2022年12月3日土曜日

痛風 バナナ

バナナが痛風改善に効果がある!


・・って、そんな話、聞いたことがありませんが。


これは・・・ホントか嘘か!?


どこから出てきた話なのかは、よくわかりませんが、

このバナナ。

まんざら、根拠のないデタラメってわけでもないのです。


ほら、よく痛風の食事療法で、基軸になっているのは、

プリン体の多い食品を摂り過ぎないことって言うでしょう?

それと、もうひとつ。

酸性の食品より、アルカリ性の食品を多めに摂ること。


この、酸性とかアルカリとか、なんなの?

なんで痛風と関係あるの?


つまり、これはですね。

尿の話なんですよ。


にょう?


つまり、あの激痛で苦しむ痛風発作ですが、

痛風発作の発症リスクが高まるのは尿酸値が高いから。

尿酸値の高い時期がずっと続いているから、

体内の関節・腱などに結晶化した尿酸が溜まっていくのです。


じゃあ、たまらないようにすればいいのね?


それには、尿酸を体内で作り過ぎないようにするか、

あるいは、尿酸を体外にたくさん排泄するか、のどちらか。


尿酸を体内で大量生産したくはないですが、

持って生まれた体質というものがあって、

尿酸を作りやすい体質の人がいるのです。

確実にいるのです。

こういう人を痛風体質というのですが、

痛風になりやすい体質なのです。


これは生まれつきの体質、遺伝ですので、

なかなか体質は変えられませんが、

じゃあ、今まで以上に尿酸を排泄する方ならば、

できそう?


そこで、アルカリの話になるのですよ。


尿酸というものは、尿と一緒に

排泄されるのが大部分なのですが、

酸性尿より、アルカリの尿の方が尿酸は

溶けやすいのです。


たくさん尿に溶ける方が、理屈上、

たくさん尿酸を体外に排泄できますよね。

だから、尿をアルカリ性に傾けましょう、となるのです。


傾けるって、お皿やお盆じゃあるまいし、

どうやってカタむけるの?


そこで、アルカリ性の食品を多めに食べましょう、

となるのです。

肉や魚介類のような酸性食品より、

海藻・野菜・果物を食べましょう、ということです。


で、冒頭のバナナのハナシになるわけですが、

バナナはカリウムも多いですし

(塩分の排泄を促してくれる“高血圧対策”)

アルカリ性の食品です。


ただ、落とし穴もあって、フルーツには

果糖というものが含まれていて、

果糖は体内で分解されるときに尿酸を生成させます。

ですので、たとえアルカリ食品であっても、

食べ過ぎは要注意です。


つまり、バナナばかりバンバン食べていれば

痛風対策になる、痛風発作は発症しない、

というようなものでもないのです。