基本的に私は“昭和の人間”なので、
子供の頃は、近所の子供は全員、貧乏でしたし、
痩せていましたし、青っ洟を垂らしていました。
(この、あおっぱな、というのは栄養状態が悪いと、
そうなるらしいです)
それが普通の子供でした。
ですので、子供なのに「糖尿病」だとか、
子供なのに「痛風」だとか
言われても、なんかピンときません。
っていうか、信じられません。
ところが、現実に、子供なのに(中学生・高校生を含む)
尿酸値が高いとかいう話を何度も聞いたことがあるのです。
もう、時代は変わった、ということでしょうね。
今は昭和じゃなくて、平成も終わって令和ですから。
ところで、「子供なのに尿酸値が高い」ってのは、なんで
わかったんでしょうか??
尿酸値というのものは、検査しなきゃわかりません。
献血でも尿酸値の項目はありません。
検査に行ったのですか、子供なのに?
それとも、最近は、学校の健康診断で
血液検査までするのでしょうか?
??
謎だらけですね。
痛風ならば、痛風発作というカタチで
激痛で足などが腫れあがったりしますから、
ハッキリ、それとわかります。
でも、尿酸値が高いだけなら、自覚症状はありませんから。
ついでにいうと、中学生や高校生では痛風発作が出ることは
まず、ないと思います。
尿酸値が高くても、実際に痛風になって発作が起こるまでは
それなりの年月を経ることになるのです。
中・高校生では体内に尿酸が結晶化して沈着しているとしても
非常に少ないでしょう。
さて、なんで子供(中・高校生を含む)なのに尿酸値が高いのか?
最大の要因は、体質です。
つまり、痛風になりやすい“痛風体質”の遺伝です。
私もそうでした。
父親が高尿酸血症で痛風でした。
親が痛風じゃないのに、なんで自分の子供が尿酸値が高いの?
・・という人もいると思います。
もしかしたら、父親が痛風じゃなくても、
尿酸値の高いまま痛風発作が出ていない、
高尿酸血症かもしれませんよ?
尿酸値が高いからといって、痛風になるとは限りません。
尿酸値がずっと高いままでも、
痛風発作が全然出ない人もいるのです。
そういう人って、ラッキーと思いますよね?
痛くないんですから。
でも、尿酸値が高いまま、数十年。
足が痛くなきゃ、節制もしないでしょうし、
そんなに体にも気をつけないかもしれません。
で・・気がついたときには、内臓が・・・
ってことになるかもしませんよ?
さて、痛風の原因はいろいろありますが、
なんといっても一番の要因は体質、つまり遺伝です。
それから、プリン体の多い食品の摂りすぎ。
睡眠不足。
運動不足。
ストレス過多。
食べ過ぎ。
肥満(内臓脂肪の増加)。
水分不足。
ビールなどのアルコール飲料の多飲。
・・・など。
子供の場合は、
ビールの飲みすぎとかは関係ないでしょうけど。
それから、子供だからストレスは関係ない、と思うのは
大人の勝手な思い込みで、子供は子供なりに
子供社会でいろいろあるでしょう。
対策としては、ゲームや勉強ばかりせず、
適度に運動して、よく眠ること。
ハンバーガー、フライドチキンばかり食べすぎないこと
(バランス良く食べる)。
野菜・海藻もシッカリ食べる(尿のアルカリ化をめざす)
食べすぎないようにする(尿酸が増加するので)
太り過ぎない(内臓脂肪は尿酸値を上げるから)
ストレスや睡眠不足は尿酸値をあげるので、
好きなことをする時間もつくる。
・・・とか、まあ、いろいろありますけど、
不摂生でやりたい放題でも、
尿酸値の高くならない人は ならないです。
なる人は、なります。
体質なんですよ。
生まれつき、尿酸を多く作り過ぎる体質の人。
あるいは、生まれつき、
尿酸を体外に排泄するチカラの弱い体質の人。
普通、尿酸に思春期の頃から
だんだん多く作られるようになってくるので、
子供は尿酸値がそれほど高くないものなのですが・・・
病院に行けば、医師の先生にもよるでしょうが、
中学生であろうが、高校生であろうが、
薬を飲ませようとする先生もいます。
ザイロリック、フェブリクなどの尿酸降下薬ですが、
私は、もっとオッサンになってから飲む薬だと思うのですが。
いくらなんでも、早すぎるんじゃないですか?
この薬、飲みはじめると、尿酸値が急激に下がりますが、
飲むのを止めると元に戻ってしまいます。
ですので、たいていは飲むと一生飲み続ける場合が多いです。
努力して生活習慣を改善して、
薬を卒業というか、
やめることができる人もたまにいますが、稀です。
人生70年。
いや、いまや平均寿命が延びて80年でしょうか。
え?
100年ですか?
もし、人生100年なら、15歳から薬を飲み始めると、
85年間も飲み続けなきゃならないことになります。
人生の大半、薬とともに生きる人生になります。
50歳くらいから飲み始めた場合に比べて、
飲み続ける期間が長いですから、それほどの長期間になると、
副作用が心配です。
たいした影響がなければいいですが。
本人が平気ならば、
あるいは覚悟があるならば、それもいいかもしれませんが、
薬を飲むなら飲むで、よおく検討して、よ~く考えてから
決断した方が良いと思います。