尿酸値を下げるポイントは
尿酸をできるだけ排出することです。
もちろん、食生活の改善、とくに
アルコールの摂取量の制限による
プリン体の摂取量の抑制も大事です。
ただ、尿酸の原因となるプリン体は
じつは食事で摂取するよりも
体内で作られる方が圧倒的に多く、
摂取を抑制するよりも
排出を促す方が尿酸値のコントロールでは
重要だと言われているのです。
尿酸値を排出する手段、それは「尿」。
尿酸とはいわば肝臓で作られた老廃物です。
この必要ないものが腎臓でこしとられ、
尿の形で体外へと出ていくのです。
となると、できるだけ尿の量を増やして
尿酸を排泄させるよう促すことが大事
ということになります。
水を多く摂るよう言われるのも
尿の量を増やすのが目的です。
ただ、普通の水だけを飲んでも
十分な効果が得られない可能性もあります。
水は、汗など尿以外の形で
排出されることがあるからです。
そのため、お茶やアルカリイオン水など
利尿作用があり、しかも、糖分など
余計なものが含まれていない飲み物がよいといわれます。
摂取した水分が尿の形で排泄されやすいため、
尿酸の排出にも役立つからです。
となると、排尿を促す利尿剤はどうなんだ?
と思いますよね。
利尿剤を飲んで排尿を促せば
どんどん尿酸を外に出すことができるじゃないか、と。
しかし、どうやらこれは とんでもない勘違いのようです。
じつは、利尿剤を飲むとかえって
尿酸値が上昇してしまうこともあるようなのです。
この利尿剤と尿酸値の上昇のメカニズムは、
ちょっと複雑でわかりづらいのですが、
まず、尿酸を体内に再吸収してしまう働きがあるようです。
つまり、排泄しやすい状態になってしまうわけですね。
また、薬の種類によっても
尿酸を下げるタイプと上げてしまうタイプがあるらしいです。
今挙げた尿酸の再吸収を促す効果があるタイプ、
ニコチン酸やモルカルボン酸、芳香族カルボン酸などが
使用されている薬は要注意です。
一方、ベンズブロマロンやプロベネシド、
ロサルタン、インドメタシン、フェノフィブラート
などの薬は、尿酸の再吸収を阻害する働きがあるので
尿酸値を下げることができるそうです。
ですから、理想としては、お茶やアルカリイオン水などで
自然と尿を増やすような対策を行っていくのが良い、
ということになります。
それでは、十分に尿酸値が下がらない場合には
数値を下げる効果のあるタイプの利尿剤を使用するのです。
間違っても数値を上げてしまうタイプの利尿剤を
使用したりしないよう注意しましょう。
安易に薬に頼ると大変なことになる、というよい例ですね。
わたしは利尿剤に頼ったことはありません。
対策の成果もあってか尿酸値も安定した状態です。
利尿剤が必要な状況にまで陥らないよう気をつけるのも
痛風対策の大事なポイントなのだと思います。
1日二リットルを目安に水分摂取を心がけ、
ペットボトル飲料に頼らない。
この基本を守るだけでも、
尿酸値を下げる効果が期待できそうです。
利尿剤は、よく高血圧の薬剤として処方されますね。
高血圧の薬を飲んでいただけなのに、気がついたら
その薬の副作用で尿酸値が上がっていた・・というのは
よく聞く話です。