バナナが痛風改善に効果がある!
・・って、そんな話、聞いたことがありませんが。
これは・・・ホントか嘘か!?
どこから出てきた話なのかは、よくわかりませんが、
このバナナ。
まんざら、根拠のないデタラメってわけでもないのです。
ほら、よく痛風の食事療法で、基軸になっているのは、
プリン体の多い食品を摂り過ぎないことって言うでしょう?
それと、もうひとつ。
酸性の食品より、アルカリ性の食品を多めに摂ること。
この、酸性とかアルカリとか、なんなの?
なんで痛風と関係あるの?
つまり、これはですね。
尿の話なんですよ。
にょう?
つまり、あの激痛で苦しむ痛風発作ですが、
痛風発作の発症リスクが高まるのは尿酸値が高いから。
尿酸値の高い時期がずっと続いているから、
体内の関節・腱などに結晶化した尿酸が溜まっていくのです。
じゃあ、たまらないようにすればいいのね?
それには、尿酸を体内で作り過ぎないようにするか、
あるいは、尿酸を体外にたくさん排泄するか、のどちらか。
尿酸を体内で大量生産したくはないですが、
持って生まれた体質というものがあって、
尿酸を作りやすい体質の人がいるのです。
確実にいるのです。
こういう人を痛風体質というのですが、
痛風になりやすい体質なのです。
これは生まれつきの体質、遺伝ですので、
なかなか体質は変えられませんが、
じゃあ、今まで以上に尿酸を排泄する方ならば、
できそう?
そこで、アルカリの話になるのですよ。
尿酸というものは、尿と一緒に
排泄されるのが大部分なのですが、
酸性尿より、アルカリの尿の方が尿酸は
溶けやすいのです。
たくさん尿に溶ける方が、理屈上、
たくさん尿酸を体外に排泄できますよね。
だから、尿をアルカリ性に傾けましょう、となるのです。
傾けるって、お皿やお盆じゃあるまいし、
どうやってカタむけるの?
そこで、アルカリ性の食品を多めに食べましょう、
となるのです。
肉や魚介類のような酸性食品より、
海藻・野菜・果物を食べましょう、ということです。
で、冒頭のバナナのハナシになるわけですが、
バナナはカリウムも多いですし
(塩分の排泄を促してくれる“高血圧対策”)
アルカリ性の食品です。
ただ、落とし穴もあって、フルーツには
果糖というものが含まれていて、
果糖は体内で分解されるときに尿酸を生成させます。
ですので、たとえアルカリ食品であっても、
食べ過ぎは要注意です。
つまり、バナナばかりバンバン食べていれば
痛風対策になる、痛風発作は発症しない、
というようなものでもないのです。