にマラソンなどの、タイムを競う競技をする人は、

靴選びも大切ですからね。

少しでもタイムをよくしようと、できるだけ軽い靴、

できるだけピッタリした靴を選択したりね。


でも、普段、履く靴は

大きめの靴を選んだほうがいいと思います。


たとえば・・・

夏と冬と、靴を履き分ける人もいるかもしれませんが、

たいていの人は、春夏秋冬、同じ靴じゃないですかね?

(知りませんが)


もちろん、同じ靴でもいいのですが、

夏と冬では、微妙に

「靴下の厚み (冬生地、夏生地)」が違います。


ってことは、靴の内径に差異ができるので、

冬は“締め付け感”っていうか、

窮屈に感じるかもしれませんね。

午前と午後、夏と冬、靴や靴下が足に与える刺激が違うので、

やはり、大きめの靴を購入するのが良いか、と。


ちょっと、大きめかなあ・・

もう少し小さい靴でもいいかなあ・・


痛風の人には、靴選びも そのくらいがちょうどいいかな、

と思います。


楽ですしね。


大きめ靴ならば、痛風発作も起こらない・・・ならば

嬉しいんですけどね。

そうは、いかんでしょうけど。


2022年8月1日月曜日

ノンアルコールビールは尿酸値を上げない?

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

◆ 痛風 ノンアルコールビールを飲む

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓


近所のスーパーに行ったら、レジ前の一番いい位置

 (販売の観点から) に「ノンアルコールビール」の

コーナーが設けられていました。


よく見たら、ノンアルコールビールだけじゃなくて、

ノンアルコール焼酎とか、ノンアルコール梅酒とか、

いわゆる、ノンアルコール飲料が雛壇のように

所狭しと陳列されています。

いつの間にか、市民権を得ていたのですね、

ノンアルコールビールって。


ノンアルコールビールって、ビールの味、

風味に似させていますが、アルコール成分が入っておらず、

清涼飲料とか、炭酸飲料などとラベルに明記されています。


ビールテイスト飲料ってことで、

ビールのような味ではあるけど、

アルコールが入っていないので、車の運転もできますよ、

ということらしい。


でもね。

それって・・・アルコールが入っていないってことは、

酔わないってことでしょ?

酔わなくて、何が酒なの、何がビールなの??


ところが、レジの前で、順番待ちで並んでいる間に、

中高年の男性が、スッと「ノンアルコールビールのコーナー」へ

おもむろに近づいたかと思うと、とある銘柄の

ノンアルコールビールを1本掴んで、さっさと

レジの方へと歩き去っていきました。


迷わず選んだ・・ってことは、いつも

買っているんでしょうねえ?

もう、買う銘柄は決まってるってことですから。


個人的な意見ですが、ハッキリ言って、

ノンアルコールビールは、お味の面では、

本物のビールに劣ります。

とても、味覚・風味では、かなわないでしょう。

若い人なんかは、ノンアルコールビールになんか、

手を出さないのでは?


話の種に、一度くらいは飲んでみても、

1回飲んで、「ふ~ん・・こんなもんか」ということで、

次からは手を伸ばさないような気がします。

むしろ、ノンアルコールビールを買ってまで飲もう、

というような人は、健康に留意している中高年層なのでは?


