クエン酸にはミネラルの吸収をよくし、
酸化を防ぐキレート作用があります。
日本人は慢性的にミネラルが不足していると言われることから、
最近注目が高まっている成分です。
しかし、「ではミネラルとは?」と問われたら
即答できない人の方が多いのではないでしょうか。
炭水化物や脂質、タンパク質、ビタミンに加えて
五大栄養素の一つにも数えられているミネラル、そして
クエン酸の効果について、ちょっと復習しておきましょう。
学生時代に化学の授業で元素周期表について学びましたよね。
物質を構成する元素を
性質が似た者同士で並ぶように配列した表のことです。
現在元素周期表には118個の元素が表示されていますが、
ミネラルとは水素・窒素・炭素・酸素の4大元素を除いた
残りの114種類の総称です。
このうち人体に不可欠とされる必須ミネラルは
ナトリウムやカリウム、マグネシウムなど16種類。
体内では生成できないので、食物から摂取する必要があります。
この時、クエン酸を合わせて食べると
より効率的と言われています。
また、クエン酸は腎機能の働きを助けたり、
血液の循環を促進するなど、
健康によいとされるさまざまな効果が期待されています。
実際に尿を弱アルカリ化することから
痛風の治療にも使われていることは
よく知られています。
痛風は尿酸という物質が増えすぎることで起こる
生活習慣病の一つですが、その治療として
尿中への排出を促すための薬を使用します。
不要なものを尿として体外へ出すことは理に
かなっていますよね。
ところが、過剰な尿酸は結晶化しやすいため、
尿酸排泄促進剤を飲み続けていると
腎結石や尿管結石を起こしやすくなります。
治療によって他の症状が起こる可能性があるというわけです。
そこで併せて使われるのが
クエン酸ナトリウムを主成分としたウラリット。
ウラリットは酸性尿改善薬に分類され、
尿を弱アルカリ性にする働きがあります。
尿のPHバランスを整えてくれるので、
尿酸の排出と結晶化の予防が同時にできるのです。
ウラリットは
ドラッグストアなどで購入できる類の薬剤ではありません。
医師の診察を受け、痛風と診断されて初めて処方されます。
症状だけでなく、年齢や体重によっても使用法が多少異なる上、
錠剤と散剤があるので医師や薬剤師の指示を
きちんと守るようにしましょう。
痛風は時に「骨折以上」と表現されるほどの
激しい痛みを伴います。
自己診断や「痛風によい」とされる健康食品などで
何とかしようとしても我慢できないことがほとんどなので、
必ず医師の診察を受けてください。
クエン酸がよいと言っても、万能ではありません。
痛風の発作が起きたら早めに医師の診察を受けましょう。