2023年10月5日木曜日

痛風と高尿酸血症の違い

 今さらながらですが、

「痛風」といえば誰でも知っていますが、

『高尿酸血症』といえば誰も知らない。


誰も知らない、といえば、かなり語弊がありますが、

痛風に関心のない人、興味のない人はまず知らない。


たとえば、糖尿病といえば仮に興味がなくても、それが

どんな病気なのか、なんとなく知っているものですが、

『高尿酸血症』といえば何もわからない。


「痛風」のことは、知ってるんですよ。

誰でも。

ああ、あの足の腫れるヤツですね、とか

言われますので。

まあ、知っていたって何もいいことはありませんけどね。


ちなみに、

『痛風』=『高尿酸血症』では、ございません。


わかりやすく言うと、

「痛風」の人は100パーセント、「高尿酸血症」ですが、

『高尿酸血症』の人は痛風であるとは限りません。


え?

全然、わかりやすくないですか?


つまり・・まず、最初に「高尿酸血症」ありき、なんです。

カンタンにいうと、

尿酸値が「7.0mg/dl」以上になってしまうと、

「高尿酸血症」と診断されてしまいます。


で、その「高尿酸血症」なのですが、

尿酸値「7.0mg/dl」以上だからといって、

即、痛風発作が発症するとは限りません。


長い月日、尿酸値が高いままの状態が続くことによって、

体内の関節などに尿酸が結晶化して沈着していくのですが・・

(これが痛風発作の主な要因)

体質的に、なぜか痛風発作が起こらない人がいるのです。

尿酸値は高くても、です。


理由はわかりません。

こう言ってしまえば身も蓋もありませんが、

体質なのでしょう。

でも、体内に尿酸結晶はたまり続けます。

尿酸値、高いですからね。


こういう人は、「高尿酸血症」ですが、

「痛風」じゃありません。

痛風発作が発症しませんから。


で、尿酸値が高く(つまり「高尿酸血症」)、

痛風発作も出てしまった。

こういう人は「痛風」と診断されます。

そして、同時に「高尿酸血症」でもあります。


ひらたくいえば、

尿酸値の高い人で痛風発作の出る人は「痛風」。

尿酸値の高いのに痛風発作の出ない人は「高尿酸血症」。


と、いうことで。


尿酸値が高くても痛風発作の出ない「高尿酸血症」は、

私などのように、長年、痛風で苦しんできた人間からすると、

羨ましい限りですが・・。


でも、考え方によっては、

痛風発作の出ない「高尿酸血症」は、

生活習慣に気をつけたり、反省したりすること自体、

その機会がないので、それも良し悪しなのかもしれません。



でも、やっぱり・・・発作は、出ない方がいいかな?