さて、痛風の人は、尿酸値を気にしている人が多いので、

尿酸値を上げないためには、禁酒した方が良い、と

言われています。


ところが、仕事帰りの飲酒は何にも代えがたい・・

という人も多いでしょうし、そう簡単に

「はい、そうですか、じゃあ、ビールやめます」

というわけにイカンでしょう。


そこで、代替品として、

本物のアルコール飲料であるビールはやめて、

ノンアルコール飲料に切り替えましょう、

などと言われるのですが、

「あんなもの、ビールじゃない」

「変な味付けしている」

「偽物は、所詮、にせもの」

・・・と本格的なビール好きの人は、

ノンアルコールビールに対して、随分、手厳しいです。


ノンアルコールビールは、

アルコール飲料ではないので、尿酸値を上げません

ただし、プリン体ゼロのもの、ならば。


じゃあ、プリン体がゼロならば、

本物のビールでも尿酸値を上げないとかというと、

体内でアルコール分解のときに尿酸が生成されたり、

乳酸が作られて腎臓からの尿酸排泄の力が低下したりして、

やっぱり、尿酸値はあがってしまいます。


だから、多少、風味は本物よりも落ちても、

痛風ならば、ノンアルコールビールに切り替える、

というのも悪くないです。


しかし、時代の流れなのか、ノンアルコールビールに限らず

ニセモノ(?)が増えてきていますね。


カニかまぼこは、昔から、本物そっくりのニセモノがあるし、

漁獲量が減少しているウナギは、ナマズで本物そっくりの味が

出せるらしいですし。

そのうち、痛風で食べてはいけない食品も、

すべてニセモノになるかもね。


味は、そっくりで、おいしいんだけど、

プリン体ゼロの肉、とか。

プリン体ゼロの (ニセモノの) レバーとか、

プリン体のない魚卵とか。


プリン体の多い食事一覧表とかを見比べながら、

食事に神経を使った時代もあったなあ・・・

なんて時代になってくるかも。

それは、それで「いい時代」かもね。


しかし、どんなに時代は変わっても、

ニセモノは「本物には、かなわない」です。


そういえば、痛風にも「偽痛風」ってヤツも

ありますからね。


あれも、偽物といえば、ニセモノ??


2022年7月31日日曜日

痛風 ガイドライン

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

◆ 痛風 ガイドラインとは

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓


「痛風 ガイドライン」って、

あまり聞き慣れない言葉ですが、

これは、いったい・・何?


「痛風 ガイドライン」というのは、

病院の医師が患者に対して痛風

(あるいは、高尿酸血症)の

治療を行うときに、指針となる文献のことです。

それが「痛風 ガイドライン」。

つまり、医師の痛風治療用の教科書、

みたいなものです。


で、医師は、この「痛風 ガイドライン」の通りに治療する、

ということらしいですが、実際の病院の現場では、

必ずしも、この「痛風 ガイドライン」の通りに治療している、

とは限らないようです。

要するに「痛風 ガイドライン」というのは、

あくまで基本方針なわけで。


実際の主治医は、

患者の病状、体質、体力、年齢、患者の話など

そういう情報を総合的に判断するわけであって、

かならずしも教科書通りの治療をするとは限らない、

という感じです。

ですので、主治医の診断を信用しましょう・・・

ということになるのですが、まあ、どうなんでしょうね。


たとえば・・・

患者の尿酸値による、痛風治療の基準、というのが

痛風ガイドラインにはあるわけですが、

その治療方針の基準は、だいたい以下のようになっています。


「尿酸値 7.0~8.0mg/dl以上」→生活習慣の改善

「尿酸値 8.0~9.0mg/dl以上」→生活習慣の改善&薬物治療

「尿酸値 9.0mg/dl以上」→即、薬物治療


そして、上記の場合でも、痛風発作が(1度でも)

出ている場合と、1度も出ていない場合は、また

微妙に治療法が違うのです。


しかしながら。

現実に病院へ行くと、尿酸値 7.0mg/dl程度でも

尿酸値を下げる薬を処方されてしまうケースが

多いように思います。


尿酸値 7.0mg/dlなら、生活習慣の改善のハズでしょ!?

・・・・と。


病院は薬を出さなきゃ商売にならないから、なんて

言う人もいますが、主治医には考えがあるのでしょう。


「生活習慣の改善」なんて、簡単に言ってくれますが、

実際に実行してみると、厳しい食事制限を含めて、

生活習慣の改善というのは、非常に困難なものです。


そりゃあ、半年くらいは誰でも出来ても、

何十年も継続できるかというと・・・なかなかね。

ビールは痛風に良くないから、やめなさい。

はい、わかりました、明日から禁酒します。

って、そんな簡単に実行できる人が、いったい

どれくらい、いるのか。


むしろ、今は昔と違って

尿酸値を下げる薬にも新薬 (フェブリク錠)

がありますし、尿酸降下薬を推奨するのが、

今の時代の痛風治療の流れかな、

という気もします。


生活習慣の改善ってのは、今も昔も

痛風改善の一番の基本ですが、なかなか、ねえ。

難しいんですよ、実行するのは。


また、さらに、痛風新薬 (フェブリク錠) を飲んでいれば

それが万全かというと、それがね。

飲んだら飲んだで、油断する人が多いのですよ。


つまり、薬 (尿酸値を下げる薬) を飲んでいるから大丈夫。

何食べても、何飲んでも大丈夫。

ビール飲んでも、焼肉を満腹食べても魚卵食べてもOK。

運動しなくても大丈夫、だって薬飲んでいるから。

・・・・って感じになってしまうケースが続出。


本当は、尿酸値を下げる薬を飲んでいても、

同時に生活習慣の改善もし続ける、というのが理想ですが、

なかなか、できないんですよ。

まあ、それが普通の人間なんでしょ。


「痛風 ガイドライン」ってのは、

あくまで、医師が痛風治療の指針となる教科書的な存在なので、

実際の患者の苦しみとか 気持ちとかには 言及していないです。

(当たり前ですが)


