2023年1月10日火曜日

痛風とは どんな病気

 ある日、突然、

足(たいていは、左足の親指の付け根の関節)が腫れあがり、

腫れるだけならともかく、

今まで経験したこともない強烈な激痛。


ああ、これは何?

いったい、自分の足に何が起っているの?


もう、二度と会社の女の子に

ちょっかい出したりしないから、許して!


・・・なんて叫んでみても、

足の腫れと痛みは治まる気配もありません。

それどころか患部に熱まで帯びていて、

刻一刻と酷くなっているような有様。


病院に行こうと思っても、今は真夜中。


ああ、なんで?

今度から道で10円玉を拾っても警察に届けるから、

今回だけ見逃して!!


ところが、翌日になっても

足の激痛は治まるどころか酷くなる一方なのです。


ようやく、大変な思いで這うように病院へ辿り着くと・・・


「ああ、アンタ。痛風ね」


医師の先生に言われた言葉に凍りつきます。


つ、つうふう・・・

痛風って・・・・何、それ?


痛風は体の中で作られる尿酸で、

血液中に多くなりすぎてしまうと、

血液に溶けきれず、血液にのって全身を巡ります。

そして、体内の比較的冷たい関節

(足の親指の付け根、足の甲など)に

結晶化して溜まってくるのが尿酸結晶。


その尿酸結晶が溜まり過ぎて、剥がれてくると、

白血球がそれを異物と認識して攻撃します。

そのとき、あの激痛の元となる成分を出すのです。


これが痛風発作。


痛風発作は、痛風初期症状の人ならば、

10日間~2週間くらいで嘘のように治まってしまいますが、

放置しておくと、数年後にはいずれ再発します。


再発しないようにするには、

血液中の尿酸の濃度、つまり

尿酸値(病院で検査してもらえます)を

下げることが肝要です。


尿酸値を下げるには、食事に気をつけたり(痛風食事療法)、

運動したり(痛風運動療法)、ストレスをためないようにしたり、

尿をアルカリに傾けるようにしたり

(尿酸は酸性尿には溶けにくいから)、

つまり生活習慣を改善するのが基本です。

すなわち、これが痛風改善法の王道ですね。


ところが痛風というのは、

生まれつき痛風になりやすい体質(痛風体質)

というものがあって、尿酸を体内で多く作り過ぎる体質の人、

あるいは尿酸の排泄がうまくいかない体質の人、

もしくはその両方を兼ね備えた体質の人などがいて、

なかなか思うように尿酸値は下がりません。


そこで、病院の医師が勧めるのは薬物療法です。

つまり、クスリを飲みましょう、と。


痛風の薬(尿酸降下薬)には

ザイロリックやフェブリクなどが有名で、

とても効果抜群でたちどころに

尿酸値は下がってしまいます。


ですが、クスリというものは、

大なり小なり副作用があるものですので、

はじめから薬に頼ろうとせず、まず、

自分で一大決心して

生活習慣を改めることから始めるのが良いと思います。