高血圧などの治療のため、
降圧剤として利尿剤を飲んでおられる方も
いると思います。
ときどき、耳にするのが、
これらの利尿剤を飲んで、尿酸値が上がった、
あるいは「痛風になった」という話です。
これは・・・ホントか嘘か!?
これは、デタラメではなく、本当の話です。
痛風に関係があるのは、尿酸です。
この、血液中の尿酸はなんでできるのかというと、
食事などの栄養分が体内に入ってきて
肝臓で分解されたとき、細胞が新陳代謝で壊れたとき、
体を動かすエネルギーに変換されたとき、
の三パターンです。
これらのときに、肝臓で尿酸は作られます。
で、それらの尿酸は腎臓へ送られて濾過されて、
体外に排泄されるのですが・・
ここで利尿剤を服用していると、さらに
尿酸が尿細管細胞内へと再吸収されるのです。
尿細管細胞内?
再吸収?
一度捨てようとした尿酸を、もう一度
吸収するってわけ?
体外に尿などと一緒に排泄する予定だった尿酸が、
利尿剤の影響 (副作用?) で再吸収されるわけですから、
当然、ハイセツする尿酸は減ることになります。
再吸収されちゃったんですから。
で、出すハズの尿酸は残ったままなので、
血液中の尿酸の濃度は高くなってしまい、
尿酸値は上がってしまう、というわけです。
じゃあ・・・じゃあ・・・
血圧を下げようと思っただけなのに、
痛風になっちまうわけ?
利尿剤なんて飲むのは、やめたほうがいいの?
いえ、それは医師の先生が
そうすべきだと判断しての処方ですから、やはり
先生の指導どおりに服用するのがいいと思います。
いったん、クスリを飲み始めたら、
やはり処方してくださった先生の指導どおりに
服用するのがベストでしょう。
利尿剤のせいで上昇してしまった尿酸値は、おそらく
尿酸値を下げる薬を飲むことになり、あれもこれもと
だんだん薬の種類が増えていくかもしれませんが、
それでも、処方してださった主治医の指導どおりに
服用するのが最善の方法だと思います。