現場の病院の先生が、患者の気持ちや苦痛がわかるか、

というと、それも、まあ、アレなんですけど、

やっぱり、文献に過ぎない

「痛風 ガイドライン」を信用するより、

実際に体を診てもらった主治医の先生の言うことを

信用するほうがベターかな、とも思います。

2022年7月30日土曜日

痛風腎

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

◆ 痛風と腎臓

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓


痛風腎 (つうふうじん) とは何か。


痛風で一番怖いのは、

痛風発作で足が痛くなることではなくて、

長年、痛風を罹患することによって

「腎臓が悪くなる」ことです。


痛風 (あるいは痛風発作が出ない高尿酸血症でも)で

腎機能がだんだん低下すること、あるいは

痛風が原因の腎不全になってしまうことを「痛風腎」、

もしくはその悪くなった腎臓そのものを

「痛風腎」といいます。


人間の内臓は、どれも大切ですが、

特に大切なこと、重要なことを

「肝心」と言いますからね。


今は「肝心」と書きますが、

旧字体では「肝腎」だったのです。

それくらい、肝臓と腎臓は

人間の体の要だったわけで。


まあ、そんなことを言い始めると、心臓や脳が

もっと大事だったりするのですが。


腎臓が怖いのは、いったん、悪くなってしまうと、

もう二度と元に戻らないこと、です。

つまり・・

治療といっても、現状維持が最重要項目、という感じ。


それに、腎臓も (肝臓もそうですが)

「沈黙の臓器」と呼ばれていて、悪くなってきても

あまり自覚症状がない。


胃のように、食べ過ぎたら、お腹が痛い・・とか

そういうのがあれば、当人も気がつくのですが、

腎臓って痛くなったりしませんから。


ところが、痛風の人の場合、

尿酸値が高い (尿酸値 7.0mg/dl以上) と

血液中に、もう尿酸は溶けなくなってしまい、

血液と共に全身を巡って、体のいたるところに

結晶化して沈着してしまうのです。


腎臓は、体内の中の、

濾過するフィルターのような役割を

するので、そのフィルター (糸球体) に尿酸結晶が

溜まりやすいのです。


ちょうどね。

キッチンの換気扇のカバーが、はじめは

真っ白なのに、長年使い続けているうちに

だんだん黒っぽくなってきて、なんとなく、

風通しが悪くなってくる・・みたいな感じ。

それと同じようなことが腎臓でも起こるのです。


腎臓の濾過機能が、だんだん、わずかな わずかな

尿酸結晶によって、少しずつ

「目詰まり」してくるのです。


腎臓が本当に悪くなってしまうと、

最終的には透析になってしまうので。


昔は、腎臓が悪くなってしまうと、

尿毒症になってしまい、

もう死ぬしかありませんでした。


今は医学の進歩のおかげで、透析技術がありますので、

腎臓が悪くても、昔のように簡単に死んだりしませんし、

寿命も延びています。


ですが、

透析をしておられる方の話を聞くと、

本当に大変です。

当人が一番大変なのでしょうけど、家族も大変です。

長い間には

生活の質が落ちてしまう可能性もあるので、

やはり、できれば透析のお世話にならずにいたいものです。


じゃあ、具体的に、

痛風の人が、将来、痛風腎にならないようにするには、

どうすればいいのか。

今、何をすればいいのか。


・・・といえば、やはり、尿酸値を下げることでしょう。


痛風治療といえば、生活習慣の改善が王道ですが、

厳しい食事制限を含めて、なかなか実行できないんですよ。

痛風との闘い (?) は何年、何十年にも渡る

長丁場ですからね。


で。

基本は、食事や運動、肥満解消などの

生活習慣の改善であることには

変わりは無いのですが、現在の痛風治療の主流は、

「尿酸値を下げる薬を飲むこと」です。


具体的にいうと、

フェブリクやザイロリックを飲むことです。


フェブリク錠は、40年ぶりに発売された痛風新薬なので、

尿酸値を下げる効果が大きく、それでいて副作用は少なめ、

と言われています。


国内では、フェブリクのジェネリックは

まだありませんが、海外製造の医薬品では、

もうすでに、フェブタズ(Febutaz)という

フェブリクのジェネリックがあります。


外国語や税関など、自分で個人輸入するのは大変ですが、

個人輸入代行業者からフェブタズ

(フェブリクのジェネリック)を

格安で購入する、という方法もあるので、

興味がある人は、検討してみるのもいいかもしれません。