生活習慣病の予防、そして改善に“歩く”ことが、
良い影響をもたらす、と言われていますが、
痛風改善にも効果的です。
歩くということは、ゆったりとした有酸素運動ですからね。
体力的にキツイ無酸素運動と違って、
ほとんど尿酸値を上げてしまうこともありません。
そして、体の中に筋肉量では、もっとも多いといってもいいのが
太腿の筋肉です。
習慣として歩くことは、ふともも や ふくらはぎ
の筋肉が自然についてきます。
体の筋肉の量は、悲しいことに年々、落ちてきます。
私も昔は、筋肉隆々だったのに、今となっては、
誰もそのことを信じちゃくれません。
ホラ吹きだと思われています。
で、年齢を重ねるにつれて、少しは意識しないと
筋肉は落ちていく一方だ、ということ。
筋肉がないとなぜ望ましくないのかというと、
代謝に関係してくるのです。
つまり・・
筋肉は熱量を消費しますから、筋肉が少ないと
一日に使うカロリーが少ない。
そのわりには、食事量というのは、
そんなに減りませんので、結局、
あまったエネルギーは体の内部に蓄えられます。
つまり、肥満・・内臓脂肪。
これが良くない。
内臓脂肪は、あんまりありがたくないホルモンのような物質を
分泌するので、それが原因で
尿酸値が上昇することがわかっています。
まあ、逆に言えば、太っている人が肥満を解消して、
内臓脂肪を減らすことに成功すれば、尿酸値は下がる、
ということです。
で・・歩きましょう、となるのですが。
ところで、注意点というか、ちょっと気になることがあります。
それは、痛風発作が発症して、そして時期が過ぎて、
痛みや腫れが治まった頃のことです。
痛風発作の最中は痛くて歩けないので(足の場合)、
ああ、歩けるようになったら、どんなにいいだろう、なんて
思ったりします。
そして、こんな痛い目には、もう遭いたくないので、
なんとか痛風体質を改善しよう、と固く決心したりします。
目がメラメラと燃えている頃です。
ところが。
足の痛みが治まって、せっせと歩き出すと、数日後には、
せっかく治まって終息したハズの痛風発作が
再発することがあるのです。
どうして?
なんで?
もう、痛風発作は治まったハズでしょ!?
これは、長らくマトモに歩いていなかった足が、急に歩き出して
足への刺激もありますが、足の血行が良くなって
“熱” を持ったということです。
ねつ?
なんのこと?
筋肉には、たくさんの毛細血管が流れているので、
脚の場合ですと、歩くことによって
多くの血液の巡りが良くなるということです。
血液は、あたたかいので、筋肉もあたたまります。
冷えていた体内の関節もあたたまり、結晶化した尿酸が
まだ残っている場合は、痛風発作が再発したりするんです。
じゃあ「もう、歩くな」ってこと?
歩くと、痛風発作が再発するってこと?
再発するかどうかは、個々の状態により違うので、
なんともいえませんが、再発リスクがあるとしても、
『歩いたほうが良い』です。
痛風発作は誰でも嫌ですが、それを心配して歩かなくなって
筋肉や関節を冷やすより、歩くことによって
温めたほうがいいです。
もし、それによって、痛風発作が再発してしまったら、
まだ大掃除(関節にたまった尿酸結晶の)が残っていたんだ、
ということです。
この時期に再発する、ということは、
体内に尿酸結晶が残っている、ということなので、
遠かれ遅かれ、再発することは間違いないです。
体が痛風発作の腫れと痛みをともなう発熱で、
関節にたまった尿酸結晶を溶かそうとするなら、それが
カラダにとって必要だからなのでしょう。
痛いのは、もうコリゴリですが、
尿酸結晶をためたままにしているより良い、と考えて、
やっぱり、歩いたほうが良いです。
もっとも、一番大切なのは、
食生活とか、もろもろのことに気をつけて、
尿酸値が上がらないように、そして
体内に尿酸結晶をためないようにすることなのですけどね。