2021年12月23日木曜日

クエン酸 効果 痛風

痛風はかつて「帝王病」と呼ばれていた時代がありました。

アレキサンダー大王やミケランジェロ、ダーウィンなど

歴史上の有名な人物が苦しめられていたことから、

贅沢な生活をしていると発症すると信じられていたのです。


実際にはそのような事実はもちろんありません。

痛風は血液中の過剰な尿酸が結晶化し、

関節に溜まることで起こる生活習慣病です。


痛風の原因である尿酸を作りだすのはプリン体という物質です。

特にビールや肉類、レバーなどに多く含まれます。


ビールや発泡酒のCMで「プリン体フリー」などと

宣伝されているので、

耳にしたことがあるのではないでしょうか。


しかし、実はプリン体はDNAの合成に不可欠な物質。

人体内に存在するものはすべて何らかの役割を持っています。

むやみに排除すればよいということを念頭に置いてください。


問題は「多すぎる」こと。


プリン体で言えば

含有量の高いものを長期間に亘って摂取し続ければ、

それだけ尿酸が過剰になりやすくなるのです。

高尿酸血症は放置しておくと痛風以外にも

尿管結石や腎障害、動脈硬化などの

合併症を引き起こすこともあるので、

生活習慣の改善とともに早めに治療しましょう。


また、痛風患者の95%以上は男性です。

これは もともと

体質的に男性の方が尿酸値が高くなりやすいことに加え、

女性ホルモンに

腎臓からの尿酸の排泄を促す働きがあるためです。


尿酸の正常値は7.0mg/dlを上限としていますが、

痛風の発作が起きるまでには

この値を超えた状態が数年間かかると言われています。


つまり、その間に改善の余地はあるということ。

ボーダーラインにある人も、

もう高尿酸血症になっているという人も

あきらめずにトライしてみましょう。


プリン体の摂取を制限することはもちろんですが、

尿酸の排出を促すために水分を意識して

多めに摂るようにしたり、

適度な運動なども心がけてください。


クエン酸は尿を弱アルカリ化する働きがあるので、

併せて摂取するとより効果が期待できるでしょう。


目安は1日2~5gくらい。

標準的なサイズのミカン1個に含まれる

クエン酸の量が約1gなので、参考にしてみてください。


クエン酸のよい点は、過剰摂取したからといって

副作用がないこと。


とはいえ人によっては腹痛などが起こる可能性もあるので、

少量ずつ、1日 数回に分けて摂るとよいでしょう。

食後のデザートを柑橘系のフルーツにする、

お弁当のごはんやおにぎりに梅干しを添えるなど、

手軽に摂取するための工夫もしてみてください。


フルーツが体によいと言われるのは

ビタミンが豊富なだけでなく、

クエン酸も摂取できるからです。

果糖に注意した上で毎日食べるようにするとよいでしょう。